吉野川市特定環境下水道(川島処理区・川田処理区)地形図作成業務

吉野川市特定環境下水道(川島処理区・川田処理区)地形図作成業務委託特記仕様書
第1章
総則
第 1 条 (目的)
吉野川市特定環境下水道(川島処理区・川田処理区)地形図作成業務委託(以下「本業務」という。)は、
デジタル航空カメラより得られた空中デジタル撮影画像を基に、吉野川市特定環境下水道事業の認可拡大
に伴って必要となる数値地地形図作成(地図情報レベル 500)を目的とする。
第 2 条 (適用範囲)
本仕様書は、発注者が受注者に委託する本業務に適用するものとし、本特記仕様書に明示なき事項及
び疑義が生じた場合は、発注者、受注者協議の上で決定するものとする。
第 3 条 (準拠する法令等)
本業務は本仕様書による他、以下の関係法令等に準拠して行うものとする。
(1)測量法
(昭和 24 年 法律第 188 号)
(2)測量法施行規則
(昭和 24 年 建設省令第 16 号)
(3)国土交通省公共作業規程の準則
(平成 20 年 国土交通省告示第 413 号)
及び 解説と運用
(4)国土交通省公共測量作業規程
(平成 25 年 国国地 315 号)
(5)地理情報標準プロファイル(JPGIS)Ver.2.1
(国土交通省国土地理院 平成 21 年 5 月)
(6)吉野川市委託業務標準請負契約約款に関する規則 (平成 17 年 規則第 39 号)
(7)吉野川市財務規則
(平成 16 年 規則第 44 号)
(8)個人情報の保護に関する法律
(平成 15 年 法律第 57 法)
(9)吉野川市個人情報保護条例
(平成 16 年 条例第 11 号)
(10)吉野川市個人情報保護条例施行規則
(平成 16 年 規則第 13 号)
(11)その他の関係法令、通達等
第 4 条 (提出書類)
本業務を実施するにあたり、受注者は契約締結後速やかに発注者と打ち合わせを行い、各号に定める
書類等を作成し提出するものとする。
(1)業務着手届
(2)作業実施計画書
(3)工程表
(4)主任技術者等選任通知書
(5)その他、発注者が指示する書類
第 5 条 (主任技術者)
受注者が選任する主任技術者は、測量法第 48 条に基づき登録された測量士の資格を有するとともに、
デジタル航空カメラによる航空写真測量(数値図化)業務の十分な実務経験を有する者とする。
第 6 条 (諸手続き)
本業務に必要な関係官庁等への諸手続きは、発注者の承認を得て受注者の責任において行うものとし、
提出書類の写しを発注者に提出するものとする。
第 7 条 (土地の立入等)
受注者は作業実施にあたり第三者の土地に立ち入る時は、事前に発注者に報告するとともに、発注者よ
り交付された身分証明書を携帯するものとする。また、関係者より請求があった場合は、これを提示しなけ
ればならない。業務完了後は、すみやかに発注者に返還しなければならない。
第 8 条 (損害の賠償)
本業務遂行中に受注者が発注者並びに第三者に損害を与えた場合は、直ちに発注者にその状況及び
内容を連絡し、発注者の指示に従うものとする。なお、損害賠償等の責任は受注者が負うものとする。
第 9 条 (貸与資料)
発注者は、本業務を遂行する上で必要な以下の図面データ及びその他関係資料等を受注者に貸与する
ものとする。貸与された資料については、その重要性を認識し取扱い及び保管を慎重に行うものとする。ま
た、本業務にて貸与した関係資料は、作業終了後に発注者へ返却しなければならない。
(1)数値地形図データファイル(過年度作成分)
第 10 条 (作業経過の報告)
本業務の実施期間中において、受注者は発注者と緊密な連絡を保ち作業を遂行しなければならない。打
合せ事項について受注者はその都度打ち合わせ記録簿を提出するものとする。
第 11 条 (成果品の検査・納品)
本業務の成果品については、主任技術者立会いの上、発注者の検査を受けるものとし発注者の検査に
合格後、業務完了とする。検査における指摘事項は速やかに修正又は補足するものとする。
第 12 条 (成果品の瑕疵)
納品の後、成果品に「瑕疵」が発見された場合は、発注者の指示に従い必要な修正を受注者の負担にお
いて行うものとする。
第 13 条 (成果品の帰属)
本業務における成果品は、全て発注者に帰属するものとし、受注者は発注者の許可なく使用、流用して
はならない。
第 14 条(秘密の保持及び情報セキュリティポリシーの遵守義務)
受注者は、本業務により知り得た内容及び結果を第三者に漏らしてはならない。また、受注者は、吉野川
市個人情報保護条例、同施行規則及び別記「個人情報取扱特記事項」に基づいて、発注者の情報資産の
安全性を確保するものとし、次のいずれかの承認・認証を作業拠点で受けているものとする。
(1)ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
(2)JIS Q 15001(個人情報保護マネジメントシステム)
第 15 条 (工期)
本業務の履行期間は、契約日から平成 28 年 10 月 30 日とする。
第 16 条 (その他事項)
現地作業中は交通の妨害となるような行為は勿論、公衆に迷惑を及ぼさないよう十分注意するものとす
る。また、本業務中事故があった場合は、所要の処置を講ずると共に事故発生の原因及び経過、事故によ
る被害の内容等について速やかに発注者に報告するものとする。
第2章
業務概要
第 17 条 (業務概要)
本業務の概要は、以下の通りとする。
(1)作業内容
・デジタル航空写真撮影(地上画素寸法 8cm 以上)
A=0.19km2
・数値地形図作成(地図情報レベル 500)
A=0.19k ㎡
(2)作業範囲
・別図に示す範囲 (川島地区・湯立地区)
第3章
デジタル航空写真撮影
第 18 条 (撮影計画)
撮影計画は、数値図化範囲を考慮し、有効かつ適切な撮影方法を立案する。
第 19 条 (撮影)
撮影は、以下の撮影諸元に従って実施するものとする。
【撮影諸元】
項
目
デジタル航空カメラ
内
容
・国土地理院が保有する UltraCAM シリーズとし、ジャイロスタビライザ
ー等の機器(飛行時の傾きを抑える装置)が取り付けてあること。
・所定の高度で安定した飛行ができる機体を使用すること。
航空機
・位置及び慣性を正確に測定するために、GNSS/IMU(慣性計測装
置)が取り付けてあること。
画像解像度
・地上解像度 8cm(基準面は最小値を使用)
色調
・カラー
撮影方向
・南北方向
撮影時間
・午前 10 時から午後 2 時を目途とし天候良好であること。
※ただし、視程及び光量が確保できる時間とする。
重複度数(オーバーラップ)
・60%以上を標準
地上参照点
・使用する電子基準点:山川
・大気の状態が安定していて、煙霧、霞等の影響が比較的少ないとき。
天候条件
・雲陰が被写体に殆ど入らないとき。
・地表が積雪、降雨時等異常な状態でないとき。
その他
・画像データ取得後、画像の適否について検査を行い、再撮影の必要
があると認められた場合は、速やかに再撮影を行うこと。
第 20 条 (GNSS/IMU 計算)
GNSS/IMU 解析計算は、航空機に搭載された IMU(慣性計測装置)データ、写真撮影時刻データ及び地
上の電子基準点で取得された GNSS データから、画像処理に必要な外部標定要素を求め、撮影時の位置
及び姿勢データを公共測量作業規定に準拠したファイル形式に取りまとめるものとする。
第 21 条 (数値写真作成)
数値写真作成は、原数値写真の統合処理として、同時撮影された 9 枚のデジタル画像データを統合処理
にて 1 枚の写真画像に仕上げるものとする。精度管理は公共測量作業規程に準拠した精度管理表とする
が、追加で複合画像調整精度管理表も提出するものとする。
第 22 条 (標定点測量)
標定点は、撮影された成果と地上の座標位置と整合性を取得する際の基準点であり、ブロックの形状 4
隅に配置するものとする。標定点は写真上で明確に判読できる点とし、現地にて GNSS 又はトータルステー
ションにて 4 級基準点測量以上の精度基準に準じて設置するものとする。精度管理として、公共測量作業
規程に準拠した精度管理表を提出するものとする。
第 23 条 (3 級水準測量)
3 級水準測量は、後続作業である下水道管渠実施設計業務における利用等を考慮し、必要な新点を設置
すると共に、数値地形図作成時の高さの精度を担保するために実施するものとする。
2 観測は、往復観測により実施すると共に、国家水準点間において、点検測量を実施するものとする。
3 点検計算は、観測終了後に行うものとする。ただし、許容範囲(環閉合差:10 ㎜√S、既知点から既知点
までの閉合差:15 ㎜√S)を超えた場合は、再測を行う等適切な措置を講ずるものとする。また、点検計算
の結果は、精度管理表にとりまとめるものとする。
第 24 条 (同時調整)
同時調整処理は、撮影時の自動タイポイント生成後、時刻、位置、姿勢情報等と調整点とを同時調整し、
精度の確認ができた場合に全点を用いて調整計算をする。制限を越えた場合は、実測値を点検し、再度タ
イポイント生成、調整計算を実施するものとする。精度管理は、公共測量作業規程に準拠した精度管理表
を提出するものとする。
第4章 数値地形図作成
第 25 条 (作業計画)
作業計画は、数値地形図作成作業が効率的に進行するよう工程毎に作業内容の検討、立案を行うもの
とする。
第 26 条 (現地調査)
現地調査は、作業目的を熟慮したうえで、デジタル画像データの出力図及び各種資料を用いて、地形図
を作成するために必要な以下の各種表現事項、名称及び空中写真の陰影部、判読困難な事項、写真撮影
以降の経年変化箇所について現地において調査確認し、その結果を空中写真及び参考資料に記入して数
値図化及び数値編集に必要な資料を作成するものとする。
(1)神社、仏閣、墓地、名勝、古墳並びに公園等の名称
(2)主要な工場、会社、商店、アパート等の名称
(3)撮影後の変化が予想される部分
(4)その他発注者が指示するもの
第 27 条 (数値図化)
数値図化は、所定の精度を保持できる性能を有したデジタルステレオ図化機を用いて空中写真測量によ
り取得した地図情報(地形地物等表現事項の 3 次元座標値データ(XYZ 座標値データ))を数値形式で取得
し、電子記憶媒体に記録するもとする。作業実施にあたっては、以下に留意するものとする。
(1)数値図化の精度レベルは地図情報レベル 500 とする。
(2)取得する数値図には、分類コード(デジタルマッピング取得分類基準を標準とする)を付し、その
種類を表示するものとする。
(3)数値地形図の標高点データは、図上 4 ㎝の格子上に 1 点の取得を標準とするものとする。
第 28 条 (数値編集)
数値編集は、数値図化作業で取得された各種データを現地調査結果等に基づき、図形編集装置を用い
て数値図化データの追加・削除等を行い、編集済データを作成するものとする。作業実施にあたっては、以
下に留意するものとする。
(1)数値編集は、真位置データ及び作図データに区分して編集するものとする。
(2)既存の現況平面図データとの整合を図るものとする。
(3)隣接する図郭間の接合は特に注意して行い、座標を一致させるものとする。
(4)家屋(堅牢建物、普通建物、無壁舎)については、構造化処理を行うものとする。
第 29 条 (補測編集)
現地補測及び補測数値編集は、編集済みデータの精度、重要事項について確認及び必要部分のトータ
ルステーションを用いた補備測量により、データの追加、修正の編集処理を行い補測編集済データの作成
を行うものとする。なお、確認及び補測すべき内容は、以下のとおりとする。
(1)数値図化された平面及び高さの点検
(2)編集作業において生じた疑問事項及び重要な表現事項
(3)編集困難な事項及び経年変化箇所
(4)主要な用排水路の流入方向及びその経路等
(5)塀と建物が交差していれば修正するものとする。
第 30 条 (数値地形図データファイルの作成)
数値地形図データファイル作成は、作成された補測編集済データからデジタルマッピングデータファイル
仕様に従って数値地形図データファイルを作成し、電子記憶媒体に記録するものとする。作業実施にあたっ
ては、以下に留意するものとする。
(1)作成されたデータファイルは、点検プログラム、グラフィックディスプレイへの表示等により点検を
行うものとする。
(2)数値地形図データファイルは、DM データファイル形式とともに、今後の設計等の作業や GIS での
数値化データの活用が可能なよう、shape 形式で作成するものとする。
第 31 条 (原図作成)
原図作成は、前条で作成した数値地形図データファイルより自動製図を用いてプロット出力にて作成する
ものとする。整飾については、既存レイアウトに合わせて作成するものとする。
第 5 章 その他
第 32 条 (製品仕様書の作成)
製品仕様書の作成は、地理情報標準プロファイル(JPGIS)の準拠し、測量業務の仕様及び品質、情報等
を一括して統合管理するために作成するもととする。実施内容は、以下のとおりとする。
(1)製品仕様書は、デジタル航空写真撮影及び数値地形図作成について作成するものとする。
(2)メタデータ作成は、前項で作成した製品仕様書に基づいてファイル管理及び利用上必要な事項、
品質評価項目についてメタデータとして作成するものとする。
(3)品質評価は、製品仕様書で規定するデータ品質の充足評価を行うものとする。吉野川市公共測
量作業規程の点検測量は、全数検査を標準とする。品質評価手順に基づき評価を実施し、結果
が品質要求を充足していない事項は受注者の負担で解決するものとする。
第 33 条 (打合せ協議)
打合せ協議は、原則として業務着手時、納品時の計 2 回とするが、必要に応じて実施するものとする。
第 34 条 (成果品の保管)
本業務で作成した成果品については、発注者と協議を行い、必要と認められる期間受注者が善良な管理
をもって無償で保管するものとする。なお、受注者は、発注者の承認を受けないで他に公表・貸与・使用して
はならない。
第6章 成果品
第 35 条 (成果品)
本業務の成果品は、以下のとおりとする。
(1)数値写真
1式
(2)サムネイル画像
1式
(3)撮影標定図
1式
(4)撮影記録
1式
(5)同時調整成果表(外部標定要素成果表)
1式
(6)3 級水準測量成果
1式
(観測手簿・成果表・平均成果表・路線図・計算簿・平均図・点の記・測量標の地上写真)
(7)数値地形図データファイル(DM データファイル形式、shape 形式)
1式
(8)原図出力図(S=1/500)
各1面
(9)DM データファイル説明書
1式
(10)精度管理表
1式
(11)製品仕様書・各種品質評価表及びメタデータ
1式