現代の二都物語 第2章シリコンバレー 競争とコミュ ニティー 総合政策学部4年 佐藤 建仁 環境情報学部3年 生田目 啓 総合政策学部2年 谷 明日美 技術コミュニティー 特徴 地域と企業ではなく、ネットワークが経済活動の中心 ①共通の感覚が生まれている 「この集団のアイデンティティーは、シリコンバレーの創立者たちが似通っ たバックグラウンドを持っているため、なおさら強いものになった」 P.64 ②非公式の協力 「技術者たちがアイディアを交換したりうわさ話を楽しんだりする溜まり場 として人気のあったマウンテンビューのバー、ワゴン・ウィールは、「半導 体産業の泉」と呼ばれていた。」 P.68 ③個々の企業や産業への忠誠<仲間や技術の進歩への忠誠 技術コミュニティー ①共通の感覚が生まれている ・シリコンバレーの創立者たちは似通ったバックグラ ンドがある ・実質的に全員が白人男性 ・20代前半 ・多くがスタンフォードかMITで学んでいる ・産業界での経験は皆無 ・フェアチャイルド・セミコンダクタ社で働いた経験が ある。 「同じ職場で働いた経験が、転職して例えば競争相手になったとしてもコミュ ニティーとしての一体感を引き続き強めている。」 技術コミュニティー ②非公式の協力 非公式の付き合いが地域メーカーの協力しあい情報交換する習慣を支えた ・家族のような関係 ‐会社役員の多くは、スタンフォードの学生生活、あるいは地元の事業活 動や政治活動を通じて知り合いになっている。 -企業と企業が比較的近い(付き合いが楽) -フェアチャイルドの「卒業生」 ・たまり場 -技術者たちが情報交換をする場が毎年できる。 ・競合企業同士が、技術的問題について相談しあう 技術コミュニティー ③個々の企業や産業への忠誠<仲間や技術の進歩への忠誠 ①共通の感覚が生まれている ②非公式の協力 個々の企業や産業への忠誠<仲間や技術の進歩への忠誠 例) ► 転職が普通のことである ネットワークが職探しのネットワークとして効率的 技術企業は経験を積んだ技術者を獲得するために激しく競う →激しい移り変わりにも関わらず、プロフェッショナル同士の忠誠と友情はほとんどの 場合変わらない。 協力と競争 ①シリコンバレー地域のネットワーク ◆半導体企業とベンチャー・キャピタル ベンチャーキャピタリストの殆どが起業家なので 資金提供だけではなく事業への介入も行う。 ◆半導体企業と専門サービス企業 専門サービス企業の役割は「地域や産業の動向について意見 を交換する場を設ける」 ◆半導体企業とコミュニティ・カレッジ コミュニティ・カレッジが従業員訓練コースを設けるなどする代 わりに企業はカレッジのカリキュラム開発を手助けする などした。 協力と競争 ②細分化と協力 ◆産業生態系: 「一つの企業があぶなくなっても産業全体が不安定に なることはなく、一つの企業が衰えても地域全体が 落ち込むことはなくなった」 ◆特許の相互使用: 「特許の相互使用をしないかぎり、あらゆる分野で 最新の技術を使える会社など一つもない」 →産業全体として進歩することができた ◆二次供給契約 「地域の産業コミュニティーに技術力が広まる大きな 助けになった」 協力と競争 ③産業の声を代表する団体 ◆SCCMG(サンタクララ郡製造業者団体) ⇒社会問題や政治問題の解決 (ex.住宅価格の上昇、交通渋滞) ◆WEMA(西部電子機械製造業者協会) ⇒セミナーや教育活動 (ex.財務、技術マーケティング、生産、輸出支援) ◆SEMI(半導体製造装置材料協会) ⇒技術の標準化 (ex.半導体の製造に使われる実質的にすべての 原料、工程、装置) 「ヒューレット・パッカード方式」 ●三つの柱 チームワーク・公開性・参加 ●特徴 ・個人の意欲に対する信頼 ・自主性の尊重 ・気前の良い福利厚生制度 ●風通しの良い組織作り ・非公式のランチ、廊下での立ち話、「うろつき回り」、 <ヒューレット・パッカード方式> 「組織内部関係」 ①明確な目標 の提示 部門 参加 ③自主性の尊重・ 個人の意欲を引き 出す 個人 「組織ー個人関係」 部門 司令塔 (組織) 部門 公開性 ②データの共有・ 必要な資源提供 部門 チームワーク ★ヒューレット・パッカードとインテル ●共通点 ・社員に会社との一体感を持たせるために「自社株購入権」 を付与(企業コミュニティー) ・オフィスのフレキシビリティー ・従業員と役員との自由なコミュニケーション ・社員への自由と責任 ・各事業単位へ大きな権限を付与 ■異なる点 ・ヒューレット=アテネ(家族的風土) ・インテル=スパルタ(競争的→組織に対する最大限の貢献、 組織への忠誠心を示さなければ生き残っていけない)
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