第11回 現代日本のジャーナリズムの問題点

ジャーナリズム論
第11回現代日本のジャーナリズムの問題点
担当:野原仁
日本のジャーナリズムの最大の問題点
権力に弱く、市民には威張
る
タブーがとても多い
カネもうけ第一
サラリーマン化
「権力に弱い!」具体例
1.
2.
財界のパーティーにはマスコミの
エライさんがずらりと出席、その
逆にマスコミのパーティーには政
治家や財界人をご招待!
政府や地方自治体の審議会・委員
会にはマスコミ関係者がてんこ盛
り!
3.
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マスコミの社屋は国有地・公有地の払
い下げや、企業から安価で譲っても
らったものが多い
企業から未公開株などをもらっている
エライさんもいる
定期的に与党政治家と料亭で密談
中には与党政治家の「盟友」となって、
政治を裏から動かしている人物もいる
ぞ
森前首相「神の国」発言の指南書=N
HK記者が作成(?)
ジャーナリズムのタブー
天皇制批判
共産主義をほめる
日米安保条約廃棄
政治家・警察・暴力団・大企業の癒着
軍需産業批判
スポンサー批判
同和利権批判
ジャニーズ批判 などなど
タブーと権力迎合の原因
営利企業という構造的原因
現状の天皇制資本主義というシステム
を守るため
会社の金儲けのため など
自己の私益性を優先する個人的原
因
自分の金儲けや出世のため
右翼や暴力団のテロが怖いため など
朝日新聞赤報隊事件
1987年5月3日:憲法記念日の午後8時
15分ごろ、西宮市にある朝日新聞阪神支
局が散弾銃をもった男に襲われ、2階の編
集室にいた小尻知博記者(当時29歳)が
死亡、犬飼兵衛記者(当時42歳)が重傷
を負った事件
「赤報隊」を名乗る犯行声明文が報道機
関に送られた
87年1月24日の朝日新聞東京本社への銃
撃事件、同年9月24日には名古屋の朝日
新聞・新出来寮に銃弾2発の発砲事件が
あり、88年3月11日には、朝日新聞静岡
支局の駐車場にピース缶爆弾がおかれた
これらの事件はいずれも,現在まだ解決
していない。犯行声明文には「反日分子
には極刑あるのみ」「これまで反日世論
を育成してきたマスコミには厳罰を加え
なければならない」という表現があった
カネもうけ第一主義
視聴率がとれないドキュメンタリーは誰
も見ない時間帯にしか放送しない=視聴
率をとるためなら何でもやります
カネをもらえれば政府のPR記事ものせ
ます
とにかく情報が売れればいいのです
記者クラブと発表ジャーナリズム
取材対象である政府・自治体・警察・企
業などから便宜供与を受ける=癒着しや
すい
取材対象からの発表ネタだけで済ませて
独自取材をしなくなる
記者クラブに所属しないフリーライター
などを排除する
取材対象との癒着
政治家・官僚・大企業などと密接に癒着
政治家の子どもや親族がマスコミにはか
なりたくさんいる(コネ)
特に幹部になればなるほど癒着の傾向が
強い
取材源の秘匿の乱用
取材源の秘匿=ジャーナリズムの基本
的な倫理
しかし、日本では隠す必要のない取材
源までも、「オフレコ」扱いで「政府
首脳」などと匿名にする傾向が強い=
取材対象にコントロールされる危険性
代表取材・プール取材
日本は、諸外国と比べて代表取材が非常
に多い=効率的な反面、独自の取材がで
きないうえ、報道内容も画一化される
戦争時はとくにプール取材などで政府・
軍部に都合の悪い情報が隠蔽される危険
性
報道協定の乱用
記者クラブで報道内容について「これは
みんなで報道しないようにしよう」と
言って、権力者に都合の悪い情報を闇に
葬り去ることがある
特に皇室関係の取材では、報道協定が乱
用され、事実上自由な取材は不可能であ
る
小切手ジャーナリズム
取材対象に情報をもらう見返りに金銭を
渡すこと
常識の範囲内であれば許されるが、全世
界的に金額が高騰している
ニュースをカネで買うことへの批判が高
まりつつある