日本学術振興会ワシントン研究連絡センター カリフォルニア大学、州外在住学生の入学を州内在住学生よりも優遇(3 月 30 日) カリフォルニア州監査役は 3 月 29 日、カリフォルニア大学(University of California)の入学審査及び財務に関する監査報告書「カリフォルニア大学 ~入 学 審 査 ・ 財 務 に お け る 決 定 は カ リ フ ォ ル ニ ア 州 在 住 学 生 に と っ て 不 利 ~ ( The University of California : Its Admissions and Financial Decisions Have Disadvantaged California Resident Students)」を発表した。これによると、同 大学は、州が設定した高等教育マスタープラン(Master Plan for Higher Education) の基準を満たさない州外在住の出願者を合格させており、学力面で入学条件を満た す州内在住学生が入学できない状況を生み出していることが明らかにされた。これ に対してカリフォルニア大学は独自で作成した報告書「大きな反響を呼ぶ問題に関 する率直な話 ~カリフォルニア大学の入学審査・財務・透明性~(Straight Talk on Hot-Button Issues:UC Admissions, Finances, and Transparency)」を発表し、 州監査役による指摘を否定した。2010-11 学年度~2014-15 学年度の期間に関する 主要な監査結果は以下の通り。 • 当該期間内で、州外在住学生の入学者数は82%増加したのに対し、州内在住 学生は1%減少。 • 同大学は、州内在住学生を希望以外の人気のないキャンパスに入学させるこ とによって魅力を抑止する一方で、州外在住学生は常に希望通りのキャンパ スに入学。 • 州外在住学生に対してはマスタープランの要件を無視し、州内在住学生の平 均もしくはそれ以上であれば合格と判定。また、入学した州内在住学生の平 均的成績を下回る州外在住学生約1万6,000人が入学。その反面、2005-06学年 度~2014-15学年度の間に、州外学生全体の平均的成績を上回る州内在住学生 約4,300人が不合格。 • 2014-15学年度に入学した州外在住学生のうち、マイノリティ学生は全体の 11%のみ。 なお、本監査報告書は https://www.auditor.ca.gov/pdfs/reports/2015-107.pdf から、 カリフォルニア大学が作成した報告書は http://universityofcalifornia.edu/sites/default/files/Straight-Talk-Repor t-3-29-16.pdf から、それぞれダウンロード可能。 Inside Higher ED, U of California Accused of Favoring Non-Californians https://www.insidehighered.com/news/2016/03/30/state-audit-accuses-u-cali fornia-putting-state-residents-disadvantage
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