日语综合教程(第六册) 第二課 自然との出会い 本文 語句の学習 言葉の学習 文章の構成 語句の学習 – – – – – – – – – ~にさきがけて うっすら あるかなきか ときめき いつもながら 摂理 移ろい けなげ 評価 語句の学習 ~にさきがけて (他のものより先にすること) ①梅は春に先駆けて花を咲く。 ②相続税に先駆けて中国は預金実名制を導入した。 ③ドイツが世界に先駆けてマルチメディア法を整備した。 ④日本は各国に一歩先駆けて景気回復への道を踏み出 した。 語句の学習 うっすら(うすく・かすかに) ①駅の外はうっすらと雪化粧していた。 ②真理子の眼にうっすらと涙が滲んだ。 ③霞の向こうに島影がうっすらとこの写真写っている。 ④うっすら化粧した彼女は、いつもよりきれいに見える。 語句の学習 あるかなきか(ないといっていいほど、ほんのすこし。) ①先ほどからあるかなきかの微風が、葉をゆすってた。 ②その星のあるかなきかの明りで、やっと道を見つけた。 ③あるかなきかの敵意が現れたのを見て取った私は、 尻込みした ④あれは、ぼくのあるかなきかのお金をはたいて購入し ただけだから、ほしかったら持って行っていいよ。 語句の学習 ときめき(喜び・期待・不安などで胸がどきどきする) ①雪国育ちの私は、雪にはときめきはしても驚きはしない。 ②彼女とともに過ごした日々は、なんと輝きやときめきに 満ちていたことか。 ③憧れの高校に入れて、今日はいよいよ喜びに心がとき めく入学式です。 ④明日の誕生日には、どんなプレゼントがもらえるか、今 から期待に胸がときめく。 語句の学習 いつもながら ①彼の仕事ぶりには いつもながら驚かされる。 ②日本人はいつもながら相手の呼び方に気を使う。 ③輪香子は、和子のいつもながらのやり方に感心した。 ④いつもながら、彼の見事なお手並みを見せてもらった 語句の学習 摂理(①自然と社会を支配する法則のこと ②天命) ①自然の摂理は、なんてうまくできているのだろう。 ②生も死も自然の摂理であり、人間が操作すべきもの ではない。 ③アダム・スミスは「見えざる手」という神の摂理を説い た。 ④やるべきことはすべてやってみたのだ。後は神の摂 理にまかせるしかないと思う。 語句の学習 うつろい (移ろうこと。時がたつこと。) ①人の気持ちは移ろいやすいものです。 ②四季折々の草木の移ろいは、実に多彩である。 ③時代が移ろうにつれて、人の考えも変わっていくのが 世の習い。 ④ヨーロッパの名もない田舎をスケッチした作品のよう だが、移ろう季節の感覚は日本的だった。 語句の学習 けなげ(健気)(勇ましくきびきびしている様子。) ①その工場を見学したが、熱心にけなげな様子で働く 若者の姿が非常に印象的だった。 ②不良から女の子を守ろうと、けなげにも彼は不良に 立ち向かった。 ③あの子はうちひしがれて、ノイローゼになりかけてい ます。それでもけなげに戦っているんです。 ④百日紅は、他に花の少ない暑い季節、百日にわたっ て咲き続けるのだから、いかにも健気な感じがある。 語句の学習 評価(価格、価値の評価) ①150万元で買ったあの別荘は、今では800万元と評 価されたのだ。 ②自分の実力を過小評価されるのは、だれでもいやだ ろう。 ③外見で人を評価するものではないとよく言われる。 ④今や日本のアニメは世界で多くのファンを獲得し、高 い評価を得ている。 言葉の学習 – – – – も(1) も(2) ~といい~といい ずにはいられない 言葉の学習 も(1) 投詞的に用いる。文意を強調する。 ①厳しい現実の前で、私の理想はもろくも崩れた。。 ②頂上へ着いたときは、情けなくも二人も動けなくなっ ていた ③人質を犯人から救おうとした警官は、不幸にも凶弾に 倒れた。 ④青年が、私が泊まれるところはないだろうかと訊くと、 親切にも先に立って案内してくれた。 言葉の学習 も(2)主題を詠嘆的に提出 ①隣には三十代も半ば過ぎの男が一人住んでいた。 ②秋も深まって、紅葉が美しい。来週、紅葉狩りに行こ うかと思っている。 ③長かった夏休みも終わって、いよいよ明日から新学 期が始まる。 ④運転手は、秋も涼しくなりすぎているのに、ワイシャツ の袖をまくり上げている。 言葉の学習 ~といい~といい ①AといいBといい、XはYだ。 ②XはAといいBといい ①すきやきといい、すしといい日本料理なら、何でも食べるよ。 ②デザインといい値段といい、若者の要求に合った車だ。 ③葉子は女子高校生の二年生だが、体つきといい、背の高さとい い、もう一人前の女だ。 ④日本がヨーロッパ化しきれないのは、主として、思想の分野に集 約される。キリスト教といい、個人の主体性といい、広い意味で は思想の中に含まれる。 言葉の学習 ~ずにはいられない ①懐は苦しいが、いい物を見れば買わずにはいられな い。 ②むだだと知っていたが、言わずにはいられない。 ③ここへ来てから、潮子は人々の反日感情が、思いが けないほど強いことに気づかずにはいられなかった。 ④煙草やめたいんですけどね。この仕事やってる限り 吸わずにはいられないんです。 文章の構成 序論(話題提示) 本論(具体例の例示、事実の列挙) 結論(筆者の意見、話題のまとめ) 文章の構成 序論(話題提示)(1段落) – – 雪国の春はブナ林の芽吹きから始まる。 この時こそが雪国に暮らす人々の最高に幸せな時。 文章の構成 本論 (具体例の例示、事実の列挙)(2~4段落) – – – – 春の訪れ、ブナ林の新緑が全山を覆うと同時に、天の摂理のよ うに、他の植物たちも動き出す。 夏から秋は、実りと収穫の季節。人間との立場の違いこそあれ、 最も生命感にあふれているのが夏であり、収穫するのが秋と人 間と自然は認め合っている。 冬は凋落の時である。葉を落ち尽くし、樹木(じゅもく)全体で冬 に備えた厳しい表情にブナは変わっていく。 冬芽(ふゆめ)には巡りくる春の準備があり、ここでも、自然の偉 大さに驚かされる。 文章の構成 結論 (筆者の意見、話題のまとめ)(5~7段落) – ブナ林の四季の変化に感動する日本人の自然への感受への批 判 1、自然への強い愛着(抽象的) 2、自然への研ぎすまされた感性(観念的) – 私たちはもっと現実の自然との一体感を取り戻さなければなら ない。 1、自然を友とし、自然の心に迫ることが大切だ 2、実際に大自然の中に身を置き、自然界の生の鼓動を聞こう。 文章二 竹とともに 語句の学習 *一段目 言葉の学習 *一段目 文章の構成 語句の学習 一段目 – – – 魂胆 何やかや 味があって 竹制品 語句の学習 魂胆(①きもたま ②企み、策略 ) ①あんなことがやれるとは、腹にはなにか魂胆がある に違いない。 ②いくら何でも勤め先での勤務を続けたいので、上司を だます魂胆はない。 ③おふくろがやったことだけど、なにか魂胆があってし たわけじゃない。 ④影村の底意地の悪い魂胆はありありと見えていた。 語句の学習 なにやかや (あれやこれや) ①何やかやと苦労の多い人生だが、ここまできたら、も う何も心配が残らない。 ②何やかやでお金をだいぶ使ったが、肝心のことは一 向に進まなかった。 ③当時の彼女は、娘の嫁入りや何やかやでひどく生活 が苦しかった。 ④一度ご挨拶にうかがわなければと思いながら、なに やかやと、とりまぎれておりまして……。 語句の学習 味 ①彼女に直されて、かえって味もそっけもない文になっ てしまった。 ②あの人の講演にはとても言葉で言えない味がある。 ③ものが言えない赤ちゃんでも、一度うまい味を覚える となかなかやめられないのだ。 ④よくもあんなことを平気で言えたものだ。本当に貧乏 の味を知らないやつだ。 言葉の学習 ~にいたる (1)~に至る (2)~に至るまで (3)~に至って (4)~に至っては(も) 成都望江公园 言葉の学習 ~にいたる(1)~に至る ①研究に研究を重ねて、その技術が独自の境地に至っ ている。 ②仕事をやめて留学するに至った動機は、人生の目標 というものを見つけてみたいと思ったことであった。 ③さんざん悩んだ結果、仕事をやめて田舎で自給自足 の生活をするという結論に至った。 ④網膜色素変性症という病気は、次第に視力を失い、 徐々に失明にいたる不治の病だ。 言葉の学習 ~にいたる(2)~に至るまで ①モーツァルトの作品は今日に至るまで、多くの人々に 愛されている。 ②税関で旅行中に買ったものからハンドバックの中身 に至るまで、厳しく調べられた。 ③テレビの普及によって、大都会から地方の村々に至 るまで、ほぼ同じような情報が行き渡るようになった。 ④「人権」は今日私たちの日常生活から国際政治にい たるまで 、おそろしく重要なものになっている。 言葉の学習 (一段目) ~にいたる(3)~に至って ①編集段階に至って、初めて撮影したビデオの映像が 使い物にならないことがわかったが、すでに遅かった。 ②上司にはっきり注意されるに至って、ようやく自分の 言葉遣いに問題があることに気づいた。 ③卒業するに至って、やっと大学に入った目的が少し 見えてきたような気がする。 ④欧米では、人と少しでも接触した時の「エクスキュー ズ・ミー」は徹底していてる。老若男女、子供にいたっ てさえも徹底している。 言葉の学習 ~にいたる(4)~に至っては(も) (「至っても」はある極端な段階に到達してもの意) ①ことここに至っては、素人にはどうすることにもならな い。 ②父も母も私の転職に大反対し、姉に至っては、そんな ことより早く結婚しろと言い出す始末だった。 ③1984年の農業人口は16パーセント、1989に至っ ては、わずか8パーセントに過ぎません。 ④大学を卒業するに至っても、まだ自分の将来の目的 があやふやな若者が大勢いる。 文章の構成 序論 本論 結論 全文の要旨 西ノ京にある唐招提寺 文章の構成 序論 第1節 竹を切って、紙に漉いたり、人形面にしたりして、二十年たつが、 ものも言わぬ竹ながら、何やかや教わるものが多い。寒冷地の軽井沢 では、いくら植えても笹になって竹に成長しなかったが、在所の若狭な どでは、ほうっておくと竹藪はジャングルになる。 第2節 若狭あたりでは、竹とともに暮らしてきたが、今はほとんど村から 竹細工師は消えた。合成樹脂の量産品を愛用しているため、持ち藪は ジャングルになって、竹が泣いている。 第3節 子供のころの追憶によると、夕暮れの鐘がよそより細く届いたのは、 竹は空洞に音をためて生きるからで、藪に囲まれていると、自然の防 音装置になり、シンと閑寂なのである。 文章の構成 本論 中国の成都は「竹の都」と言ってよく、竹の在所が、 長い年月を、竹とともに暮らしていることに感動をお ぼえた。一方、京都の西の京などは、竹を殺して造成 に取りかかるので、殺風景で、竹が号泣している気が する。 文章の構成 結論 自然というものは、頑固に守らないと、歴史が崩れ るような気がする。そのためには、竹がためてきたこ とを聞いてやる時間が必要で、学知よりも、そっちの 方に美しさがある、と思う。 文章の構成 全文の要旨 竹を切って、紙に漉いたり、人形面にしたりして、二十年たつ が、ものも言わぬ竹ながら、何やかや教わるものが多い。 手をかけないでほうっておくと、竹藪はジャングルになって竹 が泣いているし、竹を切り殺して造成するので、竹が号泣してい る気がする。 自然というものは、頑固に守らないと、歴史が崩れるような気 がする。竹から教わるものは、学知世界よりも美しい。たまには 竹がためてきたことを聞いてやる時間が必要である。
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