日本臨床検査同学院通信 40 巻秋季号(2015 年 9 月) 「遺伝子分析科学認定士制度」第 9 回初級認定試験を受験・合格して小松美樹 (がん研究会有明病院臨床検査センター遺伝子診断部) 【はじめに】労しました。以前から「遺伝子分析科学認定士制度」の認定試験実技試験は基本的なピペット操作と言われていたのが存在していることは知っていましたが，仕事に関係で，数回練習しましたが，極度のあがり症で本番に弱のあること，また興味のあることについては自分で勉いため練習しても試験には反映されないだろうと思い，強すればよいと考えていたため受験しようとは思って後は神頼みで試験当日に臨みました。いませんでした。しかし昨年，職場の先輩がこの試験を受験，合格し，その強いプッシュにより受験することとなりました。【指定研修会】試験前日の各先生による講義は出ておいた方が良いと言われていたので参加させていただきました。筆【受験準備】記試験に対する復習ができ，また動画試験に対するヒ筆記試験は日本臨床検査同学院編集の「遺伝子検査ントを教えていただき，とても有意義な研修会でした。技術－遺伝子分析科学認定テキスト－」を全て覚えれば満点を取れると教えられたため，テキストを購入し，目を通しました。【実技試験・動画試験・筆記試験】実技試験は基本的なピペット操作でした。予想通り昨年の合格者はスマートフォンの単語カードアプリ緊張し，手が震え，内心，試験官の先生に「背後に立を利用した暗記を勧めていましたが，最近やっとガラたないで」「こっちを見ないで」と思いながらも何度もパゴス携帯の写真機能を使えるようになった自分としやり直しました。ましては役に立たないアドバイスであったため，我が動画試験は動画(5～7 分)，解答(7 分)，動画(5～7 道をゆくこととしました。学生時代を思い出し，テキ分)，解答(7 分)のサイクルで 3 問ありました。1, 2 スト内の必要だと思われる部分を赤い下敷きで消える問目は，① 誤っている点を 5 ヵ所指摘し，② その指ようにひたすら手書きで書き写しました。腱鞘炎に悩摘事項は操作上のことか，安全・精度管理上のことかまされ，そんなに細かいところまで試験に出ないと言を選択し，③ 指摘事項から予想される結果，④ 改善方われながらもルーズリーフ 100 枚近くを 2 ヵ月かけて法を問われました。3 問目は 10 個の設問に従って，書き上げました。資料を作り終えたら後は記憶するだ ① 誤っている点を指摘し，② 指摘事項から予想されるけです。通勤時間や仕事の空いた時間，休日に覚えて結果を記述するものでした。日常業務と事前準備のおいったのですが，アナログ人間である私は横文字やアかげで程々に解答できたのではないかと思います。ルファベットを覚えるのが苦手なため，なけなしの想筆記試験は 50 問のマークシート方式で，テキスト像力をかきたて，ゴロ合わせを作り頭に詰め込んでいの内容が万遍なく出題されていましたが，数問，テキきました。ストに記載されていない問題もありました。動画試験の対策は，遺伝子・染色体検査の基礎の手順が出題されるとのことでしたので，核酸抽出，エタ【おわりに】ノール沈殿，濃度測定，PCR，ゲル電気泳動，細胞培今回，実技試験後の周囲の会話で，自分の結果が他養，標本作製，分染法についてまとめました。前述のの人と異なることを知り，不合格だろうと予想していテキストに加え「遺伝子分析科学」，「臨床検査学講座ましたが，幸い合格することができました。突発的な遺伝子・染色体検査学」，「標準臨床検査学遺伝子検ことに弱く，応用力に乏しいという自分の弱点を改め査学」，「臨床検査遺伝子・染色体検査教本」，「染色て認識できた有意義な体験であったと思います。体遺伝子検査の分かりやすい説明ガイドライン II」，また，当院は今年 ISO15189 の認定を取得しました「染色体遺伝子検査の基礎と臨床応用」，「バイオ実験が，検査の質保証の点からも試験に合格して外部評価イラストレイテッド」を読みましたが，各テキストにが得られたことは大変良かったと思います。より少しずつプロトコールが異なり，まとめるのに苦－ 182 －