協 ○パネル設置の前に、DSUに基づく二国間協議を経ることが必要。 ○二国間協議要請を受けた加盟国は、原則的に①10日以内に回答 し、 ②30日以内に協議を開始しなければならない(DSU4.3条)。 議 ○二国間協議要請から60日を経過しても紛争が解決されない場合、申 立国はDSB(紛争解決機関)にパネル設置を要請することができる。 (DSU4.7条) ○パネル設置は、ネガティブ・コンセンサス方式(全加盟国が反対しない 限り採択される方式)で採決(DSU6.1条)。 パネルの設置 ○パネルが設置されると、パネリスト(3名)が選定される。(DSU8.5 条)。 ○パネルによる審議(パネル会合)は通常2回(DSU附属書3)。 ○パネルは、原則として6か月以内に最終報告を作成し、WTO協定違 反か否かを判断(DSU12.8条)。 パネル審理 パネル報告の加盟国へ の配布 原則 15ヶ月 以内 (最長 18ヶ月) 原則9ヶ月 以内(上級 委員会へ の申立が ある場合、 原則12ヶ 月) 上級委員会への申立 上級委員会報告の加盟 国への配布 報告の採択 「妥当な期間」に 関する仲裁 DSB勧告履行のための妥 当な期間の決定 ○紛争当事国は、パネルの報告書に不服がある 場合には上級委員会に上訴することができ る。○上級委員会は、原則として60日以内、複 雑な 問題であれば90日以内に上級委員会報告を 作成。(DSU17条) ○パネル最終報告書は(上訴がなければ)配布後60日以内、上級委員 会報告は配布後30日以内にDSBにおいてネガティブ・コンセンサス 方式で採択(DSU16条、17条)。 ○パネル・上級委員会報告でWTO協定違反と認定され、これをDSBが 採択した場合、被提訴国に是正を勧告され、被提訴国はWTO協定 違反の措置を廃止・是正する義務を負う(DSU19条)。 ○被提訴国に、早急な是正措置ができない事情がある場合には、仲裁 によって履行のための「妥当な期間」が与えられる(DSU21.3条) 。 履行確認パネル・上級委員会手続 対抗措置の承認申請 「対抗措置の規模」 に関する仲裁 対抗措置の承認申請 ○履行措置がとられたか否か、又はとられた 措置が対象協定と整合的かどうかについて 争いがある場合には、履行確認のためのパ ネル・上級委員会手続の利用によって解決 される(DSU21.5条)。 ○期限までに勧告が履行されない場合、まず被提訴国に代償を求め、 その合意が得られないときは、DSBに対抗措置を要求することがで きる(DSU22.2条) 。 ○DSBが承認を与えた場合、提訴国は対抗措置を講じることが許され る。ただし、紛争当事国が対抗措置の規模について異議を唱える場 合等には仲裁に付される (DSU22.6条)。 ○対抗措置としては関税譲許の停止(報復的な関税引き上げ)又はその 他の協定上の義務の停止(相手国に対する差別的な取扱い)が認めら れる(DSU22.3条) 。
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