ID 発表年 表題 著者 筆頭著者所属 巻号頁 3(3):166-169、1963 1 1963 小児の自閉様症状鑑別上の一考察 牧田清志 慶応大学 2 1963 幼児自閉症児の発達について 石橋泰子 日本心身障害児協 3(3):170-173、1963 会診療所 3 1964 autismを疑う小児の診断とその経過について 平井信義、斎藤慶子、 福田恭子、松坂玲子、 お茶の水女子大学 4(3):133-138、1964 野田幸江 4 1965 幼児自閉症ー癖の観点から(その1) 石橋泰子、堀江綾子 5 1965 自閉症児に発現するくせの意義について 平井信義、斎藤慶子、 福田恭子、松坂玲子、 お茶の水女子大学 5(2):99-108、1965 野田幸江 6 1966 自閉症児の精神療法ならびに親子合宿の試みにつ 平井信義、佐藤誠、斎 お茶の水女子大学 6(1):14-17、1966 いて 藤慶子 7 1966 幼児自閉症の精神療法についてー癖の観点から (その2) 8 1967 自閉症児に与えたトリペリドールの効果について 日本心身障害児協 5(2):93-98、1965 会診療所 石橋泰子、堀江綾子、 日本心身障害児協 6(1):27-31、1966 飯笹信子 会診療所 平井信義、斎藤慶子、 お茶の水女子大学 7(3):179-182、1967 野田幸江 抄録 キーワード 自閉症について、「自閉」という言葉が乱用・誤用されている。 自閉とは分裂病に特有の心性を記述する用語であって、行動 の状態を示す言葉ではない。これはKannerの指摘することで 自閉症、分裂病、仮性自閉 ある。小児の分裂病を本質的な自閉症と呼び、ここではautism 症 とそれに似た行動・症状をとる仮性自閉症pseudo-autismとい う概念を提唱し分類を試みた。 乳児期から発病し、比較的早期から4年間経過を観察した幼 児自閉症2例について検討した。対人的接触の欠乏、閉じこも りは乳児期から認められた。幼児期には言語遅滞が目立っ た。知的発達が抑えられ幼児期には精薄が疑われたが幼児 期後期にはKannerの症状が顕著に現れた。精薄児とともに保 自閉症、症例、経過 育しか結果、保母や友だちへの関心が薄く、遊びに参加でき ず、自己の関心ごとに固執する態度が続いた。1例は算数・読 書などの学習能力が発達し小学校に入学したが1例は精薄児 施設に入った。 自閉症についてKannerによる定義を尊重するが、診断につい ては長期観察を行う必要がある。言語活動をもって重症・軽症 を分類する傾向にあるが、治療との関係が論じられるべきで ある。身体接触が重要であり、身体接触を通じて児との間にラ ポールが形成されるようになるので強力な治療的関わりが必 自閉症、診断、治療 要になる。器質的・非器質的という分類にはうまく当てはめるこ とはできない。鑑別すべき疾患にはHeller病とホスピタリズム があげられる。Mahlerのsymbiotic infantile psychosisは自閉症 の経過の中にみられる状態である。 自閉症児にみられる持続的・固執的な動作に注目し、癖とみ なしうる面から考察した。自閉症児の行動は、正常発達児の 年齢相応の段階によって一過性に現れるものでもあるが、自 閉症の場合は年齢と不釣り合いな退行的行為が継続的に出 現するという点で「奇妙な」印象をもたらし「変な癖」ととらえら 自閉症、固執的行動、癖 れる。自閉症児の人格発達は、人間社会に対する適応行動の 発達が欠け、より要素的な感覚・運動の面のみがひとり成長し ていくように見受けられる。治療は情緒的受容を示す暖かい 態度で接することである。 自閉症児のくせについて検討した。精神療法開始前に発生し ているくせは治療を行うことによって必ずしも消失するとは言 いがたいが、精神療法開始後に発生するくせは少ないというこ とから、精神療法は癖の発生予防に役立ち、受容的な環境が 自閉症、癖、カウンセリン できるとともに自閉の殻が打ち破られる努力が実現されること グ による。癖を矯正することは自閉性をさらに高めることがあり、 自閉的行動を受容できるような親の態度がカウンセリングに よって実現されると癖の発生は少なくなる。 自閉症児とその母親30組に対して合宿による行動観察を試 みた。Asperger型の児の親は合宿という場を生産的・積極的 に利用しようとする態度がみられたが、Kanner型の児の親は 悲観論にたって物事を処理判断し、希望的目標を失うような発 言から抜け出せないことが多い。観念的には子どもを受容して 自閉症、治療、親子合宿 いても感情的には受容ができておらず、知性にとらわれた主 観的な解釈が多くみられた。行動観察からは「冷たい人格」の 持ち主と思われる親はいなかった。病因論としての冷たい人 格は完全に否定される結果である。 自閉症にみられる習癖行動を発達心理的観点から検討し保 育を加味した集団遊戯療法を行った。自閉症児の示す習癖行 動は、1歳半〜2歳半の健康小児に一時的に見られる行動が 自閉症、集団遊戯療法、保 多い。発達段階に合わせた保育を加味した治療により習癖は 育、発達障害、習癖 改善または消失した。自閉症児の習癖行動はその特異な人 格発達と密接な関係を持っている。 自閉症の治療として遊戯療法・カウンセリングに平行し、薬物 自閉症、薬物療法、 療法を試みたが、その有効性を支持する結果は得られなかっ triperidol、副作用 た。薬物の効果判定は非常に困難だった。 研究方法 講演抄録 症例報告 臨床研究(観 察研究) 臨床研究(観 察研究) 臨床研究(観 察研究) 実践報告 症例シリーズ (5例) 介入研究 分類 9 1967 小児期における自閉症の諸問題 H.アスペルガー、平井 ウィーン大学小児 7(4):205-211、1967 信義(訳) 科 広島神経科小児病 7(4):226-232、1967 院 10 1967 前頭部未熟性脳波を示す自閉症群 西本順次郎 11 1967 自閉症児の周産期異常について 平井信義、斎藤慶子 お茶の水女子大学 7(4):233-239、1967 12 1969 自閉症児の描画に関する研究 今村重孝、藤沢逸恵、 小松礼子、伊藤秀子、 札幌医科大学 小林普美子、藤野ひ ろみ 9(1):1-11、1969 13 1969 自閉的精神病質の思考について 黒丸正四郎、岡田幸 男、花田雅憲、増田稲 神戸大学 子、大植正俊 9(1):12-16、1969 14 1969 自閉症児の親の受容的態度について 田中紀子、斎藤慶子、 お茶の水女子大学 9(1):17-20、1969 小川正子、平井信義 異常行動は本質的に社会との関係の障害を見せてくれる。人 間はその最も深い本質を考えた時、共同社会の一部であり、 共同社会と関係を保ちそれによって形成される。自閉症児は 自分自身に対しても関係の障害がある。自閉症児の思考の良 い面は、汲み尽くす事のできないほごの独創性・独自の方法・ 強力な活動性。自閉症の原因が内因にあることがわかる、自 閉症が単に母親に対する欲求不満であるとかその他の欲求 不満の結果として起こるものではない。環境が変わった時自 閉症児は腰を落ち着けることができず、強迫的に自分の領域 を狭くする。病因は先天的・遺伝が重要な意味を持つ。自閉症 は「精神病質」であり、体質的に遺伝している性格上の特殊性 である。子どもをとりまく環境から発生するものでもなく、子ども の経験から発生するものでもない。自閉症児には一人っ子が 多い。オーストリアではほとんど男児なのにアメリカでは性差 自閉症、Kanner型、 はないらしい。子どもの行動は外部から規定されるという考え Asperger型、精神病質、内 特別講演 に対しては否定的である。自閉症の原因は外因ではない。 因性 Kannerの自閉症もAspergerの自閉症も、外界との関係の障 害、自分自身に対する関係の障害、さらに活動の障害、情同 性への内閉、固執、他人との結びつきの媒体としての言語の 欠如と制限という症候は共通している。Aspergerの「自閉的精 神病質」は性格の変異であり正常と比較しうる行動特性を持ち まったく正常の、正常以上の知的能力を持つ。Kannerの「早期 幼児自閉症」は精神病的状態と等しい先天的障害であり出生 直後から認められ社会適応がきわめて困難である。Kannerは 自らの提唱した自閉症が、その概念が拡散してしまうことを心 配していた。Kannerの早期幼児自閉症を精神分裂病とわける ことは難しい。治療にあたっては、自閉症児の独自性を理解す る「治療教育的な治療」は有効である。情動的に接近するよう な試みはすべて断念すべきである。大切なことは「自閉症児と ともに自閉的になること」である。 前頭部の未熟性脳波がみられた18例について検討した。 Kannerは器質的な脳の病変がある場合は自閉症からのぞい ているが、脳の未熟性ということを考えれば自閉症の症状が 説明できるのではないか。器質的原因でも心因的にも自閉的 になりうると考えられる。 10年間に治療・経過観察を行った自閉症児160例の後方視的 研究。周産期異常は高率に認められていた。また30%の例に 脳波異常もみとめられた。けいれんをおこした例は2.3%程度 であった。自閉症は、小児の神経と精神の両方の領域にまた がる問題を有している。 自閉症児24例のうち、4例の描画を検討した。描画できる児 は熱心に取り組み、他人の指示には影響されない描画態度で あった。人物は高頻度に出現した。個性的な興味の対象や考 え方が多い。自分で工夫して描くので個性的な描画になる。数 字・アルファベット・記号・時計が主題になる。 いわゆるAsperger型の自閉症(自閉的精神病質)と早期幼児 自閉症の相違を発達的視点から4症例を通じて分析した。両 者は質的違いではなく発達段階の相違ととらえることができ る。幼児期はゲシュタルトであるが成長につれてシンボリック なものへ関心がうつる。幼児自閉症は低い発達段階で、自閉 的精神病質はより高い発達段階でautisticな特徴が出現して いる。 4年以上治療した自閉症16例について、母親の障害受容と児 の症状との関係を調べた。子どもの状態と母親の受容的態度 は相互作用が強い。子どもに知的障害がある場合は母親の 不安と焦りは非常に強いが、知的発達がみられる場合はそれ が少ない。 脳波、未熟性、自閉症、前 臨床研究(観 頭部 察研究) 自閉症、周産期異常、脳波 異常、けいれん、自閉症の 臨床研究 脳障害説 描画、描画態度、描画主題 臨床研究(観 察研究) 自閉的精神病質、特徴、早 臨床研究(観 期幼児自閉症との相違点 察研究) 障害受容、知的発達、相互 臨床研究(観 作用 察研究) 15 小児自閉症の自我の構造と治療教育の方針につい 1969 平井信義 て お茶の水女子大学 9(1):21-30、1969 16 1969 自閉症児に対する治療教育上の条件について 田辺敦子 東京都嬉泉子ども 9(1):31-35、1969 の生活研究所 17 1969 重症心身障害児施設・島田療育園園児における自 小野中平 閉的症状について 東京都島田療育園 9(1):36-48、1969 18 1969 自閉的傾向の強い精神薄弱児について 飯田誠 国立精神保健研究 9(1):49-52、1969 所 19 1969 精薄児の自閉症状 高橋彰彦 国立秩父学園 9(1):53-56、1969 20 1969 自閉症児の「同一性保持」について-自閉症児の親 今村重孝 の指導 札幌医科大学 9(2):106-111、1969 21 1969 自閉症児の家庭の指導 平井信義、斎藤慶子、 田中紀子、矢吹和美、 お茶の水女子大学 9(2):112-116、1969 小川正子 22 1970 自閉症児の学校適応について 今村重孝、伊藤秀子、 渡辺靖子、藤野ひろ 札幌医科大学 み 10(2):93-97、1970 23 1971 児童における自閉性障害の本態 牧田清志 慶応大学 11(2):108-123、1971 24 1972 都立梅が丘病院 12(2):115-127、1972 25 1972 Autstic childの言語訓練と行動療法における遊び 上智大学 12(4):212-218、1972 26 1974 謂わゆる小児自閉症と児童精神医学の諸問題-都 詫間武元 立梅が丘病院在職12年6ヶ月の経験を顧みて 佐藤加津子 Communication障害児の発達と治療-自閉傾向をも 帆足英一 つ子どもの一側面 東京慈恵会医科大 14(2):95-103、1974 学 情動が情緒へと発達する過程に何らかの障害があることが自 閉症の原因であり、それによって部分化・無社会化が行われ、 自閉症、治療、カウンセリ 事物や現象を正確にとらえているが、部分間の関係に欠ける ング、児が構造 と友に、部分に対しては正確さを要求していることが自閉症の 特徴である。 自閉症を治療していくうえで、施設に求められる治療環境、治 療構造についての提言。治療者が徹底して児を受容できるこ 自閉症、治療教育、施設の と、子どもの興味から出発してより高い興味を誘導すること、 構造 社会性を身につけるための教育的な環境、が必要である。 重症心身障害児施設に入所している児の自閉的な症状につ 重症心身障害児、施設、行 いて検討。入所の半数に自閉的な症状がみられた。自閉症を 動観察、症状 客観的に評価することは困難である。 自閉症ではなく、精神薄弱に自閉的傾向を伴った状態と診断 自閉症、自閉的傾向、精神 した3例を報告 薄弱、症例 精神薄弱にみられる自閉症状を常同運動に注目して考察を試 自閉症、精神薄弱、自閉的 みた。 傾向、症例、常同運動 Kannerが指摘したのは自閉症児の行動が周囲の変化を極端 に嫌い、繰り返しを執拗に求めるという要求に支配されている ということである。これをsameness要求ととらえて検討した。自 自閉症、同一性保持、 閉児の行動は、sameness要求にしばられている状態から要求 sameness要求、癖 を示しつつも知性を伸ばす方向、要求をコントロールできる方 向に進むことを症例を通じて示した。 自閉症の治療を行う上で、親特に母親への指導、カウンセリン グが重要である。自閉症児にみられる問題は自閉症に限定さ 自閉症、カウンセリング、 れるものではなくすべての情緒障害児に共通するものであり、 母親、治療 自閉症児の場合はその中で精神構造の問題が特別であると 考えるべきだ。 学齢期に達した自閉症児についてその特徴を検討した。自閉 症児も学校生活に適応するものであり教育的接近が重要であ る。自閉症の治療は医学のみでなくあらゆる方面から援助が 自閉症、学齢期、学校適 行われるべきである。成長に伴い知識も増え周囲に関心もで 応、教育、Anthonyの基準 るなど、自閉症児にも適応していく過程が存在するので、適切 な教育の場が必要である。 自閉症の本態は何かという点について、さまざまな立場から議 論しているが結論には至っていない。Rutterの言語障害説を 自閉症、病因、精神分裂 紹介している。この時点では自閉症を精神分裂病であるととら 病、言語認知、発達障害 えることは難しい。発達の障害というとらえかたは可能である。 スペクトラムという単語も用いられている。 自閉症概念の抱える問題点を私見に基づいて生理した。自閉 症は分裂病ではないと考える。器質的脳障害の可能性があ 自閉症、精神分裂病、脳障 る。精神科医、心理、教育の考え方が異なっている。概念云々 害 は別としても治療教育的な環境整備が必要である。 症状の異なる3人の自閉的傾向のある児に言語獲得訓練を 行った。Lovaasの行動療法的手続きを用いた。訓練プログラ 行動療法、Lovaas、般化、 ムはステップが細かい程無理の無い行動を形成できた。訓練 言語獲得訓練 で獲得した反応は家庭や家族の間で般化がみられた。行動療 法アプローチも重要である。 autism, autistic child, maternal deprived childの共通した問題 を乳児期から引き続く母子間のコミュニケーションの障害と考 えその輪郭と治療前後の発達の推移を比較検討した。 Maternal deprivedは速やかに治療に反応し発達がみられる 自閉症、自閉的傾向、母性 が、自閉症は停滞、autisticはその中間。自閉症は重度なもの 剥奪、治療、連続性 から軽度なものへ連続性がある。治療にあたっては発達段階 に応じた配慮が必要であり母子間の情緒的関係の樹立が大 切である。 総説 総説 疫学? 症例シリーズ (3例) 症例シリーズ (4例) 症例シリーズ (5例) 総説 症例シリーズ (3例) 総説 総説 症例シリーズ (3例) 臨床研究(観 察研究) 27 28 29 1974 小児自閉症の血清セロトニン 末光繁、吉川寿幸、江 草安彦、秋山泰子、秋 岡山市旭川児童院 14(2):105-109、1974 山安、古元順子、藤原 二郎、大槻三郎 星野仁彦、金子元久、 海野幸浩、高橋志雄、 早期小児自閉症とダウン症候群における血清セロト 1974 沼田吉彦、本多幸作、 福島県立医科大学 14(2):113-115、1974 ニン値 熊代永、加賀美代子、 内山清一 いわゆる自閉的児童の発達と躾についての検討- 梅垣弘、櫛田ますみ、 愛知県総合保健セ 1974 精神衛生センターでの未就園児事例に関する経験 伊藤裕子、浜崎三千 14(1):41-47、1974 ンター から 代 30 1974 軽度の自閉性を示す子どもの1症例について 山崖俊子、平井信義、 大妻女子大学 吉岡寿子 31 1975 年長自閉症児・者の処遇について 若林慎一郎、水野真 愛知県心身障害者 15(4):213-218、1975 由美 コロニー 32 1976 自閉について-1自閉症児のロールシャッハ反応へ 太田正己 の現象学的接近 33 1976 自閉症の療育相談ー精神障害児の処遇に関する検 梅垣弘、藤田知子、伊 愛知県総合保健セ 16(3):157-163、1976 討 藤裕子、井上朋子 ンター 34 自閉的とも言える人格の偏りを示す一群の児童の 1976 施設治療をめぐって-学童期の情緒障害児治療の 体系化の試み 竹中哲夫 35 自閉症の診断基準について-Rimland E2 scoreと 1976 Nine pointsの比較研究 星野仁彦、金子元久、 福島県立医科大学 16(4):201-204、1976 熊代永 36 1977 37 1977 早期幼児自閉症とRimland E2 score 38 1977 自閉症児の精神発達に関する研究-発達群と遅滞 群との比較 自閉症児KYの行動についての現象学的考察-こと ば使いおよび日記から 三重大学 京都市青葉寮 14(3):137-140、1974 16(1):41-46、1976 16(3):167-177、1976 水野真由美、西村辯 愛知県心身障害者 17(1):1-12、1977 作、若林慎一郎 コロニー 星野仁彦、熊代永 福島県立医科大学 17(2):73-76、1977 太田正己 三重大学 17(2):91-96、1977 自閉症児と健常児の血清セロトニン濃度を比較したところ、自 自閉症、セロトニン、血清5 臨床研究(観 閉症児の血清セロトニン濃度が有意に高かった。 -HT濃度、生化学的特徴 察研究) 早期幼児自閉症児とダウン症児、正常成人で血清セロトニン 値を比較したら、自閉症>正常>ダウン症で有意な差がみら 早期幼児自閉症、セロトニ 臨床研究(観 れた。自閉症の症状尺度とセロトニン値には相関はみられな ン、ダウン症 察研究) かった。 自閉症状は絶対的な対人接触の欠如ではなく発達によって自 閉の殻を抜け出す例は多くみられる。自閉性と発達障害の議 論が必要である。 軽度の自閉性を有する児は、家庭場面や1対1の受容を主と した関係のなかではほとんど異常はみられないが、子ども集 団の中で、かつ統制された場面が多いと自閉性が出現する。 受け入れがよければ自閉性は出現しない。軽度から重度まで 自閉性は連続のあるものだ。ホスピタリズムも関係しているか も知れない。 年長自閉症児・者の処遇は喫緊の課題である。早期の作業訓 練および職業教育が重要であることを協調した。 自閉症児1例のロールシャッハ反応の現象学的接近を試み た。私とあなた、の関係の距離を経験的および存在論的次元 から分析することで「自閉」を明らかにしようとした。自閉症児 は、その場に居合わせる者の互いの気持ちによって決定され る経験的次元の距離を一方的に自分の要求から決定してしま うため、他者とのあいだで存在論的次元での距離の接近可能 性を開くことができない。これが他者からは自閉、と見える。 自閉症は疾病性ではなく個別性casenessという視点で認識す べきである。集団療法的なアプローチも有用であり、コミュニ ティアプローチという可能性もある。 情緒障害児施設で治療したケースから自閉症、自閉的、と いった症候についてまとめたもの。 早期幼児自閉症、自閉性精薄、児童分裂病など64例に、自閉 症の評価尺度二つを使って評価してみた。Nine pointsという尺 度の得点と臨床的な診断が合致しており診断には有用だっ た。Rimland E2は重症度や症状の有無を数量で表すことがで きそうだった。 自閉症児には発達適応が良くなる群が存在する。そのような 児は5歳のときのDQが50以上あることが予後と関係するよう だ。運動や食事・排泄・生活習慣は比較的発達しやすいが探 索操作・社会・理解言語は発達しにくい(津守稲毛でいうと)。 自閉症診断のためのチェックリスト質問紙Rimland E-2を使用 してみた。言語性スコアでは日本の実情にそぐわないところが あるが、自閉症群と非自閉症群を鑑別する能力にすぐれてい る。 1例の自閉症児の日記と言葉遣いを分析して、自閉症児が自 分と他者のいかに分離し関係を明らかにするかを検討した。 自閉症児の近づきがたさは、気の領域に生じることであり存在 論的な距離のとれなさにあらわれる。自閉症児は情動レベル では他者を志向しているが反省的恣意的レベルでは自己への 行為として志向されているので他者は背景に引っ込んでしま す。これは自我構造の問題ではなく自他の分離の様相におい て主体的な自分の中に生き生きとした雰囲気を他者に感じ取 れなくする。 自閉症の治療、発達障害 臨床研究(観 察研究) 自閉性、環境要因、軽度 症例報告 青年期、年長者、自閉症、 臨床研究(観 作業訓練、早期介入 察研究) 自閉、ロールシャッハ、存 在論、経験論、距離、接近 症例報告 可能性 自閉症、地域、療育機関 実践報告 情緒障害、施設治療 症例シリーズ (9例) 自閉症の診断、評価尺度 臨床研究(観 察研究) 発達良好群、津守稲毛式、 臨床研究(観 DQ、折れ線型 察研究) Rimland E-2、自閉症診 横断研究 断、質問紙、チェックリスト 日記、現象学的分析、言葉 症例報告 遣い、自他、自己、他者 星野仁彦、金子元久、 福島県立医科大学 17(3):129-137、1977 八島祐子、熊代永 haloperidolを自閉症児に投与してみたところ、67%が有効だっ 薬物療法、ハロペリドー た。多動性や不機嫌などがよく改善されたが、強迫や同一性 ル、向精神病薬、多動、不 保持行動にはほとんど効果がなかった。眠気が強かった。 機嫌 自閉傾向の強い重度精神薄弱の1例報告。環境療法、薬物療 薬物療法、知的障害、環境 法、生活指導、運動のチームをつくって対応した。興奮や不穏 療法、自閉傾向 はその持続が短くなった。 盲児で自閉症と同等の症状を呈した1例を報告した。Blindism と呼ばれる行動パターンには「反響言語」などの自閉症と類似 盲、blindism、反響言語、自 するものが含まれている。自閉症と盲は神経基盤に共通のも 閉症の神経基盤 のがあるかもしれない。 学校の中での自閉症児へのはたらきかけという教育的なかか 教育的かかわり、自己と他 わりの意味について検討した。自閉症児が自分の「役割」を取 者、自閉症児の役割取得 得することによって、「我ー汝」関係を開かせる可能性がある。 39 1977 自閉症児に対するhaloperidolの少量療法の効果 40 1977 41 1977 盲児における自閉性障害についての考察 42 1977 43 1978 自閉症児の多動と血漿cyclic AMP濃度 星野仁彦、沼田吉彦、 大島直和、渡辺厚、金 福島県立医科大学 18(1):1-5、1978 子元久、八島祐子、熊 代永 自閉症児の血漿cyclic AMP濃度を測定したところ、正常成 cyclic AMP、多動、評価尺 臨床研究(観 人、服薬群よりも有意に高く、多動尺度と有意な相関がみられ 度 察研究) た。 44 1978 自閉症児に伴った遷延性遺糞症の1治験例 本田雅敬、竹内可尚、 慶応大学 白井泰生、秋山泰子 遺糞症を合併した16歳の自閉症児。カレンダーを用いた行動 遺糞、治療 訓練で治療した。 45 1978 自閉症児の耳塞ぎ現象について 46 47 48 49 50 51 52 53 自閉傾向の著しい重度精神薄弱児に対する治療経 樋田豊治 験 国立秩父学園 若林慎一郎、福永博 岐阜大学 文 自閉症児への教育的かかわり-役割の人間学的考 太田正己 察 三重大学 17(3):165-171、1977 17(4):213-220、1977 17(4):229-235、1977 18(1):25-28、1978 自閉症児にみられる耳塞ぎ現象は、児の内面における不安の 存在を示すもの、近くの異常を示すものの二つの側面がある。 これらに配慮して治療が行われるべきである。 反社会的行動を示す13歳の自閉症児について報告。一般的 日下部康明、長谷川 国立精神保健研究 な反社会的行動、すなわち欲求不満であったり注目をあびた 1978 反社会的問題行動を繰り返す自閉症児の1例 18(3):125-131、1978 憲一、山岡正規 所 いなどの動機ではなく、共感性のなさというよりも現実の状況 判断が十分できないことによるものと考えられた。 早期の早期幼児自閉症に対してプレイセラピーが有用である 1978 自閉症児のplay therapyと親子関係 友久久雄 京都教育大学 18(4):211-217、1978 こと、母子関係が重要である事を症例を通して報告した。 DRDと自閉症の相違点を検討した。DRD児にも表情の欠如、 視線を合わせない、変化への抵抗などがみられたが、幼児期 developmental receptive dysphasiaにおける自閉性 西村辨作、水野真由 愛知県心身障害者 後期にはこれらの症状は消失しより高次の社会的行動がみら 1979 19(1,2):39-46、1979 障害 美、若林慎一郎 コロニー れるようになった。人称の逆転やステレオタイプな発語、同じ 句の繰り返しなどは少なかった。自閉症とDRDは似ているが 異なる病態である。 自閉症児48例の常同行動について検討した。言語のない自閉 星野仁彦、安藤ひろ 症児は常同行動が多かった。「誰からも相手にされずに放って 1979 自閉症児の常同行動について 福島県立医科大学 19(1,2):49-54、1979 子、八島祐子、熊代永 おかれた時」に出現することが多く「環境の変化」「強い叱責」 「禁止、体罰」などで消失した。 自閉症児49例の同一性保持行動について検討した。対物的 星野仁彦、安藤ひろ な視覚認知に関するものが多かった。平均3歳5ヶ月で出現し 1980 自閉症児の同一性保持行動について 子、金子元久、八島祐 福島県立医科大学 20(3,4):155-163;1980 3年6ヶ月持続した。言語があり知的水準が高い自閉症児に 子、熊代永 多かった。 山本俊昭、星野仁彦、 自閉症児と対照群とで血漿遊離トリプトファン濃度とセロトニン 金子元久、本田幸作、 と他の症状尺度との関係を調べた。血中の総トリプトファン濃 自閉症児の血漿遊離型トリプトファンおよび血中セ 1980 大久保悟子、大野芳 福島県立医科大学 20(3,4)、165-174、1980 度には差がみられなかったが遊離トリプトファンは自閉症児が ロトニン濃度 義、橘隆一、渡辺実、 高く、症状との相関がみられた。セロトニンも高いが症状との 熊代永 相関はみられなかった。 自閉症の治療においては、精神分析的遊戯療法は適していな い、非指示的遊戯療法は十分ではない、治療教育的な遊戯療 法は必要だが今後さらに検討が必要、行動療法的な治療は 1981 自閉症治療技法の歴史的流れ、特徴、展望 作田勉 慶応大学 20(3,4):177-185、1980 有効だが全人格的な発達については不十分。今後は、治療教 育的な遊戯療法プラス行動療法が自閉症の治療にとって重要 である。 話し言葉がない自閉症児3名に対して文字刺激を利用した言 西村辨作、水野真由 話しことばをもたない自閉症児への文字刺激を利用 愛知県心身障害者 語治療を行ったら1名は話言葉を獲得し、2名は聴覚的な言語 1981 美、綿巻徹、若林慎一 21(3):117-128、1981 した言語治療 コロニー 理解が発達した。音声言語刺激による通常の言語治療よりも 郎 有効と考えられた。 若林慎一郎、本城秀 名古屋大学 次、杉山登志郎 18(3):119-124、1978 介入研究 症例報告 症例報告 症例報告 症例報告 耳塞ぎ、感覚、過敏性、不 総説 安 反社会的行動、共感性、神 症例報告 経心理学 治療、母子関係、プレイセ 症例報告 ラピー developmental receptive dysphasia、自閉症との類 似点、相違点 臨床研究(観 察研究) 常同行動、種類、分類 臨床研究(観 察研究) 同一性保持行動、分類、頻 臨床研究(観 度、知的水準 察研究) 血漿遊離トリプトファン、セ 臨床研究(観 ロトニン、代謝系の異常 察研究) 治療、精神分析、遊戯療 法、行動療法、治療教育 総説 治療、音声言語、文字刺 激、聴覚刺激 症例シリーズ (3例) 井原成男、河野洋二 郎、庄司順一、帆足英 早稲田大学 一 22(2):105-116、1982 1982 1自閉症児の言語獲得過程 谷晋二、高木俊一郎 大阪教育大学 22(3):137-143、1982 56 1983 自閉症児の自傷行動について 星野仁彦、安藤ひろ 子、金子元久、八島祐 福島県立医科大学 23(1):27-32、1983 子、熊代永 57 1984 自閉症の脳波トポグラフ 西本順次郎、八百谷 広島市医療法人教 24(1):35-42、1984 緑 育医学研究所 58 1984 自閉症児の感情の発達と治療 松井武夫 59 1985 自閉症児の追跡研究 岡田督、大月則子、矢 野郁宇、田上正子、山 大阪府立身体障害 25(1):3-16、1985 本弓子、村上希代子、 者福祉センター 西岡哲男 54 1982 55 PFスタディとWISCへの反応からみた自閉症児のコ ミュニケーション特性 静岡県磐田病院 24(4):179-184、1984 60 1985 自閉症児の言語獲得の一タイプ-構音失行様症状 をもつグループ 国島典子、大河内修、 愛知県心身障害者 小泉善茂、吉村育子、 25(4):285-292、1985 コロニー 石井隆明 61 1985 話し言葉をもたない自閉症児に対するコミュニケー ション指導について-9年間の追跡指導例 荒岡正宏、松井武夫、 浜松こども園 大嶋正浩、荒岡憲正 62 1986 自閉症児の長期観察例について 石川道子、斎藤久子、 名古屋市児童福祉 26(4):267-274、1986 今橋寿代、和田義郎 センター 63 1988 1青年期自閉症児の性に関する考察 渡辺純、前田志寿代、 中川和子、岡本正子、 大阪市浪速短期大 28(4):265-270、1988 岡田督、大月則子、服 学 部祥子、松本和雄 64 1989 自閉症児の感覚運動知能について 松井武夫 65 1990 自閉症児の愛着行動とその指導-保育集団内にお ける対人交渉の分析 25(4):321-327、1985 千葉県市川養護学 29(3):157-165、1989 校 広利吉治、渡辺純、松 東大阪市児童部 本和雄、西村健 30(1,2):67-76、1990 7人の自閉症児の検討。PFスタディでは、言語の記号が作り出 す場とその周囲に行動の文脈が作り出す場にズレがある。 症例シリーズ PFスタディ、WISC、自閉症 WISCでは知能が比較的高くても社会的場面や社会的現象を (7人) 処理する能力に欠陥がある。 Lovaas、Skinner、行動理 LovaasとSkinnerの行動理論に準じて行動療法的な言語治療 論、行動療法、言語治療、 症例報告 を行った1例について報告した。 deprivation環境、マンド、タ クト 42例の自閉症について自傷行動を検討した。45%の出現率 で、自分の頭や顔を手で叩く行動が最も多く、平均4歳6ヶ月 自傷行動、出現率、症状、 臨床研究(観 で出現し、2年程度持続した。言語の無い群、知的障害を有す 分類 察研究) る群に多く、自分の要求が通らないことをきっかけに出現し、 特に理由がなく自然に消失した。 自閉症児の脳波をトポグラフ的に検討した。結果的には脳波 臨床研究(観 脳波、トポグラフ、未熟性 の未熟性を示す所見が得られた、と主張している。 察研究) 行動療法的な治療を行いつつ感情発達について検討した。自 閉症児は般化調節が障害されているために自己中心的であり 防衛的態度がみられる。固執性が強いというヒポコンドリー性 臨床研究(観 行動療法、感情、感情発達 基調に類似の素質を持つ。感情の発達は遅れて未分化であ 察研究) るが正常方向へ発達する力をもつ。感情面への配慮が必要 だ。 平均6歳で治療を始めた自閉症児の平均13歳時の状況を検 討した。良好が6.3%、まあまあが31.3%、不良が62.5%だっ 臨床研究(縦 た。DQや手をひらひらさせる情同行動の有無が予後に関係し 予後、追跡研究 断研究) た。教育機関で健常児集団に参加させることと早期から治療 を開始することが予後を良くする可能性もあった。 言葉のない自閉症児の中で、発語器官の随意運動が良好に もかかわらず音の産生が困難な群(構音失行様症状群)に対 して積極的な構音訓練を行ったらことばがでてきた。発語はみ られたが電文調、音声のひずみは残存した。エコラリアはな かった。 話し言葉のない自閉症児1例の9年間の治療経過。重い自閉 症児に対しては、まず感覚運動能力の発達をすすめ、粗大運 動・巧緻運動プログラムのなかで模倣・認知能力の発達をす すめその段階をみながら言語指導をするのたよいかもしれな い。 56例の自閉症児の追跡調査を行った。通所訓練を行った群で は、初診時のDQが高いほど現在のIQが高い傾向があった。 通所訓練を行った群は言語表出が良好で問題行動が少なく 社会適応がよい傾向がみられた。通所群の中でもグループ活 動を行うほうがより有効な言語表出ができていた。 初診3歳の自閉症の23歳までの性的な発達について記載。 生物学的性の発達には健常児との差はみられない。心理学 的性発達についてはこの1例からは何も言えないが、性に関 することを単に知識としてのみ与えるのではなく異性との交流 を年齢相応に経験できる場を持つ事が必要だろう。 24名の自閉症児についてピアジェのいう感覚運動的知能につ いて調べた。自閉症児には2〜3割に中枢性協調運動障害が みられた。興奮と弛緩の交代、トーヌスの調整が悪く、周囲の 変化に応じた情動や行動の表出が少ない。感覚や動作が協 応しにくく、予期が働かず、延長された公道にならない。環境 へ向かう能動的姿勢がうすい。ピアジェの主張は自閉症には あてはまらない。 言語治療、構音訓練、構音 症例シリーズ 失行 (3例) 言語治療、感覚統合訓練、 症例報告 模倣能力 年長自閉症児、統制的グ ループ指導、言語表出、社 臨床研究(縦 会適応、知能指数の年齢 断研究) 的推移 自閉症、性同一性、性役 割、性的志向 症例報告 感覚運動的知能、実際的 臨床研究(観 知能、自閉症、自閉症児、 察研究) Jean Piaget 2例の自閉症児の保育集団内での観察から愛着行動について 自閉症児、愛着行動、統合 臨床研究(観 検討した。保育集団内でのマンツーマン指導で保育士への愛 保育、対人的相互交渉 察研究) 着行動が増加し、それを基盤として他児への交渉も増加した。 別府悦子 愛知県日本福祉大 30(3):165-174。1990 学 66 1990 自閉性障害児・者の生活と発達に関する調査研究 67 1990 68 1990 自閉症児の言語に関する認知科学的考察 長瀬又男、浅野昭久 69 1991 Histidinemiaと自閉性障害 斎藤久子、森下秀子、 石川道子、坂京子、山 田理恵、遠藤正恵、後 名古屋市立大学 藤明子、今橋寿代、和 田義郎 70 1991 高機能自閉症の療育ー1症例の検討 繁昌成明、下山真理 名古屋市心理教育 子、斎藤久子、石川道 31(1):71-80、1991 研究所トマニ教室 子 71 1991 自閉症の発生率と出生体重分布 鷲見聡 名古屋市児童福祉 31(2):131-134、1991 センター 72 1991 自閉症児における同一性保持現象について 喜多久美子 岐阜大学 73 伊藤英夫、野村東助、 自閉症児の1歳6ヶ月児健康診査におけるスクリー 伊藤良子、松田景子、 1991 ニングシステム-一次スクリーニング用アンケートを 長瀬又男、高橋道子、 東京学芸大学 中心に 斎藤晃、尾形和男、木 原久美子 74 幼児自閉症における偏食と食行動異常に関する調 星野仁彦、小松文子、 1992 福島県立医科大学 32(1):59-67、1992 査 熊代永 75 1993 自閉症の乳幼児期の発達経過についてー母親の育 喜多久美子、若林慎 岐阜大学 児日記より 一郎 76 1993 星野仁彦、岡野淳子、 幼児自閉症における精神運動発達の特徴-津守・稲 金子元久、八島祐子、 福島県立医科大学 33(1):33-41、1993 毛式乳幼児精神発達検査を用いて 熊代永 77 1993 自閉症児に対する教育的処遇と長期予後-201例の 小林隆児 自閉症児追跡調査結果から 大滝悦生、山下裕史 精神発達遅滞を伴った自閉症にみられた食事上の 郎、堀川瑞穂、松石豊 久留米大学 問題行動(拒食症の2例の検討) 次郎 30(3):175-179、1990 東京長瀬総合療育 30(4):251-259、1990 研究所 大分大学 31(1):61-69、1991 31(2):135-148、1991 31(3):187-200、1991 33(1):21-32、1993 33(2):155−162、1993 64例の自閉症児・者について生活の問題を検討した。生活適 応には生活年齢よりも精神発達がより強く関係している。言語 機能に加え愛着対象の形成と選択的自我の獲得を考慮すべ きだ。好きな時間があることが重要で、単純反復で余暇を過ご すのではなく人と関わりながら趣味や楽しみを持つ力を育む 必要がある。 拒食を呈した自閉症女児2例の報告。栄養チューブなどの医 療的介入は無効。母親と同室入院させ、制限せず徘徊や常同 行動も矯正せずに経過をみたら改善した。行動を矯正目的だ けで指導することは望ましくない。 読み書き計算ができる自閉症児2例の話し言葉を談話分析し た。記憶の内部表現には意味のネットワーク、スキーマ、スク リプトが用いられているが、それらは単純で中期記憶の中で柔 軟に変化させることが難しく、意味記憶に乏しい。 ヒスチジン血症66例のうち4例に自閉性障害がみられた。1例 は極小未熟児。3例は2歳前の発達は正常〜境界だった。言 語遅滞と愛着行動の異常が主な症状だったがその後反響言 語や社会性の欠如、同一性の保持が明確になった。3例は高 機能自閉症の状態だった。 青年期の高機能自閉症例について検討した。個別カウンセリ ングを軸に1分間トークや指人形やロールプレイングを行っ た。対人スキルとして回避行動や状況判断は身に付いたが、 感情の共感性やコントロールは不十分だった。療育は、将来 を見越して言語や社会的行動スキルを細かく具体的に習得で きるように設定すべきだ。 名古屋市内で出生した80,441の新生児のうち149名が自閉症 と診断された。発生率は0.185%だった。出生体重は3000g前 後が多かった。低出生体重児での自閉症発生率は低かった。 13例の自閉症児の同一性保持行動を検討したところ、変化へ の抵抗、特定の対象に対する固執、さまざまなステレオタイプ の行動に分類された。言語のある事例は加齢とともに軽減し たので言語理解能力が関連している。多くは原始的な心的活 動によって出現する。特定の対象への固執は自己意識の獲 得や概念形成などの発達課題を乗り越えるステップとして出 現する。 1歳6ヶ月健診で自閉症をスクリーニングする際、指差し、言 語、模倣が重要な項目だった。 62例の自閉症児について食行動異常を検討した。よくかまな いで飲み込む、反すうする、決まったものしか食べない、特定 の調味料を大量に使用、好き嫌いが激しい、食事の時に儀式 がある、食事以外のものを食べようとする、においを嗅ぐ、が 自閉症にみられた。栄養素的には炭水化物が多かった。 3例の自閉症児の親による育児日記を検討した。生後4〜5ヶ 月から母親に対する明確な愛着行動が見られないという特徴 が示された。対人的相互反応の発達障害が発言する以前に 潜伏的段階として何らかの自閉的徴候を示す可能性。 98例の自閉症について津守・稲毛式発達検査を行った。自閉 症では領域間のばらつきが大きく、社会、理解・言語、探索・操 作の落ち込みが大きかった。2歳6ヶ月から3歳6ヶ月までの のびと5歳時のDQは相関があった。 201例の追跡研究で、小学校では通常級、支援級が4割ずつ だったが高校年齢では5割は養護学校高等部に在籍した。就 労は知的に高い例ばかりではない。就労は幼児期の発達水 準にはさほど規定されない。 自閉性障害児・者、生活、 横断研究 余暇、選択的自我 自閉症、拒食症 症例シリーズ (2例) 自閉症、言語理解、記憶、 症例シリーズ 認知モデル、認知科学 (2例) histidinemia、自閉性障害、 症例シリーズ 愛着行動、高機能自閉性 (4例) 障害、学習障害 青年期自閉症、高機能自 閉症、1分間トーク、指人 症例報告 形、ロールプレイング 自閉症、出生体重 疫学 情動感情に基づく選択、回 臨床研究(観 避、原始的心的活動、発達 察研究) 課題 自閉症、早期発見、スク リーニングシステム、1歳 6ヶ月児健康診査 横断研究 幼児自閉症、偏食、食行動 臨床研究(観 異常、甘み嗜好 察研究) 自閉症の乳児期、育児日 症例シリーズ 記、母子関係の愛着性 (3例) 原著 幼児自閉症、精神発達、津 守・稲毛式乳幼児精神発 臨床研究(縦 達検査、知的障害、シンボ 断研究) ル機能 原著 自閉症、教育的処遇、就 労、追跡調査、長期予後 原著 臨床研究(縦 断研究) 78 79 多動症状をもつ2例の自閉症の長期予後。1例は多動に対す 東京都児童相談セ る中枢神経刺激薬が無効、閉居状態。1例は刺激薬が有効 33(3,4):263-281、1993 ンター だったがチックが出現して中止、向精神病薬を使いながら施設 入所している。 自閉症の療育は、地域に密着した機関との連携が不可欠であ 西尾市における幼児健診の状況について-1歳6ヶ 祢宜田初恵、斎藤久 西尾市保健セン る。大切なことは早期発見・早期療育および地域療育体制の 1995 35(1):7-12、1995 月健診でチェックされた自閉症児 子 ター 充実、発見後の「より良い生活」を可能にする環境整備、療育 情報のデータ管理体制整備が必要。 1993 多動障害を伴う自閉症児2症例の22年間の経過 開原久代 80 1995 自閉症の統合保育 柴田あかり 岡崎市八帖保育園 35(1):23-26、1995 81 1995 自閉症児の学校教育 加藤祥二 名古屋市立小学校 35(1):29-32、1995 82 1995 自閉症児・者の施設療育 清水一広 豊橋市岩崎学園 83 1995 学習障害・自閉症児のグループ教育の一経験 杉浦龍代、今橋寿代、 西尾市民病院 斎藤久子 84 1996 85 1996 高機能自閉症児の感覚運動障害について 86 1997 自閉症児のシンボル機能獲得を3歳台で予測する 発達因子 87 1998 自閉症児における姿勢・運動の特性ーぎこちなさの 神園幸郎 心的背景について 88 青年期高機能広汎性発達障害への心理療法的アプ 辻井正次、杉山登志 1998 ローチ-グループ活動「アスペの会サポーターズクラ 岐阜聖徳大学 郎、石川道子 ブ」の取り組み 89 1998 90 1998 自閉症の脳と心を解き明かす 91 1998 統合保育における自閉症幼児と健常幼児の社会的 沖久美子、大塚玲 相互作用の促進-peerを媒介とした介入の試み 92 1998 高機能広汎性発達障害の児童・青年に対するいじ めの臨床的検討 高機能自閉症、アスペルガー症候群の児における 問題点 35(1):39-41、1995 35(2):71-79、1995 永井幸代、川戸綾子、 永田雅子、今橋寿代、 名古屋市日赤 36(3):217-223、1996 斎藤久子、安藤恒三 郎 長崎県立心身障害 岩永竜一郎、川崎千 児療育指導セン 36(4):327-332、1996 里、土田玲子 ター 松永しのぶ、太田昌 孝、永井洋子、金生由 日本女子大 紀子 琉球大学 37(4):281-292、1997 38(1):51-64、1998 38(1):65-70、1998 中田洋二郎、上林靖 障害の告知に関する親の要望:ダウン症と自閉症の 子、藤井和子、井上喜 国立精神保健研究 38(1):71-77、1998 比較 久和、佐藤敦子、石川 所 淳子 フランチェスカ・ハッペ ロンドン 38(2):83-89、1998 静岡県立浜松盲学 38(2):107-115、1998 校 多田早織、杉山登志 郎、西沢めぐ美、辻井 静岡大学 正次 38(3):195-204、1998 年長自閉症、広汎性発達 症例シリーズ 障害、多動障害、中枢神経 (2例) 刺激薬、同一性保持欲求 原著 自閉症、1歳6ヶ月健診、 口頭発 ワークショップ 追跡漏れ例、事後指導、発 表まと 発表 見率 め 口頭発 自閉症、障害児保育、幼児 ワークショップ 表まと 教育 発表 め 口頭発 大人になったときのことを考えて学校教育を行うべきだ。生涯 作業学習、入級基準、自 ワークショップ 表まと にわたりふしめふしめで適切な援助が必要だ。 立、自閉症児 発表 め 延長の特例、強度行動障 口頭発 害、在宅・療育へのサポー ワークショップ 施設に入れるだけでなくファミリーサポートが重要だ。 表まと ト、地域療育拠点施設事 発表 め 業、ファミリーサポート 3例の自閉症とLD児をグループ活動して比較した。枠の中で 学習障害、自閉症、グルー 症例シリーズ は自閉症が早期に安定する。グループ活動ではLD児が生き プ療育、相違点、高機能自 原著 (3例) 生きと活動するが自閉症児は異質な雰囲気だった。 閉症 高機能自閉症2例について検討。心身症や不登校の中には 高機能自閉症、アスペル 広汎性発達障害はまれではない。高機能自閉症とアスペル 症例シリーズ ガー症候群、身体症状、不 原著 ガー症候群は鑑別が難しい。幼少時の言語面での発達遅滞 (2例) 登校 を詳細に検討する必要がある。 統合保育を行った自閉症1例についての経過を報告した。 日本版J-MAPを自閉症児16人に行った。自閉症児には認知 障害だけでなく感覚運動障害も高率にみられた。 スクリーニングテスト、感覚 臨床研究(観 統合、発達障害、自閉症 察研究) 45人の自閉症にういて、シンボル機能獲得について検討した。 3歳台では93%が無シンボル、うち指差しが合った例は6歳ま 発達予測、シンボル機能、 でにシンボル機能を獲得できた。シンボル機能獲得以前の行 太田のステージ、自閉症児 動特徴に焦点をあてると発達が予測できる。 自閉症児には特有の姿勢や運動の障害がみられる。それら は、準備動作、動作の強調・切り取り、指差し、身体模倣、自 発達、運動障害、姿勢、自 己鏡映像への反応に分類される。自我や意識の作用、自己身 閉症児 体と他者身体との関係、身体図式の形成や自己意識の形成と 関連している。 高機能広汎性発達障害、 知的に遅れのない青年期の広汎性発達障害例に対してグ 心理療法的アプローチ、グ ループ活動による発達援助を試みた。参加者には特有の集団 ループ活動、自己感覚、障 力動の展開がみられた。 害の告知 告知に際してダウン症の親も自閉症の親も、診断名や障害名 を告げるだけでなく、養育や療育に関する情報の提供を希望 告知、専門的援助、家族、 している。自閉症の場合は親が障害を理解しにくいため、その ダウン症、自閉症 ための具体的な工夫がより強く求められる。 神経心理学、画像診断、心 心の理論に関する脳の基盤的な研究は自閉症の生物学的な の理論、Asperger症候群、 原因に新たな光を投ずる事になった。 自閉症 ピアを媒介とした介入法は設定場面での関わり行動を増加さ せた。ピアの訓練の有無は相互作用の生起に関連していた。 統合保育、自閉症幼児、社 他の保育場面では両者の関わり行動に般化がみられなかっ 会的相互作用、peer介入 た。ピア介入は健常児と自閉症児の相互作用を促進するのに 法 有効だが、般化させるためには保育士の意図的な介入やピア の負担を軽減する方策が必要である。 心の理論、いじめ、 高機能広汎性発達障害児のいじめの実態調査を行った。79% Asperger症候群、高機能 がいじめをうけていた。 広汎性発達障害、自閉症 原著 臨床研究(縦 断研究) 原著 症例シリーズ (6例) 原著 臨床研究(観 察研究) 原著 臨床研究(観 察研究) 原著 特別講演 口頭発 表まと め 単一事例研究 原著 横断研究 原著 93 岩永竜一郎、川崎千 幼児期に高機能自閉症の診断を受けた児の学齢期 1998 里、横尾佳奈子、土田 茨城県立医療大学 38(3):207-215、1998 の状態について 玲子 94 1999 LDと自閉症 95 実践女子大学 39(1):51-57、1999 1999 高機能広汎性発達障害の学業上の問題-学習障害 辻井正次、杉山登志 岐阜聖徳大学 との比較から 郎、斎藤久子 39(1):65-72、1999 96 1999 高機能広汎性発達障害の感情認知-状況と矛盾す 宮本淳 る表情の理解と推測についての検討 名古屋大学 39(3):239-247、1999 97 2000 自閉症の疫学と遺伝 長崎大学 40(2):79-87、2000 98 2000 自閉症の体験世界:高機能自閉症の臨床研究から 杉山登志郎 静岡大学 40(2):88-100、2000 99 2000 母親の立場から 大分市 40(2):101-109、2000 100 101 102 103 104 中根晃 中根允文 深見憲 幼児期に自閉症と診断された例の学齢期の状態を調査した。 幼児期にIQが70以上あっても学齢期には知的障害のレベル になる例がみられた。対人関係の問題はみられるが人との関 わりを持とうとする傾向が多かった。聞き取り、発話の問題や 体育の問題が通常学級在籍児に多かった。登校拒否はな かった。 LDと自閉症は連続した状態ではない。LDに移行する自閉症 が存在するという主張には反論する。自閉症は生物学的研究 が進んでいるがLD概念はそこまで洗練されていない。読み障 害は脳科学の研究対象である。 高機能広汎性発達障害児は国語や数学、体育などに問題を 示すものが多かった。LD児は国語(かなの学習、漢字の学 習、文章を書く事)や数学、社会が多かった。広汎性発達障害 児は文章理解や問題の意図を理解するなど心の理論の障害 やコミュニケーションの障害に由来する学業上の問題が存在 する。 高機能広汎性発達障害児者は、矛盾場面の理解課題におい て多くの情報を統合して処理することに困難がある。明示的で ない情報を考慮して状況刺激と矛盾する表情を予測すること は特に困難であった。 自閉症の有病率は増加傾向にあり、1000人に1人である。候 補遺伝子探索がさかんに行われているが決定的なものはな い。臨床疫学研究が実施されるべきだ。 自閉症の体験世界研究から、高機能広汎性発達障害児者た ちは、高い知的能力にもかかわらず適応は不良nものが少なく ない。自閉症においては、認知や体験が言語を通しての概念 化や普遍化がなされがたく、表象との間に心理的な距離が欠 如した独自の意識のありかたが形成され、このような構造が 外傷体験に類似した構造をつくる。 自閉症が改善する例がいて、発達支援によって改善する可能 性がある。自閉症の療育の基本は子どもと家族および治療者 との間に情緒的な対人関係を形成することであり、ハイリスク 2000 自閉症早期療育の基本:児童精神医学の観点から 氏家武 北海道 40(3):153-162、2000 時と環境との自然な相互作用を引き起こし間主観性や今日完 成の発達障害の進行を断ち切るような早期療育的介入がきわ めて有効である。 自閉症の対人関係障害の基盤には、愛着をめぐる接近・回避 動因的葛藤が存在する。自閉症の精神病理を解明するため 関係障害臨床からみた自閉症の発達精神病理-接 2000 小林隆児 東海大学 40(3):163-170、2000 には、言語水準だけでなく行動水準との関連でもってコミュニ 近回避動因的葛藤を中心に ケーションの展開を把握する必要がある。愛着形成の成立の ためには養育者、治療者の関与のあり方が重要である。 摂食障害(神経性無食欲症)を併存した自閉症女児の治療経 過を報告。その背景には他児と同じであるということへの教条 塩川宏郷、桃井真里 2000 摂食障害を呈した自閉性障害女児の1例 自治医科大学 40(4):297-301、2000 主義的強迫心性が関係していた。身体感覚を取り戻すよう援 子 助することが大切。強迫心性を助長しないようなかかわりが大 切である。 暴力的なトラブルをもつ12名の高機能広汎性発達障害につい 杉山登志郎、辻井正 て。要因は、ファンタジーへの没頭、対人的過敏性、いじめの 暴力的な噴出を繰り返すAsperger症候群の症例検 2001 次、石川道子、神谷真 静岡大学 40(4):303-312、2000 影響の3つが考えられた。戦闘型のテレビゲームや他者の存 討 己 在そのもを嫌う例もあった。家族歴では母親の心身症や不安 神経症など家族関係に緊張を抱える症例が多かった。 知的障害を伴わない高機能児については複数の下位分類が 発達障害児とその家族への支援-高機能広汎性発 佐世保市こども発 含まれる。診断名に固執せず、状態像を評価することが重要 2001 川崎千里 41(2,3):139-141、2001 達障害 達センター である。支援は本人の障害に対してだけでなく、環境との相互 作用に対しても行うことが重要である。 適応、学齢期、アスペル ガー症候群、高機能自閉 症 横断研究 原著 LD、非言語性LD、読み障 害、Asperger障害(症候 シンポジウム 群、自閉症 口頭発 表まと め 意図の理解、学業達成、学 習障害、高機能広汎性発 横断研究 達障害 原著 矛課題、感情認知、高機能 介入研究 広汎性発達障害 原著 候補遺伝子、疫学、遺伝、 特別講演 自閉症 口頭発 表まと め 精神病理、自閉症の体験 世界、Asperger障害、高機 特別講演 能広汎性発達障害、自閉 症 口頭発 表まと め 口頭発 表まと め 対人指向性、関係性障害、 会長講演 発達改善、自閉症 口頭発 表まと め 愛着、関係障害、精神発達 病理、自閉症、接近・回避 関連講演 動因葛藤 口頭発 表まと め 摂食障害、自閉性障害 原著 症例報告 精神病理、タイムスリップ 現象、暴力的噴出、高機能 臨床研究(観 広汎性発達障害、 察研究) Asperger症候群 原著 高機能広汎性発達障害、 シンポジウム 支援 口頭発 表まと め 105 2001 中京大学 41(2,3):142-144、2001 生涯発達を視野においた 親や本人たちが主体となった発達援助システムの構築は有用 支援、当事者の主体性、自 シンポジウム である。生涯発達を視野にいれた活動をしていく必要がある。 助組織、地域発達支援 106 2001 高機能広汎性発達障害児へのグループ指導の試み 斎藤優子、宮本信也 筑波大学 41(2,3):145-147、2001 グループ指導で身につけたスキルを日常生活に般化していく 高機能広汎性発達障害、 シンポジウム ことが課題である。 グループ指導 107 2001 広汎性発達障害の受診状況の推移 神谷美里、石川道子、 森下秀子、井口敏之、 今枝正行、浅井朋子、 中京大学 宮地泰士、今橋寿代、 山田理恵、斎藤よね 子、斎藤久子 41(4):253-260、2001 広汎性発達障害児の1999年の受診状況を1995年と比較した ら、1999年のほうが多かった。多動や落ち着きのなさを主訴と 鑑別診断、注意欠陥多動 横断研究 して受診している例が多いので、ADHDとの鑑別が重要であ 性障害、広汎性発達障害 る。 108 自閉症児の描画に関する発達的研究-言語発達と 2001 描画発達との関連について 松瀬留美子、若林慎 金城学院大学 一郎 109 2002 110 神谷美里、石川道子、 森下秀子、井口敏之、 当院小児科外来における治療教育の現状-広汎性 今枝正行、浅井朋子、 2002 名古屋市立大学 発達障害児への治療教育を中心に 宮地泰士、今橋寿代、 山田理恵、作田織江、 斎藤久子、戸苅創 111 2002 112 113 114 高機能広汎性発達障害の地域発達支援システム 「アスペの会」の試み 辻井正次 41(4):271-279、2001 自閉症児の身体協応性発達に関する縦断的研究- 是枝喜代治、小林芳 国立特殊教育総合 42(2):91-101、2002 body coordination testを指標として 文 研究所 42(2):109-116、2002 自閉症児の描画発達は、健常児と同じではあるが、質的な偏 りがみられる。言語発達と関連している。特異なこだわり、細 密な描写、特異な興味・関心に関連した描画、文字や記号の 使用、抽象画的な描画がみられ、人物画の描出は遅く稚拙。 知覚・認知の障害によると考えられた。 身体協応性を測定するテストを用いて35人の自閉症児を縦断 的に評価したら、年齢とともに粗点が増加した。サイバネティク ス系の課題の「後ろ歩き」よりもエネルギー系の課題「横跳び」 「横移動」の課題で粗点の増加が大きかった。 高機能広汎性発達障害の就学前女児が示すパニッ 安達潤、笹野京子 ク反応に対する社会的ストーリーの適応 115 2004 116 2004 自閉症圏障害の発達精神病理と表象機能 117 2004 太田昌孝 あいち小児医療保 42(3):201-210、2002 健総合センター 北海道教育大学 東京学芸大学 知的障害の重い子どもの行動特徴-自閉症圏障害 立松英子、太田昌孝 東京学芸大学 の合併およびシンボル機能の観点から 原著 認知、言語、描画、自閉症 臨床研究(観 児 察研究) 原著 発達傾向、BCT、身体協応 臨床研究(縦 性、自閉症児 断研究) 原著 学習障害のような問題を抱える児に治療教育を行っている 連携、汎化、治療教育、広 が、多くは高機能PDDだった。目標は枠入れや対人スキルの 介入研究 汎性発達障害 獲得が主だった。 高機能広汎性発達障害のうち10.2%に統合失調症様の状態 がみられたが、大半はタイムスリップ現象やファンタジーへの 没頭などで理解可能であった。1例のみ急速な退行がみられ 統合失調症に移行する例の存在は否定できない。 200例の高機能広汎性発達障害のうち、解離性障害の診断を 満たしたのは15名だった。高機能広汎性発達障害例は、そう 高機能広汎性発達障害にみられる解離性障害の臨 杉山登志郎、海野千 あいち小児医療保 2003 43(2):113-120、2003 でない解離性障害例よりも、虐待の既往が少ない。自己意識 床的検討 畝子、浅井朋子 健総合センター の形成不全が生じやすいためファンタジーへの没頭をかかえ る例が多く解離が生じやすい。 根本芳子、古荘純一、 7名の自閉性障害児にドルフィンキャンプをやったら1例だけ気 奥山真紀子、松嵜くみ 持ちが通じる、人のまねをする、自発的にだれかと話す、明る 2003 自閉性障害児に対するドルフィンキャンプについて 昭和大学 43(2):139-145、2003 子、柴田玲子、飯倉洋 い気持ちなどの変化がみられた。動物介在療法は自閉症にも 治 有効である可能性がある。 暴力を呈したPDD児に特別支援コーディネータが支援をおこ なった。結果的にはよかったが、連携が大切であることと、教 2003 通常の学級で暴力を呈した高機能PDD児の1事例 濱田尚人、石川道子 名古屋市立小学校 43(3,4):231-239、2003 員が担当するのは無理なので学校心理士が入った方がよいと 思われた。 高機能広汎性発達障害における統合失調症様状態 杉山登志郎 の病理 口頭発 表まと め 口頭発 表まと め 実践報 告 精神病理、統合失調症、 Asperger障害、高機能広 汎性発達障害 症例シリーズ (6例) 原著 解離性障害、Asperger障 害、高機能広汎性発達障 害、自閉症 臨床研究(観 察研究) 原著 陽性感情、動物介在療法、 ドルフィンセラピー、ドル 症例報告 フィンキャンプ、自閉性障 害 実践報 告 学校心理士、特別支援教 育コーディネータ、暴力、高 症例報告 機能広汎性発達障害 実践報 告 シングルフォーカス、社会 些細なことでパニックを起こす児に社会ストーリーを適用した 的ストーリー、パニック反 43(3,4)、241-247、2003 介入を行ったらよくなった。状況を適切に眺める認知的枠組み 応、高機能広汎性発達障 を伝えるように社会ストーリーをつくったのがよかった。 害 自閉症は行動によって診断される症候群だがその背景に認知 の障害があり、シンボル機能をステージにわけていくことで個 認知発達治療、シンボル 44(4):337-347、2004 人の理解の手だてになるし個の能力に応じた特別支援教育に 機能、太田のステージ、自 も有用である。自閉症は実行機能や心の理論、中枢統合など 閉症 単一の神経心理学機構の障害では説明がつかない。 知的障害の重い児について行動の特徴を自閉症圏障害の有 シンボル機能、適応行動、 44(4):373-381、2004 無にわけて検討したら、自閉症圏障害の有無での違いはすく 重い知的障害、自閉症圏 なく、シンボル機能の有無に顕著に関係していた。 障害 症例報告 短報 会長講演 口頭発 表まと め 臨床研究(観 察研究) 原著 姫路市総合福祉通 44(4):383-387、2004 園センター 2005 自閉症臨床から 杉山登志郎 あいち小児医療保 45(4):313-321、2005 健総合センター 2005 高機能広汎性発達障害の母子例への対応 浅井朋子、杉山登志 郎、小石誠二、東誠、 遠藤太郎、大河内修、 あいち小児医療保 45(4):353-362、2005 海野千畝子、並木典 健総合センター 子、川辺真千子、服部 麻子 25組のHFPDDの母子例につて検討した。子どもに激しい行動 人格障害、広汎性発達障 障害や不登校、うつ病などの二次的な障害が多かった。76% 臨床研究(観 害、成人、虐待、Asperger に虐待がみられた。入院治療や薬物療法、認知行動療法的な 察研究) 障害 アプローチなどの包括的な母子平行治療が有効だった。 原著 小林隆児 関係発達臨床の立場から自閉症の諸問題について、対人関 係障害、コミュニケーション障害に焦点をあてて述べた。自閉 関係発達臨床、原初的コ 症臨床は虐待や多動の臨床ともつながる。原初的コミュン ミュニケーション ケーションに着目することで自閉症のどこまで統一的に理解が 可能であるかがチャレンジである。 口頭発 表まと め 2005 119 120 アスペルガー症候群およびAD/HDの臨床症状-持 続処理課題を用いての検討 ADHDとアスペルガー障害をCPTをやって比べてみたら、 ADHDのほうが正答率が低く反応ばらつきの増加がみられた。 一方アスペルガー障害も注意力の障害があるようだった。 発達障害の治療は治療教育であり医療の役割は治療教育を いかに円滑に進めるかということである。早期に高リスク児へ の予防的介入を行うことが、虐待的・迫害的体験を改善する。 発達障害と虐待は不可分にからみあう。自閉症の体験世界が 異なっていることに注意しなければ教育も虐待にとなりうる。 TEACCHはハウツーに流れており自閉症の内的世界を十分に 考慮しているとは言えない。 鍋谷まこと 118 東海大学 臨床研究(観 察研究) 発達精神病理学、触法、親 シンポジウム 子平行治療 口頭発 表まと め 2005 関係発達臨床からみた自閉、多動、虐待 122 宮地泰士、石川道子、 森下秀子、井口敏之、 今枝正行、浅井朋子、 広汎性発達障害児の他害行動に対する障害理解促 名古屋市児童福祉 2005 今橋寿代、山田理恵、 45(3):243-251、2005 進と対応の工夫について センター 神谷美里、作田織江、 濱田尚人、斎藤久子、 戸苅創 PDD女児の攻撃性は幼少時期から認められるので、長期間養 対応の工夫、攻撃性、暴 臨床研究(観 育者との間で悪循環が形成される。早期診断と対応の工夫が 力、他害行動、広汎性発達 察研究) 重要である。 障害 原著 123 宮地泰士、石川道子、 森下秀子、井口敏之、 今枝正行、浅井朋子、 多動を主訴に受診した広汎性発達障害児に対する 名古屋市児童福祉 2005 今橋寿代、山田理恵、 45(3):253-260、2005 障害理解促進と対応の工夫の支援について センター 神谷美里、作田織江、 濱田尚人、斎藤久子、 戸苅創 多動がある発達障害児に薬物療法と併行して対応の工夫や 連携、対応の工夫、多動 具体的な説明をすることが大切である。一人一人の児に適し 症例シリーズ 児、アスペルガー症候群、 た発達支援環境を親や教師が作り上げて行くことが医療機関 (2例) 広汎性発達障害 の役割である。 原著 124 2005 摂食障害とアスペルガー障害 太田有美、井口敏之、 名古屋市星ヶ丘マ 45(1):51-59、2005 小出将則、大橋美穂 タニティ 125 2006 自閉症における共同注意の研究 伊藤英夫 126 2006 127 高機能広汎性発達障害児の感情認知処理の児童 2006 性に関する研究-域下感情プライミング課題を用い た実験的検討 128 2006 46(3):170-172、2006 広汎性発達障害児にみられる気分障害に関する臨 並木典子、杉山登志 あいち小児医療保 46(4):257-263、2006 床的研究 郎、明翫光宣 健総合センター 吉橋由香 名古屋大学 発音不明瞭を主訴に受診した児における広汎性発 宮地泰士、金山学、石 浜松医科大学 達障害の検討 川道子 46(4):265-274、2006 46(4):275-279、2006 心療内科で摂食障害として治療されていたが実はアスペル 摂食障害、アスペルガー障 ガー障害だった例について検討した。心因論だけでなく生来的 害、認知、治療関係、生活 な認知の偏りに注目した指示的な治療が有効であると考えら トレーニングモデル れた。 自閉症児は要求の指差しは出現しやすいが叙述の指さしは獲 得しにくい。共感の指さしもできないことが他の発達障害と明 指差し、心の理論、共感 確に違うところだ。心と心を通わせようという要求が少ないた 性、共同注意、自閉症 めにこのようなことになる。 大うつ病、気分変調障害、 386人中41人に気分障害が併存していた。年齢が上がるにつ 気分障害、アスペルガー障 れて気分障害が増える。アスペルガー障害に有意に気分障害 害、高機能広汎性発達障 が多い。 害 PDD児の感情認知プロセスについて検討した。域下感情プラ イミング課題においてはプライミング効果がみられるが、異同 自動性、感情認知処理、域 判断課題、言語ラベリング課題はできが悪かった。感情認知 下感情プライミング、広汎 において高次の処理プロセスになるほど困難であることがわ 性発達障害 かった。 発音不明瞭を主訴に受診した例のうち半数は広汎性発達障 構音障害、発音不明瞭、自 害と診断された。発音不明瞭が主訴でもPDDに注意する必要 閉症、広汎性発達障害 がある。 会長講演 短報 121 広島国際大学 45(3):209-229、2005 持続処理課題、Asperger 障害、ADHD 臨床研究(観 察研究) 原著 シンポジウム 口頭発 表まと め 臨床研究(観 察研究) 原著 介入研究 原著 臨床研究(観 察研究) 原著 行動特徴、保育所入所前、 軽度知的障害、注意欠陥 臨床研究(観 多動性障害、高機能広汎 察研究) 性発達障害 原著 療育センター、有病率、自 疫学研究 閉症、広汎性発達障害 短報 カタトニア、広汎性発達障 症例報告 害、全緘黙 症例報 告 2006 保育所入所前の高機能広汎性発達障害児、注意欠 武市敏孝 陥多動性障害児と軽度知的障害児の行動特徴 130 2006 名古屋市西部における広汎性発達障害の有病率- 鷲見聡、宮地泰士、谷 名古屋市西部医療 46(1):57-60、2006 療育センター受診児数からの推定値 合弘子、石川道子 センター 131 2007 広汎性発達障害にカタトニアを合併したと考えられ た全緘黙の思春期例 132 読字障害を合併したAsperger症候群における認知 2007 障害の病態に関する検討:発達性Gerstmann症候 群としての位置づけについて 133 2007 広汎性発達障害児における乗馬療育プログラムの 慶野裕美、鷲見聡、慶 愛知県心身障害者 47(3):173-182、2007 検討 野宏臣 コロニー 134 2007 高機能広汎性発達障害の不適応行動に影響を及 ぼす要因についての検討 浅井朋子、杉山登志 あいち小児医療保 郎、小石誠二、東誠、 47(2):77-87、2007 健総合センター 並木典子 135 2007 広汎性発達障害児のWISC-III下位検査項目プロ フィール 塩川宏郷 136 2007 高機能広汎性発達障害女子のグループ活動の試み 137 2007 中国遼寧省における自閉症の医療現状に関する調 于暁輝、太田昌孝、呉 東京学芸大学 査研究 軍 138 2007 広汎性発達障害児の授業中における行動と態度へ 船橋吉美、今枝正行、 名古屋市北部地域 47(1):59-64、2007 のシーティング援助 石川道子 療育センター 139 2008 宮地泰士、神谷美里、 高機能広汎性発達障害児を対象とした感情理解プ 吉橋由香、野村香代、 浜松医科大学 ログラム作成の試み 辻井正次 48(4):367-372、2008 140 2008 成人アスペルガー症候群と統合失調症の鑑別ー認 中込和幸 知機能に焦点をあてて 鳥取大学 48(3):205-214、2008 141 2008 初期言語発達遅滞の有無と高機能広汎性発達障害 川谷正男、中井昭夫、 福井大学 の臨床像の関連性についての検討 平谷美智雄 48(3):225-234、2008 142 2008 岩永竜一郎、松坂哲 3歳児健診における広汎性発達障害児スクリーニン 應、本山和徳、松崎淳 長崎大学 グ制度向上のための質問項目に関する研究 子、円城寺しづか、荒 木ふみ 48(3):235-242、2008 3歳児健診で使用するスクリーニング質問項目を検討した。 質問項目、スクリーニン 「同年齢と同じくらい表情のレパートリーがある」「やり方をまね グ、3歳児健診、広汎性発 横断研究 する」「見立て遊びやごっこ遊びをする」の質問に一つでもいい 達障害 えがある場合は陽性として、感度93%、特異度92.9%だった。 短報 143 2008 地域における広汎性発達障害児と親への早期介入 永田雅子、岡崎美奈 名古屋大学 の試み-親の育児支援における効果の検討 子 48(2):143-149、2008 地域で小グループの指導を知的障害のない広汎性発達障害 児に行った。親が子育てに戸惑いや不安を抱えている場合 地域母子保健事業、早期 臨床研究(観 に、子どもの特徴をとらえ直し、関わり方を変えることで育児へ 介入、広汎性発達障害 察研究) の自信を取り戻す機会につながる。 実践報 告 桜井優子、汐田まど か 長野県諏訪児童相 46(2):85-93、2006 談所 保育園に入る前の面接場面で、HFPDDとADHDと軽度知的障 害の行動の違いを調べたら、HFPDDは指差し、他児と一緒に 遊ぶ、遊ぼうとするが通過していなかった。ADHDと軽度知的 障害は差がなかった。 療育センターを受診する発達障害は激増している。名古屋市 西部の広汎性発達障害の有病率は2.07%、うち自閉性障害 0.60%、アスペルガー障害0.56%、特定不能のPDDは0.91%。 高機能時は1.47%。男女比は4.2:1。 全緘黙とカタトニアのような症状を呈した広汎性発達障害を併 存する症例を報告した。緘黙の背景に発達障害がある可能性 を考慮する必要がある。 129 鳥取県立総合療育 47(4):281-286 センター 森田愛、関あゆみ、内 鳥取大学 山仁志、小枝達也 47(3):155-160、2007 自治医科大学 47(2):109-114、2007 神谷美里、辻井正次、 浜松医科大学 石川道子 47(2):115-122、2007 47(1):49-58、2007 発達性Gerstmann症候群、 読字困難のあるAsperger症候群として指導をしていた児だが、 Asperger症候群、発達性 発達性Gerstmann症候群の特徴を認めた。 dyslexia 療育活動、自閉症、HEIM 15人の広汎性発達障害児に乗馬を取り入れたプログラムを scale、乗馬効果、広汎性 やったところ、HEIMscoreで比較的短時間に改善がみられた。 発達障害 HFPDDにChild Behavior Checklistを使ってみたらいじめの有 親の精神的健康度、不適 無だけでは子どもの情緒・行動の問題に影響は認めなかった 応行動、親子関係、いじ が、いじめ体験を本人が不快な体験として認知した場合は子 め、高機能広汎性発達障 どもの不適応行動、親子関係、親の精神的健康度に相関関係 害 が生じることがわかった。 広汎性発達障害の児の中に、WISCのプロフィールが特徴的な 児がいることがわかった。認知的な特徴を示しているのかも知 WISC-III、広汎性発達障害 れない。 高機能広汎性発達障害の女子にグループ活動をしてみたら、 母親も本人にもニーズが高く、女子同士の交流の場や母親の ブループ活動、女子、高機 情報交換の場としての機能があった。スキル獲得の機会とし 能広汎性発達障害 てグループ活動の場を提供していくことが必要である。 中国では医師は自閉症を知っているが誤った理解をしている アンケート調査、治療、診 人が多い。十分な専門的知識を持たない医師が診察している 断、中国、自閉症 ので問題だ。 広汎性発達障害児にシーティング援助を行ったら、注意力が 特別支援、多動・不注意行 改善し、家に帰ってもいらいらしなくなった。運動面や感覚面の 動、姿勢保持、広汎性発達 問題を抱えている児の座位姿勢に配慮したシーティング援助 障害 は有用である。 7人の広汎性発達障害児に感情理解プログラムをやったとこ 感情コントロール、自己モ ろ自己感情の理解やモニタリングの意識の向上がみられた ニタリング、表情理解、感 が、日常生活への般化はみられなかった。 情理解、広汎性発達障害 成人アスペルガー症候群と統合失調症は似ていて鑑別が難し 神経画像診断、ワーキング い。アスペルガーは発話内用の文構造の複雑さや語彙の豊 メモリー、認知機能、統合 富さがある。認知機能では作業記憶が比較的保たれている。 失調症、アスペルガー症候 推論能力や流動性知能が優れている。鑑別のための神経心 群 理学課題を検討すべきだ。 初期言語が良好な群とそうでない群に分けてPDD児の臨床像 スペクトラム診断、カテゴ を検討してみたら、いくつかの差異があったが、初期言語の発 リー診断、臨床診断基準、 達の違いで自閉性障害とアスペルガー障害の違いを明確に 初期言語発達、高機能広 示す事はできなかった。 汎性発達障害 症例報告 症例報 告 臨床研究(観 察研究) 実践報 告 臨床研究(観 察研究) 原著 臨床研究(観 察研究) 資料 臨床研究(観 察研究) 実践報 告 横断研究 資料 症例報告 実践報 告 症例シリーズ (7人) 実践報 告 教育講演 口頭発 表まと め 臨床研究(観 察研究) 原著 144 2008 広汎性発達障害と統合失調症 145 2008 高機能広汎性発達障害の児童青年に認められた併 内田志保、杉山登志 あいち小児医療保 48(1):49-58、2008 存症としての強迫性障害に関する検討 郎 健総合センター 146 2008 吉橋由香、宮地泰士、 高機能広汎性発達障害児を対象とした怒りのコント 神谷美里、永田雅子、 浜松医科大学 ロールプログラム作成の試み 辻井正次 147 2008 高機能広汎性発達障害の歴史と展望 杉山登志郎 あいち小児医療保 48(4):327-336、2008 健総合センター 148 2008 高機能広汎性発達障害の発達支援の今後の課題 辻井正次 中京大学 149 150 高機能広汎性発達障害男児の自己の感情の認知2009 感情喚起状況における表情表出に関する認知の検 討 PFスタディ反応における広汎性発達障害児と定型 2009 発達障害児の比較研究 阿部隆明 自治医科大学 48(1):15-22、2008 48(1):59-69、2008 48(4):337-346、2008 吉橋由香、宮地泰士、 岐阜聖徳大学 神谷美里、辻井正次 49(3):201-211、2009 満田健人、明翫光宣、 豊橋市岩崎学園 辻井正次 49(3):221-230、2009 151 2009 聴覚過敏のある自閉症スペクトラム障害児に対する 生田暢彦、岩永竜一 長崎大学 イヤーマフの効果に関する研究 郎 49(3):239-246、2009 152 2009 高機能広汎性発達障害児は他者の行動の意図を 予測する際に情動反応を伴うのか 野村香代、別府哲 浜松医科大学 49(2):131-139、2009 153 2009 高機能広汎性発達障害の意味的ネットワーク構造 の特徴-言語連想課題を用いた検討 吉橋由香、藤田知加 子、川上正浩、辻井雅 岐阜聖徳大学 次 49(2):149-161、2009 154 2009 思春期広汎性発達障害児の性行動の特徴と保護者 川上ちひろ、辻井正次 名古屋大学 のニーズの検討 49(2):163-170、2009 155 2010 広汎性発達障害兄弟例における相貌認知の問題に 飯島君枝、宮本信也 筑波大学 ついての検討 49(1):71-75、2009 156 2010 神谷美里、吉橋由香、 高機能広汎性発達障害児を対象とした「不安のコン 宮地泰士、永田雅子、 浜松医科大学 トロール」プログラム作成の試み 辻井正次 50(1):71-81、2010 157 2010 全身疾患としての自閉症 158 2010 159 小学校高学年の高機能広汎性発達障害と定型発達 田辺夫美、津田芳見、 2010 児の自己概念に関する比較研究ー共感性、心の理 鳴門教育大学 橋本俊顕 論との関係 広汎性発達障害に本自閉症協会評価尺度PARS (幼児期尺度)の経時的変化に関する考察 熊谷俊幸 愛知県心身障害者 50(2):147-154、2010 コロニー 塩川宏郷 自治医科大学 50(2):171−173 50(2):157-187、2010 統合失調症と広汎性発達障害は別のものだ。高機能広汎性 発達障害の特徴はむしろ人格障害に似る。 416人の高機能広汎性発達障害に15名、3.6%の強迫性障害 併存を認めた。アスペルガーは9人いた。現在不安型と未来 不安型とでも呼べる強迫の現れ方があった。フルボキサミンで 数年以内に軽快した。 怒りのコントロールプログラムを開発してやってみたら有効 だったが、各個人の発達レベルにあったプログラム内容である 必要がある。 未来への展望として、才能児への教育の問題、サブクリニカル なレベルの対象を含めた臨床分類、脳科学的研究について言 及した。 発達障害支援の抱える課題として、支援ニーズの把握と共 有、施設の問題、高機能という呼び名の問題、地域間格差の 問題があげられる。 PDD児は、感情を喚起しやすい状況で「驚き」表情で感情を表 出する傾向が高かったが、研究の方法論には問題がある。感 情とともに状況をとらえきれないことが予測される。 PDDでは場面の読み取り自体に問題が生じるという特徴的な PFスタディ反応がみられた。 聴覚過敏のある自閉症にイヤーマフを使ってみた。積極的に 使う例とそうでない例があった。イヤーマフは有効だった。問 題行動が聴覚過敏に由来することもあるので背景因子につい て物理的、人的な環境の調整を行うことが大切である。 PDD児は情動反応は少なく情動反応と理由付けに関連がみら れなかった。PDD児は情動反応が起こらなくとも理由付けが可 能だった。PDD児の対人関係の問題は、情動が引き起こされ る場面にズレがあるからだ。 言語連想課題を用いて調べた。PDDは感情を表す語彙におい ても意味ネットワークが形成されるが、その広がりは健常児よ りも狭いことがわかった。また、必要な情報に焦点をしぼろうと すると内容が詳細になりすぎることがわかった。 思春期の広汎性発達障害児にアンケートしたら、年齢相応の 行動ができないアンバランスな社会的行動がみられた。プライ バシー感覚については年齢があがるととも理解が向上してい た。保護者は性に関して不安をもっている。具体的支援が必 要だ。 兄弟の広汎性発達障害児に相貌認知の障害がみられたが、 一人は相貌失認、もう独りは相手の目や顔を注視しないことが 人の顔がわからない原因であった。 人格障害、陰性症状、妄 想、自閉症、統合失調症、 教育講演 広汎性発達障害 口頭発 表まと め 強迫性障害、併存症、高機 臨床研究(観 能広汎性発達障害 察研究) 原著 コントロールテクニック、感 症例シリーズ 情理解、怒りのコントロー (3例) ル、広汎性発達障害 うつ病、ギフテッド、特別支 援教育、高機能広汎性発 教育講演 達障害 発達支援の課題、母親の 教育講演 支援、支援地域格差 実践報 告 口頭発 表まと め 口頭発 表まと め 表情、自己感情の認知、広 横断研究 汎性発達障害 原著 評価不可能反応、PFスタ ディ、広汎性発達障害 横断研究 原著 イヤーマフ、聴覚過敏、自 介入研究 閉症スペクトラム障害 短報 情動、命題的心理化、直感 臨床研究(観 的心理化、心の理論、高機 察研究) 能広汎性発達障害児 原著 意味ネットワーク構造、言 臨床研究(観 語連想、広汎性発達障害 察研究) 原著 男子、性行動、思春期、広 横断研究 汎性発達障害 資料 顔認知、相貌失認、広汎性 症例報告 発達障害 短報 広汎性発達障害、不安、コ HFPDD児に不安のコントロールプログラムを実施した。不安の ントロール、コントロールテ モニタリング能力、コントロール力が向上した。 クニック 低緊張児の7%が自閉症だった。Duchenne型筋ジストロフィー 自閉症、遺伝子、フロッ の9%が自閉症があった。自閉症を単に脳の障害ととらえるの ピーインファント、症候性自 でなく全身の疾患として考える必要がある。 閉症 PARSを繰り返して行ったが変化はない。安定した尺度であり 広汎性発達障害、PARS、 定量的尺度として使用可能である。 評価尺度 HFPDD児は、他者との関係から自己を理解する事がすくな い、他者の視点を理解し相手の立場にたって感じる事、自己を 高機能広汎性発達障害、 他者の観点から眺められるようになることが密接に関係してい 自己概念、共感性、心の理 る。日常生活において他者と自分の視点が異なることを理解 論、前思春期 しにくく、立場を変えて自分をとらえ直すことが難しいために対 人関係のトラブルを起こしやすい。 介入研究 実践報 告 特別講演 口頭発 表まと め 臨床研究(観 察研究) 資料 臨床研究(観 察研究) 資料 身体疾患の入院治療を契機とした長期不登校の広 小林穂高、石崎優子、 関西医科大学 汎性発達障害児への小児科的支援 金子一成 50(2):195-203、2010 不登校になったHFPDD児が身体疾患で入院したときに介入し 高機能広汎性発達障害、 た。身体疾患の治療目的の入院における心身面への治療的 不登校、身体疾患、入院、 実践報告 介入が長期の不登校を改善するための有効な手段の一つ 環境調整 だ。 実践報 告 50(3):259-267、2010 HFPDD児の母親は一般の人より抑うつ傾向を呈する人が多 高機能広汎性発達障害、 臨床研究(観 い。生来的な抑うつ傾向には影響しないが、母親自身の成育 抑うつ、BDI、PBI、家族機 察研究) 環境や現在の家族機能などの環境因子が関与している。 能 原著 160 2010 161 2010 高機能広汎性発達障害児の母親の抑うつについて 162 2010 トゥレット障害と広汎性発達障害の併存例の臨床的 荒田美影、星加明徳、 東京医科大学 研究 海老原亜貴子 50(3):269-281、2010 163 2010 感情的プロソディ理解の検討ー広汎性発達障害児 勝浦暁、宮本信也 における検討 50(3):283-290、2010 164 2010 高機能広汎性発達障害児を対象とした完全主義対 林葉子、吉橋由香、田 浜松医科大学 応プログラム作成の試み 倉さやか、辻井正次 165 2011 自閉症スペクトラム障害のバイオマーカー、臨床の 宮尾益知 現場から 166 2011 自閉症の画像研究 167 2011 168 2011 バイオマーカーからみた自閉症スペクトラム障害 169 野邑健二、金子一史、 本城秀次、吉川徹、石 名古屋大学 川美都里、松岡弥玲、 辻井正次 筑波大学 50(4):407-417、2010 東京国立成育医療 51(1):28-31、2011 センター 森健治 徳島大学 51(1):32-34、2011 山形崇倫 自治医科大学 51(1):35-37、2011 鈴木勝昭 浜松医科大学 51(1):133-142、2011 2011 広汎性発達障害児の人物画研究-DAM項目による 明翫光宜、望月知世、 東海学園大学 身体部位表現の分析 内田裕之ほか 51(2):157-168、2011 170 2011 小野真樹、杉山登志 高機能広汎性発達障害における同胞併発例の検討 郎、栗山貴久子、東 愛知県立城山病院 51(3):217-230、2011 -攻撃性とその相互作用について 誠、浦野葉子 171 2011 自閉症スペクトラム障害児の意思決定に関する研 究-ギャンブリング課題を用いた検討 筑波大学 51(3):261-272、2011 172 2011 田村立、遠藤太郎、江 新潟県阿賀野市における広汎性発達障害の疫学調 川純、杉本篤言、染矢 新潟大学 査について 俊幸 51(4):348-350、2011 発達障害のバイオマーカーの進歩:自閉性障害の 分子遺伝学的研究 藤岡徹、宮本信也 トゥレット障害、広汎性発達 チックについてはPDDに併存するよりも重症だった。不登校の 障害、チック、併存症、小 出現率は変わらなかった。 児 PDD児の感情的プロソディの理解度には感情による違いがあ る可能性。「喜び音声」の同定が困難。PDD児にとって理解し 広汎性発達障害、感情的 やすい音声は特徴的なプロソディが文頭のみでも判断可能な プロソディ、感情音声弁別 感情。理解が難しいのは文頭だけでは判断が難しい感情。 課題、感情音声同定課題、 PDD児は最初の音響学的特徴を優先して処理するという音声 感情音声判別課題 処理特性を持ち、これが音声感情理解の困難さの背景となっ ている。 認知行動療法を参考に「完全主義対応プログラム」を開発して 広汎性発達障害、完全主 やってみたら多くの子どもが自分の考え方の特徴や適応的な 義、認知行動療法的アプ 考え方を学習し、日常生活でも不適応的な完全主義思考の減 ローチ 少がみられた。 シナプス、セロトニントラン シナプス形成異常、セロトニンとランスポーターの異常、オキシ スポーター、オキシトシン、 トシンなどが生物学的な自閉症の背景としてあげられている。 自閉症スペクトラム障害 自閉症の脳画像研究について死後脳研究を含めて概説した。 臨床研究(観 察研究) 原著 臨床研究(観 察研究) 原著 介入研究 短報 シンポジウム 社会脳、機能的MRI、プロト シンポジウム ンMRS、PET、自閉症 CNVの頻度は2〜10%、10〜20%の患者は病因が同定可能 だ。自閉症のバイオマーカーとして、CNV、セロトニン、GABA シナプス、CNV、遺伝子自 やグルタミン酸などの神経伝達物質、オキシトシン、セクレチン シンポジウム 閉性障害 などの神経ペプチドとその受容体、GPCRと下流の分子が候補 だ。 脂質代謝、サイトカイン、接 早期診断のためにバイオマーカーが大切だ。 着分子、神経栄養因子、広 特別講演 汎性発達障害 広汎性発達障害児の人物画の特徴を捉えるために定型発達 児との比較をおこなった。DAM項目についてはDAM-IQなどの 広汎性発達障害、人物画、 臨床研究(観 総合指標では広汎性発達障害の心理査定に限界がある。身 身体部位 察研究) 体部位の表現に注目することが重要。 攻撃性はHFPDD同胞例の44.7%にみられた。過敏性を有す る児において生じやすかった。不適切な養育との間に相関が みられた。複数同胞例には養育者にも類似の認知特性が見ら 高機能広汎性発達障害、 れることが多く、複雑な家族病理が展開されていた。家族の対 臨床研究(観 同胞、攻撃性、過敏性、家 人関係における適切な距離の確保、養育者自身の精神的問 察研究) 族病理 題に対する治療介入、地域との連携などが重要。複数の治療 者が分散して家族に対応するよりも集約したほうが介入が容 易である。 ASD児の直感的な意思決定の特徴を明らかにする。ASD児は 自閉症スペクトラム障害、 報酬は大きいが罰も大きく続けると降りになる選択をする回数 意思決定、皮膚伝導反応、 は少なくなった。罰が大きいと皮膚伝導反応も大きくなった。 介入研究 hungry donkey test、ソマ ASD児は意思決定の特徴として大きな罰の影響をうけやす ティックマーカー い。 新潟県阿賀野市の広汎性発達障害有病率は1.9%だった。 有病率、疫学調査、広汎性 疫学研究 発達障害 口頭発 表まと め 口頭発 表まと め 口頭発 表まと め 口頭発 表まと め 原著 原著 原著 口頭発 表まと め 173 2011 名古屋市における自閉症スペクトラム、精神遅滞、 鷲見聡 脳性麻痺の頻度について 名古屋市西部医療 51(4):351-358、2011 センター 174 2011 広汎性発達障害児を対象とした「気分は変えられ る」プログラム作成の試み 175 2012 広汎性発達障害における双極性障害の臨床的検討 176 2012 注意欠陥多動性障害児と広汎性発達障害児におけ 大沼泰枝、平林伸一、 長野県立総合リハ 52(1):45-52、2012 る注意機能の差異の検討 今田里佳、小松伸一 ビリテーション 177 2012 精神障害の予防は可能か?自閉症、統合失調症の 森則夫 早期診断と早期介入 178 2012 CD38のSNP解析とオキシトシンによる自閉症スペク 東田陽博、棟居俊夫 金沢大学 トラム障害の症状改善 179 2012 自閉症スペクトラムに対するペアレントトレーニング 井上雅彦 鳥取大学 52(4):313-316、2012 180 自閉症スペクトラム障害児の意思決定に関する研 2012 究-罰より報酬の大きいギャンブリング課題を用いた 藤岡徹、宮本信也 検討 筑波大学 52(4):323-332、2012 181 2013 182 中島俊思、大西将史、 伊藤大幸、野田航、望 3歳児健診における保健師によるPARS短縮版活用 月直人、高柳伸哉、染 2013 浜松医科大学 の可能性と課題 木史緒、大獄さと子、 瀬野由衣、林陽子、辻 井正次 183 2013 184 2013 アスペルガー症候群に対する教職員の意識 185 2013 明翫光宜、飯田愛、森 東海学園大学 一晃ほか 51(4):377-385、2011 森本武志、杉山登志 京都市児童福祉セ 52(1):35-44、2012 郎、東誠 ンター 浜松医科大学 52(2):116-124、2012 52(2):125-131、2012 WISC-IVによる高機能広汎性発達障害児42例の認 石川直子、川村雄一、 名古屋市ファミリー 53(1):33-39、2013 知特徴 小笠原昭彦 メンタルクリニック 自閉症スペクトラム児への支援ー感覚・運動アプ ローチを中心に 高機能広汎性発達障害児を持つ父親の心理的体 験過程について 岩永竜一郎 53(1):47-57、2013 長崎大学 53(2):109-118、2013 本田環、内山登紀夫、 福島大学 坂井聡、堀江まゆみ 53(2):125-135、2013 和田浩平、林葉子 53(2):137-148、2013 名古屋大学 2006年の調査では自閉症スペクトラム2.07%、精神遅滞 フリン効果、ダウン症候 0.569%、脳性麻痺0.229%の有病率だった。自閉症スペクトラ 群、脳性麻痺、精神遅滞、 ムは激増している。 自閉症スペクトラム 広汎性発達障害、感情の 感情のコントロールスキルをより導入・理解しやすい「気分は コントロールスキル、感情 変えられる」プログラムを開発した。PDD児に実施したところ、 理解、リラクセーションスキ 社会不安とパニック得点が低下した。 ル 双極性障害を併存する広汎性発達障害児は、知的障害を伴う 精神遅滞、薬剤誘発性躁 自閉症に多い。被虐待の既往が少なくない。37%薬剤誘発性 病、広汎性発達障害、双極 躁状態がみらえた。SSRIや抗うつ薬ではなく気分調節薬の治 性障害 療が必要だ。 ADHDとPDDを比較するために注意機能の差異について調べ た。客観的にADHDとPDDを鑑別する指標として、集団的注意 注意機能検査、分割的注 検査の反応抑制が有効である可能性が示された。またADHD 意、広汎性発達障害、注意 とPDDは分割的注意が異なるパターンを示す事が明らかに 欠陥多動性障害 なった。 自閉症の末梢バイオマーカーとして脂質代謝に関わる因子が 有力だ。高機能自閉症では血清コレステロール・中性脂肪で 早期診断、早期介入、自閉 脂質の総量が低下していた。脳内のアセチルコリンエステラー 症、統合失調症 ゼ活性は、紡錘状回で選択的に低下している。 オキシトシンの脳内分泌を制御するCD38の、欠損や一塩基多 補充療法、SNP、CD38、社 型が自閉症スペクトラムの社会性障害の原因ではないかと考 会性障害、オキシトシン、 えられるようになってきた。オキシトシンの投与で改善する例 自閉症 がある。 応用行動分析、自閉症ス ペアレントトレーニングは有用だが、リーダーの養成などの課 ペクトラム、ペアレントト 題がある。 レーニング 皮膚伝導反応、報酬と罰、 自閉症スペクトラム障害の児は罰の大きさに敏感に反応する HDT、意思決定、自閉症ス 児が多いかも知れない。 ペクトラム障害 HFPDD児は処理速度が低かった。類似は高かった。特徴的な 認知パターンがあるかもしれない。課題の制限時間を延長し 認知機能検査、高機能広 たり量を減らしたりなどの工夫が学校生活で役に立つかもしれ 汎性発達障害、WISC-IV ない。 PDDの早期発見のためPARSを保健師が健診で使用してみ 保健師、PARS、3歳児健 た。短縮版でもスクリーニング陽性は8.54%、7.63%になった。 診、広汎性発達障害 PARSは保健師などの非専門家でも使用できる。 疫学研究 口頭発 表まと め 介入研究 実践報 告 臨床研究(観 察研究) 原著 介入研究 原著 特別講演 口頭発 表まと め 特別講演 口頭発 表まと め シンポジウム 口頭発 表まと め 介入研究 原著 臨床研究(観 察研究) 原著 横断研究 実践報 告 ASD児の79%に協調運動の問題が、80〜90%に運動面や感 自閉症スペクトラム障害、 覚面の問題が見られる。リハビリテーションアプローチが必要 感覚、運動、リハビリテー 研修セミナー である。 ション 教職員へのアンケート。アスペルガー症候群が疑われる生徒 に対して学力を付けさせたり集団に適応させたりするよりも将 アスペルガー症候群、特別 来自立した生活を送ることができるような力や勤労することが 支援教育、障害認知、発達 横断研究 できるような力を身につけさせたいと思っている教職員が多 障害 い。特別支援学校よりも通常の学校で支援することに対して肯 定的な教師が多かった。 HFPDDの父親に半構造化面接。HFPDDの子どもの特性の理 解、障害児であることの認識・実感、障害および子どもの特性 に対する態度、感情、環境要因の5つのカテゴリーが生成され た。障害を問題とする態度は、他児やその親との出会いを通じ 高機能広汎性発達障害 て障害を個性とする態度へ移行すること、悲嘆・不安と期待・ 児、父親、心理的体験過 横断研究 安心といった両面の感情は特性が問題となるイベントおよび 程、質的研究 子どもの成長・落ち着きに伴って循環的に移り変わる事、知識 的な理解と特性の経験的な理解が結びつくことで我が子が障 害児であることに納得できることが示された。 口頭発 表まと め 原著 原著 186 自閉症スペクトラム障害児の不器用さに対する作業 近藤久美、鷲見聡、宮 名古屋市西部医療 2013 53(2):159-167、2013 療法の実際 地泰士 センター 187 2013 自閉症スペクトラム障害が疑われる2歳児の母親の 永田雅子、佐野さや 精神的健康と育児ストレスの検討 か 名古屋大学 53(3):203-209、2013 188 2013 応用行動分析学に基づくPDD女子グループプログラ 佐田久真貴 ムの実践報告 兵庫教育大学 53(3):233−243、2013 189 2013 自閉症者の成人きょうだいー同胞との関係の変遷 190 自閉症児の言語理解と共同注意との関係:文字言 2014 語を介して音声言語理解を促進した自閉症2例によ 内山千鶴子 る視線の分析 冨永恵美子、松永し のぶ 世田谷区発達障害 53(3):245−257,2013 相談療育センター 目白大学 54(1):9-16、2014 自閉症スペクトラムの児にJ-MAPを使って評価したら19人中9 発達性協調運動障害、不 人が言語性指標、非言語性指標がどちらも低かった。道具使 器用、広汎性発達障害、自 用指導のポイントは、特徴に配慮し、J-MAPで評価し、得意な 閉スペクトラム障害、J能力・苦手な能力を把握し道具使用に活かす、親の理解促 MAP 進、指導場面でのルールの徹底が必要。 発達に大きな遅れはないものの、落ち着きのなさややりとりの 難しさが認められ育児支援教室につながってきた自閉症スペ クトラム障害が生形割れる2歳児の母親(51名)を対象に、抑う つと育児ストレスについて検討を行った。育児支援教室参加 前にBDI自己評価式抑うつ尺度とPSI育児ストレス尺度を実施 自閉症スペクトラム障害、 し、同じ地域に住む同年代の子どもをもつ母親48名を統制群 抑うつ、育児ストレス、育児 として比較検討を行った。自閉症スペクトラム障害が疑われる 支援 児の母親は、抑うつが高く、育児ストレスも高いことが明らかに なった。また、抑うつの陽性率が高く、育児ストレスの中でも特 に「親としての有能さ」のストレスが高いことが明らかになり、 診断がつく前の乳幼児早期から、育児支援の枠組みの中で早 期介入を行って行く必要性があると考えられた。 広汎性発達障害の女子を対象にしたグループプログラムを立 案し実践した。女性としての知識・スキルに加えて彼女たちが 関心を示している内容をテーマにプログラムを構成した。参加 者は2名であった。本研究では本人と母親、専門家スタッフが 協働して課題に取り組み、目標を達成した事例を用いてプログ ラムの効果を検討した。仲間との出会いや女性スタッフとの活 広汎性発達障害女子、グ 動は障害特性を含めた自己理解の促進、そして女性としての ループ、応用行動分析、 知識・スキルを獲得する機会として機能したと考えられる。 ケースフォーミュレーション 個々に抱えている問題や目標は発達段階や生活環境などに ひょって複雑で多岐にわたる。既存のプログラムをあてはめる のではなく、仲間との出会い、関係づくりを支援しながら、個々 の問題や困り感に対しては「個人と環境との相互作用」からと らえ個々の状態に即した機能分析に基づくケースフォーミュ レーションが大切であった。 自閉症をきょうだいにもつ成人きょうだいのライフステージにお けるきょうだい関係の変遷ときょうだい関係に影響を及ぼす要 因について検討した。自閉症者の成人きょうだい10名に半構 造化面接を行い、質的分析を行った。きょうだいは幼児期から 同胞の障害に気づき、関わりの難しさを感じており、家庭内で は世話役割を担っていた。学童期から思春期にかけてはきょう きょうだい、自閉症スペクト だい自身の世界が広がる一方、同胞に対する否定的感情も ラム、ライフステージ、きょ 経験しやすい時期であった。思春期以降になると、同胞への うだい関係の変遷、半構造 客観的理解が深まり、青年期以降では同胞との自発的な外出 化面接 や情緒的な関わりが増えていた。現在は同胞との関係を肯定 的に受け止めている者がほとんどであった。きょうだい関係に 影響を及ぼす要因として、同胞との共有体験と情緒的関わり、 きょうだいに対する親の態度、ソーシャルサポート、社会的背 景が示唆された。 言語指導において文字を付加した絵カードを用いることによっ て、言語理解が改善した自閉症男児2例の視線の変化を分析 した。2名とも練習回数を重ねるにつれて関わり手に対する視 線移動回数と視線持続時間が増加した。これより同じ手続き の繰り返しが関わり手への視線移動回数と視線持続時間を増 加させたと推測した。2例とも絵カードより文字を付加した絵 自閉症、文字、言語理解、 カードのほうが関わり手に対する視線移動回数が多く、持続 視線持続、共同注意 時間も長かった。言語理解も文字を付加した絵カードのほうが 成績が良好であった。自閉症児が興味を持つ文字を付加した 絵カードを用いた指導は、共同注意状況を形成し、その状況 で視覚刺激と聴覚刺激が統合され、言語理解が促進したと考 えられた。 介入研究 実践報 告 横断研究 原著 実践報 症例シリーズ(2例) 告 症例報告 資料 症例シリーズ (2例) 原著 191 2014 自閉症スペクトラム障害の風景構成法の特徴(1): 内田裕之、辻井正次 大阪大学 構成型の視点から 54(1):29−36,2014 192 2014 自閉症スペクトラム障害児にみられる感覚調整障害 松島佳苗、加藤寿宏 京都大学 に関連する行動特性 54(1):37-47、2014 193 2014 1994年から2012年における広汎性発達障害児の当 大橋圭、水野賀史、宮 名古屋市立大学 院外来受診状況の推移 地泰士他 54(1):49-54、2014 194 2014 早期支援教室に参加した自閉症スペクトラム障害が 疑われる2歳児における発達検査の特徴ー新版K 佐野さやか、石井朋 式発達検査2001における発達史数および項目通過 子、永田雅子 率の検討 名古屋大学 54(3)221−228,2014 195 2014 大人になった自閉症スペクトラムの人たちーその生 田中尚樹 活と課題 アスペエルデの会 54(2):135−142、2014 196 自閉症スペクトラム障害児を同胞にもつきょうだいの 田倉さやか、辻井正 2014 心理ー障害の程度によるきょうだいの心理過程の比 次 較 197 2014 広汎性発達障害児における感覚刺激への反応異 常ー日本語版sensory profileによる評定 日本福祉大学 梅田亜沙子、恵藤綾 香、岩永竜一郎、鈴木 大阪大学 勝昭、辻井正次 54(4):331−344 53(4):353-365、2014 自閉症スペクトラム障害ASD児の風景構成法の特徴をとらえ るために、ASD群の風景構成法の構成型の分布の特徴、年 齢、知能検査のいつ構成型の発達に関与する要因は何かに ついて検討した。49名対象。ASDの構成型の分布では、構成 型Ⅲに大きなピークがあり「アイテムの統合不全」が特徴であ ることが伺われた。年齢要因も大きく関与していることが推察 された。 ASDにみられる感覚調整障害に関してはその行動特性は明ら かにされていない。日本感覚インベントリー(JSI-R)を用いて 感覚刺激に対する行動反応の出現率を分析した。有意な差が みられたのは45項目、前庭感覚、触覚、固有受容感覚、聴 覚、資格、嗅覚、味覚にみられた。これらの行動特性は早期発 見・支援を行ううえで有用な指標かも知れない。 経年的に増加。平均年齢も上昇傾向。「発達やことばの遅れ」 「学習上の問題」は減少、多動など「行動上の問題」や不登校 や心身症などの「神経症的問題」が増加。対応の困難な例や 併存症を持つ症例が今後増えるだろう。 新版K式発達検査2001の推移から、早期支援教室へ参加した 2歳台のASD児の発達検査結果の特徴を検討した。2歳台の ASD児は定型発達児よりも運動面以外の発達指数が低く、特 に表情理解や象徴機能、即時模倣に苦手さがあることが示さ れた。また早期支援教室を経ると、主に検査者とのやりとりが 必要となる課題で項目通過率が向上することが確認された。 早期支援教室を経ても発達指数は低く、想像性や表情理解の 苦手さがあることが示された。検査への取り組みかたが結果 への影響を及ぼすことが示唆された。 アスペの会の社会人の7割以上が企業就労をしている。感覚 の過敏性や見通しの持ちづらさ、感情理解の難しさや不器用 さだけでなく、これまでの対人関係のつらい体験もあり、一般 企業を解雇された人もいるが、職業訓練を受けることや、障害 者雇用でジョブコーチなどの支援を利用したり、本人たちの工 夫や仲間や会の支援者への相談をしたりすることで就労が維 持できている。今後の課題として、加齢による働き方の変化へ の対応や居住や生活スキルに関する支援である。就労の準 備支援や就労だけでなく生活の維持支援なども福祉サービス として活用できることも必要である。余暇活動としてピアグルー プなどで仲間と一緒に活動することも重要なことである。そうし た支援グループ活動などを自分たちで選択して生活を組み立 てていくことができるような支援が求められる。 障害者を同胞にもつきょうだいが同胞との関係を肯定的に受 け止めて行くにあたり障害の程度による違いがあるかを検討 した。半構造化面接を12名におこないカテゴリー生成を行った ところ、同胞の障害理解とそれに伴う感情、きょうだい役割の 意識、障害者同胞との関係性への感情、その他の周辺要因 のⅣカテゴリーが抽出された。重度の発達障害の場合と同様 の経過をたどるが、その過程には軽度の障害ゆえの難しさに よりきょうだいにも強い葛藤があることが推測された。 広汎性発達障害児者への支援を考えるうえで感覚刺激への 反応異常は考慮すべき特性である。広汎性発達障害児35名と その保護者に日常生活上の感覚上の問題について聴取する とともに、日本語版sensory profileを用いて感覚刺激への反応 異常を評定し、両者を比較した。日本語版sensory profileを用 いることにより、見過ごされやすい感覚刺激への反応異常、過 剰な低反応、前庭感覚の問題、複数の感覚領域の統合の問 題などが詳しく評定でき、このツールの支援・介入における有 用性が示唆された。 自閉症スペクトラム障害、 臨床研究(観 風景構成法、構成型 察研究) 原著 自閉症スペクトラム障害、 原著 感覚調整障害、早期支援 原著 広汎性発達障害、大学病 院、心理・発達外来、経年 疫学研究 的変化 資料 自閉症スペクトラム障害、 臨床研究(観 新版K式発達検査2001、早 察研究) 期支援 資料 自閉症スペクトラム、生き づらさ、不器用、就労支 援、ピアグループ 口頭発 表まと め 特別講演 きょうだい、自閉症スペクト ラム、肯定的認識、心理過 横断研究 程 原著 日本語版sensory profile、 臨床研究(観 感覚刺激への反応異常、 察研究) 広汎性発達障害 原著 198 2015 少年鑑別所に入所した広汎性発達障害の傾向を有 塩川宏郷 する少年の検討 199 2015 自閉症スペクトラム障害児における特性の強さと協 水野賀史、宮地泰史、 名古屋市西部医療 55(3):189-195、2015 調運動の問題の関係 大橋圭ほか センター 200 2015 日本版DN-CASにおける自閉スペクトラム症の認知 岡田智、鳥居深雪 特性ーADHD症状の有無によるPASSプロフィール 201 自閉スペクトラム症が疑われる児を対象とした早期 永田雅子、佐野さや 2015 育児支援教室の効果の検討ー母親の育児ストレス か、石井朋子 および抑うつに焦点をあててー 202 自閉症スペクトラム障害児の「感情理解」と「怒りや 2015 不安のセルフコントロールプログラム」の実践ー中学 福富一美、小河晶子 近大姫路大学 生を対象とした家庭における取り組みー 203 2015 自閉症における偏食、食行動異常を含む食事の問 藤井葉子、山根希代 広島市西部こども 55(2):143-151、2015 題への対応 子 療育センター 204 2015 広汎性発達障害児へのPECSを中心とした早期療育 広島市西部こども 山根希代子、今本繁 55(2):153−163,2015 の5〜6歳時点での効果 療育センター 筑波大学 53(4):395-399、2014 北海道大学 55(3):197-205、2015 名古屋大学 55(3):207−216,2015 55(1):39-45、2015 広汎性発達障害を有する少年の非行について頻度やその非 行類型、背景要因について検討した。少年鑑別所に入所し、 広汎性発達障害と診断された少年64人を対象として診療録・ 少年簿の記載を後方視的に検討した。入所者全体の2%で あった。窃盗、性犯罪が多かった。被虐体験が50%、いじめの 被害体験が35.9%の少年にみられた。6割の少年は鑑別所入 所後に始めて診断された。医療的な観点からも少年非行とそ の背景要因について検討が必要である。 ASD児のDCD併存について自閉症特性、困難度との関係を調 べた。後方視的に検討、DCDQスコアはPARSスコア、ADHDス コアと有意の相関を認めた。ASD児においては特性、ADHD特 性が強い児ほど協調運動の問題が大きい。 ASD児のDN-CASのPASSおよび下位検査プロフィールを用い て臨床解釈の手がかりを得ることを目的とした。ASD児では注 意の得点が低くなりやすく、下位検査にもばらつきがいられ た。ADHD傾向があるとその傾向がつよい。特性に合わせた行 動観察が重要である。 ASDが疑われる児の母親23人に教室参加前後での育児スト レスおよび抑うつの検討を行った。ASD児の母親は教室参加 によって、子どもに対する育児ストレスが有意に低下した。抑う つは低下しなかった。参加前から抑うつが高い母親は参加後 も高いまま推移する。育児支援教室は育児ストレスを軽減す るが抑うつは改善しない。 中学生1名を対象として過程において保護者とともにスキルを 学び、感情をセルフコントロールし、怒りや不安を軽減させるプ ログラムを検討した。その結果怒り、不安ともに軽減された。 対象者が亜k邸での学習によって感情について理解し、不適 切な考えをより適切な考えに転換できるようになったことで、感 情コントロールテクニックの「考え」を習得・使用できたことが軽 減につながった。 偏食のある自閉症児15名に感覚対応食の提供を行い効果を あげた。共通の傾向から、感覚で選ぶ、形態で判断する、慣れ たものを食べる、環境刺激に影響をうける、の4群にわけて検 討した。感覚で選ぶ群は重度の知的障害があり、慣れた物を たべる群は発達年齢が5歳のとき2歳を超えていた。早期にこ どもがどの群に属するかを把握することで支援方法の判断基 準になるのではないか。 PDD12名にPECSを1年間実施した。言語と社会性に伸びがみ られ、問題行動は減少した。その後の5歳児点の評価結果で は言語と社会性において良好な結果が認められた。 少年非行、広汎性発達障 臨床研究(観 害、性非行、虐待、いじめ 察研究) 資料 発達性協調運動障害、自 閉症スペクトラム障害、注 臨床研究(観 意欠陥多動性障害、 察研究) PARS、DCDQ日本語版 原著 自閉スペクトラム症、 臨床研究(観 ADHD、DN-CAS、PASS、 察研究) 下位検査プロフィール 資料 自閉症スペクトラム障害、 臨床研究(観 早期介入、母親の抑うつ、 察研究) 育児ストレス 実践報 告 自閉症スペクトラム障害、 感情理解、怒り、不安、感 症例報告 情コントロール 症例報 告 自閉症、偏食、感覚対応 食、発達、感覚過敏 介入研究 実践報 告 広汎性発達障害、早期療 育、拡大・代替コミュニケー 介入研究 ション、対人社会性、PECS 実践報 告
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