岡崎高校SSH部物理班 1 6 動機、背景 地震の前後に地面が発 光することがある。この現 象に興味を持ち研究を始め た。 この現象は摩擦ルミネッ センスの例であり、ガム テープ貼り合わせ、剥がし た時にも見られる。私たち はその際に生じる光を研究 している。 実験② 粘着力と発光強度の関係 光度変化測定用ソフトLimovieを使用した。 比較のためLEDをつけた。 LEDの発光強度 を1000としたとき の発光強度 実験結果 はそれぞれ同じガムテープ 250 摩擦ルミネッセンスの例 地震光 200 150 100 50 0 2 1回目 目的 •ガムテープを貼り合わせて一気に剥がすとき にみられる発光を計測し、粘着力(加える力)と 発光強度の関係を調べる。 •分光し、どのような物質が発光しているのかを 解明する。 3 原理 励起状態 ガムテープを 剥がしたときに 粘着物質がエ ネルギー値の 高い状態(励 起状態)となる。 粘着物質が励起 状態からエネル ギー値の低い状 態となるとき発光 する。 発光 7 考察② 実験②より、剥がす回数が多くなるほどガムテー プの粘着力が弱くなり、それによって剥がす際にガ ムテープに与えられるエネルギーが弱くなった為 に、発光強度が弱くなっていったと考えられる。 8 実験③ 発光スペクトル 分光器を用いて計測した。ノイズを計測するために 何もない状態でも計測した。赤色のグラフは何もな い状態、青色のグラフはガムテープを剥がしたとき 2 の計測結果である。縦軸は1cm あたりに生じるエネ ルギー( μW/cm2)、横軸は波長(nm)を示している。 337nm μW/cm2 400nm エネルギー値 の低い状態 3回目 2回目 実験結果 0.00012 0.00008 4 実験① 0.00004 ガムテープに加える力の有無による発光の比較 0 320.083 502.15 674.149 834.734 nm -0.00004 ガムテープ -0.00008 ビニール袋 ビニール袋 ガムテープに力を加えずに ガムテープを引っ張った 状態でテープを切断 テープを切断 発光しなかった 5 発光した 考察① 実験①より、ガムテープに力を加えたときにの み発光が起こるということが分かった。 参考文献 ・上田信雄, ルミネッセンス―熱くない光とは―, 大阪と科学教育 25, 1-4,2011 9 考察③ 実験③より、紫外線から青の領域にかけて周りより 大きな値が得られたために、目視したときに青い光 が観測できると考えられる。また、粘着物質によく用 いられるZnOは337nmの光を発するため、ZnOがこの 現象に関係がある可能性が考えられる。 10 課題点 • 実験2において、発光強度をカンデラなどの信 憑性のある単位をつけて出せるようにする。 • 実験回数を増やし、より信憑性のあるデータに する。
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