自動詞・他å‹

「接尾辞が規則的に対応している
自動詞と他動詞の組み合わせ」以
外の自他のペア
自動詞
(
(
他動詞
)
)
きく
みる
)
)
いれる
きえる
(
(
なくなる
(
)
「接尾辞が規則的に対応している
自動詞と他動詞の組み合わせ」以外
の自他のペア
自動詞
( きこえる )
( みえる )
きえる
( はいる )
なくなる
うまれる
他動詞
きく
みる
( けす
)
いれる
( なくす )
( うむ ) etc.
形態的に対立する
自動詞・他動詞の接尾辞の体系
Kanji Dojo
渡辺裕司(ひろし)
形態的な「自他の徴表の相互関係を
共時態の体系として」整理し示したも
のに佐久間(1966) がある。
寺村(1982) [ただし「網羅的ではない」]
1. husagar-u
2. atar-u
3. ak-u
4. mawar-u
5. taore-ru
6. same-ru
7. iki-ru
8. oti-ru
9. mi-ru(注)
10. tob-u
husag-u
ate-ru
ake-ru
mawas-u
taos-u
samas-u
ikas-u
otos-u
mise-ru 五段動詞(乗ル)も含まれる。
tobas-u
11.
ware-ru
自動詞
割レル
切レル
獲レル
売レル
脱ゲル
剥ゲル
war-u
他動詞
割ル
切ル
獲ル
売ル
脱グ
剥グ
など
自動詞
他動詞
斜体太字=五段動詞、普通字=一段動詞.
-eru, -u, -ruは自動詞他動詞の両方の接尾辞として現れる。
1. 自動詞 –iru VS
他動詞 –osu
おきる
- おこす
おちる
- おとす
おりる
- おろす
ほろびる - ほろぼす
etc.
2. 自動詞 –iru VS
他動詞 –asu
いきる - いかす
のびる - のばす
みちる - みたす
ほかには?
自動詞
他動詞
3. 自動詞 –u VS
他動詞 –asu
わく
うごく
かわく
なる
もる
へる
- わかす
- うごかす
- かわかす
- ならす
- もらす
- へらす
etc.
自動詞
他動詞
4. 自動詞 –u VS
他動詞 –eru
ひらく
- ひらける
とどく - とどける
たつ
たてる
そだつ - そだてる
すすむ - すすめる
そろう - そろえる
つく
- つける
ちかづく - ちかづける
かたづく - かたづける
つづく - つづける
etc
自動詞
他動詞
5. 自動詞(Vi) -aru VS
他動詞(Vt) –eru
(一番多い)
きまる
しまる
とまる
あつまる
はじまる
あてはまる
かたまる
たかまる
よわまる
あがる
さがる
まがる
-
きめる
しめる
とめる
あつめる
はじめる
あてはめる
かためる
たかめる
よわめる
あげる
さげる
まげる
あたる
かさなる
おわる
かわる
くわわる
つたわる
-
あてる
かさねる
おえる
かえる
くわえる
つたえる
etc.
6. 自動詞 –aru VS
他動詞 –u
つかまる
はさまる
またがる
ふさがる
-
ほかには?
つかむ
はさむ
またぐ
ふさぐ
自動詞
他動詞
7. 自動詞 –eru VS
他動詞 –u
(“自動詞–reru VS他動詞 –ru”は8.)
やける
- やく
かける (欠ける)- かく
たける(炊ける) - たく(炊く)
(人Aが人Bにつかえる-人Bが人Aをつ
かう)OK?
ほかには?
自動詞
他動詞
8. 自動詞–reru VS
自動詞
他動詞 –ru
Though this combination is a part
of 7. 自動詞 –eru VS 他動詞 –u,
自動詞–reru has another
connection with 他動詞 –su in 9.
われる
切(き)れる
おれる
やぶれる
うれる
すれる
-
わる
きる
おる
やぶる
うる
する
etc
他動詞
9. 自動詞 –reru VS
他動詞 –su
よごれる - よごす
ながれる - ながす
あらわれる - あらわす
かくれる - かくす
たおれる - たおす
はなれる(離れる・放れる)
- はなす
こわれる - こわす
けがれる - けがす
etc.
自動詞
他動詞
10.自動詞 –ru VS
他動詞 –su
うつる - うつす
おこる (起こる)‐ おこす
かえる ‐ かえす
とおる ‐ とおす
なおる ‐ なおす
まわる ‐ まわす
もどる ‐ もどす
わたる ‐ わたす
etc.
自動詞
他動詞
11.自動詞–ru VS
他動詞 –seru
のる - のせる
よる - よせる
かぶる - かぶせる
(のぼる-のぼせる)は?
ほかには?
自動詞
他動詞
12.自動詞 –ru VS
他動詞–seru
にる - にせる
きる - きせる
あびる - あびせる
ほかには?
自動詞
他動詞
13.自動詞 –eru VS
でる ふえる もえる さめる ひえる まける かれる もれる ぬれる おくれる なれる ‐
他動詞 –asu
だす
ふやす
もやす
さます
ひやす
まかす
からす
もらす
ぬらす
おくらす
ならす etc.
自動詞
他動詞
13-2.自動詞 –eru VS
他動詞 –asu
でる (いづ) -だす(いだす)
ふえる (ふゆ) - ふやす
もえる (もゆ)
- もやす
さめる (さむ)
- さます
ひえる (ひゆ) - ひやす
まける (まく)
- まかす
かれる (かる) - からす
もれる (もる)
- もらす
ぬれる (ぬる) - ぬらす
おくれる (おくる) - おくらす
なれる (なる) ‐ ならす etc.
*
は旺文社古語辞典(第九
版)で確認(ただし意味が確認でき
ていないものは斜体字)。
形態的に対立する
自動詞と他動詞の
接尾辞の組み合わせの特徴
1)形態的に対立する自動詞と
他動詞の接尾辞の組み合わせは
a) 母音から始まるグループ
b) 子音から始まるグループ
の二つに分かれる
2)しかし、
基本的にその対立は、
他動詞‐osuから考えると、
そこから自動詞‐ruまで、
規則的に関連していく
3)二つのグループの分岐を
なすところは、
[自動詞eru-自動詞u]と、
その一部である
[自動詞‐reru-自動詞‐ru]
のところである。
[自動詞‐reru-自動詞‐ru]
から、子音から始まる自他動
詞の接尾辞の対立関係のグ
ループにつながっていく
4)例外的に[自動詞‐eru-自動
詞‐asu]が存在する。このうち、
自動詞‐eruは、もともと自動
詞‐uであったと考えられ、対立
の組み合わせは、 [自動詞‐u-
自動詞‐asu](3)に含まれる。
5)形態的に対立する「自動詞・
他動詞」の対立関係を分かりに
くくしているのは、4)に加え、
a)五段動詞も一段動詞もあること
b)-eru, -u, -ruが自動詞他動詞
の両方の接尾辞として現れること
が挙げられる。
形態的に対立する
自動詞・他動詞の接尾辞の体系
自動詞
他動詞