(2016年5月30日)定時制図書部 久しぶりに詩集を紹介します。 少し古い本ですが、閉校した天草東高校からいただいた本です。 皆さん、詩を読んでみませんか。 色々なことがらにぶつかって、 自分の心の中に浮かんでくる様々な思いも、なんとなく「詩」のようなものです。 おすすめの本 たとえば宮沢賢治の詩集をのぞいてみたらこんな詩がありました。 日本の詩集8 宮沢賢治詩集 「政治家」という詩の一節です。 「あっちもこっちも し ひとさわぎおこして いっぱい吞みたいやつらばかりだ だ 羊歯の葉と雲 やつらは 世界はそんなにつめたく暗い ひとりで腐って けれどもまもなく さういふ ひとりで雨に流される・・・」 なんだか、「わかるな」って思ってしまうような詩でしょう。 日本の詩集11 立原道造詩集 「或る風に寄せて」こちらも、その一節です。 「おまへのことでいっぱいだった 西風よ たるんだ唄のうたひやまない 雨の昼に まど とざした窻のうすあかりに さびしい思ひを噛みながら・・・」 実は私が、立原道造の詩を初めて読んだのは、高校生の頃です。友人だった素 敵な男子生徒からこの詩人の詩集をプレゼントしてもらったのです。 いろいろなことで悩んだりしたとき、詩を読んで、心が癒やされた経験は、何 回もあります。だから、皆さんにも、ぜひ、読んでほしいのです。詩集を開いて、 私が言ったことを試してみてほしいのです。 (嶽本記)
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