不安定な補償器を用いた 低剛性・高慣性比の 二

不安定な補償器を用いた
低剛性・高慣性比の
二慣性ねじり振動系における
外乱抑制制御性能の改善
長岡技術科学大学
○高山 誠 小林 泰秀
研究背景
汎用サーボモータ
・ノッチフィルタ
・PID補償器
産業用機械の駆動装置
軽量化・高速化
低剛性・高慣性比の
二慣性ねじり振動系
制御性能
研究目的
外乱抑制制御性能の改善
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提案する補償器の特徴
補償器
PID補償器
・単純な構造
・安定な補償器
劣
小
・複雑な構造
・不安定な補償器も可
性能
設計のコスト
提案型補償器
・単純な構造
・不安定な補償器
優
大
二慣性系
性能の良い
不安定な補償器
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実験装置
従動側
駆動側
板バネ
厚み
バネ定数
慣性比
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制御系設計例
周波数応答
乗法的摂動モデル
重み関数
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制御系設計例
定数スケーリング付き
制御問題
1. 閉ループ系が内部安定
2. 適当な定数スケーリングd>0が存在し、
閉ループ系の
ノルムが1未満
補償器の特徴
の最小化
提案型補償器
ノッチ特性
1. 共振周波数付近でノッチ特性
直流ゲイン
位相を180度進める
:負数で補償器が不安定
2. 位相が
360度進む
3. 不安定な補償器
:可調整パラメータ
決定法の提案
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問題設定
外乱抑制問題
1. 閉ループ系が内部安定
2. 所望の安定余裕を確保
3.
を最小化する補償器を求める
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閉ループ系が安定となる条件
P補償器
正実性により、
閉ループ系は安定
提案型補償器
補償器
ナイキスト軌跡が-1を囲むとき、
閉ループ系は安定
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ノルム最小化
P補償器の場合
補償器の選び方によらず
閉ループゲインが不変となる点が存在
ノルムの下限
制約の原因は何か
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ノルム最小化の制約の緩和
閉ループ伝達関数
複素共役
P補償器 は実数
位相を進める補償器で制約の緩和
提案型補償器
補償器
不安定な補償器で、位相を変更
倍率
原稿
本発表
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可調整パラメータの決定
最適な
が選ばれているとき
となることが経験的にわかっている
式変形
物理パラメータで表される
設計コスト 小
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実験
P補償器
補償器
提案型補償器
約-2.8
約-3.0 dB
dB
約-3.1dB
約-2.7dB
10 Hz30 Hz
計算結果:閉ループゲイン
実験結果:10 Hz外乱
実験結果:ステップ外乱
実験結果:30
目標速度:20 rad/sec
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まとめ
・補償器を提案
・
制御系設計で得られる
不安定な補償器の特徴を持つ
・単純な構造
・比例制御の閉ループ系の
ノルム最小化の制約
を示し、それが改善されることを提示
・補償器の可調整パラメータの決定法を提案し、
設計のコストが小さいことを提示
・実験により実用性を確認
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