賃金不払いで土木工事業者を書類送検 - 沖縄労働局

厚生労働省
Press Release
沖縄労働局
【照会先】
沖縄労働基準監督署発表
平成 28 年 6 月 1 日(水)
沖縄労働基準監督署
監督課長 大城覚
(電話)098-982-1263
(FAX) 098-939-3193
賃金不払いで土木工事業者を書類送検
沖縄労働基準監督署(署長 長濱直次)は、本日、宜野湾市内の土木工事業者とそ
の代表取締役を賃金不払い(最低賃金法違反※の疑い)で、下記のとおり那覇地方検
察庁沖縄支部へ書類送検した。
※記の4の(2)参照
記
1.被疑者
(1) 法人 有限会社野嵩土木(のだけどぼく)
所在地 沖縄県宜野湾市野嵩一丁目30番5号
(2) 個人
同社代表取締役
A
2.違反条文
法人 最低賃金法第4条第1項
最低賃金法第40条(罰条:50万円以下の罰金)
最低賃金法第42条(両罰規定)
個人
最低賃金法第4条第1項
最低賃金法第40条(罰条:50万円以下の罰金)
最低賃金法第42条(両罰規定)
3.違反の概要
宜野湾市において土木工事業などを営んでいる有限会社野嵩土木は、労働者
4名に対し、平成26年2月分と3月分の賃金総額1,098,000円を所
定賃金支払日(平成26年3月10日、4月10日)に支払わなかったもの。
4.参考
(1) 本件は、沖縄労働基準監督署が労働者から賃金不払い(法違反)の是正を求
める申告を受けて、行政指導を行っていたが、是正が図られなかったため、書
類送致するに至った。
(2) 違反条文については、労働基準法第24条(30万円以下の罰金)と最低賃
金法第4条第1項(50万円以下の罰金)が法条競合の関係となるため、罰則
の重い最低賃金法第4条第1項を適用した。
(3) 賃金不払い当時の沖縄県最低賃金額は、時間額664円であった。
関係法令
最低賃金法
(最低賃金の効力)
第4条
第1項
使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支
払わなければならない。
(罰則)
第40条
第4条第1項の規定に違反した者(地域別最低賃金及び船員に適用される特定
最低賃金に係るものに限る。)は、五十万円以下の罰金に処する。
(両罰規定)
第42条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その
法人又は人の業務に関して、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほ
か、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。
労働基準法
(賃金の支払)
第24条
第1項
賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法
令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な
支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、ま
た、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある
ときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表
する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
第2項
賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨
時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第89条に
おいて「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。