3 雇用調整

3 雇用調整
雇用調整・・・企業の労働サービス需要の量と質の変化に対応できるよ
うに
サービス供給量とその質的な構成を変更する施策のこ
と。
数量調整
賃金調整
労働者数と労働時間を削減する
新規採用削減
退職者不補充
出向・転籍
希望退職者募集
解雇
残業抑制 など
賃金などを削減する
賞与の削減
ベースアップの水準削減
定期昇級の停止・延期 など
実際の雇用調整では、数量調整と賃金調整の両者を
組み合わせて実施されることが多い。
資料出所:厚生労働省「平成26年雇用動向調査」
資料出所:厚生労働省「平成26年雇用動向調査」
資料出所:厚生労働省「平成26年雇用動向調査」
数量調整の直接的な方法
解雇
しかし・・・
・労働組合や従業員は定年までの雇用機会の確保を企業に期待
・解雇権濫用法理に基づいた労働契約法
👉
解雇権の濫用に歯止めがかけられている
企業にとって解雇は最終手段!
・解雇に至る前に、希望退職者募集が実施されることは多い。
・出向や転籍、配置転換雇用調整の方法として活用される。
企業が解雇を避けるのは法律によるものではない。
民法:「雇用期間の定めのない雇用契約」→2週間の予告期間をおけば
いつでも解約できる
労働基準法:労働者を解雇しようとする場合→少なくとも30日前に
予告しなければならない
*賃金を払えば予告日数を短縮可、
*30日分以上の資金(予告手当)を払えば予告日数は不要
👉法律上は解雇の裁量権が経営者に与えられている
1970年代後半から10年ほどの間に、人員整理に関する裁判例が積み重ねられる。
→「整理解雇」が有効であるための4つの要件「整理解雇の4要件」が確立
①経営上、人員削減を行なうべき必要性があること。
②人員削減措置を実施する前に、配転、一時帰休、希望退職者など解雇を回避する
努力が行われていること。
③年齢、勤続年数、勤務成績、職種、再就職の可能性など解雇対象者の選定基準が
妥当なものであること。
④労働組合や労働者に対して、整理解雇の必要性とその時期・規模・方法及び
被解雇者の選定基準や解雇条件などについて十分に説明・協議していること。
・客観的に合理的な理由を欠いた解雇
・客観的に合理的な理由が存在しても解雇を適用することが社会通
念上、妥当であると認めることができない場合
→解雇権の濫用として解雇を無効とする
が確立
2003年の労働基準法改正により、「解雇は客観的に合理的な理
由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利
を濫用したものとして、無効とする」(第18条の2が新設)
・・・・・・・・・・雇用政策・・・・・・・・・・
雇用保険法・・・解雇を避け、企業の経営状況が回復するまで
従業員を企業内に雇用し続けることを支援する法律
雇用安定事業として助成金制度が設けられている。
→その中の1つに、雇用調整助成金がある