北陸経済調査 - 北陸財務局

平 成 2 8 年 5 月 2 7 日 発 表
北陸経済調査
〔管内経済の概況〕
北陸財務局管内(石川、富山、福井県)の最近
の経済動向をみると、一部に弱さがみられるもの
の、回復している 。
(総括判断のポイント)
個人消費は、回復している。
生産は、一部に弱さがみられるものの、回復している。
雇用情勢は、着実に改善している。
【先行き】
○ 企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の
効果もあって、着実に回復を続けていくことが期待される。
○ 海外景気の下振れなどが景気を下押しするリスクとなっている
ことから、その動向に留意が必要。
○ 北陸地域における人手不足に伴う企業活動への影響が懸念。
○ 平成28年(2016年)熊本地震の影響に注視。
【総括判断】
28年4月
項 目
総括判断 回復している。
28年5月
前回との
比較
一部に弱さがみられるものの、回復し
ている。
【主要項目の判断】
項 目
28年4月
28年5月
個人消費 回復している。
回復している。
住宅建設 緩やかに回復している。
緩やかに回復している。
公共事業 前年を上回っている。
前年を上回っている。
生
産 回復している。
雇用情勢
一部に弱さがみられるものの、回復し
ている。
着実に改善している。
着実に改善している。
一部では、人手不足感が強まっている。 一部では、人手不足感が強まっている。
平成28年 5月
財務省 北陸財務局
お問合せ先
財務省 北陸財務局 経済調査課
TEL (076) 292-7858
FAX (076) 292-7953
前回との
比較
1.個人消費
・・・ 回復している
(1) 百貨店・スーパー販売
3月の百貨店・スーパー販売は、衣料品の動きが鈍いものの、引き続き飲食料品が増加していることや高額品に動き
がみられることなどから、回復している。
(注)調査対象事業所の見直しにより、販売額については、平成27年6月以前と平成27年7月以降で連続性がなくなっている。
(資料)経済産業省、中部経済産業局
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(2) コンビニエンスストア販売等
3月の
・ コンビニエンスストア販売は、飲料や惣菜等に動き
がみられることから、堅調となっている。
・ ドラッグストア販売は、品揃えの拡充により飲食料
品等に動きがみられることから、順調となっている。
・ ホームセンター販売は、日用品の動きが鈍いもの
の、DIY用品等に動きがみられることから、前年並み
となっている。
・ 家電大型専門店販売は、テレビ等に動きがみられ
ることから、緩やかに持ち直している。
(資料)経済産業省、北陸財務局
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(3) 新車販売
4月の新車販売台数は、小型乗用車は前年を上回っているものの、普通乗用車、軽乗用車は前年を下回って
おり、弱い動きとなっている。
(資料)日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会、各県自動車販売店協会、
軽自動車協会(石川県、福井県)、軽自動車検査協会(富山県)、北陸財務局
( 消費者物価 )
3月の消費者物価(金沢市、生鮮食品を除く総合)は、前年を下回っている。
(資料)総務省、石川県
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(4) 観光・旅行関連
①主要観光地
4月の主要観光地の入込客数は、好調となっている。
5月も高水準を維持しているとの声を聞いている。
(注)外国人客は無料入園者を除く。
(資料)石川県金沢城・兼六園管理事務所
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②主要温泉地
3月の主要温泉地の宿泊客数は、好調となっている。
4~5月についても、高水準を維持しているとの声を聞いている。
(資料)北陸観光協会
( 旅行取扱状況 )
4~5月の旅行取扱状況は、
・ 国内旅行は、ゴールデンウィークを中心に、関西方面や東北方面に動きがみられるとの声を聞いている。
・ 海外旅行は、ハワイなど一部に動きがみられるものの、引き続き欧州方面の動きが鈍いとの声を聞いている。
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2.住宅建設
・・・ 緩やかに回復している
3月の住宅建設を新設住宅着工戸数でみると、緩やかに回復している。
(資料)国土交通省、北陸財務局
3.公共事業
・・・ 前年を上回っている
4月の公共事業を前払金保証請負金額でみると、前年を上回っている。
(資料)北海道建設業信用保証㈱、東日本建設業保証㈱、西日本建設業保証㈱、北陸財務局
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4.生産
・・・ 一部に弱さがみられるものの、回復している
(注)北陸(3か月平均)は当局試算。
(資料)経済産業省、中部経済産業局
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業種別にみると、
電子部品・デバイスは、自動車向けが堅調となっているものの、ス
マートフォン向けが弱い動きとなっていることから、全体では生産水
準を落としている。
化学は、大宗を占める医薬品が、後発医薬品を中心に高水準の
生産を続けている。
はん用・生産用・業務用機械は、金属工作機械が弱含んでいるほ
か、土木建設機械が低調となっていることなどから、全体では弱い
動きとなっている。
繊維は、衣料向け、非衣料向けともに横ばいとなっている。
金属製品は、大宗を占めるアルミ建材が、住宅用が持ち直しつつ
あるものの、ビル用が弱い動きとなっていることから、全体では弱含
んでいる。
(資料)中部経済産業局
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5.雇用情勢
・・・ 着実に改善している。一部では、人手不足感が強まっている
3月の有効求人倍率は、上昇している。
新規求人数は、前年を上回っており、新規求職者数は、前年を下回っている。
なお、サービス業、販売業を中心に、人手不足感が強まっている。
また、雇用保険受給者実人員は、前年を下回っている。
(資料)厚生労働省、北陸財務局
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(資料)各県労働局、北陸財務局
(注)構成する福井県の「生産工程」には、一部職種が含まれていない。
(資料)金沢公共職業安定所
(注)パートタイムを含む。
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6.金融
・・・ 預金、貸出金ともに前年を上回っている
(1) 預金
2月末の金融機関の預金は、前年を上回っている。
(2) 貸出金
2月末の金融機関の貸出金は、前年を上回っている。
(資料)日本銀行、信金中央金庫、北陸財務局
(資料)日本銀行、信金中央金庫、北陸財務局
(参考)法人・個人別貸出金
(参考)貸出約定平均金利
(資料)日本銀行
(注)北陸3県内に本店を置く地方銀行・第二地方銀行の貸出金利を加重平均したもので、当座貸越を
含め、金融機関向け貸出を除いたもの。全国は地方銀行。
(資料)日本銀行
(注)北陸3県内に本店を置く地方銀行および第二地方銀行。
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7.企業倒産
・・・ 前年を上回っている
4月の企業倒産(北陸3県)は、件数は前年を上回っているものの、負債総額は前年を下回っている。
(資料)東京商工リサーチ
(本調査における留意事項)
1.グラフデータの「p」は速報値。
2.資料出所に「北陸財務局」とあるものは、当局において石川県、富山県、福井県の計数を合算等し、北陸3県の計数を試算したもの。
3.正社員の有効求人倍率(9ページ)について、北陸の計数は、石川県、富山県、福井県の有効求人数(正社員)、有効求職者数(パートタイムを除く常用)
を合算して試算したもの。
4.新規求人数、新規求職者数の推移(9ページ)について、北陸の計数は、石川県、富山県、福井県の新規求人数(パートタイムを含む全数、原数値)、
新規求職者数(パートタイムを含む全数、原数値) を合算して試算したもの。
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