Amphirionin

第 27 回万有仙台シンポジウム Poster 発表用紙
Amphirionin-4 の全合成
Total Synthesis of Amphirionin-4
小倉由資、佐藤光、桑原重文(東北大院農)
[背 景 ]Amphirionin-4 (1)は 2014 年に渦鞭毛藻から単離・構造決定されたポリケチドであり、マウ
ス骨髄間質細胞 ST2 を極めて低い濃度で強力に増殖促進する。(1.0 pg/mL, 610 %)。一方、本化合物
は全ての置換基が互いにシスである三置換テトラヒドロフラノール構造、および共役がスキップし
たテトラエン構造を含むポリエン側鎖と天然物としては非常に珍しい構造を有しており、有機合成
化学的にも興味を惹かれる天然物である。2015 年 Britton らにより本化合物の最初の全合成が報告
されたが 2)、今回我々はヨウ化物 15 とスズ化合物 12 の Stille カップリングを最終工程とする独自
のアプローチを用いて、収束的不斉全合成を達成したのでここに報告する。
[結 果 ]まず既知の 2 に対して Sharpless の不斉エポキシ化による速度論的光学分割を行い光学活
性な 3 を得た後に、エポキシドの位置選択的開環とヨードエーテル化を行って 4 を得た(96% ee)。
またアセト酢酸エステル 5 に対して 6 のアルキル化を施し、続く酸処理によって 7 を得た。一方、
ヘキサン中で 8 と 9 とを Horner-Wadsworth-Emmons 反応に付すと、高選択的に E オレフィンを与
え、続いて系中で直接エステルを還元して 10 を得た後に、様々な検討を経て導いた最適条件によ
るアセチレンの導入を行って 11 を合成し、その後、位置選択的なスズ化にも成功して重要中間体
12 を合成した。続いて先に合成した 4 と 7 をエステル化によって連結し、その後、系中に塩基を
加えることで分子内環化を行い、更にシリルエノールエーテル化まで一挙に行って 13 を得た。13
のラクトンを還元してジオールとし、アルコールの脱離によりエノン 14 へと導き、CBS 還元によ
って不斉アリルアルコールを構築して(dr = 25:1)ヨウ化物 15 の合成に成功した。最後に 12 と 15 と
を Stille カップリングに付し、amphirionin-4 (1)の収束的不斉全合成を達成した 3)。
OH
TBHP, D -DIPT
MS 4A
O
Ti(OiPr) 4, DCM
–40 °C, 13 h
2
H
EtO
O
EtO P
O
CO2Et
8
9
4
toluene, reflux
then
NaH, rt to reflux
7
then
TEA, TBSOTf
0 °C, 45 min.
61%
3
OH
1) Red-Al, THF
–20 °C, 12 h
OH
2) I 2, NaHCO 3
MeCN, 0 °C
3 steps, 21%, 96% ee
O
4
O
5
nBuLi, hexane
–60 °C to rt, 2 h
1) NBS, Me 2S, MS 4A
DCM, –40 °C, 1 h
then DIBAL
0 °C, 20 min
72 %, dr = 40 : 1
2) TMS-acetylene
nBuLi, CuCN
THF, –40 °C, 20.5 h
2 steps 60 %
10
OH
O
1) DIBAL, toluene
–78 to –20 °C
2) BzCl,, Py, DMAP
TBSO
0 °C to rt
then TBAF, 0 °C
2 steps, 71%
O
O
13
I
Br
tBuO
I
O
OBn
6
TMS
氏名
小倉 由資(おぐら ゆうすけ)
所属
東北大学大学院農学研究科 生物産業創成科学専攻 職
助教
研究室
生物有機化学分野
2) H 2SO 4, acetone
0 °C to rt, 3.5 h
2 steps, 68 %
7
1) KF, aq DMF
rt, 18 h, 88%
SnBu 3
12
12, Pd 2(dba) 3
CuTC, AsPh3
O
I
O
OH
O
14
I
O
OH
(R)-CBS cat
BH 3·THF, THF
–60 to –20 °C
O
O
2) (nBu 3Sn)2, nBuLi
CuCN, THF
–78 °C, 2 h, 45%
11
then DIBAL
–20 to 0°C
88%, dr = 25 : 1
<参考文献>
1)Tsuda, M, et. al. Org. Lett, 2014, 16, 4858-4861.
2)Britton, R, et. al. Org. Lett, 2015, 17, 3868-3871.
3)Ogura, Y. Sato, H. and Kuwahara, S. Org. Lett, in press
発表者紹介
I
1) NaH, nBuLi, THF
–78 °C to rt, 4 h
OH
15
I
NMP, 35°C
59%
O
OH
amphirionin-4 (1)