カンボジア国・ベトナム国における水ビジネスの進展について

平成 28 年 4 月 20 日
上下水道局・海外事業課
記者発表資料
カンボジア国・ベトナム国における水ビジネスの進展について
― 副市長及び上下水道局長による関連式典への出席 ―
■ カンボジア国・ベトナム国における水ビジネス案件のため、今永副市長、諌山上下水道
局長が同国を公式訪問する。(今永副市長はベトナム国のみ訪問)
<カンボジア国>
① 「カンボジア国モンドルキリ州セン・モノロム市上水道整備事業」竣工式
<ベトナム国>
② JICA「ベトナム 6 都市 U-BCF 実証実験」事業キックオフセミナー
③ 「北九州市海外事業サポートセンター」開所式
■ 以上一連の出張を通じて、本市と両国の協力関係を官民が連携してより強固なものと
し、本市企業のビジネスチャンス拡大に繋げる。
1.「カンボジア国モンドルキリ州セン・モノロム市上水道整備事業」竣工式 ・・資料1
場 所:カンボジア国モンドルキリ州セン・モノロム市
日 時:平成 28 年 4 月 25 日(月)9:00∼11:00
概
要:本市がコンサルとして関わった事業の完了を祝し、カンボジア国工業手工芸
省主催による竣工式を開催する。
参加者:諌山上下水道局長
等
2. JICA「ベトナム 6 都市 U-BCF 実証実験」事業キックオフセミナー
・・資料2
場
所:ベトナム国ハイフォン市 ハイフォン市水道公社内
日
時:平成 28 年 4 月 21 日(木)14:00∼15:30
概
要:実証実験を始めるにあたり対象 6 都市や実施団体の関係者が一堂に会し、キ
ックオフセミナーを行う。
参加者:諌山上下水道局長、北九州市海外水ビジネス推進協議会 竹澤会長、
受注企業(㈱ユニ・エレックス)代表 等
3.「北九州市海外事業サポートセンター・ハイフォン事務所」開所式
・・資料3
場 所:ベトナム国ハイフォン市 ハイフォン市水道公社内
日 時:平成 28 年 4 月 22 日(金)8:00∼10:00
概
要:本市がハイフォン市水道公社内に設置する「海外事業サポートセンター」の
開所式及び記念植樹式を行う。
参加者:今永副市長、諌山上下水道局長、竹澤会長、センター入居企業(アイム電機
工
業㈱、㈱ジオクラフト、㈱タカギ、㈱西日本計測)代表 等
※個別案件の詳細は別紙資料のとおり。
担当
上下水道局 海外事業課
木山、池上 (3111)
資料1
平成 28 年 4 月 20 日
上下水道局海外事業課
カンボジア国セン・モノロム市における上水道整備事業の完成
― はじめての浄水場が北九州の技術力で供用開始 ―
■カンボジア国モンドルキリ州セン・モノロム市水道整備事業(浄水場、配水管網)が完了
し、平成 28 年 4 月 25 日に竣工式を開催する。
■本事業は、日本アセアン統合基金により拠出され実施したもので、北九州市は、コンサル
タント業務(基本設計、実施設計、施工監理、運転指導等)をカンボジア国工業手工芸省
から受注した。総事業費は、214万USドル(約256,800千円)であり、うち本
市の受注額は、321,300USドル(約38,556千円)である。
■浄水場の主要設備は、日本企業が受注しており、受注額は、約373,500USドル
(約44,820千円)である。
■地方自治体がコンサルタント業務として、基本設計から施工監理に至る水道事業のパッケー
ジ案件を受注したのは、日本初である。
1.竣工式の概要
・開催場所
カンボジア国モンドルキリ浄水場
・開催日時
平成 28 年 4 月 25 日
9 時∼11 時
・参加予定者 カンボジア国工業手工芸省大臣ほか
モンドルキリ州知事ほか
在カンボジア日本国大使館公使
北九州市上下水道局 諌山局長
日本企業 5 社(北九州市海外水ビジネス推進協議会 会員企業)
(株)神鋼環境ソリューション、アイム電機工業(株)(八幡西区)
(株)酉島製作所、富士電機(株)
、横河ソリューションサービス(株)
・特記 竣工式後、カンボジア国メディアに日本企業の製品 PR を実施する予定。
2.業務の概要
対象事業
カンボジア国モンドルキリ州セン・モノロム市上水道整備事業
受注業務内容
コンサルタント業務(基本計画・実施設計・施工監理、運転指導等)
本市受注金額
321,300US ドル (約38,556千円)
業務の時期
発 注 者
事業概要
総事業費
基本計画および実施設計
H24 年 6 月∼H26 年 6 月
工事の施工監理および運転指導
H27 年 2 月∼H28 年 5 月
カンボジア国工業手工業省(MIH)
セン・モノロム市人口 約 10,000 人
供給能力 2,000m3/日、配水管延長 約 30km
214万USドル(約256,800千円)
日本アセアン統合基金より拠出されるカンボジア国上水道事業の額
3.受注背景
日本アセアン統合基金により拠出されるカンボジア国モンドルキリ州セン・モノロム市上水道整
備事業にあたっては、日本国政府(厚生労働省)とMIME※の間で、平成23年に締結された水
道分野における協力に関する覚書に基づき、本市がコンサルタント業務を受注することとなった。
※MIME(鉱工業エネルギー省)とは、現在のMIH(工業手工芸省)のことである。
4.日本アセアン統合基金
セン・モノロム市
平成27年までのアセアン共同体設立を目指し、
域内格差是正を中心に統合を進めるアセアンを支
援するため、日本国政府が総額75億円を拠出す
ることを表明し、これを受けて設立された基金。
平成20年、メコン地域(ラオス、カンボジア、
ベトナム)の発展を目的としたプロジェクトに対
し、総額2,000万USドル(約24億円)の
使用が決定され、カンボジアの上水道整備に対し
ては、214万USドル(約2.5億円)が割り
当てられた。
5.進捗状況
・H24 年 本市と MIME との間で、本事業の基本設計、詳細設計、施工監理業務の委託契約締結
・H26 年 6 月 基本設計・実施設計終了
・H26 年 9 月 入札実施
・H27 年 1 月 施工業者決定:カンボジア企業:Kim Mex Construction & Investment Co.,Ltd
・H27 年 2 月 起工式
・H28 年 4 月 25 日 竣工式
6.日本企業受注内容(全体受注額、約373,500USドル(約44,820千円))
製品
企業名
製品
企業名
浄水システム
(株)神鋼環境ソリューション
取水ポンプ
アイム電機工業(株)
配水ポンプ
(株)酉島製作所
薬注ポンプ
(株)イワキ
インバーター
富士電機(株)
電磁流量計
横河ソリューション
サービス(株)
上下水道局海外事業課
担当:木山、池上
TEL 582−3111
(参 考)
資料2
平成 28 年 2 月 10 日
上下水道局・海外事業課
ベトナム国6都市でU-BCFの実証実験を開始
― 「チーム北九州」でU-BCF技術をハイフォンからベトナム各地へ ―
■ 北九州市の中小企業(株式会社ユニ・エレックス)は、JICA(独立行政法人 国際協力機構)
の中小企業海外展開支援事業∼普及・実証事業∼「ベトナム国上向流式生物接触ろ過(U-BCF)
を活用した浄水処理の普及・実証事業」において、ベトナム国6都市の浄水場において、U-BCF
の効果検証を行うための実証事業に着手する。
■ この普及・実証事業の実施にあたっては、北九州市上下水道局、株式会社松尾設計(八幡東区)、
一般財団法人北九州上下水道協会(小倉北区)の3者が連携し、ユニ・エレックスを支援する。
■ この普及・実証事業の進捗にあわせ、平成 28 年 1 月 6 日に設立した日越合資会社(Japan
Advanced Water Technology Vietnam Co., LTD、資本金 100 万米ドル)が、同時進行的に営業
活動を行い、具体的な浄水場における U-BCF 整備工事の受注を目指す。
■ ユニ・エレックスを含む「チーム北九州」は、北九州市で開発された U-BCF の技術や関連製品
を普及させていくことで、ベトナム国の水道水質の問題解決と、本市の新たな水ビジネスとし
ての開拓を目指す。
1.事業概要
J I C A 事 業:
中小企業海外展開支援事業(普及・実証事業)
【JICA ホームページ】http://www.jica.go.jp/sme_support/
案
件
名:
ベトナム国上向流式生物接触ろ過を活用した浄水処理の普及・実証事業
受 注
者:
株式会社 ユニ・エレックス
設立年月日: 平成 2 年 8 月 30 日
(小倉南区大字朽網 3914-47、代表 村上勝昭)
資 本
金: 1,000 万円(従業員 12 名)
年 間 売 上:
約4億円(電気設備・計装設備等の製造販売)
契 約 金 額: 99,610,560 円(平成 28 年 2 月 9 日契約)
契 約 期 間:
平成 28 年 2 月∼平成 31 年 2 月(3 年間)
普及・実証事業の対象都市(浄水場)
都市名
行政人口
浄水場名
処理能力
ハイフォン
1,871 千人
ハイフォン No.2
20,000 m3/日
クァンニン
1,170 千人
ギエンボン
60,000 m3/日
ナムディン
1,831 千人
イーイェン
6,000 m3/日
フートォ
1,326 千人
ヴィエットリ
60,000 m3/日
ホーチミン
7,549 千人
タンヒエップ
300,000 m3/日
ティエンザン
1,680 千人
カイレイ
4,000 m3/日
※中小企業海外展開支援事業(普及・実証事業)
中小企業の海外展開の促進とともに地域経済の活性化の促進を支援する JICA の制度。平成 26 年
度の公募では、全国の中小企業から、計 84 件の応募があり、本案件を含む 24 件が採択された。
(福
岡県からは本件のみ、九州沖縄では本件を含む 3 件が採択された。
)
【次ページにつづく】
平成 28 年 2 月 10 日
上下水道局・海外事業課
2.U-BCF 普及・実証事業の概要
① 各都市の浄水場に U-BCF 実験装置を設置する。
② 各都市で 1 年間 U-BCF の実証実験を行う。なお、日々の効果
検証(水質試験)は、各都市の水道公社職員が担う。
(水質試
験機材等は、本事業において供与)
③ 北九州市を含む「チーム北九州」は、技術職 4 名を延べ 4 ヶ月
間現地に派遣する。
④ 北九州市とハイフォン市は、各都市の水道公社職員を各 1∼2
週間程度受け入れ、U-BCF に係る研修を実施する。
U-BCF 実験装置
3.実施体制
チーム北九州
北九州市
上下水道局
北九州
上下水道協会
(U -BCF技術指導)
(水質 分析指導)
ベトナム国6都市
(普及・実証事業)
実証実験
(株)ユニ・エレックス
(幹事企業)
現地
支援
ハイフォン市水道公社
(株)松尾設計
( コンサルティング)
(ビジネス展開)
U-BCF案件
Japan Advanced Water Technology Vietnam. Co., LTD
発注
(平成28年1月6日設立・資本金100万米ドル)
受注
日
越
合
資
会
社
・ U-BCFの設計・施工
・ 蛇口一体型浄水器の普及販売
・ 水道機材等の輸入代理店業務
【出資会社】
・(株)タカギ
・ハイフォン市水道公社
・若築建設(株)
・(一財)北九州上 下水道協会
・北九州管工事協同組合
・(株)松尾設計
・(株)ユニ・エレ ックス
4.経緯
平成 25 年 5 月、本市は、ハイフォン市水道公社と「U-BCF 普及に向けた相互協力協定」を締結。
平成 26 年 5 月∼10 月、本市は、ベトナムの 11 都市で U-BCF のニーズ調査を実施。
平成 26 年 10 月、駐日ベトナム大使から北九州市長宛てに、本市の U-BCF に係る取り組みを求める
要請書が発せられた。
平成 26 年 10 月、ユニ・エレックスは、U-BCF 導入の可能性があると判断したベトナム 6 都市を抽
出し、U-BCF 実証実験を「JICA 中小企業海外展開支援事業(普及・実証事業)」
に提案。
平成 27 年 1 月、JICA は、ユニ・エレックスの提案を採択。
平成 27 年 2 月∼28 年 1 月、JICA により、ユニ・エレックスとの契約交渉と、対象 6 都市の事業実
施合意議事録(M/M)の取り付けが行われた。
平成 28 年 1 月 6 日、日越合資会社「Japan Advanced Water Technology Vietnam Co., LTD」が、ベ
トナム法人として登記完了。
平成 28 年 2 月 9 日、JICA は、ユニ・エレックスと本事業に係る業務委託契約を締結。
資料3
平成28年4月 20 日
上下水道局海外事業課
北九州市海外事業サポートセンター・ハイフォン事務所の開設について
∼ベトナムにおける地元企業のビジネス拠点∼
■カンボジアに引き続き、地元企業の活動支援のため、経済発展著しいベトナム国の姉
妹都市であるハイフォン市に「北九州市海外事業サポートセンター」を開設。
■レンタルオフィスや現地スタッフによるホテル・通訳の手配サポートなどの機能を備
えた、ベトナムでビジネスを始めるための「スタートアップ・オフィス」として活用。
1.背景
本市は、2014 年 4 月 18 日に姉妹都市協定の締結を行った後、更に上下水道分野をはじめ
として、環境、経済、文化など様々な分野で事業を実施している。
とりわけ、同市とは上水道分野における「高度浄水処理技術(U-BCF)」の導入を始めとし
た「海外水ビジネス」など本市企業とのビジネス交流が活発化している。
そこで、北九州市海外水ビジネス推進協議会と連携し、
「北九州市海外事業サポートセン
ター」を開設し、官民連携によるビジネス展開の促進を図るもの。
2.開設場所
ハイフォン市水道公社内
93.8㎡
3.供用開始
H28年4月1日∼(平成28年4月22日
開所式実施予定)
4.主な機能・サービス
・レンタルオフィス(Wi-Fi,コピー機等の利用)
・共有スペース(会議室、パンフレット・機材等展示スペースの利用)
・サービススタッフ(通訳・ホテル・レンタカーなどの各種手配代行)
5.主な活用方法
・自社製品・サービス内容の展示等が可能な営業拠点(法人登記も可能)
・出張時の作業スペース、出張者の活動拠点
・クライアントとの打合せ、プレゼン等
6.入居企業
4社:アイム電機工業㈱、㈱ジオクラフト、㈱タカギ、㈱西日本計測
7.特記
本市の姉妹都市となったカンボジア国プノンペン都においても、H27 年 11 月に同様のセ
ンターを設置。
(お問合せ)
担当:上下水道局海外事業課 池上
TEL:093-582-3111