財務管理論前期(15)

(15)-1 金融仲介とガバナンス
証券市場論前期(3)+財務管理論前期(2)の一部
(15)-2 会計情報のゆがみと粉飾
財務管理論前期第2回および第3回を削除加筆
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1
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

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
赤字単位と黒字単位 金融とは黒字から赤字にどの
ように資金が流れるか
間接金融 indirect finance
金融仲介機関 financial intermediaries
間接証券
indirect securities
直接金融
direct finance
本源的証券 primary securities
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2




金融仲介機関の存在理由を説明する学説
その説明は近年、情報の非対称性を軸にしたものに
変わった。
金融構造の複雑化は、この議論では仲介機関の多層
化layeringとしてとらえられる。
規制されていない金融機関(shadow banking)の肥
大が社会問題化している。
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3


金融システムの評価軸は2つある
資金を効率的に流す仕組みとしての評価
企業ガバナンスの仕組みとしての評価
ガバナンス(経営者監視の仕組み)
経営者は自己利益を追求しがちな存在で適切な
監視が必要と考えられている。
経営者には権限が集中するので、その行動を監視
して牽制交代させるメカニズムが必要。
背景には、「所有と経営」の分離。株主がガバナン
スをしなくなる問題(合理的無関心:アパシー、機関投
資家における忌避など)などの論点がある。
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4



企業はバブル崩壊以降、借入を圧縮、CFの範囲内で
投資をする経営を進めてきた。このため、金融機関か
ら企業への貸出は減少。企業の財務は健全化した。
背景には、日本経済の成熟。人口高齢化による市場
の飽和・縮小。国内投資機会の減少。海外直接投資
の増加。
ガバナンスについては、企業の外からのガバナンスと
企業の中からのガバナンスがあるが、大きな流れとし
て、内部のガバナンス(内部統制)に議論がシフトして
きたのは、こうした企業と金融機関との関係の変質が
あると考えられる。
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5
資産 10億円
負債 10億円
負債中比率 %
民間金融機関貸出
-
258,276
31.4
公的金融機関貸出
-
70,130
8.5
33,133
33,237
4.0
3,485
55,944
6.4
0
10,155
1.2
株式
76,768
298,998
36.3
その他出資金
76,986
152,296
18.5
企業間信用
216,072
166,500
18.9
総計
822,754
822,754
100.0
非金融部門貸出
事業債
居住者発行外債
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6
資金過不足
GDP比率
金融機関
16,024 (10億円)
3.3 %
非金融法人企業
17,856
3.8
一般政府
-30,011
-6.8
家計
11,260
2.4
海外
-15,293
-3.2
21年度名目GDP
474,040
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7
暦年
民間非金融法人
2013 H25
19.9兆円
2012 H24
23.8兆円
2011 H23
2010 H22
18.8兆円
30.9
兆円
一般政府
△41.7
△35.6
△39.6
△40.5
家計
27.8
25.8
18.7
9.5
海外
△ 2.6
△ 4.7
△ 9.6
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△16.7
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8

資産変換機能

リスク負担機能
情報生産機能



小口 流動⇔大口 固定
満期変換機能 短期→長期
貸し手と借り手の間では情報の非対称性が存在 金
融仲介機関がそれを乗り越える役割をしているとも。
経営者監視(ガバナンス)もしている。
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9





① 分散投資によるリスクの低下
② 審査やモニタリングに専念することによる専門化
の利益
③ 規模が拡大することによる規模の経済
④ 複数のサービスを提供することによる範囲の経済
(同じ情報を共通して利用できるなど)
(古川顕『金融論 第3版』p.123)
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10
預金 流動性商品(いつでも現金化できる商品)を供給
他方で自らリスクを負担して貸し付け(あるいは投資)。
 なお 厳密にいえば 預金には2種類ある。
要求払い預金 demand deposit; 活期存款cun2kuan3
定期性預金time deposit; 定期存款
 貸し付けでは、信用リスクの判断が重要であり銀行はこの
判断を行うために「貸付審査」を行う。信用リスクを補うも
のとして、担保の徴求(=要求すること)がある。放款;贷
款;借款 担保collateral 抵当mortgage; 抵押
di3ya1

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11




企業として財務上の実績に乏しい
担保とすべき資産の不足
↓
経営者個人への貸出でデットファイナンスは開始で
きる(第三者のエクイティの困難は確実)
順調に推移すれば年数の経過とともに営業債務
(短期債務)漸次的拡大やエクイティの投資家範囲
の拡大へ
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12





小規模企業ほど借入依存度高い
次第に営業債務 短期借入が拡大する
小規模企業のメインバンクは地元金融機関が多い
小規模企業ほどエクイティは創業者とその周辺に限ら
れる
中小企業白書2008年度(H20)より
一般論としてはデットから出発 短期が拡大 そしてエ
クイティの投資家の拡大
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13

Capacity
Capital
Character
Collateral

なお4Csにはさまざまな変種がある。



稼ぐ力(返済する力)
蓄えた力
返済履歴
担保資産
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14

間接金融 金融仲介機関の間接証券による信用代替

直接金融 本源的証券 証券市場の役割は信用補完

直接金融を行える本源的証券は実際には限定される
(資金の出し手である黒字単位 投資家の能力も関
係する)
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15

直接金融の場面でも
小口資金の大口化
投資家によるリスク負担 等は生じている
本源的証券だけで赤字単位と黒字単位が直接結びつ
くには、本源的証券が黒字単位によっても投資判断
できるほど、信用程度が高いものであることが必要。
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16
お金を出す意味
収益の分配を期待している
出したお金の回収を期待している
出す前の精査は当然
1.出すor出さないという判断(承認あるいは拒否)
2.出している間の監視
3.出し方の変更
追加新規更新の拒絶
条件の変更(金利 担保・・・・)
事前の条件付け

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17


出したお金は負債なのか資本なのか
資本 残余利益の分配 返済は予定しない
代わりに経営に強く関与
負債 利息の支払い・資金の返済は契約
経営に関与しない代わり契約履行求める
しかしいずれの場合も お金を出した側は経営への
監視は必要 この監視(モニタリング)を専門用語では
ガバナンス という。
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18





外部からガバナンス(資金の出し手)
2014/02 日本版スチュワードシップコード導入
↓
内部のガバナンス 社外取締役導入論
2015/06 コーポレートガバナンスコード(企業統治
指針)導入(15/03とりまとめ 15/06適用開始)
↓
社会的なガバナンス より開かれた経営へ
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19






1.各社ごとに行動指針を作り公表する
2.親会社や取引柵などと利益相反が起きないよう
に対応する
3.対話を通じて企業の情況を把握する
4.中長期的な視点で対話し問題の改善に努める
5.議決権行使の方針を作り行使結果を集計公表
する
6.責務をどう果たしているか顧客の個人や受給者
に報告する
7.対話の効果を高めるために実力を備える
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20



入金されるものを貸し付けるところから。
商品は販売し譲渡したがまだ現金を入手していない
(現金が支払われていない 売掛債権がある あるい
は手形を入手している)。
↓
商品の買い手が債務を支払う限りこの貸付に大きな
リスクはない。
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21
割引は見方によっては手形担保貸付
 一時的に不足した資金の貸付
 商業手形(複名手形) の割引
 単名手形割引の派生
 約束手形(支払います)
 為替手形(支払って下さい)
 当座貸越
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22


手形(短期貸付)の更新(あるいは常に新たな手形)
→ 貸付期間が事実上長期化
↓ (設備投資資金の巨大化)
証書貸付(運転資金から設備資金) へ
担保
長期的な見通しに基づく事業貸付
高い利息の設定
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23




同一の貸付条件の細分化 小口化
発行単位の大きさ 支払い保証・担保の有無
投資家によるガバナンスは貸付者と似ている
売却可能性がどのような違いをもたらすか
比較 小口⇒大口 短期⇒長期 流動性の性格
預金
貸付
債券
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24
経営方針に誤りがあった場合の責任の明確化 交代
には経営方針の転換という重要な意味がある
 ガバナンス(企業統治)の現れとして重視される
企業経営ではtopが負う責任は大きい。top down
型の企業経営。
 無能な経営者 不適切な事業ドメイン
↓
過剰なcash
entrenchment 仮説:自身の権限強化(保身)傾向
 経営方針の転換(経営者の交代)で経営の立て直し
(選択と集中など)が進むと考える。

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分散的株式保有・Exit型のガバナンス
小口株主の合理的無関心 rational apathy
機関投資家にもVoice型を避ける傾向
exit(売却)型の意思表明 Wall Street rule
→ 企業買収
 企業買収がガバナンスの一つだというのは
企業買収を正当化する見方だと言える
 機関投資家の保有の大口化、処分困難な株式の存
在 ⇒ voice型の意思表明に転換する機関投資家

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26
友好的買収friendly takeovers
敵対的hostile買収
成功例
ブリヂストンによるファイアストン買収
(1988)3300億円
ネーションズGによるバンカメ買収
(1998)725.58億ドル
トラベラーズGによるシティC買収(1998)743.49億ドル
エクソンによるモービル買収(1999)789.46億ドル
JTによるRJRインター買収1999)78.32億ドル
ロイヤル・ダッチPによる
シェルTT買収(2005)743.49億ドル
P&Gによるジレット買収(2005)549.07億ドル
イトーヨーカ堂によるセブンイレブン買収
(2005)124.83億ドル
ファイザーによるワーナー
ランバート(成人病など)
買収(2000)891.68億ドル
サノフィアサンテラボによ
る ア ベ ン テ ィ ス 買 収
(2004)602.43億ドル
失敗例
ソニーによるコロンビアピクチャーズ買収(1989)34億ドル
松下電器によるMCA買収(1991)74.06億ドル
米AOLのタイムワーナー買収(2001)1647.47億ドル
ボーダフォンによるマンネ
スマン買収(2000)2027.85億
ドル
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27


投資は事業会社の目的でない
取引関係の透明性を妨げる など

日本では企業間で株式の持ち合いがあったがバブル
期後の株価暴落を経て、また時価会計制度の適用も
あり、持ち合いの程度・比率はかなり低下した。

株式持合いには相互のもたれ合いの側面。持合いは、
株を通じたガバナンスを弱めていたと考えられる。
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28
コーポレートガバナンス
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29
内部統制・・・・役員会内部での牽制
独立社外取締役(2014/07 東証で1347社導入 東
証一部で2014年の導入比率74%)の多数化(複数化)
他社経営top(CEO)経験者 CFO経験者 弁護士 学
者など
第三者あるいは株主視点で経営をチェック
多様化 (女性、外国人など)




外部統制・・・・ 金融仲介機関 株式市場
外部統制・・・・ 監査 格付け
外部統制・・・・ 株主 顧客 消費者 従業員
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社会
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30




改正会社法 2015年5月施行 社外取締役を置かな
い企業に対し 置かない理由の説明義務付け 役員
の2親等内親族は社外と認めないなど要件厳格化
企業統治指針 2015年6月より適用 東証一部二部
上場企業に2人以上置くことを求める
不正防止のブレーキと企業価値最大化のアクセル
損害賠償請求受けるリスク:損害保険会社が会社役
員賠償責任保険(D&O保険)を拡充へ この費用に
ついて会社側負担を政府は可能とする方針(15/07)
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31


東証によると 2015年 社外取締役選任している一
部上場企業は全体の92%(+18%)1735社 2人
以上は26%(+25%) 独立社外取締役選任は
1596社とのこと。
過去最高。
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32






原則を守らない企業に理由の説明義務(comply or
explain) 73の原則
1)株式持合いの方針開示など株にしの権利・平等性
確保
2)女性活用など多様性確保の推進 利害関係者との
適切な協同
3)取締役選任の方針の開示など情報開示と透明性
確保
4)独立社外取締役2人以上選任など取締役会の責務
5)株主との対話促進のための方針開示
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33
なにをもって経営を評価するか
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34

社会への貢献
利益
法律順守

企業活動を通じて社会に貢献

利益を寄付
事業活動自体の中に社会的価値を織り込む



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35
Mission : the current central purpose
and goal of an organization
 Vision : what an organization seeks to
become, or the ideal society to which
the organization seeks to contribute
-cited from 101 Things I Learned in
Business School,
page 15

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36
Mission : the organization’s reason for being,
its purpose, Says what, in the end, you want
to be remembered for.
 Vision : a picture of the organization’s
desired future.
-cited from The Five Most Important
Questions by P.F.Drucker

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37
経営目標として一定の目標値を掲げる(不振事業を縮
小する判断をつけやすくなる)
 株主資本(自己資本)利益率 (2015年3月決算東証
一部の数値は8.2%程度 欧米は13-15%とされ10%
以上が目標とされやすい 2014年伊藤レポートは
8%以上とした 機関投資家の期待も8%ていど
2013年で実態は4%ていどが多い)
 投下資本利益率
株主への利益配分の明確化
配当性向 あるいは 配当性向で一定の数値を上げ
たり、その数値を引き上げることをいう
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38





2014年度8%台 社数では6%台が多い
47%は8.2%(13年度は8.6%) 10%以上が3社に1
社まで回復
米国の主要企業平均は13% 欧州は平均9%
米IBM80%超 ボーイング40%台 マクドナルド
30%台・・・・高いROE 企業は投資(規模の拡大)よ
り自社株買いや増配 事業の売却や人員削減
三井物産2016年度までの中期計画で10-12%目指
す。ブリヂストン 2019年まで継続的に12%確保す
る。など(2014年)。
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相次いで高い利益配分示される(2014年)
 アマダが100%還元打ち出して話題(2014年)
2014-2015年の2回 配当と自社株買いに純利益
全額あてる
 サンゲツも3年間で純利益は回る額を配分する
 カシオ計算機 純利益の9割を株主還元(増配と自社
株買いで)
2015年も続く
日清製粉は配当性向目標値引上げ30%⇒40%以上
ファナックが5年間の総還元成功8割を宣言
青山商事は3年間で130%とした など
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40
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41





長期的利益 社会への貢献
低い次元の欲望 では人は満足できない
マズローAbraham H.Maslow 1908-1970の欲求
段階説(自己実現理論)
生理的欲求physiological 安全性欲求 safety
needs 所属欲求love and belonging 承認欲求
esteem 自己実現欲求self actualization
知的レベルの低い人のもとで 働きたいと思う人はい
ない。
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




監視されて働く やむを得ず働く 人に認められたい
から 自分を実現したいから
Douglas M.McGregor のY理論
X理論 監視・報酬 アメとムチ
Y理論
企業は 従業員のより高次の動機に 対応を迫られ
ている
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43

Extrinsic motivation : praise, recognition, money or
punishment
Internal motivation : worker’s internal sense of
purpose
personal enjoyment of the work
satisfaction of a job done well
most employers want to do good jobs
-cited from 101 Things I
Learned in
Business School, page 19

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44
事例 事業活動と社会的価値
 省エネ商品の開発・販売
 省エネ商品事業への融資・投資
事業者自身がより高い社会的価値の追求を始めている
武器作らない 原子力利用をしない
女性・障害者・人種差別しない・・
投資の世界でも:SRI social responsible
investment
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45
伝統的ガバナンス論
 銀行
銀行の融資 融資条件 金利
 証券市場 株式市場 株価
M&A
新しいガバナンス
 消費者や投資家が参加する 高い価値を追求する企
業の商品サービスを購入
省エネ商品の生産・消費
省エネ事業への融資・投資
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46

金融仲介論の立場から証券市場の機能について論じ
なさい

コーポレートガバナンスの視点で証券市場の役割を
論じなさい
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47
会計情報のゆがみと粉飾
財務管理論前期第2回および第3回を削除加筆
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48
不完全なものとして認
識すべき
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49




収支計算書 現金の動きを示す
貸借対照表 残高balance一覧表であり
正味財産(純資産)の大きさを測ることが目的
配当できないが資本に帰属する再評価益の扱い
リース資産 賃貸契約資産などBS外資産の扱い
のれん 買収により現れる無形資産価値の扱い
損益計算書 正しい利益を計算することが目的
営業活動を反映させるため 売り上げた時点
で計上する
bottom line=the final profit
gross profit 粗利益(あらりえき)
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50

Most businesses use accrual accounting
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51









财务报表 cai2wu4bao4biao4
资产负债表
损益计算表
现金流量表
审计shen3ji4
第一季度结算报告
折旧zhe2jiu4
应收帐款 ying1shou1zhang4kuan3
应付帐款 ying1fu4zhang4kuan3
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
52
固定資産の中には減価するものと減価しないものがある。
depreciated / not depreciated
depreciation: spreads the cost of long-term asset






減価する経費については、時間配分をさらに考える必要
があるが、その計算法自体も選択も多分に恣意的である。
定額法 定率法 など
方法間の得失を考えてみること
方法の変更は認められている
→ Excel 定額法 定率法の計算
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53

減価償却年数の設定 財務省令で耐用年数を法定す
るのは…
課税の公平性のためだけど
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
54




さまざまな基準がある
減価基準 原価基準(取得原価・・)historic cost
時価基準(売却時時価・・
再調達時価・・)
低価基準
原価基準を基本 低価基準で補完
では大きく時価が下がれば
価値が変動するものの在庫価値評価問題
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55



先入先出法(FIFO: first-in, first -out)
後入先出法(LIFO:last-in, first-out)
平均法
方法による得失を考えてみること
方法の変更は認められており
手法を変更すれば評価は変わってくる
FIFO may yield phantom profit in a period of
rising prices.
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56
固定資産か流動資産か の区分
→ 営業循環基準 か 1年基準 か。

有価証券 長期保有か短期保有か
→ 保有目的による
保有目的が変更されれば

Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
57

会計上の資産は企業の資産を本当に現わしているか
例
 人的資産は評価されているか 会社にどのような人
材がいるか。評価されていない。
 ビジネスモデルは評価されているか どのようなユニ
ークなビジネスモデルをもっているか。
 顧客や調達納入企業との信頼関係は評価されている
か。
そのような会計の数値だけを見ていても駄目かもしれ
ない。
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
58



Cash Flowに戻ると企業の稼ぐ力が見えてくる 投資
政策あるいは減価償却政策の差異を取り除いた状態
Cash Flow=純利益+減価償却-投資-運転資本
増分
Free Cash Flow(純現金収支)=営業CF-投資C
F
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
59

CFの改善は企業が自身で取り組めることが多い。在庫の
削減、売掛金の早期回収、買掛金の支払いは遅らせる
など。

とくに在庫の圧縮(棚卸回転日数の削減)、売掛債権の流
動化は注目されている。

FCFを確保して借入金の返済を進めることが広がった。B
Sをスリム化、投資抑制が広がった。

FCFをリスクを織り込んだ割引率で現在価値に引きなおし
て、投下資本と比較してプラスかどうかで、投資案件の評
価がなされるようになった。
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
60

実質無借金企業(手元現預金-有利子負債がプラスであ
る企業)が増加している ⇒ 自己資本比率は改善 背景
には本業の営業CFの増加

分厚い手元資金をもつ企業が増えている

手元資金の活用がここ数年 企業財務の話題となってい
る。株主への利益還元(配当と自社株買い あわせて株
主還元という)、M&Aへの活用、成長投資、賃上げ。
2013-14年 手元資金の成長投資への活用が繰り返し
話題にされた。

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

多くの企業で実質無借金が経営目標になっている
(2009年に上場企業の1割)。そのためには営業CF
を増やすこと(在庫 売掛債権を減らすこと)。投資は
抑制して重点分野に集中。しばしば減価償却の範囲
に抑えることが目標になる。
2013年度末出は1789社上場企業全体の53%。
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
手元資金(手元現預金+短期保有有価証券)>有利
子負債
2011・3末 任天堂11710億円 武田8577億円 フ
ァナック5835億円 デンソー5340億円 NTTドコモ
4782億円など(3月期決算企業のうちから事例)
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
有利子負債依存度/総資産 = 有利子負債依存度

実質無借金企業が増えるとともに、有利子負債依存度も
低下傾向にある。上場企業全体では1990年代前半には
4割を超えていた。2005年度末で27%で、バブル後初め
て30%を割った。

大手企業の間では、有利子負債の中で市場から調達する
直接金融比率を上げる(意味は長期資金をできるだけ低
い利率で調達する)ことが課題。大手商社では有利子負
債の2割程度に引き上げることが課題(2010年)
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有利子負債―現預金=純有利子負債
純有利子負債/自己資本 = ネットDEレシオ
商社などは借入が多いためこの比率は一般的に高い。
1倍台が理想とされる。
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財務の安定の上ではこれ以上積上げる(内部留保を増や
す)必要はない。全体でも法人企業統計で企業の自己資
本比率は39%と過去最高(2013年7-9月)。守りの経
営という否定的評価。
自己資本利益率は悪化する。
手元資金の取り崩し(吐き出し)が経営課題に。2013年3
月末で企業の現預金は225兆円で過去最高。(上場企業
3月期決算手元資金は73兆円で過去最高 自己資本比
率も4割に迫り過去最高 2014年3月)
大幅な還元:投資先を見つけられない。M&Aには交渉査
定など時間がかかる側面。株主還元:みつかられないなら
迅速に株主還元が鉄則との意見あり。
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
負債規模を拡大するとレバレッジ効果で自己資本利
益率はよくなるが、自己資本比率は下がり財務は悪
化する
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
EBIT earnings before interest and tax
EBITDA earnings before interest, tax,
depreciation and amortization
営業利益+減価償却費
会計の制度的矛盾
会計の利益とは別物
計算上の利益 利益を過大にみせる数値であり そう
した役には立つが
設備投資の効率性追求 運転資金節約動機などと結
びつかない
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EBITDA買収価格倍率 適切な買収価格 10倍程度
ソフトバンクによるスプリント買収2013/09 12倍程度
サントリーHDによるビーム買収2014/01 23.3倍
EBITDA純債務倍率 買収債務増加後 5倍程度が限界
ソフトバンクによるスプリント買収2013/09 3.6倍
サントリーHDによるビーム買収2014/01 7.5倍
資料:田中博文氏のblogより
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日本基準 米国基準 純正なIFRS
3つが併存選択可能
 IFRSの採用 海外での資金調達に有利とされるが加えて

企業買収に有利な制度とされる

→ 基準自体が意図的に選択される可能性
 IFRSが日本の企業経営活動にそぐわないとの共通認識
金融庁は2011年に15年3月期としていた強制適用を延期
さらに
2016年に上場企業に強制適用する方針も見送った(2013
年5月)
2012年に導入すると見られていた米国も判断先送り(12年7
月)
導入は早くても2017年3月期以降
 日本版IFRSの策定作業中
 IFRS 資産の時価評価を損益計算書より重視

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IFRS 資産の時価評価を損益計算書より重視
 日本基準からIFRSに移行した場合
ソフトバンクや武田薬品(2014年3月期から)
暖簾償却(20年以内償却 資産価値が大幅に下がれば
減損処理)しない 利益増えて企業買収しやすくなる
特別損失の項目がないためリストラ費用は営業費用扱い
で営業利益を減らしてしまう。
固定資産の償却は定額法多い(当初費用減り利益かさ上
げされる)
製品開発費用(製品化が確実なものは資産に計上の上
発売後に償却)

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

当期純利益・・・・日本基準 実現した損益のみを反映
時価は貸借対照表に影響するだけ
包括利益・・・・・・IFRS 資産の時価評価が損益計算書の
包括利益comprehensive incomeに影響する。
未実現有価証券評価損益
未実現デリバテイブ評価損益
為替換算調整額
年金債務調整額
包括利益と企業行動・・・・有価証券保有を避ける選択
あるいはリスクヘッジをする選
択を促す
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講師が考える(消費者や投資家が参加する)新しい企
業ガバナンスについて、自分の意見をまとめなさい。
 Maslowの欲求段階説について述べよ。
 McGregorのX理論Y理論について述べよ。
 会計の制度の限界として講師が考えている内容を具
体的に説明しなさい。
発生主義と現金主義について(発生主義が肯定され
る理由を考えましょう)
制度的恣意性(選択や選択の変更がみとめられて
いること)に ついて
会計制度に対する税法の役割について考えましょう

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粉飾はなぜいけないのか 仲間取引
き 循環取引き 融通手形 借り手形
融通手形はなぜいけないのか
Big Bath
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

粉飾(飾ってよくみせるもの)
逆粉飾(実態より悪くみせるもの)
中国語では财务造假zao4jia4 财务舞弊wu3bi4
英語では window dressing と昔覚えたけど
↓
あからさまには fraudulent accounting
上品に言うと creative accounting
pro-forma accounting
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

会社内 業績を良く見せたい(部門 支店など 対管
理者 管理部門)
営業ノルマ 達成目標 などを超える必要
対外 業績を良く見せたい(取引先など顧客 金融機
関)
上場している場合は 上場基準 上場維持基準 を超
える必要
対税務 業績を悪く見せたい → 逆粉飾 といいま
す。
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
帳簿が2重化する
虚偽は放置され拡大しやすい
社内モラルの低下
虚偽の内容の広報伝達につながる(明確に犯罪)
企業間取引 融資・投資・取引が虚偽情報をベースに
することになる(市場経済をゆがめる)
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
仮装売買 押し込み売買
⇒ 買戻し条件付売り込み
⇒ 一種の借入とも考えられる
期末の売上操作 ⇒ (1)(3)は操作されやすいことも
あって(3)で記帳する。
商品の発送(1)
商品の到着・受取(2)
請求書の発送(3)
→ 現在の考え方は(2)で債権発生
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
関係会社取引(自我交易 关联交易)
仲間取引
循環取引(循环交易xun2huan2)

虚构收入

売上がないのに売上を偽装する しばしば在庫が帳
簿の上で回転することになる
利益はでていにが利益が出ているようにも見える



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ルールを意図的に変更すれば粉飾になる。
 売上の記帳を前倒しする
 経費の記帳を先延ばしする

会計基準の変更 制度的に認められているが 意図
的にやれば粉飾になる。
減価償却 定率⇒定額
原価償却の方法 年数 回収価値(残存価値)
在庫評価 後入⇒先入
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資産の実現可能性の減
少
 推定負債の増加
 資産推定寿命の減少
 在庫の評価方法の変更
 長期契約の評価方法の
変更






資産の減少による収入の
変動
負債の増加による収入の
変動
簿価の変動による償却費
用の変動
今後の経費の変更
収入および経費の変更
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
固定資産 減失(損失)や不良債権を認識しない
在庫(棚卸資産) 不良在庫の有無
在庫の償却
機械設備 設備の物理的あるいは道徳的摩損
売上債権 回収上の問題の有無
未回収債権引当金の大きさ 規模
貸付債権 回収上の問題の有無
土地 不動産 帳簿価格と時価との違い
など
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
なぜなら売上債権の拡大は 運転資金需要拡大につ
ながるから

運転資本=在庫(棚卸資産)+売掛債権ー買掛債権
運転資金: 運転資本の増減分
{(1)/売上高}× 365 = 回転期間分析
運転資金少なくするには = 回転期間少なく
在庫
圧縮に努める
売掛債権 債権圧縮する 回収早める ことが必要
買掛債務 支払遅らせる

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
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資金繰りに困った企業は 取引先などに商業取引によら
ない約束手形の振出しを依頼。これを金融機関に持ち込
んで割り引いてもらって、資金繰りとする。
 商取引の裏付けがない手形の振出しですが、振出を依頼
するとともに相手に対して、こちらも手形を振出します。相
手の手形を金融機関に持ち込むとともに、自分の手形の
支払をすればいいということです。相手の手形を借りてい
るということで「借り手形」。相手のためにこの手形を出し
たら「融通手形」。互いに金融機関に持ち込むなら「書き合
い手形」です。
お互いに資金繰りはつきますが、このような手形の振出し
は、乱発に陥りやすく危険だとされます。

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受取手形 不渡り手形 融通手形の混入
売掛金 焦げ付き債権の有無
製品・原材料 不良品(不良在庫 売れないもの 使
えないもの)の混入の有無
土地・投資有価証券 帳簿価格と時価との違い 含み
損の有無とその大きさ
長期貸付金 焦げ付きあるいは未回収債権の有無
支払手形 融通手形の有無
借入金 金融機関ごとの金利・金額・償還期限 非正
規業者分の有無
積立金 留保利益の大きさ
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
1990年代末から2000年代初頭にかけて連続した企業
スキャンダル(会計上の不正など)がもたらした立法措置
公開会社(上場会社)に対して内部統制制度の整備を迫
る 経営トップに対して 財務諸表の正確さの保証を求め
る(間違っていたときには厳罰) 内部統制体制の整備
内部統制報告書
日本では金融商品取引法で導入。
しかし2008年に再びサブプライム金融危機
そこで Dodd-Frank Wall Street Reform and
Consumer Protection Act of 2010
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
国内商取引で使われる。約束手形 promissory note
振出人が一定期間後の支払いを約束する形式をとる。
支払人 受取人が書かれており複名手形とも呼ぶ
手形の換金の方法として金融機関で裏書の上で割り引い
てもらうこともある。この手形が最終的に支払われないこ
とも生じる。銀行はそうした事態を避けるため、融通手形
かどうかを厳しく調べる。
手形用紙は当座預金勘定開設により銀行から交付される。
手形の振出しは開設時の銀行との契約の範囲で可能。
手形には印紙税がかかるほか、手形管理の費用が伴うた
めに経費節減を企業が手形の振出しを減らす傾向が続い
ている。
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
銀行が短期貸付を行う場合、証書を作る代わりに手
形担保貸付の形をとる。この時、借り入れる企業は単
名の約束手形を振出し、銀行はこの手形を割り引い
て貸し付ける。しかし、手形は担保として銀行に残さ
れている。
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
貿易決済で登場。輸出者が輸入者に対し支払えという形式を
とる。
貿易では輸入者の信用を保証する信用状を輸入者がその地
元の銀行に依頼して発行される(信用状の発行あるいは開
設)。
信用状の開設には、手数料のほか 輸入者の業務履歴など
の書類、担保預金など担保、保証人、などを銀行は求める。
信用状には一覧払い(at sight)と後日払い(at 90 days
after B/L date)がある。信用状を輸入者は自身の地元銀行
に持ち込んで、買取あるいは取立を依頼する。
信用状の開設によらないD/P(書類買取+電信為替送金)と
いう方法もある。
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

経営者の交代とBig Bath
赤字要因を前倒し 黒字要因を後倒し ⇒ 劇的な改
善
経営者の交代
果たして 経営は経営陣が交代したから改善したの
かどうか
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2015年5月13日開示
2012年3月期から14年3月期まで3年間で営業損益ベ
ースで500億円超の減額修正(14年3月期同253億円)
インフラ工事原価の過少見積もり それに伴う工事損失の
計上時期に問題(当初の見積もりより費用がかかったの
にそれを認識せず利益を過大に計上していた)
東芝は2015年3月期決算を延期(東証は決算期末から
45日以内の発表を求めている 金融商品取引法上は6
月末までに有価証券報告書の提出義務 これに遅れた場
合は監理銘柄に指定 1ケ月の猶予 できねば上場廃止
やむをえない事情があれば6月末の期限は延長が認めら
れることもある)
予算達成目標の位置が高く内部統制が機能しなかった
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設計仕様の変更で予想外のコストが発生して収益が圧
迫される事業が多い
社長が各部門に予算達成を強く求める 現場に過剰な
圧力をかけ 不正を事実上主導
インフラ工事の会計処理 受注時に損失可能性認識し
ても実現不可能な費用削減策を前提に損益計画立て
引当金計上せず(13年9月の次世代電力計スマートメ
ーター受注 高速道路の自動料金収受ETCシステム)
システムLSI 単機能半導体 テレビ パソコンなど 経
費(販売促進費用などの計上先送り)の計上時期 在
庫評価減損処理免れる 主要部品の子会社への押し
込み販売など幅広い不正
背景としての原発問題(半導体と原子力に傾斜した経
営の破たん⇒その後 半導体需要は激減 原子力も環
境変化)
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2012年3月期 連結純利益700億円強 連結営業利益2000
億円強(液晶テレビ予想より売上げ減 テレビ事業で500億の
営業赤字 半導体でアップル向け拡大 半導体メモリが一時値
崩れ 減産で市況回復社会インフラ部門は好調)
2013年3月期 連結純利益過去最高の11年3月期(1378億
円)に近付く 連結営業利益1943億円(半導体メモリ 円安効
果でサムソンに対し価格競争力 薄型テレビPC事業不振 輸
入のため円安は逆効果 ライフスタイル部門510億の営業赤
字 社会インフラ 原発で600億の費用処理のため営業利益6
割減の323億円)
2014年3月期 連結営業利益見通し2900億円(半導体事業
に依存強まる 8割依存 円安 回路の微細化 過去最高の90
年3月期3159億円に近い)
2013年に社長交代 佐々木則夫⇒田中久雄
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第三者委員会(上田広一委員長)による調査で判明田中
久雄社長は損失計上金の計上が必要との上申に対して
「損失引当金について次の時期にずらせないか。」と発言
⇒会計部門は指示と判断。発覚後は適正な会計処理の
範囲内でできると思ったとして自身の責任を否定した。
監査委員会、社内の経営監査部ともに機能しなかった。
監査委員会のヘッドはなぜか社内の西田誠副社長だった
が飾りの(形だけの)委員会。不正幅広なのに経営監査部
は無機能化し役割果たせず。新日本監査法人も同じ。
不適切会計は 西田厚聡(PC事業部門) 佐々木則夫(重
電) 田中久雄(資材管理生産管理が長い)の3代の社長
にわたり続いていた(田中社長―西田会長―佐々木副会
長 2013・06~)。
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ほぼすべての事業でずさんな会計処理が表面化した。改
善できるかは未知数。
主要取引行くに5000-6000億の融資枠設定を打診。
2015年8月末までに有価証券報告書提出 東証が特設
注意市場銘柄に指定
金融商品取引法違反の可能性高い(有価証券報告書の
虚偽記載) 課徴金へ
原子力事業の傾斜(西田社長時 2006ウェスチングハウ
ス買収 原子力に傾斜する大失策を犯す) 半導体一本
打法に頼る利益構造は本質的に不安定 ⇒ 望まれる原
子力傾斜の修正
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

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
売上げの粉飾
あなたは営業マンです。営業マンの手当ては売上げ契
約の獲得に応じて変動します。あなたが営業契約を増や
すインチキな方法を考えなさい。
あなたは営業マンの管理者です。営業マンの不正な申
告にあなたは頭を悩ましています。営業マンの不正を防
止するにはどうすればいいですか。方法を考えなさい。
あなたは営業部の部長です。営業部は3課に分かれて
業績を競っています。そのうち営業3課は課を上げて過大
な業績を報告している疑いがあります。どのように調べま
すか。
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粉飾決算
粉飾決算の動機について説明しなさい
粉飾決算の事例を挙げて説明しなさい
逆粉飾について説明しなさい。
粉飾決算を防ぐ方法を考えなさい
 融通手形
融通手形について説明しなさい
融通手形は互いの資金繰りに役立つのになぜいけない
のですか
あなたは金融機関です。融通手形の割引は拒否するつ
もりです。では融通手形にはどのような特徴があると思われ
ますか。
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会計の不正について

あなたは会計の責任者です。あなたの会社は売上げ
が減少して、経営的に行き詰まっています。社長から
会社を救うため、架空な売上げを計上する粉飾決算
を求められました。あなたは不正経理をするべきでな
いと考えたとします。あなたは社長になんといって思
いとどまるように説得しますか。
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Big Bathについて 経営陣が交代したから経営が改
善したというお話は虚構ではないか
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