2016年7月24日

加古川の小石 名前のつけ方と標本づくり
MMC サイエンスクラブ
橋元 正彦
● このワークショップでは
この丹波会場の近くを流れる加古川は、兵庫県一の大きな川です。その流域の地層や岩
石は、割れて小さくなりながら加古川を上流から下流へと流れていきます。
加古川で採集したいろいろな小石を見ながら、兵庫の大地にはどのような石があるのか、
そして兵庫の大地はどのようにしてできたのかを考えましょう。
最後に、加古川の小石を使って標本作りをします。
● 石の名前のつけ方
石は、そのでき方によって次のように大きく3つに分けること
ができます。
・砂や泥などが、海や湖の底にたまって固まった。(堆積岩)
・マグマが冷えて固まった。(火成岩)
・いったんできた岩石が熱や圧力によって変化した。(変成岩)
石の名前がわかれば、その石がどのようにしてできたがわかり
ます。石はじっと黙っていますが、そのうしろには火山の噴火や
プレートの運動など、壮大な大地の営みが隠されているのです。
● 加古川の小石
堆積岩では、砂岩や泥岩もありますが、一番多いのが溶結凝灰
岩(ようけつぎょうかいがん)という火砕流でできた岩石です。
7000 万年ほど前、大きな規模の火山活動があったのです。また、
黒や赤や白など、いろいろな色をしたチャートも多くみられま
す。これは、太平洋の南の遠くからやってきた岩石です。
火成岩では、花こう岩や流紋岩などが見られます。
変成岩では、緑色岩と呼ばれる玄武岩が変質した岩石がありま
す。
● もっとくわしく知るために
ホームページ『兵庫の山々 山頂の岩石』に、加古川の小石の写
真やその説明をのせますので、参考にしてください。
写真:加古川の小石
① 砂岩
② 溶結凝灰岩
③ 花こう岩
④ チャート