市場メカニズムの導入による 地域格差の縮小

市場メカニズムの導入による
地域格差の縮小
伊藤裕一
卒業制作
を
通じて考えたこと
• 多様性を持った社会が前提だが…
地域ごとの格差が生み出す問題…紛争要因
地域格差って?発展すれば解決する問題?
所得の不平等?発展水準?
工業地域と農業地域?都市と農村?
格差
• 失業率
– 「雇用創出」 -公共政策の大きな目標に
• 特にヨーロッパ
– 80年代から上昇したまま→「欧州病」
– 「福祉国家」の限界
• 失業率の地域間格差を減らす可能性を探る
必要性が
→労働市場の地域間格差の分析
失業
• 地域格差の分析
– UV曲線(ビバレッジカーブ)
• 局面に分ける
• 形そのもの
– 賃金
– 失業期間
– 産業構造
研究の概要
日本とイギリスの比較
• UV曲線(ビバレッジカーブ)
– Unemployment
– Vacancy
=失業
=欠員(ポストの空き、求人)
• 失業の形態
– 摩擦
– 構造
– 循環
労働状態の変更
労働需給のミスマッチ
景気循環
研究手法
一時的・自発的
長期的・非自発的
色々
• 地域ごとの労働市場構造を視覚的にとらえ
ることができる
• その要因分析は直接はできない→他の側面
からの分析が必要
• 組み合わせて、地域ごとの労働市場の様相
を時系列で把握することができる
できることとできないこと
• カーブの形が地域ごとに近い
– 例外にも注目
• 反時計回り
– 大幅な構造転換
– 欠員の増加
• 時代背景
– サッチャー政権の政策との整合性
UV曲線の分析 イギリス編
• かろうじて逆Z型といえる?
• 地域ごとの形がばらばら
– 単年度での変化量が小さい
– 変化している時期にもずれが
• 91年以降は右下一直線
– 企業内の潜在的失業者の存在→「リストラ」
UV曲線の分析 日本編
4
3
15.0
10.0
2
1
80
82
84
86
88
90
92
94
0
標準偏差 in UK
5.0
0.0
標準偏差
失業率UK
19
74
19
77
19
80
19
83
19
86
19
89
19
92
19
95
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
標準偏差 in Japan
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
標準偏差
全国
イギリス
カーブの形
似ている
1年での変化量 大きい
産業構造の転換 サービス産業が
新規雇用を創出
地域格差の程度 縮小傾向
日英比較
日本
ばらばら
小さい
新規雇用が未発達
失業率の増加で
地域格差も増大
• 競争原理の導入による成長へのインセンティブ
– イギリス経済の成長の最大の要因
• 調整メカニズム
– 労働市場の伸縮的な機能によって働かせる
– 所得の直接的な調整ではない(財政との関係)
市場の機能
• 手法は様々な地域に応用可能
– EU、中東欧
– 途上国は?
• 様々な政策との関係性
– 地域政策
対象が高失業の地域
– 職業訓練・教育プログラム
– 労働移動との関係
今後の方向性
大枠の政策
技術的ミスマッチ
地理的ミスマッチ