投資のヒント - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

Column
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「投資のヒント」
2016年6月27日
※以下、ピムコジャパンリミテッド提供のレポートをご紹介します。
英国のEU(欧州連合)離脱にかかる
ブラジルレアルへの影響と今後の見通し
 現地時間2016年6月23日(日本時間6月24日)、英国におけるEU離脱を問う国民投票の結果、EU離脱が過半数
を獲得し同国の離脱が決定。これにより24日のグローバル金融市場はリスク資産を中心に下落する展開に
 24日のブラジルレアル(以下、レアル)もリスク回避の展開から下落する結果となったものの、他の新興国通貨と
比べ下落幅は限定的に留まる
 当面は神経質な展開が続くことが見込まれるものの、テメル新政権への期待感や、インフレ率に落ち着きの兆し
が見られ始めていることはレアルにとって下支え材料。中長期的なインカム積み上げの魅力は変わらず
レアルは英国民投票の結果を受けて下落するも、他の新興国通貨対比で小幅に
【2016年6月24日の各通貨の騰落率】
 24日の市場でレアルは下落するも、他通貨と比べて下落幅は軽微
• 6月23日の英国民投票でEUからの離脱が決定、翌24日の金融市
場ではリスク回避姿勢が強まり、新興国通貨が全面的に下落す
る中、対円で-3.6%下落
• ただし、レアルは対米ドルでみると24日は-0.2%とほぼ横ばい。
レアル/円の下落は米ドル安/円高による影響が大きい
0%
-5%
インド
ブラジル ロシア
ネシア インド
レアル ルーブル ルピア ルピー
-0.2%
-3.6%
-10%
-0.9%
-4.2%
-1.6%
-4.9%
-2.8%
-6.0%
-2.8%
-6.1%
-8.0%
-11.1%
【2016年初来のブラジルレアルの推移(対円、対米ドル)】
• 2016年初来、レアルは対米ドルで17.4%の上昇。ただし年始から
の米ドル安/円高の影響から対円ではほぼ横ばいに留まる
120
• 2016年初来、対米ドルでは新興国通貨の中*で最も高い上昇率と
なり、昨年までの政治面での不安定性や格下げによる悪影響が
出尽くした可能性も
110
ルセフ大統領の弾
劾是非を問う下院
特別委員会設置
115
105
下院本議会で
弾劾が可決
対米ドル:
+17.4%
円
高
要
因
財政健全
化策発表
ルーラ元大統
領へ汚職容疑
での家宅捜査
100
95
*JPモルガン・ELMIプラス・インデックスの構成通貨を参照
期間:(上図) 2016年6月23日-2016年6月24日
(下図) 2015年12月末-2016年6月24日、2015年12月末を100として指数化
出所:ブルームバーグ
-0.9%
-4.2%
メキシコ
英ポンド
ペソ
対円
対米ドル
-15%
 2016年初来でみてもレアルは他通貨に比べ安定的に推移
-0.9%
-4.2%
南ア
ランド
トルコ
リラ
90
12月31日
PMDBが連立
離脱を決定
2月29日
対円:
-0.3%
上院での審議継続と
ルセフ大統領の一時的
な離任が決定
4月30日
テメル新政権は「財政の健全化」、「インフレ抑制」姿勢を維持
政治面:新体制での財政健全化への期待
 テメル新政権は「財政の健全化」を推し進める姿勢
• 2016年4月に下院でルセフ大統領に対する弾劾審議が可決後、 ・テメル新政権、メイレレス新財務相による財政健全化継続
・5月には既に財政健全化策として補助金の削減などを発表
テメル副大統領を中心とした暫定新政権が樹立
• 2003年-2011年に中央銀行総裁として高い実績を有するメイレ
レス氏が財務相に就任。同氏は財政健全化の継続を強調
 足元でインフレ率に安定化の兆し
• 2015年、通貨安による輸入コストの上昇、規制価格の引き上げ
などを背景にインフレ率は高止まり
• 当局は景気動向を注視しながら高金利政策によるインフレ抑制
を優先。足元でインフレ率は反転し低下の兆しをみせ始める
• ゴールドファイン中央銀行新総裁はインフレ率を目標レンジに
収束させる必要性を強調。インフレ抑制策は踏襲される見込み
*2016年5月末時点、**2016年3月のブラジル中央銀行の予想値に基づく
期間:2012年末-2016年12月末(2016年6月以降は予想値)
出所:ブルームバーグ、ブラジル中央銀行
過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
金融政策:インフレの安定化の兆し
・ゴールドファイン中銀新総裁はインフレ抑制の継続を強調
・インフレ率の高止まりも足元で低下の兆し
(%)
【政策金利とインフレ率の推移】
16
14
12
10
インフレ率
8
6
4 中長期的なインフレ目標値:4.5%
2
0
12年末
13年末
14年末
政策金利
14.25%*
9.3%*
6.6%**
インフレ目標値
上限:6.5%
インフレ目標値
下限:2.5%
15年末
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
16年末
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当面は神経質な展開が想定されるも、相対的に高いインカムを提供するレアルの魅力は不変
 英国のEU離脱の今後の展開は不確実な要素が多いものの、
リーマン・ショックや欧州債務問題のような信用危機とは異なる
• 25日のEU主要国外相による緊急会合後、不安定な状態を早期
に終息させるため英国のEU離脱手続きを早急に進める意向を
表明。しかし、EU側は他の加盟国が離脱に追随する動きをけん
制する目的から強い態度で英国との交渉に臨むことが想定され、
妥結には時間がかかる見込み
• かかる状況下、金融市場においても当面は神経質な展開が続く
可能性。ただし、リーマン・ショックや欧州債務問題のような金融
システム不安に直結する信用危機とは異なること、主要先進国
も金融システムの安定性の維持に乗り出す構えであることなど
から、無制限に市場の下落が続く可能性は限定的
【各国の利回り比較】
(%)
12
11.3
10.2
10
9.1
8.3
7.9
7.8
南
アフリカ
インド
8
6
4
2
0
ブラジル
ロシア
トルコ
インド
ネシア
 レアルが提供する相対的に高いインカムの魅力が高まる
• 短期的にはレアルをはじめ新興国通貨市場も神経質な展開と
なることが想定されるも、テメル新政権への期待やインフレ率に
安定化の兆しがみられ始めている点は相対的な下支え材料に
• レアルは引き続き相対的に魅力的な利回りを有していることか
ら、中長期でインカムを積み上げるツールとしての魅力は不変
2016年6月24日時点
各国の利回りはJPモルガン・ELMI+サブインデックス
出所:JPモルガン
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
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づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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