NIH、ジカウィルス感染が妊婦・胎児・乳児に及ぼす健康リスクの

日本学術振興会ワシントン研究連絡センター
NIH、ジカウィルス感染が妊婦・胎児・乳児に及ぼす健康リスクの程度を
検証する複数国での研究を開始(6 月 21 日)
国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は 6 月 21 日、ブラジルのオ
ズワルドクルズ財団(Fundacao Oswaldo Cruz-Fiocruz:Fiocruz)と共同で、ジカウィ
ルス感染が妊婦及び胎児と乳児に及ぼす健康リスクの程度を検証するために、複数国にお
ける研究「乳児及び妊婦におけるジカ熱(Zika in Infants and Pregnancy:ZIP)」を開
始したことを明らかにした。本研究はプエルトリコで開始され、その後、ブラジル及びコ
ロンビア等、同ウィルス感染が発生している他地域に拡大される。
ジカウィルスは、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)を媒体とする感染が主であるが、
母子感染及び性感染などを含む他の経路での感染も発生し、現在 60 以上の国・地域でジ
カウィルス感染が報告されている。
「ZIP」研究は、最高 15 カ所において、15 歳以上の妊娠初期の妊婦 1 万人の登録を目
指しており、妊娠期間を通して妊婦を追跡してジカウィルス感染の有無を特定し、感染し
た場合は、さらに母子に与えた影響を特定する。また、参加者が出産した乳児は、誕生後
最低 1 年間は追跡調査を実施する。
なお、「ZIP」研究のために資金を拠出し、Fiocruz と共同で同研究に取り組む NIH 傘
下機関は、国立アレルギー感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious
Diseases:NIAID)、国立小児保健発達研究所(Eunice Kennedy Shriver National
Institute of Child Health and Human Development:NICHD)、及び、国立環境衛生科
学研究所(National Institute of Environmental Health Sciences:NIEHS)の 3 機関で
ある。
National Institutes of Health, NIH launches large study of pregnant women in areas
affected by Zika virus
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-launches-large-study-pregnant-w
omen-areas-affected-zika-virus