農学原論

土壌科学
1年次/ 2 単位
選択
前期
隅田 裕明【教授】
学科・クラス
指 定 等
学習目標
土とは何か?食料の確保と地球環境の保全に対し土がどのような働きをしているのか?このような素朴な疑問から出発する。農業と農学の基礎である土と
土壌学のアウトラインを、資源とその利用の面から解説し理解させる。食料問題を前提に土壌の資源としての意義を講義し、地力や人口問題にもふれる。さ
らに様々な気候条件下に存在する土壌の差異を明らかにし、とくに農業環境と土壌、およびその保全技術について理解させる。
学 び の 土壌生成、土壌機能、食糧生産、土壌利用、土壌侵蝕、無機循環、土壌管理、植物生産
キーワード
自然科学の基礎科目であり、無機化学、有機化学を履修していることが望ましい。
準備学習及び復習
の内容・履修条件
各講義の主要な図表についてプリントを配布する。板書およびAO機器を用いノートの作成を容易にする。
授業方法
講義回数の1/3以上の欠席は評価対象としない。定期試験90%とレポート10%による総合評価(地球環境での土壌の役割とその化学的機能が理解できていれ
ば合格(60点))
成績評価
基 準
参考書:三枝正彦・木村眞人編「土壌サイエンス入門」文永堂出版、久馬一剛編「最新土壌学」朝倉書店、副読本:久馬一剛「土の科学」PHP サイエンス
・ワールド新書、オフィスアワー:月∼金曜、12号館4階、土壌圏科学研究室
備 考
回 数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
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授 業 内 容
地球上での土壌の意義と役割
(1)土壌の定義、組織、形態 (2)土の機能 (3)土と人間生活(土と人間の様々なかかわり合い:資源としての土壌)
土壌の材料と生成
(1)土壌生成因子(土壌生成因子:気候・植生・地形・母材・時間) (2)人為の影響
土壌鉱物
(1)地殻と岩石(火成岩・変成岩・堆積岩) (2) 一次鉱物(種類と性質) (3)粘土鉱物(種類と性質、および農業とのかかわり)
土壌有機物の機能と役割
(1)有機物の種類(粗大有機物の分解と腐植の生成) (2)腐別(腐植酸・フルボ酸・ヒューミン) (3)腐植の役割
土壌のコロイド的性質
(1)陽イオン交換 (2)陽イオン交換容量 (3)陰イオン交換 (4)土の種類とイオン交換(火山性土壌の特異性、有機物・粘土鉱物との関係)
土壌の物理性
(1)土壌三相(固・気・液相)とその分布 (2)粒径組成(砂・シルト・粘土の構成割合) (3)土壌の構造(単粒と団粒) (4)土壌水(分類・水分恒数・
表示法) (5)コンシステンシイ(力学性)
土壌生態系
(1)土壌生物(植物根・土壌動物・微生物) (2)根圏微生物(種類と数量) (3)窒素循環 (4)窒素固定のメカニズム (5)農地の窒素経済
土壌の反応(土のpHと植生の関係)
(1)土壌のpH (2)活酸性と潜酸性(交換酸度) (3)土壌酸性化のメカニズムと酸性改良
土壌の物質循環(資源の再生と土の浄化力を中心に解説)
(1)窒素 (2)炭素 (3)リン (4)カリウム (5)イオウ
土壌分類
(1)土壌調査(方法) (2)土壌図(種類と作成法) (3)日本に分布する主な土壌と農耕地土壌分類
水田・畑・樹園の土壌
(1)水田と畑地の相違 (2)水田土壌(特徴と種類・Eh) (3)畑・樹園土壌(それぞれの特徴と種類)
先進国の集約農業
(1)アメリカ合衆国の単作化農業と技術要因 (2)西ヨーロッパ諸国の農業変遷 (3)日本農業の集約化と商業化、中間産地の農業
稲作圏としてのモンスーンアジア
(1)モンスーンアジアの気候、地形、稲作 (2)水田利用の意義 (3)水田利用を可能とする環境条件
畑・樹園地の土壌特性
(1)地力維持と土壌生産力 (2)作物の生育と土壌
農業生産現場に見る土壌の多様な利用法と土壌不要論を考える
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