不安定な補償器を用いた 低剛性・高慣性比の 二慣性ねじり振動系における 外乱抑制制御性能の改善 長岡技術科学大学 ○高山 誠 小林 泰秀 研究背景 汎用サーボモータ ・ノッチフィルタ ・PID補償器 産業用機械の駆動装置 軽量化・高速化 低剛性・高慣性比の 二慣性ねじり振動系 制御性能 研究目的 外乱抑制制御性能の改善 2/13 提案する補償器の特徴 補償器 PID補償器 ・単純な構造 ・安定な補償器 劣 小 ・複雑な構造 ・不安定な補償器も可 性能 設計のコスト 提案型補償器 ・単純な構造 ・不安定な補償器 優 大 二慣性系 性能の良い 不安定な補償器 3/13 実験装置 従動側 駆動側 板バネ 厚み バネ定数 慣性比 4/13 制御系設計例 周波数応答 乗法的摂動モデル 重み関数 5/13 制御系設計例 定数スケーリング付き 制御問題 1. 閉ループ系が内部安定 2. 適当な定数スケーリングd>0が存在し、 閉ループ系の ノルムが1未満 補償器の特徴 の最小化 提案型補償器 ノッチ特性 1. 共振周波数付近でノッチ特性 直流ゲイン 位相を180度進める :負数で補償器が不安定 2. 位相が 360度進む 3. 不安定な補償器 :可調整パラメータ 決定法の提案 6/13 問題設定 外乱抑制問題 1. 閉ループ系が内部安定 2. 所望の安定余裕を確保 3. を最小化する補償器を求める 7/13 閉ループ系が安定となる条件 P補償器 正実性により、 閉ループ系は安定 提案型補償器 補償器 ナイキスト軌跡が-1を囲むとき、 閉ループ系は安定 8/13 ノルム最小化 P補償器の場合 補償器の選び方によらず 閉ループゲインが不変となる点が存在 ノルムの下限 制約の原因は何か 9/13 ノルム最小化の制約の緩和 閉ループ伝達関数 複素共役 P補償器 は実数 位相を進める補償器で制約の緩和 提案型補償器 補償器 不安定な補償器で、位相を変更 倍率 原稿 本発表 10/13 可調整パラメータの決定 最適な が選ばれているとき となることが経験的にわかっている 式変形 物理パラメータで表される 設計コスト 小 11/13 実験 P補償器 補償器 提案型補償器 約-2.8 約-3.0 dB dB 約-3.1dB 約-2.7dB 10 Hz30 Hz 計算結果:閉ループゲイン 実験結果:10 Hz外乱 実験結果:ステップ外乱 実験結果:30 目標速度:20 rad/sec 12/13 まとめ ・補償器を提案 ・ 制御系設計で得られる 不安定な補償器の特徴を持つ ・単純な構造 ・比例制御の閉ループ系の ノルム最小化の制約 を示し、それが改善されることを提示 ・補償器の可調整パラメータの決定法を提案し、 設計のコストが小さいことを提示 ・実験により実用性を確認 13/13
© Copyright 2025 ExpyDoc