第16講 熱容量と比熱 教科書P.136~141 熱容量と比熱 熱量保存の法則 http://www.fzt.jp/ 【A 比熱と熱容量】 種々の物質の比熱 物質 比熱[J/(g K)(温度) 水の比熱はとても大 きい! 4.19(15℃) 水 2.10(0℃) 氷 0.901(25℃) アルミニウム 銅の比熱は金属の中 でもとても小さい! 0.448(25℃) 鉄 0.386(25℃) 銅 1.71(40℃) エタノール サラダ油 約2.1 油の比熱は水の約半分 短時間で温度が上がるので, 揚げ物をするときは注意!! 【A 比熱と熱容量】 《熱容量》 「物体」の温度を1Kだけ上昇させるのに必要な熱量 質量m[g],比熱𝑐[J/g・K]の物体の熱容量𝐶[J/K]は 𝐶 = 𝑚𝑐 単位: [g] ×[J/(g・K)]=[J/K] 熱容量𝐶の物質の温度を∆𝑇[K]上げる為の熱量𝑄[J] 𝑄 = 𝐶 ∙ ∆𝑇 = 𝑚𝑐∆𝑇 単位:[J/(g・K)]×[g]×[K] = [J/K] 熱容量は,その物体の材質・質量で変化 水10gの熱容量 :10g × 4.19 J/g・K=419 J/K 銅200gの熱容量:200g × 0.386J/g・K=77.2 J/K 温まりやすいのは? 【A 比熱と熱容量】 ●比熱と熱伝導率 物質 熱伝導率 [W/(m K)(温度) 比熱 [J/(g K)(温度) SUS Al Cu Ag Au Fe 14.2(25℃) 237(25℃) 386(23℃) 429(25℃) 318(27℃) 72(27℃) 0.481(25℃) 0.901(25℃) 0.386(25℃) 0.235(0℃) 0.128(0℃) 0.448(25℃) 熱が伝わりにくい 銅製の鍋は,比熱 が小さく熱伝導率 が高いのですぐむ らなく加熱できる 性能は高いけど, 高価すぎ!! 1mの板の両端に1Kの温度差が あるとき,その板の面積1m2の 面を通して1s間に流れる熱量 質量あたりの熱容量が大きくなるので, 蓄熱効果が高い 【B 熱量保存】 エネルギー保存の法則 【熱量保存の法則】 (高温物体が失った熱量)=(低温物体が得た熱量) 液体が得た熱量 𝑚1 𝑐1 (𝑇 − 𝑇1 ) 金属が失った熱量 𝑚2 𝑐2 (𝑇2 − 𝑇) 𝑇2 比熱𝑐2 質量𝑚2 𝑇 𝑇1 比熱𝑐1 質量𝑚1 𝑄 𝑚1 𝑐1 𝑇 − 𝑇1 = 𝑚2 𝑐2 𝑇2 − 𝑇 【C 内部エネルギー】 1 𝑚𝑣 2 2 1 𝑚𝑣 2 2 物体を構成する原子・ 分子の全エネルギー 1 (系のエネルギー) 𝑚𝑣 2 2 1 𝑚𝑣 2 2 • 運動エネルギー • 結合のエネルギー • 振動のエネルギー 1 𝑚𝑣 2 2 1 𝑚𝑣 2 2 1 𝑚𝑣 2 2 (内部エネルギー) = 𝑖 1 2 𝑣𝑣 2 気体なら 【C 内部エネルギー】 物体の温度が上がると.... 固体の場合 格子振動が激しくなる 液体・気体の場合 原子・分子の運動速度が増加 内部エネルギーの増加 【C 内部エネルギー】 ●熱膨張 物体は,温度が上がると体積が膨張し,温 度が下がると収縮する。 【D 熱と仕事】 現在は栄養学の世界で のみ使われている ●カロリー(cal)について... かつては熱量の単位としてカロリー(cal)が使われていた。 1calは,1gの水を1℃温度を上げるのに必要な熱量。 ●熱と仕事の関係 熱の仕事当量 𝑊 = 𝐽𝑄 𝐽 =4.2J/cal 10℃上昇する熱 量で,50kgの物 体を約8.6m持 ち上げられる 水100g 容器内の羽根車が回転 お も り が 落 下 断熱容器 ●ジュールの実験 お も り が 落 下
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