経常収支の国際比較 順位 国名 金額(億ドル) 1 日本 1283 2 ドイツ 395 3 フランス 260 4 ベルギー 143 5 カナダ 136 6 オランダ 129 7 スウェーデン 91 8 フィンランド 86 9 韓国 50 10 デンマーク 42 (出所)小峰隆夫(2003)『最新日本経済入門[第2版]』、日本評論社、p.186。 経常収支 ドルや円での 支払い 日本 ドルや円での 支払い 外国 日本 財 日本の輸出 米国 財 20兆円 日本の輸入 日本の経常収支黒字=20兆円-10兆円 =10兆円 10兆円 国際収支表(2002年) 経常収支 貿易収支 サービス収支 所得収支 経常移転収支 資本収支 外貨準備増減 誤差脱漏 14兆2482億円 11兆7280億円 -5兆1627億円 8兆2784億円 -5952億円 -7兆9784億円 -5兆7969億円 -4731億円 -14兆2482億円 塩澤修平「基礎コース経済学」、新世社、2003年、157頁より 為替レート 1ドル=100円 ドル高 1ドル=50円 ドル安 1円=0.01ドル 円安 1円=0.02 円高 円高の輸出への影響 1000円の商品を日本の輸出業者が米国へ輸出する (シナリオ1) 為替レート 数量 輸出額 2000年 1ドル=100円の時 10ドルで輸出 10 100ドル(10000円) 2001年 1ドル= 50円の時 20ドルで輸出 4 80ドル(4000円) →数量の変化が大きければ、輸出金額が減る (シナリオ2) 為替レート 数量 輸出額 2000年 1ドル=100円の時 10ドルで輸出 10 100ドル(10000円) 2001年 1ドル=50円の時 10ドルで輸出 10 100ドル(5000円) →輸出数量は同じでドル建て輸出金額は同じでも、 円建て輸出金額が減る 円高の輸入への影響 10ドルの商品を日本の輸入業者が米国から輸入する 為替レート 2000年 1ドル=100円の時 1000円の支払い 2001年 1ドル=50円の時 500円の支払い →実質値下げで、輸入が増える 為替レート 2000年 1ドル=100円の時 2001年 1ドル=50円の時 数量 10 24 輸入額 100ドル(10000円) 240ドル(12000円) →実質値下げで、輸入が増える → ・ドル表示なら、輸入金額が増える ・円表示なら、数量の変化が大きければ、輸入金額が増える 円高の経常収支への影響 円高 → 輸出を減らすことが多い 円高 → 輸入を増やすことが多い GDP=民間消費+民間投資+政府支出 +輸出-輸入 だから GDP下げをおこすことが多い 円高の経常収支への影響 経常収支黒字 Jカーブ効果・・・円高により経常収支の黒 字が拡大する現象のこと 時間 Jカーブ効果 輸出 1000円の商品を日本の輸出業者が米国へ輸出する (シナリオ1) 為替レート 数量 輸出額 2000年 1ドル=100円の時 10ドルで輸出 10 100ドル 2001年 1ドル= 50円の時 20ドルで輸出 8 3 160ドル 60 →数量の変化が小さければ、輸出金額が減る 輸入 10ドルの商品を日本の輸入業者が米国から輸入する 為替レート 2000年 1ドル=100円の時 1000円の支払い 2001年 1ドル=50円の時 500円の支払い →実質値下げで、輸入が増える 経常収支(ドルベース) 2000年 100-40=60 2001年 160-50=110 →経常収支が増加している 数量 4 5 9 輸入額 40ドル 50ドル 90 60-90=-30 →経常収支が減少している。 長期的には、為替レートは経 常収支黒字に影響を与えない。 民間貯蓄超過=財政赤字+経常収支黒字 民間貯蓄超過-財政赤字=経常収支黒字 民間貯蓄超過+財政黒字=経常収支黒字 国内貯蓄超過=経常収支黒字 国内貯蓄と投資といった要因で 経常収支黒字は決まる。 完全雇用モデル 国内GDPは、経常 収支とは独立に決 まる 所得が決まり、この所得 から国内支出が決まる 経常収支黒字が確定 為替レートは、こうして決まる 経常収支黒字と整合的にな るよう決まる 円高の経常収支への影響 カーブ効果で経常収支黒字拡大 J その後、経常収支縮小 しかし、 長期的には為替レートは経常収支に影響 を与えない。
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