ノバルティス ファーマ株式会社 〒105-6333 東京都港区虎ノ門1丁目23番1号 虎ノ門ヒルズ森タワー http://www.novartis.co.jp MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG 2016年6月17日 報道関係各位 ノバルティス ファーマ株式会社 抗IgE抗体製剤「ゾレア®」、 慢性蕁麻疹の治療薬として効能追加の承認申請 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は本日、ヒト化抗 ヒトIgEモノクローナル抗体製剤「ゾレア®皮下注用75mg、150mg」(一般名:オマリズマ ブ(遺伝子組換え)、以下「ゾレア」)について、慢性蕁麻疹の治療薬として効能追加の 承認申請を行いました。 慢性蕁麻疹は直接的な誘因なく、そう痒と膨疹*がほぼ毎日発現する疾患です。また、日本 の慢性蕁麻疹患者さんの約20%に、血管性浮腫**が併発していることが報告されています1。 これらの症状は仕事や学業の能率を著しく低下させ、欠勤・欠席を余儀なくさせるなど、 日常・社会生活上の問題となって患者さんの生活の質を大きく損ないます2。 「ゾレア」は、血中や皮膚内の遊離IgEに結合し、肥満細胞(マスト細胞)および白血球の 一種である好塩基球の活性化などを抑制することで、慢性蕁麻疹のそう痒・膨疹といった 症状を抑制すると考えられています3,4。 ノバルティス ファーマは、今後も皮膚疾患に苦しむ患者さんのアンメット・メディカル・ ニーズを充足し、治療の質の向上に貢献していきたいと考えています。 *紅斑を伴う一過性、限局性の浮腫 **皮膚、粘膜の限局した範囲に出現する深部浮腫 「慢性蕁麻疹について」 慢性蕁麻疹は、国内のガイドラインにおいて「直接的原因なく自発的に膨疹が出現するも ののうち、発症後1カ月以上経過したもの」と定義され5、すべての蕁麻疹の約5割を占める と報告されています1。欧米では、慢性蕁麻疹と同じ疾患概念は慢性特発性蕁麻疹と呼ばれ ています6。日本と欧米のガイドラインでは、症状の持続期間に関して若干の違いがあるも のの、慢性蕁麻疹と慢性特発性蕁麻疹は同一の疾患であるとされています7。 「ゾレア®」について 「ゾレア」は、ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体です。元はアレルギー性喘息の治療薬 として開発され、国内では成人の気管支喘息治療剤として2009年1月(150mg製剤)およ び2012年9月(75mg製剤)に、小児の気管支喘息治療剤として2013年8月に承認を取得し ています。2016年6月現在、世界90カ国以上でアレルギー性喘息の治療薬として、また、 世界80カ国以上で慢性特発性蕁麻疹の治療薬として承認されています。 1/2 ノバルティス ファーマ株式会社について ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける 世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体 の2015年の売上高は494億米ドル、研究開発費は89億米ドル(減損・償却費用を除くと87 億米ドル)でした。ノバルティスは約118,000人の社員を擁しており、世界180カ国以上で 製品が使われています。詳細はホームページをご覧ください。http://www.novartis.co.jp 以上 参考文献 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 田中稔彦, 亀好良一, 秀道広 (2006) 広島大学皮膚科外来での蕁麻疹の病型別患者数. アレルギー; 55(2):134-9. Maurer M, Weller K, Bindslev-Jensen C, et al. (2011) Unmet clinical needs in chronic spontaneous urticaria. A GA2LEN task force report. Allergy; 66(3):317-30. Kaplan AP and Greaves M (2009) Pathogenesis of chronic urticaria. Clin Exp Allergy; 39(6):777-87. Saavedra MC and Sur S (2011) Down regulation of the high-affinity IgE receptor associated with successful treatment of chronic idiopathic urticaria with omalizumab. Clin Mol Allergy; 9(1):2. 蕁麻疹診療ガイドライン2011. 日本皮膚科学会雑誌; 121(7):1339-88. Zuberbier T, Aberer W, Asero R, et al. (2014) The EAACI/GA2LEN/EDF/WAO Guideline for the definition, classification, diagnosis, and management of urticaria: the 2013 revision and update. Allergy; 69(7):868-87. Hide M and Hiragun T (2012) Japanese Guidelines for Diagnosis and Treatment of Urticaria in Comparison with Other Countries. Allergol Int; 61(4):517-27. 2/2
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