S3_2 計量経済学 1 t値 H0:= 0 の検定 XがYに影響しない。 t値 t0 = b/Sb t値の絶対値が大きい 0 XがYに影響を与えている 回帰は有意である、有意な係数が得られたという。 ただし、有意でも良い結果とは限らない。 2 符号条件:例 為替レートと CPI 符号が正しく、有意な結果が得られても新しい発見とはいえないケース 消費関数、t 値は 0.66/0.0935 = 7.05 = 0 を棄却。 結論:「消費は所得に依存する」 知りたいのは、限界消費性向がどのくらいか? 推定値の誤差はどの程度か? 限界消費性向は過去の値(0.75)から有意に変化したか? t 値が大きいと言うだけではこれらの疑問に 答えたことにならない! 3 2t ルール 有意な結果が得られたかを判断する際のおおよその目安 t 値が絶対値で2を超えているかに注目 通常使われる有意水準5%で標本数が20以上なら t 分布の限界値は 2 ぐらい |t0|>2 なら H0: =0 は棄却される 4 2.6 関数形 非線形の関係を 線形回帰で推定 5 表2-1 非線型の関係 関数形 (a) Y = a + (1/X) 逆数 (b) Y = 1/(1+ea+X) ロジスティック (c) Y = aX 対数線形 (d) Y = ea + X 半対数線形 log-lin (e) Y = a + lnX 半対数線形 lin-log log-log 6 図2-5 非線型の関係 賃金上昇率 自動車保有率 100% 0% 失業率 (a)フィリップス曲線 所得 (b)所得と自動車保有率 7 Y Y X log-log t log-lin 8 log-log 対数線形 Y = aX ln(Y) = ln(aX) = ln(a) + ln(X) = dln(Y)/dln(X) = (dY/Y)/(dX/X) 例 弾力性 X 労働投入量 産出量 GDP 電力消費 1< ? Y <<1(限界生産力逓減) dln(Y) dln(Y) dY dX 1 dY dY/Y β= = = X= dln(X) dY dX dln(X) Y dX dX/X 9 ・log-lin 半対数線形 Y = eaX ln(Y) = aX = dln(Y)/dX = (dY/Y)/dX 例 X 時間(年) 温度 Y GDP 金属の長さ 経済成長率(年率) 1 度あたりの膨張率 10 ・lin-log 半対数線形 Y = a + lnX = dY/dlnX = (dY/dX)(dX/dlnX) = dY/(dX/X) 例 X 従業員数 Y 平均賃金 従業員数が倍増した 際の賃金の「上昇額」 11 残差の検討 • 「良い結果」の条件 (一応の目安) 1.符号条件 説明変数の効果の方向が経済理論と整合的 符号が予測される方向と異なるなら 関数型や説明変数の選択が間違っている可能性大。 2.有意性 係数が有意にゼロから異なっている。 t値が大きければXはYに有意な効果がある。 3.説明力 決定係数(R2) 決定係数が低いなら他の要因が見過ごされている可能性 R2がいくつ以上なら十分高いといえる絶対的な値はない。 12 サンプルA サンプルA 残差 15 4 2 0 -2 0 -4 10 5 0 0 5 10 5 10 15 X 15 サンプルB残差 サンプルB 10 8 6 4 2 0 2 0 -2 0 5 10 15 -4 0 5 10 X 15 サンプルC サンプルC残差 15 4 10 2 0 -2 0 5 0 0 5 10 15 サンプルD残差 15 4 2 0 -2 0 -4 10 5 0 5 10 X サンプルD 0 5 15 10 15 5 10 15 X サンプルE残差 サンプルE 4 15 10 5 0 2 0 10 20 0 -2 0 10 20 X 13
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