「旧村山家主屋・表門」文化財指定書交付式の開催について 十日町市

十日町市
報道資料
平成28年4月18日
十日町市教育委員会文化財課
「旧村山家主屋・表門」文化財指定書交付式の開催について
平成28年3月28日付けで十日町市指定文化財に指定された「旧村山家主屋・表門」の
文化財指定書交付式を下記のとおり開催します。
記
1.日時 平成28年4月27日(水) 午前10時から
2.会場 大棟山美術博物館(松之山1222番地)
3.内容 指定書の交付を行います。
4.文化財の概要
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
種 別 有形文化財 建造物
名 称 旧村山家主屋・表門
員 数 2棟
所有者 一般財団法人 大棟山美術博物館
内 容
松之山地域の村山家は700年以上の歴史を有し、現在、建物は文学者の坂口安吾
の遺品や多数の書画・陶芸品などが展示され、大棟山美術博物館として公開され
ています。主屋は近代和風建築の粋を集めた豪雪地域における特別な建築です。
また表門は高麗門(こうらいもん)形式で民家では希少な表門です。
※
大棟山美術博物館の今シーズン開館予定日:平成28年4月29日(金・祝日)
5.添付資料 別紙
旧村山家主屋・表門の概要
■お問合せ先
十日町市教育委員会文化スポーツ部 文化財課
担当:南雲・石原
☎025-757-5531(直通)
別紙
旧村山家主屋・表門の概要
<主屋>
主屋は南北20.907m(69尺)、東西17.574m(58尺)の広さで、木造二階建切妻造浅瓦
葺妻入です。また、東側正面に入母屋造妻入の玄関庇が設けられています。
この主屋は、宝暦5年(1755)の火災後に建てられ、その後、大正、昭和23年(1948)、
昭和63年(1988)に改築されました。ケヤキ一枚板の廊下を配するなどいたるところに
良材が使用されています。また、天井が高い客用の書院座敷、各種の格天井、襖絵をも
た た き
つ和室、箱階段、造り酒屋の跡を偲ばせる茶の間から広い三和土などが特徴的です。
昭和10年(1935)に建てられたと伝わる「旧室岡家住宅(現十日町市まつだい郷土資
料館)」(平成23年・市文化財指定)は、広間型農家から発達した喰い違い四間取の間取
です。これに対して、旧村山家主屋は旧来の間取りでなく、妻入りの形式を用いながら
表と裏、上と下、客用や内向き用の区分を独自の間取りで構成しています。
往時をうかがうことができる近代和風建築の粋を集めた建物であり、豪雪地域におけ
る特別な農家建築として、その歴史的価値が高く評価されました。
<表門>
表門は高麗門形式、切妻造で正面は東側を向いています。見えがかり材はすべてケヤ
た る き
しげ
キです。軒化粧垂木は一軒平行繁垂木で、材そのものに反りが入れられています。また、
かえる ま た
む な ぎ
けた
ひ じ き
う で き
両妻面を彫刻 蟇 股で棟木を、両端の桁は彫刻肘木で腕木を支え、門の骨格は太く、扉板
はっそう
はケヤキの一枚板です。要所には、飾金具(乳金具・八双金具)が取り付けられるなど豪
華な仕様となっています。
建てられた年代は大正9年(1920)と比較的新しい門ですが、材料はよく吟味され、建
築手法も整っています。また、高麗門は本来、城門として建てられたといわれ、民家の
表門としては希少であり、豪雪地域を代表する表門として高く評価されました。