点推定と区間推定 2006/8/3 ろぎ 1 推定の種類 統計学的推定 抽出した標本値から母集団を推定すること (第5章) 統計学的推定は次の二つに分けられる 点推定 1個の値を推定 例:「母平均は○○である」 区間推定 範囲を推定 例:「母平均は○○と××の間にある」 2 不偏推定量(1) 2 母平均μや母分散σ のような母数θがXや 2 ( X 1 , X 2 の期 ,..., X n ) S のような統計量Θ=Θ 待値として推定されるとき、すなわち θ=E[Θ] が成り立つとき、Θを母数θの不偏推定 量という 3 不偏推定量(2) 母平均μの不偏推定量= X n 2 S 母分散σ の不偏推定量= n 1 2 n 1 2 E[ S ] n 2 (5.13)式 n 式変形して、 E[ S2] 2 n 1 4 不偏推定量の例(例題6.1) LLサイズの卵10個の重さ(単位g) 65.1 67.5 68.4 70.1 72.2 68.7 69.3 70.6 67.1 LLサイズの卵全体を正規母集団と考え、これらの標 本値から母平均、母分散の不偏推定量を求める 標本の大きさは10なので、 標本平均 x 69.05 標本分散 s 2 4.1485 母平均μの不偏推定量 x 69.05 2 母分散σ の不偏推定量 n 10 S 2 4.1845 4.649 n 1 9 5 最尤推定 母集団分布の形がわかっているがその 母数が未知数のときに、標本値から母 数を決めようというもの 大きさnの標本 x1 , x2 ,..., xn を無作為抽出 したとき、これは母集団分布に従う確 率変数 X 1 , X 2 ,..., X n がそれぞれ x1 , x2 ,..., xn の値をとったことを意味している 6 最尤推定の例(1)(p.137例1) ポアソン母集団から大きさ3の独立な標 本を無作為に抽出した値が x1 , x2 , x3 この標本値から母平均μを推定する ポアソン分布の式(4.14)式より 7 最尤推定の例(2)(p.137例1) この値は標本平均 x と一致した(今回は) 8 用語とか 最尤推定量 最尤推定によって得られた推定値 尤度関数 推定値を得るために考えた関数L 最尤推定量と不偏推定量は一致すると きもあるが、一般には一致しない 9 区間推定 点推定による母数の推定量はあくまで 近似値 「○○%の確率で母平均はこの範囲に ある」といったように、範囲を推定す る方法を区間推定と言う 10 区間推定の方法 1. 1に近い確率γを選ぶ(ex.99%, 95%,…) 2. 1 と 2を、未知母数θが 1 とな 2 る確率がγとなるように標本値から決定す る 用語 γ …信頼水準、信頼率 …信頼限界 1, 2 区間1 , 2 …信頼区間 11 母分散が既知のときの母平均の推定(1) 正規母集団から大きさnの標本を無作為 抽出して、標本空間 X を作ったとする 母分散がわかっているときに、母平均 の信頼区間を信頼水準γで推定 12 母分散が既知のときの母平均の推定(2) に従う(命題5-1) は 標準化変換(4.31)をほどこすと Z X n は N 0,1 に従う z=0を中心に図6-1の陰影部の面積がγに なるようなz1がわかれば、μの信頼区間 は次式から決まる 標本平均 X N , 2 / n z1 Z n X z 1 信頼区間 13 母分散が未知のときの母平均の推定(1) F分布を用いる 標本平均 X 、標本分散 S 2に対して 2 X n 1 X S は自由度 1, n 1 のF分布に従う(命題5-7) 2 図6-2の陰影部の面積がγになるようなx1 の値がわかれば、μの信頼区間は次式か ら決まる x1 X (n 1) X 2 S2 信頼区間 14 母分散が未知のときの母平均の推定(2) t分布を用いる 標本平均 X 、標本分散 S 2に対して T n 1 X S は自由度 n 1 のt分布に従う(命題5-9) 図6-2の陰影部の面積がγになるようなt1 の値がわかれば、μの信頼区間は次式か ら決まる t1 n 1 X t1 S 信頼区間 15 母分散の推定 標本分散 S 2に対して Z nS 2 2 は自由度 n 1 の x 分布に従う(命題5-4) 図6-4の陰影部の面積がγになるように x1,x2をとれば、 の信頼区間は次式か ら決まる 2 2 x1 nS x2 2 2 信頼区間 16 Questions? 17
© Copyright 2025 ExpyDoc