人間関係論と人間関係管理

人間関係論と
人間関係管理
2016年6月28日
人事労務管理論A(第10回目)
LT1022教室
先週の振り返り①
観察室調査から得られたこと
人間感情に基づく仲間集団(clique派閥)
 仲間集団内の「共通の感情」「行動基準」(掟)

①働き過ぎはいけない → 賃率破り
②怠け過ぎもいけない → サボリ屋
③上司へ告げ口はいけない → 裏切り者
④互いに過度なお節介はいけない
掟破りは村八分(各人の行動を拘束)
 非公式組織と社会的規制力の発見!

2
先週の振り返り②
ホーソン実験の結論





人間の行動は(
)を離れてはありえない
人間感情は(
)を形成する
その社会集団は感情に基づく仲間集団である:
(
)
インフォーマル組織の行動基準(暗黙の掟)が個々
人の行動を規定する:(
)
行動基準は監督者の働き掛けによって影響
をうける
3
ホ-ソン実験の結論の意味は?

人間行動
ヒトは単独で行動するわけではない
人間関係が重要なファクターである

人間関係と生産性
職場の人間関係が生産性に強く影響
生産性向上のためには
4
レスリスバーガー(F. J. Roethlisberger)
による理論化
経営組織
技術的組織
人的組織
個人
社会的組織
5
人間関係管理の技法
従業員態度調査(モラール・サーベイ)
 人事相談制度
 提案制度
 従業員PR制度
 職場懇談会

これらの手法はいずれも職場集団に作用する感情
に働きかけて、
1950年代、日本生産性本部の活動
QCサークル活動
6
人間関係論批判(1)

フォーマル組織とインフォーマル組織(職場外)
・フォーマル組織内(職場内)の問題をインフォーマル
組織(つまり職場の外)で解決しようとした
・

満足-生産性モデルの限界
・心理的に満足すれば生産性が上昇する?
・
7
人間関係論批判(2)

人間感情の理解の不十分性
・人間感情は非合理・非論理的なものとしているが、
この点ではテイラー主義と同一
・

労使関係的側面を無視
・労働組合の存在と意義を無視
・労働組合と労使関係問題を
8
人間関係論批判からの問題提起

仕事上の問題を仕事の外に解決策を求めた
・労働意欲向上への対策を仕事そのものに求める

人間観(社会人モデルからの脱却)
満足-生産性モデルの限界
心理的に満足すれば生産性が上昇する?
9
新しい人事労務への模索
その社会的な背景(1)

スプートニク・ショック
旧ソ連との宇宙開発競争で遅れをとる
技術的には超越しているのに何故?

ドル危機
インフレーション、
アメリカ経済力の低下
双子の赤字:
10
新しい人事労務への模索
その社会的な背景(2)

労働組合の再編成
AFLとCIOの合併(1955)

労働組合との対決へ
11
新しい人事労務への模索
その社会的な背景(3)

企業の巨大化と労働疎外
GMのローズタウン工場でのストライキ
人間らしい仕事を求めて

ベトナム戦争と新たな社会不安
公民権運動、ベトナム反戦、アブセンティズム
(※参考までに次の映画の鑑賞を!
「7月4日に生まれて」「プラトー」「フォレストガンプ」)
12
影響を与えた二つの潮流

動機づけ(モーティベーションmotivation)論
A.H.Maslow と F.Herzberg

リーダーシップ論
リーダーシップのあり方
どのようなリーダーシップ
13
動機づけ理論(1);マズローの理論
マズロー(A.H.Maslow)
の欲求階層説
(欲求5段階説)
14
マズローの欲求階層説

欲求(needs)から人間行動を説明
生理的→安全→所属と愛情(affection)→承認
→自己実現

欲求は階層をなしている

欠乏欲求と成長欲求
最初の4つの欲求は、それが欠乏していることで人
間行動を説明できるが、最高次の欲求は「成長、発
展、成熟」への願望である
15
動機づけ理論(2);ハーツバーグの理論
ハーツバーグの「動機づけー衛生理論」
16
ハーツバーグ(Herzberg,F.)の
動機付け-衛生理論

職務満足と不満足
何が満足をもたらすか:
何が不満足をもたらすか:

動機付け要因と衛生要因
職務満足:
職務不満足:
両要因は対立的なものではない:次元が異なる
モチベーションは
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職務満足(動機づけ)と職務不満(衛
生)の構造ーーF.Herzbergの主張

職務不満要因
不満の原因なるが、満足(動機づけ)の原因にならな
い
※衛生の欠如は病気になるが、それがあってもそれ
だけでは健康は生まれない

職務への満足は動機づけとなる
満足要因(動機づけ要因)
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