企業情報システム構築の基礎技術 「情報システム開発概論」 ガイダンス 2004.9 ネットワーク情報学部 小林 隆 情報システムの例 <デル> All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 2 情報システムの例 <デル> 本社所在地: テキサス州ラウンドロック (日本:川崎市堀川町) 販売業務開始: 1984年 ネット販売は1996年 (日本:1993年) 従業員数: 46,000 名 ( 日本:1,100名) 売上げ:410億ドル、利益:26億ドル (2003年) アジア生産拠点:中国 アモイ 2003年第3四半期パソコン出荷台数 15% 15% 58% 3% 4% デル マイケル・デル 39歳 HP IBM 富士通 東芝 5% その他 2003年 ガートナーの調査による All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 3 情報システムの例 <デル・ダイレクトモデル> 1.インターネットによる直販 2.注文生産 ( BTO ) 3.サプライヤーとの戦略的提携 生産依頼 物流予約 ・調達見通しをリアル タイム公開 ・部品サプライヤ倉 庫(在庫日数3日) サプライヤー デル 注文 ・ホームページによる注 文受付 ・注文、問合せに基づく 顧客リレーション管理 物流 工場 完全受注生産 参考資料: 週刊東洋経済 2000年4月1日号 「eビジネス勝利の手法」 顧客 納品 物流 センター 出荷情報 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 4 ビジネス環境の変化 1. 製品ライフサイクルの短縮 コンカレントエンジニアリング、アライアンスによ るコンセプト・トゥー・キャッシュの短縮 2. 製品のバリエーション増大→顧客 個別仕様の提供 見込み生産(プッシュ)→注文生産(プル) 3. 物理的製品→サービス製品 ビジネス環境 の変化 ハードウェアは新たな情報とサービスを提供す る手段 4. 交通や通信技術の発展→企業間の 競争と協調 海外拠点、アライアンス、仮想企業、M&A All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 5 情報システムの課題 いかにして顧客ニーズに合った商品を提供するか レスポンシビリティ フレキシビリティ 顧客ニーズにすばやく対 応する ニーズの変化に柔軟に 対応する 高速化、精密化、自動化、 リアルタイム処理 保守性、拡張性、 開発容易性 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 6 情報システムの機能 取引先、パートナー 購買 従 業 員 人事 総務 物流 生産 調達 データベース 商品、顧客、社員、経理等の管理情報 マーケティング 販売 顧客 サービス 財務 会計 経 営 者 ・ 株 主 経営 管理 顧客 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 7 情報システムの開発手順 上流工程 ユーザ テスト 要求分析 SE プログラマ (システム、運用) システム 設計 テスト (結合) 運用 下流工程 プログラ ミング All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 8 モデリングの重要性 ユースケース図 クラス図 (アクティビティのモデル) (オブジェクトのモデル) 販売 販売情報 受注依頼 -注文番号 : 番号 -ステータス : コード -作成日付 : 日付 -更新日付 : 日付 +注文番号採番() +作成する() 受注 受注情報 生産部門 -受注年月日 : 日付 -金額 : 金額 -納期 : 日付 +作成する() +事故() +取消解約() 手配指示 営業員 回収依頼 手配 物流部門 複写サービス受注情報 代金回収 -納品形態 : -開始ページ -終了ページ -用紙サイズ +作成する() コード : ページ : ページ : 長さ 翻訳サービス受注情報 -納品形態 : コード -開始ページ : ページ -終了ページ : ページ -タイプ区分 : コード -ワープロソフト名 : 名称 -用紙サイズ : 長さ +作成する() All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 9 モデリングの重要性 1. 要件を明らかにする • 経営幹部やユーザの要求を理解するための共通言語と して用いる。 2. 顧客満足を実現する • 顧客ニーズを実現するビジネスプロセスを設計するため のツールとして用いる。 3. 基本とバリエーションを切り分ける • 環境変化とは独立な基本仕様と、影響をうけやすいバリ エーション仕様を分離する。 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 10 授業の予定 1 情報システムとは 8 システム設計(画面・業務ロジック設 計) 2 情報システム開発プロセス 9 システム設計(データベース設計) 3 要求分析(ユースケース) 10 テスト(プログラム・システムテスト) 4 要求分析(ユースケース) 11 プロジェクト計画・管理 5 要求分析(オブジェクト構造) 12 プロジェクト計画・管理 6 要求分析(オブジェクト構造) 13 期末テスト 7 システム設計 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 11 成績評価 [成績評価] ① 出席点 ② レポートあるいは小テスト ③ 期末テスト ①+②:40%、③:60% [その他] • NS総合演習の「ソフトウェア開発法」(全3回)と連携 する。 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 12 参考文献 [オブジェクト指向] • ペルディタ・スティーブンス他:オブジェクト指向とコンポーネントによるソフト ウェア工学, ピアソン・エデュケーション, \3,000, ISBN4-89471-263-6 • イヴァー・ヤコブソン他:UMLによる統一ソフトウェア開発プロセス, 翔泳社, \4,800, ISBN4-88135-836-7 [ソフトウェア工学] • シャリ・ローレンス・プリーガー:ソフトウェア工学, ピアソン・エデュケーション, \6,400, ISBN4-89471-368-3 [要求分析とユースケース] • スザンヌ・ロバートソン他: 要件プロセス完全修得法, 三元社, \6,000, ISBN4-88303-111-X • ダリル・クラク他:ユースケース導入ガイド、ピアソン・エデュケーション, \3,800, ISBN4-89471-522-8 • アリスター・コーバーン: ユースケース実践ガイド, 翔泳社, \3,800, ISBN47981-0127-3 All Rights Reserved Copyright © 2004, Takashi Kobayashi 13
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