知覚するシステム 『アフォーダンスー新しい認知の理論』 佐々木正人 著 水野 亮 伊藤精英研究室 [email protected] 4 知覚システムとは • 知覚のための身体の行為、知覚のために組 織される身体 • 能動的 • アナログコンピュータ 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 2 4 「触ること」による知覚 • 暗闇の中で棒の長さを知るには・・・ – 手を棒の端から端まですべらせる – 棒を振る • アクティブ・タッチ – 対象を知覚するために能動的に触れること 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 3 4 「振る」だけで長さは知覚できる • 「ダイナミックタッチ」 • 環境に情報を探索するために、触れる、振る、 つつくなど、手は様々に動く 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 4 4 不変項としての慣性モーメント • どのような情報が使われているか – 棒の回転の力(トルク)? – 動力学的なエネルギー? – 接触する皮膚面の変形? > 振り方によって 変わってしまう • 棒を特定できる、振り方を変えても変わらな い値(不変項)とは… 慣性モーメント 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 5 4 「かたち」も知覚できる ついたての向かって左側で 把手を振り、その先についた 立体が5種類のうちのどれで あるかを答える この場合、不変項は 「慣性モーメント比」 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 6 4 アナログ・コンピュータ • プラニメータ 「計算」も「推論」 もせずに、面積 を知覚する 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 7 4 再び「知覚システム」とは • 手のどこを探しても慣性モーメントを専門的に 感覚する受容器は存在しない • アフォーダンスはミクロな受容器ではなく、マ クロに組織化された身体によって知覚されて いる • 知覚のための身体の行為、知覚のために組 織される身体 → 「知覚システム」 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 8 4 知覚の学習(発達)とは • 知覚システムの獲得する情報は「等価」 – 見るシステムが得ていた情報のかなりの部分は他のシス テムによってもピックアップ可能 • 知覚システムにとっての「学習」 – 環境に多様に存在する情報を特定できるように、システ ムの動作を不断に豊かにしていく過程 4|知覚するシステム 『アフォーダンス-新しい認知の理論』 9
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