農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編 及 び 強 化 に 関 す る 法 律 施 行 規 則 の 一部 を 改 正 す る 命 令 等 案( 概 要 ) 平成28年4月29日 農林水産省経営局 Ⅰ 改正の趣旨 農業協同組合法等の一部を改正する等の法律(平成27年法律第63号)におけ る農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に 関する法律(平成8年法律第118号。以下「再編強化法」という。)の改正に併 せ、 ① 農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化 に関する法律施行令(平成9年政令第8号。以下「再編強化法施行令」とい う。)の改正 ② 農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化 に関する法律施行規則(平成9年大蔵省・農林水産省令第1号。以下「再編 強化法施行規則」という。)の改正 ③ これらの施行に関し必要な告示の制定 が行われたところ(平成28年3月31日公布、同年4月1日施行)。 今般、これらの改正等において措置された事項に加え、特定承継会社の健全 性の確保のために必要な事項について、銀行等の他の金融機関と同様の規定を 整備等するため、再編強化法施行規則等の改正等を行う。 ※1 「特定承継会社」とは、再編強化法附 則 第 26条 第 1 項 に 規 定 す る 特 定 承 継 会 社をいう。 ※2 「特定業務」とは、再編強化法附則第27条第2号に規定する 特 定 業務をいう。 Ⅱ 改正の概要 1 再編強化法施行規則の改正 (1) 再 編 強 化 法 附 則 第 33条 の 規 定 に よ り 適 用 す る 銀 行 法 以 外 の 法 律 又 は 政 令 の規定に基づく命令の規定の適用について 【再編 強化法 施行規則 附則第36条関 係】 再 編 強 化 法 施 行 規 則 附 則 第 36条 に お い て は 、 再 編 強 化 法 附 則 第 33条 第 1 項 の 規 定 に よ り 特 定 承 継 会 社 を 銀 行 と み な し て 再 編 強 化 法 施 行 令 附 則 第 14 -1 - 条第1項に掲げる法令の規定を適用する場合における下位の命令の規定に ついて、特定承継会社を規定の対象に追加する等の所要の読替えを置いて いるところ。 ① 前 払 式 支 払 手 段 に 関 す る 内 閣 府 令 ( 平 成 22年 内 閣 府 令 第 3 号 ) 第 31条 では発行保証金保全契約を締結することができる銀行等が満たすべき要 件等を、資金移動業者に関する内閣府令(平成22年内閣府令第4号)第15 条では履行保証保全契約を締結することができる銀行等が満たすべき要 件等を、それぞれ定めているが、これらの要件については、自己資本比 率を用いた要件を規定しているところ。 今般、特定承継会社に係る自己資本比率規制に関する規定を新たに設 けること(3参照)から、特定承継会社が他の金融機関と同様の扱いと なるよう、これら2つの内閣府令の適用に関し、所要の読替えを追加す る。 ② 金 融 商 品 取 引 業 等 に 関 す る 内 閣 府 令 ( 平 成 19年 内 閣 府 令 第 52号 ) 第 275 条においては、金融商品仲介業者が金融機関代理業を行う際に資金の貸 付け等を内容とする契約の締結の代理又は媒介を行うことを条件として 金融商品仲介業を行うこと等を禁止しているところ。 今 般 、 同 令 が 改 正 さ れ 、 再 編 強 化 法 第 42条 の 規 定 に 基 づ き 農 林 中 金 等 に信用事業を譲渡した農協による業務代理が金融機関代理業に含まれる よう措置されることから、特定承継会社に信用事業を譲渡した農協によ る業務代理についても当該「金融機関代理業」に含まれるよう、同令の 適用に関し、所要の読替えを追加する。 (2) 再 編 強 化 法 施 行 令 附 則 第 17条 に お い て 再 編 強 化 法 を 準 用 す る 場 合 に お け る再編強化法施行規則第11条(業務代理)の準用について 【再編 強化法 施行規則 附則第38条関 係】 再 編 強 化 法 施 行 令 附 則 第 17条 に お い て 、 再 編 強 化 法 第 3 条 の 規 定 に よ る 農 林 中 央 金 庫 の 指 導 に 基 づ き 、 農 業 協 同 組 合 法 ( 昭 和 22年 法 律 第 132号 ) 第 10条 第 1 項 第 3 号 の 事 業 の 全 部 を 農 林 中 央 金 庫 若 し く は 信 用 農 業 協 同 組 合 連合会に譲り渡した農業協同組合に特定承継会社がその業務の代理をさせ ようとする場合又は同号の事業の全部を特定承継会社に譲り渡した農業協 同組合に農林中央金庫、特定承継会社若しくは信用農業協同組合連合会が そ の 業 務 を 代 理 さ せ よ う と す る 場 合 に つ い て は 、 再 編 強 化 法 第 42条 第 3 項 の規定を準用する旨規定されている。 こ れ を 受 け て 、 再 編 強 化 法 施 行 規 則 附 則 第 38条 に お い て 、 再 編 強 化 法 施 -2 - 行 令 附 則 第 17条 に お い て 準 用 す る 再 編 強 化 法 第 42条 第 3 項 の 認 可 の 申 請 に ついては、再編強化法施行規則第11条の規定を準用する旨規定されている。 今 般 、 再 編 強 化 法 施 行 規 則 第 11条 が 改 正 さ れ る こ と に 併 せ 、 再 編 強 化 法 施 行 規 則 附 則 第 38条 に お い て 、 特 定 承 継 会 社 が 再 編 強 化 法 施 行 令 第 17条 に お い て 準 用 す る 再 編 強 化 法 第 42条 第 3 項 の 認 可 を 受 け よ う と す る と き の 認 可申請書の内容、認可基準等に関し、所要の読替えを追加する。 (3) 特定承継会社の同一人に対する信用の供与等に関する経過措置について 【 再編強化 法施行 規則附則 第43条(新設 )関 係】 銀行等の金融機関における大口信用供与等規制に関しては、①コールロー ン、②清算機関向け与信、③商工債が、当分の間、同規制の適用除外とさ れ て い る と こ ろ ( 例 :銀 行 法 施 行 規 則 等 の 一 部 を 改 正 す る 内 閣 府 令 ( 平 成 26 年内閣府令第69号)附則第2条)。 特定承継会社に係る大口信用供与等規制に関しても、銀行等の他の金融機 関と同様の取扱いとすることとし、①~③を当分の間、同規制の適用除外 とする旨を規定する。 (4)そ の 他 その他所要の規定の整備を行う。 2 再 編 強 化 法 附 則 第 33条 第 1 項 の 規 定 に よ り 適 用 す る 銀 行 法 の 規 定 に 基 づ く命令の制定 再 編 強 化 法 附 則 第 33条 第 1 項 の 規 定 に よ り 適 用 す る 銀 行 法 ( 昭 和 56年 法 律 第 59号 ) 第 26条 第 2 項 、 第 53条 第 1 項 第 8 号 及 び 第 57条 の 6 に お け る 農 林 水 産 省 令 ・ 内 閣 府 令 ・ 財 務 省 令 に つ い て 、 銀 行 法 第 26条 第 2 項 に 規 定 す る 区 分 等 を 定 め る 命 令 ( 平 成 12年 総 理 府 ・ 大 蔵 省 令 第 39号 ) の 規 定 を 準 用 し、必要な読替えを置く命令を新たに制定することとする。 3 平成28年金融庁・農林水産省告示第3号の改正 再 編 強 化 法 附 則 第 33条 第 1 項 の 規 定 に よ り適 用 す る 銀 行 法 の 規 定 に 基 づ く 告 示 等 を 定 め た 平 成 28年 金 融 庁 ・ 農 林 水 産 省 告 示 第 3 号 に お い て 、 特 定 承 継会社に係る自己資本比率規制及び大口信用供与等規制に関する規定を設 けることとする。この際、銀行に係る自己資本比率規制及び大口信用供与 等規制に関する告示を準用し、銀行と同等の規範を設けることとする。 -3 - 【 自己資 本比率 規制 に係る 読替え の内容 】 イ 銀 行 法 第 14条 の 2 の 規 定 に 基 づ き 、 銀 行 が そ の 保 有 す る 資 産 等 に 照 ら し 自 己 資 本 の 充 実 の 状 況 が 適 当 で あ る か ど う か を 判 断 す る た め の 基 準 ( 平 成 18年 金 融 庁 告 示第 19号。 以下「自 己資本 比率告示 」とい う。)について 、 ① 「金融庁長官」とあるのは「農林水産大臣及び金融庁長官」とする(自己資 本 比 率 告 示 第 1 条 第 14号 及 び 第 15号 、 第 101条 第 2 項 第 2 号 、 第 321条 並 び に 第 322条を除 く。) ② その他 リテール 向けエ クスポー ジャー( 1億円未 満)を 判断す る額につ いて、 農業信用基金協会から保証事業の全部を譲り受け、農業信用保証保険法(昭和 36年 法 律 第 204号 ) 第 59条 第 1 項 又 は 第 2 項 の 規 定 に 基 づ く 契 約 を 締 結 し た 者 により保証されたエクスポージャーの保険金額に相当する部分も控除した額と する ③ 自己資 本の額に ついて 、相互援 助積立 金の額も 算入す る ④ 信用リスク・アセットについて、農業信用基金協会から保証事業の全部を譲 り 受 け 、 農 業 信 用 保 証 保 険 法 第 59条 第 1 項 又 は 第 2 項 の 規 定 に 基 づ く 契 約 を 締 結した者により保証されたエクスポージャーの保険金額に相当する部分のリス ク ・ウェ イトを10%とす る 読替 えを行 う。 ロ 銀 行 法 施 行 規 則 第 19条 の 2 第 1 項 第 5 号 ニ 等 の 規 定 に 基 づ き 、 自 己 資 本 の 充 実 の 状 況 等 に つ い て 金 融 庁 長 官 が 別 に 定 め る 事 項 ( 平 成 26年 金 融 庁 告 示 第 7 号 ) に ついて、別紙様式第4号及び第5号中「一般貸倒引当金コア資本算入額」とある のは 「貸倒 引当金及 び相互 援助積立 金コア 資本算入 額」と する読替 えを行う 。 【大口信用供与等規制 に係 る読替 えの内 容】 ハ 1 ( 3) に よ り 新 設 す る 再編強化法施行規則附則第43条第2項においては、清算機 関向け与信(1(3)の②)に係る大口信用供与等規制の適用除外は、銀行等と同様、 農林水産大臣及び金融庁長官が定めるものも対象とすることとしている。 今般、この農林水産大臣及び金融庁長官が定めるものについて、銀行等と同様のも のとなるよう、「平成28年金融庁・農林水産省告示第3号(農林中央金庫及び特定農 水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律施行規則附則第30条第 2項第24号の規定に基づき金融機関等を定める件)」第14条において準用する「銀行 法第十四条の二の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実 の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)」 第10条第3項第3号に掲げるもの(資金清算機関等への預託金等)とする。 Ⅲ スケジュール 平成28年6月中 公布予定 -4 -
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