日本学術振興会ワシントン研究連絡センター NIH、リオ五輪参加選手・コーチ・USOC 職員らのジカウィルス感染の可能性 を観察(7 月 5 日) 国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は 7 月 5 日、ブラジルで開催 される 2016 年夏季オリンピック・パラリンピックに参加する選手、コーチ及び米国オリ ンピック委員会(U.S. Olympic Committee:USOC)職員の間でのジカウィルスへの曝 露の可能性に関する観察を行うことを明らかにした。 本研究は、NIH 傘下の国立小児保健発達研究所(Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Human Development:NICHD)が資金を拠出し、ユタ 大学(University of Utah)のキャリー・バイントン氏(Carrie L. Byington)の主導に より進められ、ウィルスが体内に存続する仕組みの理解を深め、感染経路に影響する可能 性のある要因を特定することを目的としている。 USOC は、バイントン氏が議長を務める感染症諮問グループ(Infectious Disease Advisory Group:IDAG)を立ち上げ、米国オリンピックチームの渡伯準備を支援してい る。 同研究では、ジカウィルス感染発生の判別、潜在的感染要因リスクの特定、体内のウィ ルス存続箇所の発見、ジカウィルスに感染した参加者の生殖アウトカムに関する最高 1 年間に亘る研究を目的としており、USOC とユタ大学は、準備のために 2016 年 3 月と 4 月に参加者 150 人の 2 日間に亘るパイロット研究を実施したところ、パイロットグルー プ参加者の 3 分の 1 が、本人もしくはパートナーがオリンピックから 1 年以内に妊娠を 希望していることが明らかになった。 同研究参加者は、問診票に記入し、ジカ及び類似したフラビウィルスの検出のために体 液サンプルを提供する。また、渡伯前に選手やコーチを含む全 USOC 職員は、ジカウィ ルス感染の流行を含む様々な情報を入手する他、教育資料なども配布される。 なお、同オリンピック開催にあたり、USOC 職員約 3,000 人が渡伯する見通しである。 National Institutes of Health, NIH funds Zika virus study involving U.S. Olympic team https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-funds-zika-virus-study-involvingus-olympic-team
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