ネットワークと コミュニケーション技法 第2回 -アナログ通信とディジタル通信- 講義資料URL http://www.tcu.ac.jp./~netcom/2 011/ 2 アナログとディジタル アナログ波形 アナログ時計 アナログ 連続的に 変化する量 グラフ 12 9 3 6 ディジタル波形 ディジタル時計 離散的に ディジタル 変化する量 表 10:10 3 アナログのメディア 新聞 印刷の濃淡 電話 音声信号の伝送 レコード 音声・音響信号の記録 テレビ放送 映像信号の伝送 ラジオ放送 音声・音響信号の伝送 ビデオ 音声・音響・映像信号の記録 音声テープ 音声・音響信号の記録 4 なぜディジタルか? 雷 電子機器 ピカ、ピカ 不要電磁波 機器誤作動 妨害電波 雑音、歪 情報の発信側 情報の受信側 遠距離伝送 ディジタルは妨害に強い! 5 アナログからディジタルへ(1) 手紙 郵便から電子メール 音楽記憶 レコードからCD 音楽録音 カセットテープからMD ビデオ録画 VHSテープからDVD テレビ放送 アナログ放送からディジタル放送 電話 アナログ方式からISDN、ADSL 6 アナログからディジタルへ(2) 買物 オンラインショッピング 決済 電子マネー 銀行 インターネットバンキング 電話 IP電話 携帯電話 モバイルインターネット テレビ放送 ディジタル放送 音楽、映画 インターネット情報配信 7 ディジタル技術の普及 ★半導体技術の急激な進歩 ・ムーア(米国インテル社会長ゴードン・ ムーア氏)の法則(1965年提唱) LSIに集積可能なトランジスタの数は、約1.5年 で2倍に増える。 ★コンピュータ技術の発展 ★インターネット、モバイルなどのディジタル革命 の進展 8 アナログ信号とディジタル信号の変換 アナログからディジタルへ A/D変換 7, 35, -24, 16, 58, -67, -28・・・ D/A変換 アナログ信号 ディジタルからアナログへ ディジタル信号 9 ディジタルの用語 ★ ビット(bit) 情報量の最小単位 1桁の基本信号 “1” 、 “ 0” は1ビット 4桁 “1001” の信号は4ビット ★ バイト(byte) 1バイト=8ビット(2進法8桁) 1バイトで10進法換算で0~255を表現可能 (アルファベット、数字、カタカナの表示) ★ 2進数 13は10進数(日常使う数字) “1101”は2進数(ディジタルでの数字) 10 ディジタル信号とは ★「1」か「0」で表す。 ★桁数が多いほど、大きい数字を表現できる。 (例) 4桁のディジタル信号 8の位 4の位 2の位 1の位 1 0 0 1 = 23×1+22×0+21×0+20×1= 9 2進数 10進数 (例) 6桁のディジタル信号 32の位 1 16の位 8の位 4の位 2の位 1の位 1 1 0 0 1 = 25×1+24×1+23×1+22×0+21×0+20×1= 57 2進数 10進数 11 16進数 Binary 2進数 0000 0001 0010 0011 0100 0101 0110 0111 Decimal Hexa Decimal 10進数 16進数 0 1 2 3 4 5 6 7 0 1 2 3 4 5 6 7 Binary 2進数 1000 1001 1010 1011 1100 1101 1110 1111 Decimal Hexa Decimal 10進数 16進数 8 9 10 11 12 13 14 15 8 9 A B C D E F 12 音声のディジタル化(1) 音声などのアナログ信号をディジタル信号に変換する には、標本化、量子化、符号化が行なわれる。標本化で は、連続的なアナログ信号を一定間隔の信号として、取 り出し、量子化では、取り出した信号の大きさを数値化す る。符号化は量子化で得られる離散的な数値を「1」、「0」 の2進数で表現する。 アナログ 信号 標本化 量子化 符号化 ディジタル 信号 13 アナログ信号のディジタル化(1) (a)アナログ信号 14.2 15 9.9 10 (b)標本化 [V] 5 5.3 3.7 S1 S2 0 S3 S4 T 標本化周期 14 アナログ信号のディジタル化(2) 14.2 15 9.9 10 (b)標本化 [V] 5 5.3 3.7 S1 S2 0 S3 S4 T 標本化周期 (c)量子化 5 4 (d)符号化 0101 0100 (e)ディジタル信号 14 1110 10 1010 0 1 0 1 0 1 0 0 1 1 1 0 1 0 1 0 15 音声のディジタル化(2) アナログ信号 標本化周波数:8kHz 量子化:8bit(28=256個の数値)~ 16bit(216=65,536個の数値) 引用:http://www.miyazaki-c.ed.jp/himuka/material/index.htm 16 音声と標本化周波数 メディア 標本化周波数 信号周波数帯域 コンパクトディスク 44.1kHz 約20kHz ディジタル電話 (高品質) 16kHz 約7kHz ディジタル電話 (通常品質) 8kHz 約3.4kHz 17 画像のディジタル化 アナログ画像をディジタル化することをA/D (Analog/Digital)変換と呼び、画像を縦横の画素で区 切る「標本化」と各画素の濃淡を決める「量子化」が行 われる。 引用:http://www.miyazaki-c.ed.jp/himuka/material/index.htm 18 標本化による画像品質の差 ディジタル化された画像の品質は、A/D (Analog/Digital)変換の際どのように標本化・量子化 されたかによって決定される。標本化による画素数 が多いほど品質が高くなる。 引用:http://www.miyazaki-c.ed.jp/himuka/material/index.htm 19 文字情報の記録 JIS8ビットコード(JIS X0201)では、上位4ビッ トを縦軸、下位4ビットを横軸とした表で、文字を8桁 の2進数で表現する。例は、Iが01001001、Tが0 1010100である。 引用:http://www.miyazaki-c.ed.jp/himuka/material/index.htm 20 アナログ通信とディジタル通信 ★アナログ通信 原信号の連続的な物理量を電気的連続量 に置き換えて情報を運ぶ通信方式 ★ディジタル通信 アナログ情報を連続量に対応する不連続な 離散的数値に変換して情報を運ぶ通信方式 21 伝送路における雑音 雑音、歪が累積 中継増幅 送信側 雑音の重畳した 減衰信号 送信アナログ信号 信号と雑音の 両方を増幅 (a) アナログ伝送 再生中継 送信側 減衰信号 再生信号 (b) ディジタル伝送 信号のみ再 生 送信ディジタル信号 22 ディジタル伝送の特徴 ★伝送品質 雑音、歪の影響は伝送路の距離に依存し ない。 ★各種サービスに対する柔軟性 パルスの速度変換などディジタル処理が可 能であり、高度な情報の加工処理が可能で ある。 ★経済性 IC、LSIなどのディジタル回路の採用により 伝送路のコストが安価となった。 23 アナログ回線とディジタル回線 - 具体例 - ★アナログ回線 ・一般電話回線 ・CATV用回線 ★ディジタル回線 ・ISDN ・LAN ・携帯電話 24 回線(伝送)の品質要因 ★減衰 信号の振幅の減少。 ★ひずみ 信号の波形のゆがみ。 ★雑音 信号の妨げになる外部のノイズ。 ★遅延 信号の到達の遅れ。 25 専用回線と交換回線 ★専用回線 コンピュータ間を接続し、信号を中継、伝送す る機能を有する回線。 ★交換回線 2つの端末間に物理的な回路を形成し、交換 機への接続要求により通信路の設定を行うが、 一度設定されると通信が終了するまで維持さ れる回線。 26 専用回線と交換回線 ★専用回線 ・一般専用回線(2.4kbit/s~9.6kbit/s) ・高速ディジタル伝送回線(64kbit/s~ 512kbit/s, 1.5Mbit/s~6Mbit/s) ・超高速回線(50Mbit/s, 150Mbit/s) ★交換回線 ・一般電話回線 ・ISDN(64kbit/s, 1.5Mbit/s) 27 ネットワークの品質 ★すぐつながるか(接続品質) いつでも全地域のすべてのユーザが即座に 相互に連絡がとれるように品質を規定。 ★正しく伝わるか(伝送品質) 「よく聞こえる度合い」を定量化したものであ り、相手の情報を快適に正しく了解できる品質 を規定。 ★いつも使えるか(安定品質) 交換機、伝送路などの各設備の故障や異常 な輻輳に対し、正常なサービスを維持できる 品質を規定。 28 ネットワークのコスト ★初期投資費用 ・ネットワーク設備費 ★維持費 ・月額基本料 ・従量制料金 29 通信形態 ★リアルタイム通信 電話による音声通信 ★非リアルタイム通信 データ、画像通信など 30 片方向通信と双方向通信 ★片方向通信 通信の相手に対して、1方向のみの情報伝送 を行う通信方式 (無線呼出しなど) ★双方向通信 通信の相手に対して、両方向に情報の伝送が 可能な通信方式 (携帯電話など) 31 半二重通信と全二重通信 ★半二重通信 交互通信方式 送信装置 交互 情 報 受信装置 伝 送 路 受信装置 情 報 送信装置 ★全二重通信 双方向同時通信方式 同時 送信装置 情 報 受信装置 伝 送 路 受信装置 情 報 送信装置 32 通信システムの形態 :通信利用者(通信端末を使用) :伝送路 ★1対1通信(point to point) ★1対n通信(同報通信) (point to multipoint) ★n対n通信 (multipoint to multipoint) 33 プル型、プッシュ型通信 ★プル型通信 ユーザーがWWWサーバへWWWブラウザでア クセスし、情報を引き出す通信サービス。 ★プッシュ型通信 WWWサーバへWWWブラウザが自動的にアク セスし、情報を提供する通信サービス。定期 的にサーバへ自動アクセスし、事前にユー ザーが指定した情報を取り込む。ニュース情 報配信などがある。 34 公衆網と自営網 ★公衆網 通信事業者が他の利用者に通信サービスを 提供するために設置、運用するネットワーク。 ★自営網 特定の利用者が自分自身の通信のために設置 し、運用するネットワーク。 35 課題(1) 1.アナログ音声信号をディジタル化する 過程を説明せよ。 2.信号をディジタル信号に変換して伝送 する特徴を述べよ。 36 課題(2) 1.半二重通信、全二重通信について 説明せよ。 2.互い(1対1や複数対複数など)に通 信する場合通信システムの形態には どのようなものがあるか? 37 技術参考情報 ★IT動向、ビジネス http://it.nikkei.co.jp/ ★IT技術、ネットワーク http://itpro.nikkeibp.co.jp/network/index.html ★IT用語 http://e-words.jp/ http://www.ntt.com/bizit/dictionary/ http://www.atmarkit.co.jp/misc/search/search.html 38
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