立教大学共生社会研究センター所蔵資料から

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全史料協会報
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浮かび上がる市民のネットワーク
-立教大学共生社会研究センター所
蔵資料から一
平野
泉
立教大学共生社会研究セン ター(以下、「セ
)は
、 2
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0年 4月に設立された機関
ンター J
で
、 2
0
09年 3月の立教大学 ・埼玉大学問の覚
書 に基づき、埼玉大学が 1
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97年から収集 ・公
開してきた住民・市民運動資料を一般の利用
0万点を超え
に供している 。ポスターでは、 3
る「多様な 市民の社会活動に関する資料 J(
セ
ンタ一規程第 1条)に現れる市民のネットワ
ークを可視化する可能'性について検討した。
まず、レフアレンスに日々 利用しているデ
ータ から 、資料群ごとに重複を除い た 1
7,0
15
件の人名・団体名を抽出し、資料群の境界を
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4件を確認し、その重なり具合
超えた重複 5
と件数を検討してみた。 しかしこうしたデー
タ操作からは、大きな資料群の間で多くの名
前が共通しているということ がわかっただけ
で、それがし、かなるつながりなのかは見えて
来なかった。つぎに、センター資料を整理 ・
利用する様々な場面で様々な人が発見したつ
ながりを手描きしてみたが、非常に複雑なネ
ッ トワークをなしており、平面で描ききる の
は到底不可能であった。
以上のことから、活動する市民のネットワ
ークを可視化するのは容易では なく 、I
S
A
A
R
(
C
P
F
)の関係性記述を使っても 表現できな い
と思われた。それは、活動する 市民たちだけ
ではなく、彼らの活動が生み出す資料、資料
を利用する研究者、研究者が生み出す論文、
そしてアーキビストがそれぞれにネットワー
クし、それが重なり合い 、相 互作用して いる
からである 。だ とすれば、アーキピストは記
録と市民をつなぐインターフェイスであると
ともに、自らも市民として、多様な市民と記
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録が織りなす重層的で複雑なネ ッ トワークの
ノードとして機能し得る位置に あるのではな
いだろうか。
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