証券市場論前期3 auto

証券市場論講義
講師 福光寛
前期第3回
金融仲介論 企業金融の段階説
ガバナンス 金融仲介機関の機能の分解
商業銀行と投資銀行 ナローバンク 影の銀行
Copyright: Hiroshi Fukumitsu
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1
金融仲介論の導入
赤字単位と黒字単位 金融とは黒字から赤字にどのように資金が流れるか
を議論するもの 金融仲介機関の機能を金融仲介論は明らかにしている。
間接金融 indirect finance
金融仲介機関 financial intermediaries
間接証券
indirect securities ・・・金融仲介機関が発行
直接金融
direct finance
本源的証券 primary securities ・・・赤字単位が発行
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2
直接金融と間接金融
間接金融 銀行など金融仲介機関の役割を示すのは間接金融の議論 間接
証券は本源的証券に置き換わることで資金の流れを可能にしている。この置
き換えを 信用代替 あるいは信用代位 という。
間接証券の信用力>本源的証券の信用力
証券市場の役割を示すのは直接金融の議論
証券市場の役割は信用補完
本源的証券が黒字単位に渡されており、本源的証券を別のものに
置き換えることは生じていない。
直接金融 赤字単位の信用力が高いか 黒字単位のリスク負担能力が高
い場合に成立する
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3
企業金融の段階説 (1)
間接金融 から 直接金融 という 流れでは必ずしもない。
間接金融と直接金融との間に上下や序列はない。
設立間もない中小企業の困難
企業として財務上の実績に乏しい
担保とすべき資産の不足
↓
経営者個人への貸出でデットファイナンスは開始できる(第三者のエ
クイティの困難は確実)
順調に推移すれば年数の経過とともに営業債務(短期債務)漸次的
拡大やエクイティの投資家範囲の拡大へ進む
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4
企業金融の段階説(2)
当初は借入依存度高い
営業債務 短期借入が長期化してゆく
小規模企業のメインバンクは地元金融機関が多い
当初はエクイティの出し手は創業者とその周辺に限られる
中小企業白書2008年度(H20)より
借入は短期のほか長期が可能に より大きな金融機関に変化 エクイ
ティでは公募が可能に変化 早い段階から証券市場にアクセスさせる:
新興企業を相手とする新興市場創設の議論がある
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5
金融では経営者を見守る
ガバナンス行為が行われている
お金を出す意味 資本:収益の分配を期待している
負債:出したお金の回収を期待
出す前の精査
出すときの条件付け 資金使途
担保・保証の確保
事情変更による即時返済
出したあとの監視・返済の督促
出し方の変更 追加あるいは更新の拒絶
条件の変更(金利 担保・・・・新たな条件の付加)
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6
ガバナンスと証券市場(1)
ガバナンス(企業統治)の形として証券市場における企業買収が議論される。
一般には企業はtop down型でtopの経営者の責任が大きい
貸付では 金融機関が経営者交代要求まで進むことはレア(少ない)。これは
貸付をこれまでは簡単に売却できなかったから。
これに対して、証券市場では、簡単に証券の売却が起きる。そして
企業買収では企業経営者の交代が多い。
無能な経営者 不適切な事業ドメイン
↓
過剰なcash
企業買収で経営者の交代(旧経営陣の責任、方針転換の明確化)で経営の
立て直し(選択と集中など)が進むという考え方がしばしば登場する。
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7
ガバナンスと証券市場(2)
譲渡性が前提の証券の売却は簡単に起きる。
合理的無関心 rational apathy:小口投資家の場合
exit(売却)型の意思表明 (小口投資家だけでなく)
株価の下落という形でも起きる
=Wall Street rule ・・・政策的保有でないから高い買収価格を
提示されれば売却する
→企業買収を通じた経営者交代・経営方針見直し
実現しやすい
(保有の短期化傾向、アルゴリズム取引をどう考えるか)
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8
ガバナンスと証券市場(3)
アクティビストファンド
このほかアクティビストファンドと呼ばれる 積極的に経営陣に対して
経営上の提案をするファンドも知られている。
支配権である株式を取得(リスク資本を出したことから 会社が破たん
した場合のリスクは高い) 経営(経営の方針 投資の方向性 資産の
処分 )に関与 あるいは 支配(買収) 別の場合は 売却(結果とし
て ほかの人が買収)
銀行の場合は 貸付をする しない 貸付をしたあとの監視はあるけれ
ど経営へのコミットは弱い あくまで企業の外側から 貸し付けたもの
の返済を迫る立場 形式的に言えば債権者であるので強く返済を迫れ
る。
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9
持合いcross share holding
mutual share holding
ガバナンスを阻害していないか
株式 投資として低収益
長期的取引関係の合理性は?
損失の可能性
劣後債務の相互保有・・・バブル崩壊で株式の持ち合いが難しくなる中
で、銀行や生保が自己資本をかさ上げするための苦肉の策だった。滝
田洋一『日本経済不作為の罪』日本経済新聞社2002, 20.
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金融仲介機関の
リスク負担能力
①利ざや(収益)および利ざやの蓄積の存在
② 分散投資(時間的 産業的 地理的など)によるリスクの低下・・・リ
スク負担機能
③ 審査やモニタリングに専念することによる専門化の利益…リスクの
低減 情報生産での優位(しばしば継続的取引による情報獲得上の優
位性 過去の経験などが指摘される)
④ 規模が拡大することによる規模の経済
⑤ 複数のサービスを提供することによる範囲の経済(同じ情報を共通
して利用できるなど)
(古川顕『金融論 第3版』p.123ほか)
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11
債務不履行リスク
デフォルトリスクdefault risk クレジットリスクcredit risk(信用リスク)な
どとも言うが内容は同じ。
債務不履行リスクを避けるため 金融仲介機関は信用評価したりする。
信用評価を審査(信用審査 貸付審査)と呼ぶことがある。審査には時
間とコストがかかる。貸し手と借り手との間で情報の非対称性がある。
それを乗り越えるにはコストが必要。
なお 用いている資金の性格・投資期間の調整の問題など 期間のミ
スマッチ から生じるリスク、あるいはマーケットリスクなどデフォルトリ
スクとは異なるリスク問題がある。ここでは省略する。
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利子(利息)の大きさ
資金の代価である利子についてつぎのような利子論を仮定している。
リスクとリスクプレミアムには対応関係(利子とは投資家が求める収益
でリスクが高いほどそのプレミアムが高い)
プレミアムとは上乗せ金利のこと
間接証券の金利 < 本源的証券の金利
⇔ 金融仲介機関に利ざやが生まれる。
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13
金融仲介論
金融仲介機関の存在理由を説明する学説
その説明は近年、情報の非対称性を軸にしたものに変わった。
金融構造の複雑化は、この議論では仲介機関の多層化layeringとして
とらえられる。
金融仲介機関のなかでも銀行は決済口座機能をもつため、厳しい規
制下にある(自己資本規制、運用規制など)
なお金融仲介の機能を果たしているのに行政機関により規制されてい
ない金融機関(shadow banking)の肥大が社会問題化している。
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金融仲介機関の機能
金融仲介機関に特徴的な機能は、信用代替機能(またリスク負担機能)
資産変換機能
小口 流動⇔大口 固定
満期変換機能 短期→長期
短期の流動性を債務として受け入れて、長期の貸付・投資に変形してい
る。・・・資産変換機能。証券の場合は流動性を市場で売却による流動性に
ゆだねている。銀行の場合は、流動性を自身の責任で確保している。
情報生産機能・・・・貸し手と借り手の間では情報の非対称性が存在 金融仲
介機関がそれを乗り越える役割をしているとも。
経営者監視(ガバナンス)。
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金融仲介機関機能の分解
Riskを見極め、riskを負担するところにその機能がまさにあったけれど
その機能が分解されて市場化される傾向がある。
デフォルトリスク → デフォルト時の支払いの確保
融資枠契約 → 借り入れる権利の確保
コベナンツ契約 → 返済を受ける権利の確保
シンジケートローン → 条件の市場化・オープン参加
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債務不履行リスクと保証
債務者の信用を保証するという仕掛けを利用することがある。
この場合、信用保証機関が債務者の信用を保証して、万一の不履行
の場合は、債務を履行(代位弁済)する
通常 債務者が信用保証機関に保証料を支払う。これは信用保険と
呼ばれることもある
これに対して、債権者の側が保険料を払って保険を掛けることもある。
CDS: credit default swapはまさにこの保険料を示している。
デフォルトリスクというところも市場化されて目に見える大きさになった。
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融資枠契約
commitment line
手数料を払うことで確実に借りることができる。
貸し渋りを経験した企業は、手元を厚くしたり、融資枠契約をすること
で、いざという時の資金を確保するようになった。
他方 金融機関は金融機関で貸付をするときの自身の安全をコベナン
ツとよばれる契約(条件に該当すると期限の利益が喪失してすぐに返
済する義務が生じる)を結ぶことで守ろうとするようになった。
↓
曖昧さを排除して契約関係に置き換えることが貸付でも進んでいる
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市場型間接金融
間接金融・・・相対型 直接金融・・・市場型 に見えるが、間接金融の
なかに市場型間接金融(シンジケートローンなど)が現れるようになっ
て、そうした単純な区分けが成り立たなくなっている。
シンジケートローンsyndicated loan:協調融資 多数行で融資団(シン
ジケート)を構成し同一条件で融資する。相対の交渉で進む間接金融
とは異なり、条件はオープンにつまり、交渉に加わっていない金融機
関でも参加可能であるように・・・市場ベースで決まる。シンジケートロ
ーンにより、銀行はリスクを抑え市場条件で貸出が可能になる。企業
は、高額資金を市場ベースで調達できる。
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銀行に対する規制(1)
銀行法(昭56:1981 法69)
免許制(4条)・最低資本金(5条)
大口信用規制法制化(13条)
1998銀行法改正 40%(2014→25%に厳格化)
出資を含む
自己資本規制(14条の2)
バーゼル規制(のちに詳述)
出資比率規制法制化(16条) 5%
独占禁止法(1977改正で5%に強化)と並行
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20
銀行に対する規制(2)
株式保有規制
2001株式保有制限法施行 Tier 1の範囲内に制限
預金保険 保険料の支払い
銀行規制の理由 健全性 過度の支配の防止
融資対象:過度に特定の相手に偏らない
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21
直接金融
黒字単位とされる投資家のリスク負担能力=リスク判断力、リスク受
容力により、そこで流通する証券には、さまざまなリスクのものがありう
る。
投資家の自己責任原則。
間接金融では金融仲介者は逆に責任を負っている。預金:いつでも指
定された金額の引き出しに応じるなど。
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22
証券会社・取引所に対する規制
証券取引法改正(1998/12) 証券会社は免許制から登録制に緩和 +
最低資本金(3000万) ただし取引所は免許制のまま PTSと元引受は
認可制
金融商品取引法(2007/9末) 最低資本金引き上げ(5000万) 元引受に
ついては最低資本金要件などを強化して登録制から認可制に緩和
取引所の免許制 PTSの認可制 は堅持
証券会社は仲介者であって、仲介した証券についてまったく責任は負
わないので、小さな最低資本金額で開業できる。
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23
銀行と企業
銀行と企業との関係をみるときに、商業銀行と投資銀行の対比は参考
になる。商業銀行は預金を資金源として貸付などをする。企業活動に
対してあくまで、補完的で受け身である。
投資銀行は、大手の証券会社で小口投資家相手のブローカー業務は
外したイメージ。銀行というが預金業務はない。投資銀行は企業に積
極的に証券発行や企業買収でアプローチする。
ウオルストリートがNYの投資銀行が集まる一角とすれば、メインストリ
ートは地方都市の中心部。そこに店舗を構えるのは地元のコミュニティ
バンク。
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24
銀行と企業
銀行がこのように企業に対する従者として補完的であることを理想視
する考え方は根強い。
一つの極論としては、預金を受け入れる金融機関(商業銀行)は、債
務の短期性からも短期金融に徹するべきという考え方がある。企業間
取引を補完する金融からでるべきではない。という考え方も同じだ。
他方で、では、設備投資金融は誰がどのように担うべきか。内部留保
が厚ければ企業自身で手当てできる。銀行が長期貸付を行うというの
が一つの答え。またそこに、社債や株式発行などを手伝う投資銀行業
務の役割を考えることもできる。
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25
なお貸付は個別的にも歴史的にも
リスクの低い運転資金の貸付から始まる
手形を受け取る側は支払を待っている。商品が企業のもとにあり売却により
現金化する。ならば安全という判断。
商品は販売し譲渡したがまだ現金を入手していない(現金が支払われていな
い 売掛債権がある あるいは手形を入手している)。
↓
これらの手形は自己流動性がある(時間がたつと支払われる 現金に置き換
わることを指す)とも表現される。
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26
貸付は商業手形(約束手形)の割引*から始まる
割引とは満期までの利息を差し引いて現金化すること
割引は見方によっては手形担保貸付
商業手形(複名) の割引
約束手形(支払います)
為替手形(支払って下さい)
当座貸越
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ナローバンク論
銀行は規制を受けると同時に保護されている(免許 中央銀行による
貸付 自己資本規制・・最後の貸し手 預金保険など)(・・・決済支払シ
ステムを担っているから。要求払い預金と定期性預金の区別。
規制を受けるのは決済システムを担うからだとして、要求払い預金を
扱うところを分けて、たとえば決済システムを担うところは、国債など安
全資産に運用対象を限定するナローバンク論(逆にナロー以外は自由
化を認める)は、金融システムの再編について大きな影響を与えた。
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28
影の銀行 shadow banking
同じように資産変換をしながら、銀行と同様に厳しく規制されていない
ものが規制コストがないため拡大する。→ これをシャドーバンキング
(影の銀行 あるいはパラレル・バンキング)といい、その急成長・・・金
融システムの安定性に及ぼす影響が指摘される。
シャドーバンクの中心となるものは、短期間で変わってゆくようだ。少し
前まで、先進国ではヘッジファンドが、その中心とされたが。このシャド
ーバンク問題は今後も関心を呼ぶだろう。
↓
市場機能を補完している とみるか
金融政策の有効性の喪失 として問題だとするか
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影の銀行
正規金融
中国をイメージして考える
規制金利下
影の銀行
監視下
相互信頼がベース
監視下
例 国営銀行 上海取引所
例 民間間貸借
大企業(国営企業)向け
中小零細企業(民間企業向け)
正規銀行の中の影の銀行
ネット金融
銀行のブランド力活用
規制されてない 急拡大
非支払保証型理財商品
ネット社会での信用力
不動産開発
取引の実績など
地方政府・不動産業者
個人 民間大企業 など
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30
信用評価の4Cs
一般に貸付、信用評価では4Cとよく言う。
Capacity
稼ぐ力(返済する力)
Capital
蓄えた力
Character 返済履歴(人物人格)
Collateral 担保資産
なお4Csにはさまざまな変種がある。
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31
短期貸付の更新⇒擬似資本化している
場合に金融機関の方針の変更は影響大
2005年度中小企業白書で指摘 短期貸付の擬似資本化
疑似資本化していると金融機関による政策変更は企業に
とっては大きな影響がある
金融機関の都合による政策変更(貸し渋りの経験)にこり
た企業は厚めのCFを当然と考えるようになった
これに対して手元CFを増配・自社株買いで株主に返すべき
だという主張がある
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短期(運転資金)貸付から
長期(設備資金)貸付はどのように生れるか
手形(短期貸付)の更新(あるいは常に新たな手形)
上長期化
→ 貸付期間が事実
↓ (設備投資資金の巨大化)
証書貸付(運転資金から設備資金) へ
担保
無担保化とコベナンツファイナンス
融資枠の役割 暗黙の保障から契約による保証
市場型間接金融
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貿易金融と手形
輸出する側 輸出する側には収金のリスクがある。船積時点で荷為替
手形(為替手形+船積書類)を出して銀行で買い取りを受ける。荷為
替手形は銀行で買い取られてコルレス先銀行に送付される。これを輸
出手形とよぶことがある。
輸入する側 入ってきた荷為替手形を輸入手形とよぶことがある。また
輸入する側が輸入資金を確保するため、約手をふりだして金融機関で
割引を受けるケースもある。これも輸入手形といえる。
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宿題
銀行と証券に対する規制の違いについて述べなさい
金融仲介論の立場から証券市場の機能について論じなさい
コーポレートガバナンスの視点で証券市場の役割を論じなさい
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