シーズタイトル 水素漏えい多点監視システムに適用可能な水素

シーズタイトル
水素漏えい多点監視システムに適用可能な水素センサタグ
氏名(所属、役職)
研究責任者:岡崎慎司(横浜国立大学 大学院工学研究院
コーディネータ :西川羚二(横浜国立大学 産学連携推進本部
共同研究推進センター 産学官連携コーディネータ)
准教授)
H23 年度採択課題名、 空間的水素漏えい監視システムの実現を可能にする RF 水素検知タグ
(課題番号)
の開発(AS231Z01493B)
技術キーワード
ガスセンサ、水素漏えい検知、無線タグ、酸化タングステン
タグに適用し、ワイヤレスのガス漏洩検知技術
【新技術の概要】
近年、水素をエネルギーキャリアとした次
として応用することを目指した。RF タグのアン
世代エネルギーシステムが注目を集めている。
テナ部に水素感応物質を固定化したセンサ機能
しかし、水素は爆発危険性が高いため、大量の
一体型のデバイスを開発した(写真 1)。水素感応
水素を安全にハンドリングするためには、安価
物質として白金触媒担持酸化タングステン薄膜
かつ信頼性の高い水素漏洩検知技術が必要不可
を使用し、水素曝露に伴うインピーダンス特性
欠といえる。従来、様々な水素センサが提案・
の変化によってアンテナ特性が変化することを
実用化されているが、その多くはセンサ素子の
見出した(図 1)。
加熱(数百度)が必要であり、その制御や信号
処理回路及び電源も含めた計測装置全体として
は低コスト化・小型化に限界があった。従って、
大規模な水素インフ
【従来技術・競合技術との比較】
提案するデバイスは、常温で動作が可能であ
ると同時に RF タグのアンテナ部に水素感応性と
いう付加価値を付与したものであり、センサの
ラへの適用を想定し
構造自体は極めて単純であるためデバイスの低
た場合、多数のセンサ
コスト化が可能である。
を分散させた信頼性
【本技術に関する知的財産権(ある場合のみ)】
の高い水素漏洩検知
1.特願 2008-162365 号
システムを安価に構
築することは容易で
写真 1 Pt/WO3 膜を固定化
したアンテナコイル型センサデバイス
はない。
「白金/酸化タングステン系水素感応膜の
製造方法」出願人:横浜国立大学
2.特願 2006-338461 号
「無線タグ」、出願人:DIT㈱
【想定される技術移転】
燃料電池車(FCV)市場投入が開始される20
15年以降、水素ステーションの設置数増が予
測される。本成果については、先ずは水素ステ
ーションの安全管理に適用されることを目指し
て、当該ビジネスに参入を計画するエネルギー
図1
センサデバイスの反射損失の周波数依存性
本発表者らは、これまで白金触媒を酸化タン
グステンに高分散させた水素感応薄膜をゾルゲ
企業等との実用化に向けた共同研究・実用化検
証を介しての技術移転を想定する。
【お問い合わせ先】
ル法によって作製する技術を確立し、この方法
横浜国立大学産学連携推進本部 西川 羚二
で作製した膜が常温下で水素と選択的に反応す
TEL:045-339-4382, FAX:045-339-4387
ることで電気的特性が急激に変化することを見
E-mail:[email protected]
出している。そこで、この水素感応物質を無線