■研究開発項目 :点検・モニタリング・診断技術の研究開発 ■研究開発テーマ :ラジコンボートを用いた港湾構造物の点検・診断システムの研究開発 ■研究責任者 :五洋建設株式会社 小笠原哲也 研究開発の目的・内容 研究開発の目的 (1)小型のラジコンボートに高性能の動揺抑制装置を介して撮影用カメラを搭載し、波浪によ る動揺を抑制しながら桟橋上部工下面部の画像を効率的に撮影できるシステムを開発する。 (2)撮影した画像から、画像解析により劣化診断・モニタリングするシステムを開発し、データ 港湾施設の効率的・客観的な維持管理業務を実現する。 劣化診断 研究開発の内容 動揺抑制装置 &撮影用カメラ ひび割れ幅 桟橋上で操縦 桟橋下面の 撮影画像を 撮影画像 リアルで転送 錆汁面積 劣化度 ③劣化診断 桟橋下面の 3D モデル CIM による管理 ①ラジコンボートで桟橋下面の撮影 ②画像解析 1 ④モニタリング インフラ維持管理・更新・マネジメント技術 現状の成果① ラジコンボートによる桟橋下面の撮影と画像解析による3Dモデルの作成 ラジコンボート吊降ろし状況 ラジコンボート操縦状況 ラジコンボートによる撮影状況 撮影した画像 3Dモデル 鋼材に沿ったひび割れ(腐食ひび割れ と推察)も、3Dモデル上で確認可能 海面上で動揺抑制装置 を搭載したボートを走行 ドローンと異なり構造物 とほぼ同じ距離を保ちな がら、効率的に大量の 重ね合わせ可能な画像 を取得 撮影した画像を用いて画像 解析によって3Dモデル作成 2 インフラ維持管理・更新・マネジメント技術 現状の成果② 劣化診断ソフトによる自動劣化診断 現場実証の結果 手動で範囲指定 自動で抽出 変状範囲を範囲指定し、自動で抽出 人員 ソフト 劣化診断の手順 3Dモデルの画像 調査情報等登録 人員による調査結果とソフトでの抽出結果が概ね合致 変状部の抽出 劣化度判定 人員 3 ソフト インフラ維持管理・更新・マネジメント技術 最終目標 達成目標と達成度 港湾施設の維持管理の効率化・進展に貢献 平成27年度の達成目標 撮影画像及び診断結果を自動でデータベース化し、客観 性を担保できる写真による劣化の経時的変化をCIMによ り一元管理するソフトウェアを製作 視覚的に顕著な劣化画像(例えば幅3mm以上のひび割 れやさび汁)から劣化度を簡易的に自動判断する機能を 上記ソフトウェアに付与する 実証実験により上記技術の実用性検証及び改良を行う 本技術の社会実装イメージ 達成度 ソフトウェアを開 発し達成 平成28年度(最終年)の達成目標 ソフトウェアを開 発し達成 ラジコンボートと自動劣化判定ソフト を用いた総合的点検・診断システム の高度化と完成(効率化・高精度化) 検証により達成 運用体制に ついては検討中 運用体制① 五 洋 五 洋 機器提供(レンタル) ○成果物 発注 運用体制② ・劣化3Dモデル ・自動劣化診断 ・データベース整備 ・CIM連携 ○補修提案 ○トータルサポート 発注者 (民間事業者) 沿岸に隣接 した工場など ・港湾系コンサル ・調査会社 発注 ○成果物 ・劣化3Dモデル ・自動劣化診断 ・データベース整備 発注者 (国や自治体) おもに港湾 本技術のメリット ①写真による客観的データの 蓄積と劣化状況の経過比較 (モニタリング)を実施可能 ②調査時間短縮による作業員 や岸壁の利用制限時間を短 縮可能 ③潮間作業になりやすい調査 の効率化 ④見落としの防止 ⑤あと処理(診断)の効率化 4 インフラ維持管理・更新・マネジメント技術
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