多様な集団におけるヒトの奇形症候群地図作成のために世界中の医師

日本学術振興会ワシントン研究連絡センター
NHGRI、多様な集団におけるヒトの奇形症候群地図作成のために世界中の医師・
遺伝医学者と協力(4 月 29 日)
国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)傘下の国立ヒトゲノム研究所
(National Human Genome Research Institute:NHGRI)は、世界中の医師・遺伝医学者と
協力し、「多様な集団におけるヒトの奇形症候群地図(Atlas of Human Malformation
Syndromes in Diverse Populations)」を作成することを明らかにした。
医療ケア提供者は、新たに作成される地図を活用し、遺伝性疾患を持つ多様な患者
の診断が可能となる。最初に地図に加えられた障害は、ダウン症と口蓋心臓顔面症候群
(velocardiofacial syndrome)(22q11.2 欠失症候群)の 2 つとなっている。
同地図は、世界中の多くの異なる遺伝性疾患患者の身体的特徴の写真や患者の詳
細に関する記述などで構成され、表現型、症候群、居住大陸域及びゲノム・分子診断に
よる検索が可能となる。
同地図作成チームは、今後 1 年半をかけて、中国・インド・マリ・中東・マレーシア・ナイ
ジェリア・ルワンダ・南アフリカ・南米・タイ・ウガンダからの専門家ネットワークを統合し、そ
の中からプロジェクトの指標提示、ウェブサイト運営及び倫理的問題を監督する諮問委
員会を編成する。
また、遺伝的疾患患者の写真掲載に当たっては、NHGRI 生命倫理コア(Bioethics
Core)による倫理審査を行うことが同地図作成チームより要請されており、その際のイン
プットに基づいて、医療ケア提供者が患者及び介護者に対して写真使用の許可を依頼
することになる。
National Institutes of Health, NIH creates Atlas of Human Malformation Syndromes in
Diverse Populations
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-creates-atlas-human-malformation-syndr
omes-diverse-populations