事実文と意見文の区別について

2016/5/30
事実文と意見文
• 事実文とは、構成する語の概念・基準が客観的
に記されていて、かつ、命題全体の真偽が外界
事実によって決まる文を指している。真偽
• 意見文とは、構成する語の概念・基準が主観的
か、または、命題全体の真偽が人の主観によっ
て決められる(考え方・感じ方で変わる)文を指し
ている。賛否
• 一般的には、指示語(これ、それ、呼称)の曖昧
性や、方言・時代語の影響は、客観性を崩すも
のとは考えない。
• 「言明内容が正しいか誤っているか」は「事実文
か意見文かの区別」とは無関係。
意見文の種類と表現
• 意見文には「~と思います!」表現以外に
困る、残念だ、悔しい、嬉しい、など感情生起表現
~と感じられる・と思われる
~かもしれない・だろう・のようだ・であるべきだ
~と推察する・と推測する・と期待したい
~は無謀だ・価値がある、など主観を伴う述語表現
要注意! 「と感じられる」「と期待したい」などが省
略されて、あたかも事実文であるかのように記され
る意見文もある(強調、暗喩、など)。
入れ子の命題
• 「このアンパンはおいしい」と佐藤君が言った。
→「このアンパンはおいしい」だけであれば意見
文。しかし、命題全体としては事実文。佐藤君が
そのような発言をしたことは外界の事実だから。
• 「三角形の内角の和は200度である」という定
理は不思議だ。
→ 「三角形の内角の和は200度である」だけで
あれば事実文(命題の真偽自体とは無関係)。し
かし、命題全体としては発言者の意見(判断)文。
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