日语综合教程(第六册) 第三課 水の東西 本文 語句の学習 言葉の学習 文章の構成 語句の学習 – – – – – – – 愛嬌 ぐらりと こぼす せきとめる 華やか ぎっしりと 表情に乏しい 語句の学習 愛嬌 ①彼はいくら人にほめられても、頭をさげて愛嬌をふり まくのを好まない性格だ。 ②親切といえば親切だが、どうも必要以上に愛嬌をふ りまいているような気がする ③芝居をやったりして、人の動作をうまくまねする猿は、 動物の中でも一番の愛嬌ものである。 ④たいした美人ではないが、顔に愛嬌があって、男に 好かれるタイプのようだ。 語句の学習 ぐらりと (=ぐらっと。突然はげしく揺らぐ様子) ①地震で部屋がぐらりと揺れた。 ②悲しみが彼女を襲い、躰が ぐらり と揺れた。 ③講演を聞いているうちに眠ってしまった。ぐら りと倒れそうになって、はっと目が覚めた。 ④会長の威信は今度の事件でぐらりと揺らいだ 語句の学習 こぼす ①コップをつかむと、一滴もこぼさずに飲んだ。 ②コーヒー を零して服にしみを作ってしまった。 ③日ごろ、活気な王さんが涙をこぼしていたの で、びっくりした。 ④おばあさんが頼りない息子の愚痴をこぼすの を、母はうんうんと聞いてやっている。 語句の学習 せきとめる(流れる・広がるものを遮り押しとめる、 食い止めるとの違いに注意) ①上流は水がせき止め られ、下流は水が流れなくなる。 ②同庁は、3年前には土石流をせき止める砂防工事も 行った。 ③揚子江をせきとめる三峡ダムの建設が環境破壊につ ながる懸念はささやかれている。 ④日本版ビッグバン(金融制度改革)の流れを外資が せき止めようとしている。 語句の学習 くいとめる(マイナスの状態を防ぎ止める。やや文章 語。) ①地球温暖化を食いとめるためにはCO2を減らさなけ ればならない。 ②何が何でもこのインフレをくいとめなければならない。 ③俺はここでバリケードを作って奴らをくい止める。 ④科学はまだこの病気の進行をくいとめることができな い。 語句の学習 ぎっしり ①本棚に分厚い本がぎっしり詰まっている。 ②春はスケジュールがぎっしりで暇はぜんぜん ない。 ③手帳には予定がぎっしりと書き込まれている。 ④コンサート会場がぎっしり超満員だった。 語句の学習 華やか ①チャイナドレスを着た洋子は、 いつもより華やかに見 えた。 ②企業協賛の華やかなコンサートは、上海で行われた。 ③あの子は東京の華やかさに憧れて出て来た。 ④アメリカはニクソン政権の時代で、キッシンジャー博 士が華やかに活躍していた。 語句の学習 表情に乏しい 広場の個性や独自な雰囲気が感じられない。町の 広場を人の顔にたとえて、噴水が貧弱なために、のっ ぺりとした平板な感じを受けることをいう。広場の中 心となる噴水がなかったり、あっても周囲の建造物と 釣り合いが取れなかったりして、広場が貧相で迫力 に欠け、平板である光景。 言葉の学習 – – – – いやがうえにも ゆとり(がある/ない) 趣向を凝らす ~ようにみえる 言葉の学習 いやがうえにも ①遮るもののない原野の寒気はいやが上にも厳しい。 ②グローバル化の時代、対外PRの重要性はいやが上 にも高まる。 ③宅地開発がいやがうえにも自然破壊に拍車をかけて いる。 ④アジアや欧州での株価急落は、米国の不安をいやが 上にもかきたてる。 言葉の学習 ゆとり ①忙しくて本を読むゆとりも、遊ぶ余裕もない。 ②経済的にはいちばんゆとりがあるらしい仁太は、新 調のスーツをきていた。 ③日本人が一般に生真面目でゆとりがなく、ユーモアを 解しないと外国人の目に映る。 ④日本は、ようやく高度成長期における建設、膨張、破 壊から、落ち着きとゆとりを取り戻し始めている。 言葉の学習 趣向を凝らす ①その客寄せにさまざまな趣向をこらし、毎日、必ず催 し物を行っている。 ②あれこれ趣向を凝らした歓迎に、大統領一行は満足 そうな様子だった。 ③この部屋は、家具調度などにはずいぶん趣向がこら され、贅がこらされています。 ④「万葉集」に比べて、「古今集」は、表現に技巧を凝ら した、優美な歌が多い 言葉の学習 ~ように見える(そのように思われる) ①男の人って、遊んでいるように見えても、やるときはや るんですね。 ②今の世の中で、十年後何か起こるかをあてることは、 ほとんど不可能のようにみえる。 ③とりあえずは怖い顔をしているようにみえるが、よくみ ると愛矯のあるかわいい顔だ。 ④駅はさびれ、駅前にある三権の食堂も今では、営業し ているようにみえない。 文章の構成 一段目 二段目 三段目 四段目 文章の構成 一段目 (鹿おどしの説明ーー「東」の水の姿) 鹿おどしの特色とその効果 ①緊張の高まりと緊張からの解放 ②単純な、緩やかなリズムの無限の繰り返し ③水の流れをせき止め、音に刻むことで返って流れ止 まらないものの存在を強調する仕掛け 文章の構成 一段目 段落要旨 – 単純で緩やかなリズムが無限に繰り返される 「鹿おどし」は、水の流れをせき止め、音を刻 むことによって、かえって流れてやまないもの を感じさせる。 文章の構成 二段目 (噴水の説明――「西」の水の姿) 噴水の特色と美しさ ①壮大な水の造型 ②揺れ動くバロック彫刻 ③音を立てて空間に静止しているような姿 文章の構成 二段目 段落要旨 – アメリカやヨーロッパの広場や庭園で数多く見 られる壮大な噴水は、水の視覚的、空間的に とらえるところから造型された水の芸術である。 文章の構成 三段目 (日本に噴水が発達しなかった理由――東西の水 の姿に違いが生じたことについての比較・検討 ) ①外面的事情 ァ、西洋のように空気が乾いていない。 ィ、水道の技術が発達していない。 ②内面的事情 日本人にとって水は自然に流れる姿が美しい――日本人 の水に対する感性 文章の構成 三段目 段落要旨 – 日本で噴水が発達しなかった事情はいろいろ あるが、その最大の理由は、日本人が水の 自然に流れる姿を美しいと感じていたことに あると思われる。 文章の構成 四段目 (日本人の水に対する独特の感性 ――東西文化の違い ) *自然に流れる水の姿を美しいとする感性 ⇒形なきものを恐れない心の現われ *断続する音の間隙に流れるものを間接に心 で味わうこと⇒「鹿おどし」は日本人が水を鑑 賞する行為の極致を表す仕掛け 文章の構成 四段目 段落要旨 – 日本人は形なきものを恐れない心をもってお り、それゆえ音と音との間隙に流れるものを 間接的に感じさせる「鹿おどし」は日本人の感 性を最もよく表す仕掛けだといえる。
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