RNA 生物学分野セミナー(第1回) リボソームの構造と機能 理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター 構造・合成生物学部門 竹本 タンパク質機能・構造研究チーム 千重 博士 リボソームは全ての生物が保持している、直径およそ 300Å程度、分子量は 3MDa を超える細胞内顆粒である。1950 年代に電子顕微鏡でその姿が捉えられた後、 タンパク質とRNAで構成されていることや、タンパク質を合成する装置であるこ となどが明らかにされた。分子生物学の幕開けと共に、鋳型であるmRNAやアミ ノ酸の運び手としてのtRNA、翻訳因子など様々なリガンドが発見され、それら の結合位置が着々と同定された。2000 年には、原子分解能でリボソームのX線結 晶構造解析が報告され、2009 年のノーベル化学賞の受賞対象となった。2012 年 以降は、クライオ電子顕微鏡による高分解能解析が盛んになり、構造と機能に 関する知見が加速度的に集積しつつある。 本講演では、リボソーム上で起こるいくつかの反応について、rRNAとリガン ドとの分子間相互作用を解説し、反応メカニズムについて議論したい。 2016 年 6 月 10 日(金)13:00 - 14:45 生命棟 連絡先:メディカル情報生命専攻 [email protected] 地下 セミナー室 RNA 生物学分野 富田耕造 内線 63611
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