英語の世界の創り方 3 主人公の動きを考えよう 動き(V) 主人公(S)がいる、または動く(V)ことによって英語の世界が創られることをここまで見てき ました。今回のテーマは、主人公の「動き」ということについてです。 主人公が「動く」とき、その動作は大きく二つの種類に分かれます。 それは、主人公が「自分だけ動く」ことと、主人公が「他のなにかを動かす」ことです。 主人公が「自分だけ動く」動作は、例えば「歩く」「走る」「寝る」「笑う」などですね。 主人公が「他のなにかを動かす」動作は「~を押す」「~を運ぶ」「~を食べる」「~を運転する」 などです。 主人公が「なにも動かさず自分だけ動く」動作のことを「自動詞」(intransitive verb)、 「他のなにかを動かす」動作のことを「他動詞」(transitive verb)と呼びます。 辞書で単語を調べる時には(v.i)や(v.t)などと記されていますので、注意して見てください。 英語の世界の主人公を見かけた時、その主人公が「自分で動いている」のか、「なにかを動かし ている」のか、「なにを動かしている」のかを考えながら眺めるようにしましょう。 左側のイラストのような場合、主人公が自分で動いているだけなので、「主語」と「動詞」の二つ があれば、一応「文」は成立します。 He runs. She smiles. I walk. などが例としてあげられます。 では次の例文を見てみましょう。 My father drives ( Tom speaks ( I drink ( ). ). ). このような場合は「主語」と「動詞」だけでは不十分ですね 「主語が」いったい「なにを」動かしたいのかがわからないと、世界が創りだせないのです。 I rives Tom rives drives My father rives rives (S) (V) a car drink English speak coffee (O) car ) My father drives a car. ) ) Tom speaks English. I drink coffee. 「主語」がなにを動かすかがわかってようやくこの世界が出来上がりました。このように 「他動詞」が登場する場合は、必ず主語が動かす「なにか」が必要なんですね。この「なにか」の ことを「目的語」(object)といいます。 「まとめ」 文は「主語」と「動詞」の二つがそろって初めて成立します。 「主語」の動きは大きく二つに分けられます。 「主語」だけが動いている動作を「自動詞」 「主語」が他のなにかを動かしている動作「他動詞」と呼びます。 「自動詞」を用いた文は「主語」と「動詞」の二語で成立します。 「他動詞」を用いた文は「主語」と「動詞」に加え「目的語」を必ず必要とします。 このように、主語と動詞によって世界が創り出される時、最低限これだけは必ず必要だという 決まったルールがあり、それを「文型」と呼んでいます。 「文型」の種類は全部で5種類。どんなに長い文でも必ずその5つの型のどれかに当てはまりま す。 次の章でその「文型」の一つ一つがどんなものなのか、いっしょに考えていきましょう。
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