労働供給の意思決定 愛知学院大学経済学部 野村友和 労働供給モデル • 労働者は,賃金を得て消費財 を購入し,消費と余暇時間か ら効用を得る • 労働者は一日に利用可能な時 間を,賃金労働と余暇に配分 消費 w×T+V • 利用可能時間:T • 時間あたり賃金:w • 賃金以外の所得:V • 最適な消費と余暇の組合せは 無差別曲線と予算制約(時間 制約)線の接点 愛知学院大学経済学部 w V 0 余暇時間 T 労働時間 野村友和 T 0 余暇時間 非労働所得の増加 • 余暇時間は上級財 • 非労働所得の上昇は,労働時 間を減少させる 消費 w×T+V w V 0 T 愛知学院大学経済学部 野村友和 余暇時間 労働時間 T 0 余暇時間 賃金の上昇 • 時間あたり賃金がwからw’に 上昇すると予算制約線が変化 • 労働者の選択も変化 消費 w’×T+V • 賃金上昇は,余暇の機会費用を w×T+V 上昇させ,労働者は余暇を減ら して労働時間を増やそうとする。 →代替効果 • 賃金上昇は所得を上昇させる。 V 余暇は上級財なので,所得の上 昇により労働者はより多く余暇 を楽しもうとする。 0 →所得効果 T 愛知学院大学経済学部 野村友和 w’ 余暇時間 労働時間 T 0 余暇時間 賃金上昇と労働時間① • 賃金の上昇により,労働者の 選択はA点からB点に移動 • 新しい予算制約線を,A点を 通る無差別曲線と接するまで 左下に平行移動し,接点をM とする 消費 w’×T+V B w×T+V • A→M 代替効果 ① • M→B 所得効果 ② A V • 右図では代替効果が所得効果 を上回っており,賃金上昇に より労働時間は増加する。 愛知学院大学経済学部 M w’ ① ② 0 余暇時間 T 労働時間 野村友和 T 0 余暇時間 賃金上昇と労働時間② • 所得効果が代替効果を上回れ ば,賃金上昇により労働時間 は減少する。 • 右図では所得効果が代替効果 を上回っており,賃金上昇に より労働時間が減少する。 消費 w’×T+V M A w’ V 愛知学院大学経済学部 B w×T+V ① ② 0 余暇時間 T 労働時間 野村友和 T 0 余暇時間 労働供給曲線 消費 賃金 労働供給曲線 D C D C B A V 0 T B 余暇時間 労働時間 T 余暇時間 A 0 労働時間 賃金が一定以上になると,所得効果が代替効果を上回るため,労働供給曲線は後方屈折 愛知学院大学経済学部 野村友和
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