プリント用

3.人の行為と情報2
情報は人の行為に
どのような影響を与えるか
情報論 2回目
行為
データと情報と知識と、人の行為
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意志と知識
意図とデータ
企図と情報
意思決定と情報
意志的行為と感情的行為
• 意志的行為
– 意志
– 合理的判断(意思決定)が前提
– 感情的中立性が前提
• 感情的行為
– 感情
– 不安、憤怒、野心、嫉妬、猜疑、愛情、感激、
自負、復讐心、献身
– 非合理的性
意志の形成に関与する要素
• 規範
– 規則・習慣
– 良い結果を得られるよう意志の形成・行為の
規範が重要視される
• 価値観
– 倫理的価値観・個人的欲求
• 感情
意志の形成と知識
• 意志的行為
– 動機:データ・情報・知識
– 知識は動機を意志に結びつける
• 感情的行為
– 動機:感情
– 倫理的価値観、規範などに関する知識が感情
から直接生じる意志を調整・抑制する
• 意志の形成に知識は大きな働きを持つ
意志形成と外部からの影響
• 意志は自己以外の何者によっても妨害さ
れ得ない
• 反面、外部からの影響を受けやすい
• 意志を持つ動機となりやすい情報
– 友人など人の意見や行動
– マスコミの情報
– 個人的な興味対象に関する新規なデータや
情報
– 相手に抱いた感情
意志形成と外部からの影響
• 外部からの影響を受けやすい原因
– 自分の意志がない
– 知識不足
• 知識は外部からの過大な影響を排除できる
– 自分自身の意志が妥当か確認できる
– 外部からの影響をコントロールする
– 感情行動をコントロールする
• 強い意志は外部からの影響を受けない
– 意図が明確なため企図、意思決定も的確に実行で
きる
– 一連の行為の中で情報を効果的に利用できる
Will
• イラク戦争とアメリカの意志
– In the case of Iraq, the Security Council did act, in
the early 1990s.
– Under Resolutions 678 and 687 -- both still in
effect –
– the United States and our allies are authorized to
use force in ridding Iraq of weapons of mass
destruction.
– 米国とその同盟国はイラクから大量破壊兵器を取り
除くため武力を使用する権限を与えられている。
– This is not a question of authority, it is a question
of will.
– これは権限の問題ではなく、意志の問題である。
意図と知識と情報
• 自己実現(意志の達成)のために目的と目標を
設定する
• 目的
– かなりの程度、合理的な行為者であることが前提
– 知識と知識にない最新の情報が主に使われる
• 目標
– 最新の情報やデータは目標の設定に不可欠
• 目的と目標
– 情報の活用を考える場合、目標が設定されていること
が前提となっている場合が多い
– 自分で意志を確認し、自分で目的・目標を設定・確認
することが重要
目的や目標の変化
• 同じ意志に基づいても、知識構造が異なれば目
的や目標が変わる
• 同じ意志に基づいても、使用する最新の情報が
異なれば目的や目標が変わる
• 知識、最新の情報・データは意図に決定的に重
大な影響を与える
– 情報を活用することより容易に変動しない適切な意図
を設定できる
企図と情報
• 目的達成のための計画を作る段階
– 情報を収集し、得られた情報から実行可能な
いくつかの手段を選定する
– 情報をできる限り多く収集する
• 遡及情報(過去の情報)の利用
– 実行可能な手段の選択肢を増やす
• 的確な意志決定が可能になる
– その結果、目的や目標に到達できる可能性も
高くなる
• 情報収集が最も重要な段階
意思決定
• 知識と新しく入手した情報・データを組み合わせ
て意思決定を行う
– 情報収集で得られた複数の選択肢の中から、実行す
る手段を決定する
• 調整を必要とする
– 手段の妥当性を多面的に判断する
– 広範囲のデータ、情報、知識が使用される
– 自己実現の欲求の大きさと実現可能性のバランスで
判断結果が異なる
• 意志・意図が再確認されない場合がある
– 合理的判断に重点が置かれる
– 必ず行為の原点を確認して意思決定を行う
意思決定と意図
• 意思決定
– 明確な目的と目標の設定が意思決定や行為に非常
に重要であることを確認できる段階
– 評価基準
• 既に設定した目的と目標が意志決定のための評価基準とな
る
• 行動を伴わない意思決定
– 失敗の確立が非常に高い
– タイミングが悪い
• 行動が必要でない意思決定
– 知ることが目的・目標である場合
意思決定と情報
• 知識の差
– 意志と目的、目標まで同じでも、本人の知識が異なれ
ば意思決定が異なる
• 収集した情報とデータの差
– 意志と目的、目標そして、知識が同じでも、収集した
データと情報が異なれば意思決定が異なる
• 責任と情報
– 収集した情報やデータにより行動が変化する
– 収集した情報により行動の結果としての責任が異なる
• 自己の知識と、情報収集の果す役割は非常に大
きい
行動と情報
• 行動の修正
– 意思決定で想定した通りに行動を実行できる
ことは殆どない
– 現実に対応した修正を加えながら行動する
– 新たな情報収集の必要性
• 現実に対応するため既に収集したデータ、情報を
活用するが、新たな情報収集が必要になる場合が
多い
• 意志の強さ
– 行動を継続することに決定的な影響力を持つ
行動と責任
• 行動の責任は行為者自身
– 他人の意見に従っても責任は自分でとる必要がある
– 法的責任と道義的責任(社会的責任)
• 他人の意見は参考にしても他人の意見に安易に
従う行為は避ける
• 行動の前の意志決定は必ず自分で行うこと
• 組織の場合、個人の責任と法人の責任の関係
があいまい
行動と情報発信
• 行動は結果として情報発信を伴う
– 行動はそれを受け止める相手にとっては情
報を受信すること
• 行動の結果生じる情報には行為者の意
志が含まれる
– 行動は意志に基づく行為の結果である
まとめ
• 情報は人が行為を行うための根幹をなす
• 人の行為は、意志、意図、企図、意思決定、行動か
らなる
• 意志は自己実現の基本となるもので行為の発動根拠と
なる
• 意図の段階で設定する目的と目標が後の情報活動に重
要となる
• 企図の段階では情報収集が重要となる
• 意思決定では広範囲のデータ、情報、知識が使用される
• 行動には責任がともなうので、行動の前の意志決定は必
ず自分で行うことが重要である
• 行動は情報発信を伴う
確認問題
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行為には囗囗的行為と囗囗的行為がある
囗囗的行為は囗囗的判断が前提となっている
意志の形成に囗囗は大きな働きを持つ
意志の形成には、囗囗、囗囗、囗囗が関与する
意図は自己実現のための囗囗と囗囗を設定する
段階である
• 企図は目的達成のための計画を作る段階で囗
囗囗囗が最も重要な段階である
• 囗囗を伴わない意思決定もある
• 行動は結果として囗囗囗囗を伴う
回答
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意志的行為と感情的行為
意志的行為は合理的判断
知識
規範、価値観、感情
目的と目標
情報収集
行動
情報発信