Page 1 ケチュア語への招待 一 はじめに 本稿の筆者の一人である青木

資 料 紹 介
ケ チ ュア語 への招 待
はじめに
ド 古同り 含 ≠ヨリ 一k 呑、レリ 7⊃kヨレト占フ﹁
巳㌧十ぴ、 斤 一.F﹁、 し
へ
只蔓 ﹂\ぬF之
一
ノ 不 6 巻一三二諸
ー6
ノ} コ
0、!
⊂三﹁
﹁一
ノ↓一
ノ一一
ノー
、→
人ノエ
フフ[
卜← ノ、
π ﹁ノ
青
木
芳
夫
ア ン ヘ リ カ ・パ ロ ミ ー ノ ー1 青 木
一九 八 八
﹃ケ チ ュ ア
青 木 芳 夫 訳 、 ラ テ ン ア メ リ カ資 料 セ ン ター 、
・パ ロ ミ ー ノ 巨 青 木 、 青 木 芳 夫
年 、 品 切 れ )
② ア ン ヘリ カ
。九 九
﹁ケ チ ュ ア
(H )﹂ ﹃奈 良 大 学 紀 要 ﹄ 第 一二
一九 九 二 年
・パ ロ ミ ー ノ ー- 青 木
一七 号 、 ラ テ ン ア メ リ カ 資 料 セ ン タ ー 、
吾 / ︽ く で / 吾 / ヨ ド 吾 卜 辛 虹、ロ 、} 、斗 ラ 一
r /7 ズ ノ
一
三口 /.ノ 〆 /、り一
三口 /[︻ ノ一
三ロ ノィェ
μ白フ﹄ !㌧
奮 斗1こ い.、︾レ, ノー
カ 、 第
・ア ン デ ス 世 界 の 生
学 部 の世 界 遺 産 史 学 特 殊 講 義 で ペ ルー
一九 九 三 年
﹁ケ チ ュ ア 語 の 接 辞
号 、
④ 同
語 の 接 辞 ﹂ ﹃奈 良 大 学 紀 要 ﹄ 第 二 〇 号 、
③ 青 木 芳 夫 、 ア ン ヘリ カ
一年 )
・ク ス コ地 方
・副 教 材 と し て
(た だ し 、 ペ ル ー
活 文 化 を 取 り 上 げ 、 ラ テ ン ア メ リ ヵ の代 表 的 な 先 住 民 族 言
語 の 一つ で あ る ケ チ ュ ア 語
のケ チ ュア語 ) を 紹 介 し て いる 。 テ キ スト
一〇 号 、
﹃ア ン ヘ リ カ の 現 代 ケ
( 一)﹄ (資 料 ラ テ ン ア メ リ カ 、 第
・パ ロ ミ ー ノ ロ 青 木
使 用 し て いる のは 下 記 の文 献 であ る。
① ア ン ヘリ カ
チ ュ ア語 入 門
一104一
ケ チ ュア 語 の 日本 語 教 材
門
本 稿 で は 、 そ の う ち 、 ﹃ア ン ヘ リ カ の 現 代 ケ チ ュ ア 語 入
(一)﹄ の 内 容 を 、 大 幅 に 改 良 し 、 日 本 の 大 学 生 向 け に
簡 約 化 し た も の を 紹 介 す る と と も に 、 補 論 と し て 、 ﹁ケ チ
(一)﹄ の 第 六 課 、 語 彙 、 接 辞 の 詳 し い 説 明 、 練 習 問 題
ュ ア 語 の 数 の 表 わ し 方 ﹂ を 追 加 し た 。 紙 数 の 関 係 上 、 ﹃入
門
などは、省略した。
﹃小 辞 典 ﹄
﹁接 辞 ﹂ お よ び
な お 、 関 心 があ る な ら 、 語彙 に つ い て は 拙 稿
(H )﹂ を 参 照 す る こ と 。
を 、 接 辞 の 詳 し い説 明 に つ い て は 拙 稿 の
﹁接 辞
(
教 育 大 臣 令 第 四 〇 二]
ニー
ま た 、 ケ チ ュ ア 語 の 表 記 は 、 一九 七 五 年 一〇 月 に ペ ル ー
政府 に よ って制 定 さ れ た 正 書 法
七 五 号 )に ほ ぼ 準 拠 し て いる 。 ス ペ イ ン 語 か ら の 借 用 語 で 、
(た だ し 、 固 有 名 詞 は 除 く )。
ま だ ケ チ ュ ア 語 に 同 化 さ れ て い な い も の は 、 イ タ リ ック で
表 記 し てあ る
さ ら に 、 ケ チ ュア語 は 、 日本 語 と 同 じ く 、 接 辞 が 重 要 な
役 割 を え ん じ る 膠 着 語 の仲 間 であ る か ら 、 ケ チ ュア語 の接
辞 の 理 解 を 助 け る た め に 、 例 文 な ど は 、 す べ て ハイ フ ン に
より 分 かち 書 き し て あ る 。
一105一
11
μ
は異 な り 、 ボ リビ アを 中 心 と す る 、 や は り 先 住 民 族 言 語 の
ア 語 のば あ い、 他 の地 方 や エク アド ルな ど のケ チ ュア 語 と
な お 、 ペ ル ー の ク ス コ ・プ ー ノ 地 方 や ボ リ ビ ア の ケ チ ュ
︹b ︺ 子 音
1
母音と子音
11
二
n
ケ チ ュア語 の 母音 は 、 アイ マ ラ語 と 同 じく 、音 素 を 基 準
に見 れ ば 、 〃 、 〃 、 〃 の三 母 音 であ る。 し か し 、特 定 の子
sh
ア イ マ ラ語 か ら の影 響 によ り 、 いく つか の子 音 で 三種 類 の
一106一
S
P
y
q
音 音 音 音 音
擦
母
摩 鼻 側 震 半
r
音 と の 関 係 で 、 i が eに 変 化 し た り 、 Uが 0に 変 化 し た り
k'
th
す る 。 つま り 、 異 音 を 生 む 。 最 近 の 正 書 法 で は 、 音 素 ど お
ch'
n
t'
P
qh
1
kh
h
chh
電
放 出音
1
,
q
破擦音
声門
硬[蓋 軟 口蓋 後 部 軟[蓋
辰に
ch
k
t
り 三 母 音 で も っ て 表 記 す る よ う に な っ て い る が 、本 稿 で は 、
a
低母音
止
困 蚤
→十▲
異 音 を 含 む 五 母 音 で 表 記 す る こ と に し た い。 筆 者 ら が 、 七
O
r
五 年 の 正 書 法 に 慣 れ 親 し ん で い る か ら と いう こ と も あ る
e
1
が 、 初 め て ケ チ ュ ア語 を 学 ぶ 日本 の大 学 生 向 け に は こ のほ
中母音
出気音
う が 便 利 であ る と考 え る か ら で も あ る 。
U
閉鎖音
,一
"
、)
、 ノ
ア
、ニ
7
﹂劃
L
Eブ
一
﹂0
)ろ
r二
L
丘コ0
)お
■
⊥
'
乙
ヨ /
、ご
上づ
一
-、
7一
ノ
しノ犬
元
!一
て鴨
ごア
ノ
う 、
ニフ
ノ言
﹂
、
下
ヲ
三
.
\
量
(二 六 文 字 ) は 、 別 表 の よ う に な る 。
高母音
と子音
︹a︺ 母 音
L
中 後
剛
発 音 の仕 方 が あ る。 つま り 、普 通 の発 音 の仕 方 以 外 に 、 出
気 音 (ま た は 帯 気 音 ) と 放 出 音 (ま た は 破 裂 音 ) の区 別 が
あ る 。 最 初 の問 は と ま ど う かも し れ な いが 、 出 気 音 や放 出
音 のば あ いは 、子 音 と 母 音 を 同時 に 発 音 し よ う と は 思 わ ず 、
第 [課
︻基 本 会 話 1︼
Huan:Ari,nogagheswa-tarima-ni.
ケ チ ュア 語を 話 し ます か ?
フ ア ン ﹁は い 、 私 は ケ チ ュ ア 語 を 話 し ま す 。﹂
ペ ド ロ ﹁彼 ら も ケ チ ュ ア 語 を 話 し ま す か ? ﹂
一107一
ま ず 子 音 を 発 音 す る [唇 の 形 を 作 り 、 そ れ に続 け て 母音 を
Huan:Manaallin-to-churima-yku.
発 音 す る よ う に練 習 す れば 、 出 気 音 や放 出 音 にも や が て慣
Huan:Ari,paykuna-pasgheswa-tarima-nku.
れ て く る こと だ ろう 。
Pedro:Qan,gheswa-tarima-nki-chu?
(
訳 ) ペ ド ロ ﹁あ な た は 、 ケ チ ュ ア 語 を 話 し ま す か ? ﹂
Pedro:Allin-to-churima-nkichis?
決まり文句
授 業 の 始 め と 終 わ り の挨 拶 、 そ れ に感 謝 の仕 方 の み を 、
≧ 一一
ロー
一
一甲Oげロ"
つぎ に 掲 げ てお く 。
元 気 です か ?
㌧ζ一一
口ー
ヨ憎
↓ ロO甲口餌出 〇三 ω爵 餌ヨ 四・
℃9ρロユロー
犀9ヨ 鋤●
﹀旨oげ四み四9σ
q﹃餌島 臨叱 匹 ・
元 気 です 。
ワ のり
ありがとう。
ま た 、 明 日。
ま た 、 会 う 日ま で。
お元気 で(
永 い 別 れ の ば あ い )。≧ ぎ =甲恩 ●
Pedro:Paykuna-pasgheswa-tarima-nku-chu?
四
フ ア ン ﹁は い 、 彼 ら も ケ チ ュ ア 語 を 話 し ま す 。﹂
ペ ド ロ ﹁あ な た が た は ケ チ ュ ア 語 を 上 手 に 話 し ま す
か?﹂
ヘヨ
フ ア ン ﹁い い え 、 私 た ち は 上 手 に は 話 せ ま せ ん 。﹂
︻文法 1 ︼ 人 称 代 名 詞 (
・
王格 )と 現在 時 制
て ケ チ ュ ア 語 の ば あ い 、動 詞 の 活 用 語 尾 に 相 当 す る 役 割 も 、
そ れ ぞ れ の 接 辞 が え ん じ る 。 つま り 、 不 規 則 変 化 す る 動 詞
は 存 在 し な い、と 言 いか え る こと が でき る。 ま た 、 ケ チ ュ
﹁排 他 的 .人 称 複 数 ﹂ と 、 聞 き 手 を も 含 む
ア 語 に は 、 一人 称 複 数 は 二 種 類 あ る 。 聞 き 手 を 含 ま な い 、
話 し手だ け の
﹁包 括 的 一人 称 複 数 ﹂ の 二 種 類 で あ る 。 ニヨ 餌叱 (話 す ) と
Zoρ鋤ユヨ ロ良 ・
い う 動 詞 を 例 に 取 れ ば 、 つぎ の よ う に な る 。
私は、話します。
℃鎚 ﹁巨 卑口●
Oき ユヨ 鋤出閃凶
●
(
女)は、話します。
あなたは、話します。
彼
︻
文 法 2 ︼ 疑 問 詞 の な い疑 問 文
疑 問 詞 の な い疑 問 文 は 、 接 辞 のδ冨 を 疑 問 と さ れ る 単 語
に 接 続 す る こと によ り 作 成 す る 。 名 詞 や 動 詞 と も 、 ま た 形
容 詞 や 副 詞 と も 接 続 す る こ と が でき る。
目げ旨富み餌ヨニ昌四ー
ロ匹 Oげロ∼
(あ な た は 、 パ ン が ほ し い の で す か ? )
]
≦鋤コ9δげロρげΦω≦卑蜜 ユ日鋤出匹 "
(あ な た は 、 ケ チ ュ ア 語 を 話 さ な い の で す か ? )
︻文 法 3 ︼ 否 定 文
ケ チ ュ ア 語 の否 定 文 は 、ヨ き 餌⋮⋮oぎ に よ っ て 作 成 す る 。
否 定 し よ う と 思 う 単 語 に δげ=を 接 続 す る こ と に よ り 、 作 成
す る。
ヨ
ト
﹁ 窪 k = 窪= 窪 4 = α ㏄≦ 郎,F鐸 ,
= = ⊆9= ,O = ⊆ ・
(
彼 は 、 ケ チ ュ ア 語 を 話 さ な い 。)
℃①ユ鴨Oヨ 四口9
Ω巴=昌み甲Oげ=ユヨ餌P
(ペ ド ロ は 、 上 手 に は 話 せ な い 。)
(
対 格 を 表 わ す 、 ﹁を ﹂。 形 容 詞 を 副 詞 に 変 え る )
︻そ の 他 の 接 辞 ︼
み鋤
(
並 列を 表 わ す 、 ﹁
も ﹂)
私 た ち は 、 話 し ま す 。(
排 他 的 )Zoρ翅 ざ ﹁巨 卑旨 ロ・
私 た ち は 、 話 し ま す 。(
包 括 的 )Zoρき o巨 ωユ§ 卑コ〇三 ω・
も霧
℃昌 ざ 口鋤﹃冨 四出閃F
Oき ざ 墨 ﹁巨 甲ロ匹 o霞 ω●
(
女)らは、話します。
あなたがたは、話します。
彼
一108一
第 二課
Noriko:Buenosdias,wiragocha.
Pedro:Ima-taqsuti-yki-ri?
あ な た の お名 前 は ?
Noriko:NorikoTanakasuti-y.Qan-pasuti-yki-ri?
Pedro:Noga-qsuti-y-qaPedroTupa.
Noriko:May-manta-taqka-nki-ri?
Pedro:Llagta-y-qaLima.Lima-mantaka-ni.Qan-ri?
Noriko:Noqaqllagta-y-qaTokio,Japon-mantaka-ni.May-pi-n
wasi-yki?
Pedro:Wasi-y-qaQosgo-pi-n.Haku-chuQosgo-ta?
﹁お は よ う 。﹂
(訳 ) ペ ド ロ ﹁お は よ う 。﹂
のり 子
﹁私 の 名 前 は 田 中 の り 子 で す 。 で 、 あ な た の
ペ ド ロ ﹁あ な た の 名 前 は 何 と い い ま す か ? ﹂
のり子
名前は?﹂
﹁あ な た は ど ち ら の ご 出 身 で す か ? ﹂
ペ ド ロ ﹁私 の 名 前 は ペ ド ロ ・ト ゥ パ で す 。﹂
のり 子
﹁私 の 町 は 東 京 で す 。 私 は 日 本 出 身 で す 。 あ
あなたは?﹂
ペ ド ロ ﹁私 の 町 は リ マ で す 。 私 は リ マ出 身 で す 。 で 、
のり 子
な た の家 は ど こに あ り ま す か ?﹂
⊃
緒 に 行 き ま し ょ う 。 こ の道 路 は ク ス コ へ
ませんか?﹂
ペ ド ロ ﹁私 の 家 は ク ス コ に あ り ま す 。 ク ス コ に 行 き
のり 子
通 じ て いま す か ?﹂
﹁そ れ で は 、 車 で 行 き ま し ょう 。﹂
ペ ド ロ ﹁は い 、 ク ス コ に 通 じ て い ま す 。﹂
のり 子
一109一
五
︻
基 本 会 話 2︼
Pedro:Senora,Buenosdias.
Noriko:Haku-yakuska.KaykarritiraQosqo-man-churi-n?
Pedro:Ari,Qosqo-man-miri-n.
Noriko:Chhaynaqa,hakukarru-pi.
︻
文 法 4 ︼ 所 有 の表 わ し 方
︹a︺ 人称 代 名 詞 (
所 有 格 )に相 当 す る 接辞 を 使 用 す る 場合
私たち の (
排 他 的 ) 曵ざ
あ な た がた の
出評=
叱置〇三ω
党
受匹
彼 (
女 )らの
私の
あなた の
出
私たち の (
包 括 的 ) 出 〇三 ω
彼 (
女) の
︹b ︺ 所有 の接 辞 を 使 用 す る 場 合
母 音 で終 わ る 名 詞 や代 名 詞 には ρを 、 子 音 で 終 わ る 名 詞
や 代 名 詞 に は冨 と いう 所 有 の 接 辞 を そ れ ぞ れ 付 加 し て 表
現す る。なお、ρは ρ窟 の 形 で 使 用 さ れ る こ と が 多 い 。 ま
た 、 ︹a︺ ・ ︹b ︺ を 一緒 に 使 用 す る こ と が で き る 。
℃亀 も簿を鋤撃 亭嘗 コoρ巴 一
き 置餌巨
、﹂
ムよ 、 雨又つ ㌧
郵 尽、
訪 ・と 一
﹂
)
ノ
/
f
イー ∠
イ
レ6 ﹁
﹂
多ビ
ー在F
こ
(妻
層
、
⊂
﹁○\
=二き 甲ρ (ま た は ==9
。
昌甲ρb鋤) oげ帥ζ 帥÷ 且 一
冨口冠甲旨 F
(1 )
(
私 た ち は 、 フ ア ナ の 畑 で 働 き ま す 。)
︻
文 法 5 ︼ 疑 問 詞 のあ る 疑 問 文
︹a︺ 巨 餌と ヨ 9。︽
ケ チ ュア語 の疑 問 詞 のば あ い、 さ ま ざ ま な 接 辞 と 結 合 す
る こ と に よ り 、 多 様 な 疑 問 文 を つく る こ と が で き る 。
一8 餌 ﹁な に ? ﹂
一
8 鋤出 冨 覧 奪
ゐ四芝帥ω曙 ー
ヨド
(こ れ は 何 で す か ? / こ れ は 私 の 家 で す 。)
﹁ど こ ? ﹂
す 。)
(何 を し て い る の で す か ? / サ ッ カ ー を し て い ま
一
ヨ 鋤み鋤≡ ≦甲ωげ鋤出臨 "謹 淋
ぴ亀 蜜 ℃ロ匹軍 ωげ叩葺
ヨ塁
い ま す 。)
っ て
犀9。出 轡
い る の で す
か ? / 私
]
≦昌bぎ ρげΦω
ミ卑富 巻 魯 卑ωげ甲口匹"Z鋤轟 § き 罎 .
審 粂且
葦 o冨 あ げ卑 巨
っ て
ュ ア 語 を 習
で 習
(ど こ で ケ チ
は 奈 良 大 学
]
≦ 亀 -巳 9。昌準 口 吋 鋤出 匹 " 磯 二〇鋤︽ーヨ き 5
、ノ ; 一つ 武一hロド才 尽、トナ ,
h︿
ズ7
// し
■}
﹁ケ
i口
U釜
イノプ
尽
ノ
!-( 、﹂ 6 、﹂︻L,︻済ノ﹁
ー ﹁ ヲ
`●
}
ノ!ノ
﹂ー
﹁
﹂
ー、㌃
ド
ー ○\
︹b ︺ 多 様 な ニ ュ ア ン ス の 疑 問 文
同 じ意 味 の疑 問文 でも 、使 用 す る接 辞 の種 類 な ど に よ つ
て は 、 ニ ュ ア ン ス が 微 妙 に 異 な っ て く る 。 た と え ば 、 ﹁お
(警 官 に よ る 職 務 質 問 の ば あ い
名 前 は ? ﹂ と いう 疑 問 文 で も 、 つぎ の よ う に 少 な く と も 三
通 り の表 現方 法 があ る。
一
日 卑ω三 曙 範
な ど 、紋 切 り型 の表 現 )
110一
一
日餌出 ω爆口叱匹 "
(て いね いな 表 現 )
(
普 通 の表 現 )
(﹁あ る ﹂) や 所 有
一
ヨ餌富ρω三 芝 軍 亀
︻文 法 6 ︼ 冨 党 動 詞
冨 叱と いう 動 詞 は 、 存 在
(﹁持 っ て い
六
第 三課
︻基 本 会 話 3︼
お 元 気 です か ?
(
移 動 す る 方 向 を 表 わ す 、 ﹁へ﹂、 ﹁に﹂)
ベ ルナ
のり 子
﹁私 も 元 気 で す 。﹂
﹁は い、 元 気 で す 。 で 、 あ な た は ? ﹂
一111一
(﹁で あ る ﹂) を 表 わ
Noriko:Chhaynaqahaku-yausghay-ta.
る ﹂)、 あ る いは 状 態 ・性 格 ・職 業 な ど
Noriko:Noga-past'antaghatu-manri-sha-ni.
す 動 詞 で あ る 。 後 者 の意 味 の 場 合 、 三 人 称 単 数 現 在 で は 省
Berna:Tanta-man-mirisha-ni.Qan-ri?
略 さ れ る こ と が 多 い。
Berna:Qhatu-qallagtaukhu-pi-n.
ZOρ甲ρ鋤︽餌Oげ四〇げΦρ犀卑昌憎勺鋤︽も餌ω︽帥Oげ鋤Oげ①ρ叱魅●
(
音 調を表わす)
(前 者 は 子 音 の後 、 後 者 は 母 音 の後 に接 続
し、音調を表わす)
(
話 題 を表 わ す 、 ﹁は﹂)
Noriko:May-to-taqri-sha-nki-ri?
﹁の り 子 さ ん 、 お 元 気 で す か 。﹂
Berna:Noga-pasallin-lla.
(
時 間 的 ・空 間 的 な 起 点 を 表 わ す 、﹁か ら ﹂)
(訳 ) ベ ル ナ
Noriko:Ari,allin-lla-nkasha-ni.Qan-ri?
﹁ど ち ら へ お で か け で す か ? ﹂
(
時 間 的 ・空 間 的 な 場 を 表 わ す 、﹁に﹂﹁で ﹂)
Berna:Noriko,allin-lla-chukasha-nki?
のり 子
Berna:Chaki-pi-chukarru-pi-chu?
(
私 は 教 師 で す 。 彼 も 教 師 で す よ 。)
(こ の あ た り に は 、 学 校 は あ り ま せ ん 。)
-富
口
・
1●
『一
●
(
喜 び や 共 感 な ど の感 情 を 表 わ す )
Noriko:Hakuchaki-pi.
冨 ︽⇒Φρも苧ρロヨ 鋤口鋤賓四〇げ鎚 ≦¢ω幣ρ鋤閃鋤甲OげF
窟
ー
ヨ 9昌
巳 9昌$
叱 魅
1:
︻そ の 他 の 接 辞 ︼
ll
,
ρ餌
邑 葺
﹁私 も パ ン 市 場 へ行 く と こ ろ で す 。﹂
ベ ル ナ ﹁パ ン を 買 い に行 く と こ ろ で す 。で 、あ な た は ? ﹂
のり 子
ら ボ
(
女 ) ら は 行 く と こ ろ で す 。℃昌 ざ 塁 亭 珍 年葵 F
あ な た が た は 行 く と こ ろ で す 。Oき ざ 墨 亭 ωげ鋤出匹〇三ω.
彼
︻
文 法 8 ︼ 冨 ω冨 叱動 詞
﹁そ れ で は 、 急 い で 行 き ま し ょ う 。﹂
詞 で あ り 、 た った 今 の 状 態 や 所 在
ベ ル ナ ﹁市 場 は 町 の 中 央 に あ り ま す 。﹂
のり 子
﹁徒 歩 で す か 、 車 で す か ? ﹂
である。
(
﹁い る ﹂) を 表 わ す 動 詞
冨 ω冨 党 と い う 動 詞 は 、 冨 叱動 詞 の 進 行 形 か ら 生 ま れ た 動
ベ ルナ
﹁歩 い て 行 き ま し ょ う 。﹂
ヨ9
。⇒ (移 動 す る 目 的 や 対 象 、 例 え ば 取 得 や 参 加 、 を
︻そ の 他 の 接 辞 ︼
(あ そ こ に 私 た ち の 牛 た ち が いま す 。)
=鋤ρ趙 嘗 芝餌閃鋤出 〇三 ω
爵ロロ国閃餌ωげ四出 閃二・
(私 は 元 気 で す 。)
Zoρ餌巴出コー
=鋤吋霧 げ甲巳 .
のり 子
︻文 法 7 ︼ 動 詞 の 進 行 形 の 作 り 方
動 詞 の 進 行 形 は 、 時 制 の いか ん に か か わ ら ず 、 動 詞 の 語
幹 と 語 尾 に 相 当 す る 接 辞 と の あ いだ に 、 ωげ9
。と いう 接 辞 を
追 加 す る こと に よ り 、 作 成 す る 。 た と え ば 、 現 在 時 制 のば
あ い 、 苓 ︽ (行 く ) と い う 動 詞 を 例 に と れ ば 、 つ ぎ の よ う
ρき 箒 ωゴ卑昌軍
Zoρ餌亭 ω
げ卑ロ一
.
嵐
出餌
(
通 信 や 運 搬 の 手 段 を 表 わ す 、 ﹁で﹂)
(
﹁あ いか わ ら ず ﹂ と い う ニ ュ ア ン ス を 表 わ す )
長 hソみ
9、 ﹁\ 一 ﹁こ コ
=
),ワ
ノ} 一!﹂ 一ー L\
私 は 行 く と こ ろ です 。
℃鎚 亭 ωげ甲戸
こ へよる ○
あなたは行くと ころです。
(
包 括 的 ) は行 く と こ ろ で す 。
Zoρ昌 閃= 亭 ωげ甲図閃F
(
排 他 的 ) は行 く と こ ろ で す 。
彼 (
女) は行 く と こ ろ です 。
私たち
私たち
Zoρ餌コ〇三 ω阜 ω
げ四出〇三 ω●
一112一
第四課
あれは何です か?
Miguel:Hagay-qasarachakra-n.
Hiroshi:Kayllagta-pi-qapapa-paswing-n-chu?
Miguel:Ari,kay-pi-qasara-paspapa-pasallin-ta-yaruru-n.
Hiroshi:Qankuna-qchakra-ykichis-rimay-neq-pi-taq?
Miguel:Nogayku-qchakra-yku-qamayu-neq-pi.
Hiroshi:Chay-pi-passara-chuwina-sha-n?
(
訳 ) ひ ろ し ﹁あ れ は 何 で す か ? ﹂
ミ ゲ ル ﹁あ れ は ト ウ モ ロ コ シ 畑 で す 。﹂
ひ ろ し ﹁こ の 町 で は 、 ジ ャ ガ イ モ も 育 ち ま す か ? ﹂
ミ ゲ ル ﹁は い 、 こ こ で は 、 ト ウ モ ロ コ シ も ジ ャ ガ イ モ
も よ く と れ ま す 。﹂
ひ ろ し ﹁あ な た が た の 畑 は ど の あ た り で す か ? ﹂
ミ ゲ ル ﹁私 た ち の 畑 は 川 の ほ と り に あ り ま す 。﹂
ひ ろ し ﹁そ こ で は 、ト ウ モ ロ コ シ が 育 っ て いま す か 9﹂
ミ ゲ ル ﹁は い。 私 た ち は そ の ト ウ モ ロ コシ を 食 べま す 。
あ な た は 畑 を も っ て いま す か ? ﹂
ひ ろ し ﹁は い、東 京 に あ り ま す 。 そ こ で は コ メ だ け が
育 っ て いま す 。﹂
︻文 法 9 ︼ 指 示 語
ケ チ ュ ア 語 の 指 示 語 の ﹁こ れ ﹂、 ﹁そ れ ﹂、 ﹁あ れ ﹂ は 、 そ
れ ぞ れ ざ ︽、 oげ爵 、 げ餌ρ昌 で あ り 、 こ れ ら は ま た 、 ﹁こ の ﹂、
﹁そ の ﹂、 ﹁
あ の﹂ と し ても使 用 さ れ る 。ま た 、 接 辞 を追 加 す
る こと によ り 、 さま ざ ま な意 味 に使 用 す る こと が でき る。
出①ρ
(限 定 を 表 わ す 、 ﹁だ け ﹂)
(近 辺 を 表 わ す 、 ﹁⋮ ⋮ の あ た り ﹂)
︻そ の 他 の 接 辞 ︼
出餌
一113一
七
︻
基 本 会 話 4︼
Hiroshi:Ima-nhagay?
Miguel:Ari.Chaysara-ta-nmikhu-yku.Qan-pachakra-yki
kan-chu?
Hiroshi:Arf,kan-miTokio-pi.Chay-pi-qaarros-llawi行a-sha-n.
a-ni.
Pancho:Hayk'aq-taqphista-yki-ri?
Hiroshi:Iskayp'unchaymayokilla-pi.Pancho,awilu-cha-yki
kawsa-sha-n-raq-chu?
Pancho:Ari,isgonchunkawa.ta-yoq-nakasha-n.Awila-cha-y-pas
kawsa-sha-n-raq-mi.P'ay-qapusaqchunkawata-yoq.
Hiroshi:Hayk'a-taqwayge-pan.a-yki-kung-ri?
Pancho:Hukkuraqwayge-y,kinsataqsullk'apana-y-kuna.
Hiroshi:Sullk'apapa-cha-yki-rfhayklawata-yoq-fia-taq?
Pancho:Pay-qachunkawata-lla-yoq-raq-mi.
Hiroshi:Ima-taqsuti-n-ri?
Pancho:Lina-chasuti-n.Payllawanagha-taaghayku.Wasi-yoq-pas
agha-yku-taukya-n.
Hiroshi:Chhaynaqawasi-yoq-wankuska-chutiya-nkichis?
Pancho:Manakuska-chu.Ichaqasagap'unchaywasi-yku-ta
hamu-n.
Hiroshi:Wasi-yoq-ni-ykichisq:hapaq-chu?
Pancho:Riki.Pay-qaqhapaq-ya,karru-yoq,waka-kuna-yoqima.
Ichaqakarru-n-pinoga-puwanphutilla-taQosgo-man
apa-yku.
一114一
あ な た は、 何 才 です か ?
Hiroshi:Noga-qakuraq-ni-ykika-ni.Nakinsachunkawata-yoq-na
第五課
Pancho:Iskaychunkawata-yoqka-ni.Qan-ri?
八
︻基 本 会 話 5︼
Hiroshi:Pancho,hayklawata-yoqka-ni?
(訳 ) ひ ろ し
﹁パ ン チ ョ 、 あ な た は 何 才 で す か ? ﹂
﹁私 は あ な た よ り 年 上 で す 。 も う 三 〇 才 で
パ ン チ ョ ﹁二 〇 才 で す 。 で 、 あ な た は ? ﹂
ひ ろし
す 。﹂
﹁五 月 二 日 で す 。 パ ン チ ョ 、 あ な た の お じ
パ ン チ ョ ﹁あ な た の 誕 生 口 は い つ で す か ? ﹂
ひ ろし
いさ んは ご健 在 です か ?﹂
﹁あ な た の ご 兄 弟 は 何 人 で す か ? ﹂
健 在 で 、 八 〇 才 で す 。﹂
パ ン チ ョ ﹁は い、 も う 九 〇 才 で す 。 私 の 祖 母 も ま だ
ひろし
﹁妹 さ ん は 何 才 で す か ? ﹂
パ ン チ ョ ﹁兄 が 一人 で 、 妹 が 三 人 で す 。﹂
ひろし
﹁お 名 前 は 何 と い いま す か ? ﹂
パ ン チ ョ ﹁妹 は ま だ ]○ 才 で す 。﹂
ひろし
﹁そ れ で は 、 大 家 さ ん と 一緒 に 住 ん で い る
の つ く った チ チ ャ 酒 を 飲 み ま す 。﹂
チ ャ 酒 を つく り ま す 。 大 家 さ ん も 私 た ち
パ ン チ ョ ﹁リ ナ で す 。 私 は 、 こ の 妹 と 二 人 だ け で チ
ひ ろし
緒 では あ り ま せ ん 。 し か し 、 毎 日 私 た
ので す か ? ﹂
パ ンチ ョ コ
ひろし
ち の 家 に 来 ま す 。﹂
﹁
あ な た が た の大 家 さ ん は お 金 持 ち で す か 9﹂
パ ン チ ョ ﹁そ う で す と も 。 彼 は お 金 持 ち で す 。 車 も 、
牛 も 、 いろ い ろも って い ま す 。 し か し 、
彼 の 車 で 私 と 一緒 に ク ス コ ヘイ チ ゴ を 運
(2 )
ん で く れ ま す 。﹂
︻
文 法 10 ︼ 疑 問 詞 の あ る 疑 問 文
げ9。︽置9 ﹁い く つ? ﹂
=亀 匠 鋤み避 げニパ 榊
三 甲二"= ロ犀 ε 準 毬 自 閃げ§ 帥崔 ≦き
嘗 ωρ餌薮 富h (一泊 は 、 い く ら で す か ? / 食 事 代 込 み で 、
]泊 五 ド ル で す 。)
げ鋤︽閃ゴρ ﹁い つ? ﹂
=昌 置鋤ρ 冨 ω母 四爵午﹁鋤昌置 ∼Z鋤oげ巨 冨 芝讐鋤
尚卑 (
あなた
は 、 い つ 結 婚 な さ い ま し た か ? / 一〇 年 前 で す 。)
︻文 法 11 ︼ 数 の 表 わ し 方 ⋮ ⋮ 補 論 を 参 照 す る こ と 。
︻文 法 12 ︼ 比 較 の 表 わ し 方
ケ チ ュ ア 語 の 比 較 の 表 わ し 方 に は 、 い ろ い ろ あ る 。 ﹁も
っ と 年 上 ﹂ と いう 場 合 に は 、 餌ω芝き 閃ロ冨 ρの よ う に 鋤ωミき
と いう 副 詞 を 前 に 置 く 。 だ れ か と 比 較 す る 場 合 は 、 ー
ヨき 蜜
を 使 用す る こ と も でき る が 、普 通 は 所有 表 現を 利 用す る。
一115一
勺四竿ρ餌(
昌Oρ餌,
ρ)ざ 鑓 ρ昌幣零 (彼 は 、 私 の 年 上 で す 。)
℃翅 ゐ 餌ロoρ鋤白 き 蜜 ざ 轟 ρ白 貝 彼 は 、私 よ り も 年 上 で す 3
芝き
密
轟ρ
(同 伴 を 表 わ す 、 ﹁と 一緒 に ﹂)
(
時 間 が す ぎ て い る こ と を 表 わ す 、 ﹁す で に ﹂)
(
時 間 が ま だ 来 て い な い こ と を 表 わ す 、 ﹁ま だ ﹂)
iskaychunka
︻親 族 名 称 ︼
亡広毛き (追 加 的 同 伴 を 表 わ す 、 ﹁と 一緒 に ﹂)
chunkaisgon-ni-yoq
20
ア ン デ ス 社 会 は 、 か つ て 男 女 双 系 社 会 で あ った 。 そ の名
chunkapusaq-ni-yoq
19
残 が 親 族 名 称 にも 残 って お り 、 話 者 が 男 性 と 女 性 で は親 族
chunkaganchis-ni-yoq
18
ヨ chunkasogta-yoq
17
名 称 が 違 う ば あ いがあ る 。基 本 会 話 の例 では 、 話 者 の パ ン
︿補 論﹀ ケ チ ュア 語 の数 の表 わ し方
chunkapisga-yoq
16
チ ョ は 男 性 だ か ら 、 自 分 の 兄 弟 の こ と を 毛鎚 ρ①、 姉 妹 の こ
chunkatawa-yoq
15
と を ℃き 鋤と 呼 ん で い る 。 当 事 者 が 女 性 の 場 合 は 、 彼 女 の 兄
chunkakinsa-yoq
14
一116一
基数
chunkaiskay-ni-yoq
13
1
chunkahuk-ni-yoq
12
弟 は ε 田 、 姉 妹 は コ魯 餌と 呼 ば れ る 。 同 じ よ う に 、 当 事 者 が
chunka
11
ケ チ ュア語 の基 数 は 、 以 下 の通 り であ る 。
10
父 の ば あ い 、 息 子 は 魯 ロユ、 娘 は ロω島 凶
と 呼 ば れ る。 た だ し 、
pusaq
lsgon
︹a︺ 一か ら 二 〇 ま で
ganchis
8
(特 に 母 親 か ら ) ≦oミ四と
7
家 庭 の 中 で は 、 子 ど も は ]般 に
pisga
sogta
︹
省略︺を参
6
呼 ば れ る 。 親 族 名 称 一般 に つ い て は 、 第 六 課
tawa
5
︼
4
の 接 辞
(
複数形を作 る)
kinsa
の 他
閃⊆昌 四
(
持 って いる こ と や も って い る人 を 表 わ す )
iskay
3
ワコい一 ) 隔一',
○
舐 a﹂9 フ袖、﹂-ζ
︻そ
,
図Oρ
(子 音 で 終 わ る名 詞 と 人 称 代 名 詞 の所 有 格 と を
(
親 愛 を表 わ す )
とを接続す る)
接 続 し た り 、子音 で 終 わ る ﹂の位 の数 詞 と叱oρ
巳
oげ餌
2
9
huk
1
21
iskaychunkahuk-ni-yoq
30
kinsachunka
32
kinsachunkaiskay-ni-yoq
40
tawachunka
50
60
pisgachunka
sogtachunka
70
ganchischunka
80
pusaqchunka
isgonchunka
90
ヨ Φρ窪 ﹂ (順、番
100
pachak
111
220
pachakchunkahuk-ni-yoq
iskaypachakiskaychunka
303
kinsapachakkinsa-yoq
990
isgonpachakisgonchunka
1,000
waranga
2,000
iskaywaranga
・位
10,000
chunkawaranga
100,000
1.000.000
pachakwaranga
hunu
1.000.022
humsiskaychunkaiskay-ni-yoq
)
の
(
iskaynegen
)
の
(
課)
ただ し 、 こ の序 数 の形 は 、 本 や教 科 書 の章 を 数 え る ば あ
︻例 ︼ げロ吋 訟Φρ①口巻 oげ餌出 鋤 (第
一
話)
いく ら い し か 、 現 実 に は 使 用 さ れ な い。
(
第
δ犀亀 滞 ρΦ昌﹁
巨 甲8
7冨 ρ﹂
な お 、 た と え ば 並 ん で いる 人 やも の の順 番 を 数 え る 場 合
に は 、 別 の表 現 が 使 用 さ れ る 。 つま り 、 基 数 を
(
ざ 曵動 詞 の語 幹 + 接 辞 ρ、 [∼ 番 目 に ] あ る も の ) と 複 合
させることにより作成する。
︻例 ︼ 匹 昌ω9。爵 9♀ 富 巷 卑 ヨ 午 毛 卑︽・
(三 番 目 の も の を 私 の と こ ろ ま で 持 っ て き て く だ さ い。)
一117一
huknegen
kinsanegen
(の)
(の)
第6(の)
sogtanegen
第7(の)
ganchisnegen
(の)
(の)
第10(の)
(の)
isgonnegen
chunkanegen
chunkahuk-ni-yoqnegen
︹b ︺ 二 一以 上
序数
ケ チ ュア 語 の 序 数 は 、 基 数 に名 詞
階 ・等 級 ) を 複 合 す る こ と に よ り 作 成 す る 。
皿
皿
年 齢の表記法
ケ チ ュ ア語 で は 年 齢 は 、 原 則 と し て 基 数 +
﹁
毛卑 o叱 oρ﹂
9。oげロロ訂 婁 く翅 o只ミ餌寓 oρ)
で表 現 す る 。 な お 、 ﹁
≦讐餌叱oρ﹂ を 省 略 す る こ と も で き る 。
時 間 の表 記 法
﹁毛讐 帥﹂、 月 は
﹁パ≡ 鋤﹂、
閃甲巳・ (
あ な た は 何 才 で す か 。 / 私 は 四 四 才 で す 。)
︻例 ︼=亀 閃ゴミ四寓 oρ閃甲昌臨 "舅
▽
第 一に 、 ケ チ ュ ア 語 で は 、 年 は
﹁覧巨 oげ昌 ﹂ で あ り 、 年 月 日 は そ れ ら と 基 数 を
ごo麸 甲コ①・ (何 時 で す か ? / も う
借 用 し て 、 つぎ の よ う に 表 現 す る こ と が で き る 。
︻例 ︼ 一ヨ 餌 ︾o麸 甲自 ∼ 一ωρ8
九 時 で す 。)
(車 は 、 夜 の 八 時 三 〇 分 に 出 発 し ま す 。)
密 R 午 ρ餌 樽ロ樽卑 審 bロ同学ユー昌ρ鋤 ℃口ω餌ρ 詠O麸 ω閃一昌ω① Oげ口昌閃鋤
臼 首 竃ξ 冨
︼
田餌︽閃げ ロロ昌 も 幣昌 Oげ昌 餌︽日 9D口 Oげ鋤置 も 寄 δ 昌ω鋤 Oげ二昌閃鋤
臼 註 ミ oも 一-oげ魅・ (歩 く と 、 ど の く ら い か か り ま す
か ? / 三 〇 分 で し ょ う 。)
薯 卑 ロー
♂ 冨 ω鎚 四あ ρ餌 冨 曵ざ ● (私 た
そ の 他 、 時 問 の 表 現 法 に は 、 つぎ の よ う な 例 を あ げ る こ
と が で き る 。
そして日は
複 合 さ せ る こ と によ り 表 現 す る。 な お 、 曜 日 や 月 の名 は 現
︻例 ︼ Z oρ鋤旨 午 ρ簿 oげ巨 惹
、 一 ﹂πし
! 一 一ノ
一
〆.
﹁
)う巳
⊃ )一
﹂'己
3一、∋,"
り}∋■﹁
)㌧
画司
司
圃
う十,4
﹁)う■一M
⊃)ナ∋ ⊇噺"司
﹁ ⋮ ,⋮
卜4く`6F♂帥 ⊆レ
レ
hノ
(Fて睡
0で[
込
﹁kζ` ︽
く9C
Ω﹁k81
`h
ゾ9σ レ
込﹁`eレ
ー
k鴇レ
9 レ
込﹁kー
`9
ち は 、 結 婚 し て す で に 一 〇 年 に な り ま す 。)
在 で は ス ペイ ン語 か ら の借 用 語 であ る 。
嚇り 一、o 副﹁﹂﹂ 山
-國﹁) ) 詞詞﹁o 十⊃ 幽2"
レ6}
hド●P阪 h↑n k < /一 ︽︽9 e6F
I炉㌔n
︻例 ︼ oげロロ犀9・一
ω閃亀 良 曵oρ覧仁口oげ亀 oo貯 ぴ聴 犀竃卑且 芝p轟 昌ρ鋤
一D ) う一ゴ ﹂20 、 .ア 〇 一、 甫り )=⊇ コ
う.
ア " , 一、 o
G /吟ζ ↑レ ㌧ε ぐ レ9 hド ﹂
・G !吟く b↑ C レ Cρ旨 h〆9
一二 日 )
毛践 =も午 ﹃甲昌・ (
私 が ま だ ↓五 才 の と き に 、 母 は 亡 く
一〇 月
九 二 年
(ク リ
辞
﹁爵=コ9。﹂ は 必 要 な い 。
り 表 現 す る 。 な お 、数 詞を 伴 う ば あ い、複 数 形 を 表 わ す 接
ケ チ ュア 語 で は 、基 数 と普 通名 詞を 複 合 さ せ る こと に よ
数 の表 記法
な り ま し た 。)
V
〇 二ω辞σげ巴 OOま 昌-ρ帥 >b日Φ二〇卑ヨ 帥昌 Oげ鋤︽餌汽①-口 Oげニコ閃鋤
冨 。匿 = ωρ8 9 ロ爵 帥翼 錯 良 く8 蓄 準 冨
δ 閃餌宰 巳 叱 Oρ bゴ ロOげ四︽ (9崔 ) OO貯 ぴ、Φ 匹 =卑 官 ミ 四﹃餌昌ρ餌
5壽
ス ト バ ル ・ コ ロ ン は 、 一四 九 二 年 一〇 月 一二 日 に ア
メ リ カ に 到 達 し た 。)
第 二 に 、 時 刻 に つ い て は 、 ス ペ イ ン 語 か ら 時 ・分 な ど を
一118一
【恵 】Chunkaiskay-ni-yoqt'anta-taapa-mu-wa-y.(]日
2く'\細 噂eA川
面L↓ 鞄Q》
軍e
舶 Ψ!L)の30)
〔想 〕
Chunkaiskay-ni-yoq-taapa-mu-wa-y.(111Q'噂
∈)劃
(一)之
・
ミー 督 聖 楚'讐=・
率 肖II1111--\
り トQく!鞍 ○ Ψ 舳Pト)由30)
く 目 叶 思雇 製 ⊃ 喫 躯
襯 十思 も 申 肖
a
111t--「
《 叔 卜、7ミト ト 《 昏 ・
ム 」 細 羅 モ周」 喫 ○ へ 〆n碧
庚P'目111旧寵 藩 佃e藩
,担
勾 卜 督 連 築1ぺ
一レ1卜 罐e日1掴 吐 ヨ9毒卦裂_)》'葵
婆
酬 趣e艦 需 奥
虞 蜘細楚 之
⊃ £'謝
湘 蚕 る 認"○
較 駒
喫 卜,\
1ト
・〆 口 軽 霞 潔 養 翰 くr[ロ㌣ 楚 あ)裏脚 転 旺 」 》3ゆ
○ 喫 製'へ
〆rl栂
由・
伽艦 暇細
くx ス ー ム ミ 斑L↓%○
旺i-)ト!○
緬e%・
》 照 祀 畳ひ ゆ 逃 腐3楚
¢・L↓懸 躍 十・卜Q月A)築
戸Kτ
\一八 龍 細 笹
思 粁 導…築 慮 ゆ 趣 率 肖 卜 瀧 卦 くにゴ 悩 禦'国
繋 鞄 ⊃ 》3ゆ01-1-6∼'LauraLadrondeGuevara,Diccionario
レ杣 ゆ○
q・uechua,Lima,1998(∋%'いL「
【醒 】Noqa.qahuklme血rosoqtachunkacen伽e血rosayay・niyoqkani,pesoyLtaqsoqtachunkakilo.(奪
1赦
く ギ 八 琳 駒'葦
さ並'趣
細1並 『くOWロ
蝋 築
駒 ヤ ○)
Ψ 躯 申 蝋 卜・II'十
○慮 ゆ り 劃L!楚
縫 嶋'へ
母 る')の
埋 謎e榔
茎 毒ミ
悩 恥 悩"余
蛍 駒'輯
剣 駒虞 ○
創禽≦
⊃縫30
〆n割3'○
餌 睡 地 〆 之 ヤ,\ 寵 ㌣Cusco刃
刃 艦 暇)由 冥 ゆ 築'Nく
犀
用 茸酬 叫 煮祀 思 塒bviヨ
○ 畑 誕 温 縫 壁 厘 垣'卜,\1ト 、〆 幸li峠畑 葦9嶋3
口樗 督 聖 並'皿 隈唄Qosqo刃
食Cuzco
照 祀 ヤ ゆ%
需 煩
'いL↓曜 礁∼一
⊃喫0111由
【翠 】Chay-rihayklaqolqe-paq-miP(即
暴 楚'3v♂"氏
ひ
灸 ひ・)
(。・)F)e撫
Chunkatlanta-qaiskaysoles-paq.((〈
八 力i戸10軍
重ノ
粗
楚'3v8重
ノ恒 食 ひ ・)
慮 怠'掴
劃3'○
迷3掻
ぜ
暇
ヤ 八 寵e繍
露 旺)の 裏 》3ゆ
鮪e艦
龍 レ艦 祀 畳
ひ
り ⑩ ㌣腐 ⑱ ○
駝agradecer灸
○ 灸 ○ ト!躯
躍 斑 築 腐 ○喫 ○ 即e1恵
縦 恒 黒 楚'「
樋 蟹9櫛
卜 龍 制 昧e鞭
(Cう)咽
姑 率d卜
⊃ 縫 む 裏 楚 櫛8縫3劃
ξ 一⊃喫agradisi-y築
t掴(誉
日 〉\・ミ旨 畳ひo)
Hayk'a-taqhuktuta-ri.(1澤
ゆ 櫛8逃'Qusqu刃
如 網 冊 思 期 ℃3》
癒 聖 慶 ・匝
ヤ
ト 蝋卜 寵 思
築yusulpayki駒
津 蝉 築 慮 櫛 喫 土2枢 嬉 ○ 》v製)Φ
ゆ ○」
ゆ ○ 舳 衡 篭R亟 衡 ㌍ 圓 ‡6…
§L↓灸 ぐ 十・ゆ 趣 申 肖
ぺ 較 糊 旨轡 氏ひゆ 悩pe潟_⊃
網 盤 嘉 細 照"ヤ
軸龍 ぜ
一ra味
ρ⊃V垣
》 細1駆 駒 総 ゆ ○
一rqa粒 慮 ゆ ○_)喫
築
1 ①コ ー
診 鰹 ○ 》3ゆ
(4 )
(5 )
(6 )
を 接続 させる ことに より、過去 文を作 成す る。なお 、現在
っ て、 動 詞 の語 幹 と 、 語 尾 に相 当 す る 接 辞 と の 問 に そ れ ら
て い る の で す か ? / 私 の 兄 弟 と 話 し て いま す 。)
勺幣毛き O壁 9。ωげ①出 匹 "芝 昌 ρΦ巳
︽≦9口 冨 鴨幣 ωげ叩ロ一● (誰 と 話 し
私 は 教 師 で す 。)
ρき も帥 (
毛①ω芝 閃凶
)"区塁 口8 甲ρ (8 ρ甲ρ ≦ 9ω圃
宅 ・
(家 ) は ど れ で す か ? / 私 の は こ れ で す 。)
団日餌︽口① ﹁ど の よ う に ? ﹂
(あ な た の
ζ 昌 ρ8
日 昌 ρΦ口 ﹁ど れ ? ﹂
文 は 、 現 在 の意 味 だ け で な く 、 完 了 の意 味 を 表 わ す こ と も
あ る。
︻例 ︼ ζ ぎ 午 ﹁m出 評叢 甲oげロリζ 鋤口甲轟 ρ ヨ ぎ ロー
巳 ゐげロ● (ご 飯 を 食
ケ チ ュア 語 と いう 名 称 は 、 ス ペ イ ン人 に よ る 呼 び 方 で あ
べ ま し た か ? / ま だ 食 べ て い ま せ ん 。)
す か ? / 私 は 元 気 で す 。)
一日 塁 コ9出卑口冨 ωげ帥-口開一国≧ ぎ 巨 評霧 げ㌣巳 ● (ご 機 嫌 い か が で
﹁聖 な る 谷 ﹂ が 属 す る ケ チ
る。 ウルバ ンバや ユカイなど の
轟 図吋ロ げ①ヨ 午 蚕 出 一
● (何 の 目 的 で 奈 良 へ来 ら れ た の で す
一
ヨ 帥 ﹁塁 評⊆ Z碧 甲日 き げ鋤ヨ ニー
﹁甲口霞 "∪巴げ三 ω午 $ ユ評午 口簿受
圃日帥轟 旨 ロ ﹁な ん の 目 的 で ? ﹂
(人 間 の 言 葉 ) と 呼 ん で い る 。 た だ し 、 ﹁巷 鋤は 一般 的 な 人 間
か ? / 私 は 大 仏 を 見 る た め に 来 ま し た 。)
面 積、
を表わす
﹁ケ
(一九 九
﹁身 体 尺 ﹂ の 例 と し て は 、 ケ
(ト ポ ) と い う 面 積、
﹁労 働 尺 ﹂ (
身 体 尺 の 一 つ) で あ る 。
の 単 位 は 、 成 人 一人 が 一年 間 に 消 費 す る 穀 物 を 産 出 で き る
用 さ れ る ば あ いが あ る。 そ の他 、 ε窟
チ ュア 語 のば あ い、 付 図 の よ う な も のが あ り 、 今 日 でも 利
メー ト ル 法 以 前 の いわ ゆ る
五 年 ) に 修 正 ・加 筆 し た も の で あ る 。
チ ュ ア 語 の 数 詞 ﹂ ﹃資 料 ラ テ ン ア メ リ カ ﹄ 第 三 〇 号
補 論 は 、 ア ン ヘ リ カ ・パ ロ ミ ー ノ ー1 青 木 、 青 木 芳 夫
か?)
一ヨ 9 口9ρ口昌 ρ05 ①み潜 ヨ ニロ①出 匹 り (な ぜ お 金 が ほ し い の で す
巨 餌コ①ρ吟
ぎ ﹁な ん の 理 由 で ? ﹂
を 指 す ば あ いも あ れ ば 、 ミ ス テ ィな ど の非 イ ンデ ィ ヘナ に
た 。 ケ チ ュ ア 語 話 者 自 身 は 、 自 分 た ち の 言 語 を 歪 口① ω一
巳
ュ ア地 帯 の人 々 が 話 す 言 語 と いう と こ ろ か ら 、 こう 呼 ば れ
(7 )
(8 )
対 す る 自 分 た ち 1ー イ ン デ ィ ヘナ を 意 味 す る ば あ いも あ る 。
ざ 受 動 詞 と 吋9。ωげ帥受 動 詞 の 相 違 は 、 現 在 文 を 例 に と れ ば 、
つぎ のよ う に な る 。
︻例 ︼ 訳龍 冨 ︽oρ 冨 良 ・ (私 は 、 力 持 ち で す 。)
囚﹄ ℃①受oρ ざ ωげ卑昌い (私 は 今 、 力 が わ い て い ま す 。)
い ま す 。)
Qっ亀 ρごωρ餌 吋甲昌一
. (私 は 前 か ら 疲 れ て い て 、 今 も 疲 れ て
Qっ塁 ρゴ ωρ9 吋oωげ甲ロ一● (私 は 今 、 疲 れ て い ま す 。 で も 、
明 日 は 元 気 に な る か も し れ ま せ ん 。)
そ の 他 の お も な 疑 問 詞 に は 、 つぎ の よ う な も の が あ る 。
℃ぎ 評甲口匹 "く90げ碧 げΦρ 評卑ロ圃
・ (あ な た は ど な た で す か ? /
豆 ﹁だ れ ? ﹂
一120
ケ チ ュ ア語 の 身体 尺
6
Tupukunonchismanta
1
0
(出 典)Kawsayninchis:GulametodohgicaParaeldesarrollodela
asignaturadecienciasnaturalesenelsegundogradodeE.
P.B.,AnnetteDietschy-Scheiterle,MauricioEspinoza
RamosyBrindisMamanideOchoa,ed.validada,1986,
p.145.
一
占 代Ll本
Wikuは
の 身 体 尺 と 比 較 す れ ば
「あ た 」、T'aglliは
一121一
、Rikraは
「ひ ろ 」、
「つ か 」 に 相 当 し よ う 。