講義コード 1301401 講義名 まんが論Ⅰ 講義開講時期 1Q 講義区分 講義 基準単位数 1 時間 0.00 代表曜日 月曜日 代表時限 2時限 担当教員 職種 氏名 所属 教授 ◎ 小菅 健一 山梨英和大学 概要 現代文化を代表しているサブ・カルチャーの絶対的なメインは“まんが文化”であることは、誰もが認める普遍的なこと である。この事実は、自分たちの日常生活における、圧倒的なまんが氾濫ぶりを見れば一目瞭然である。ただし、その 実態と影響や存在意義といったことを精緻に観察して、詳細な読解や分析を加えていったならば、玉石混交であること に対して、異議を唱える者は一人もいないはずである。そこで、まんがに対するきちんとした評価基準・価値尺度を、一 人一人が自分なりに確立して、一つ一つのまんが作品に対して、是々非々で向き合っていくために、現代まんがの開祖 であり、神様でもある手塚治虫から現在までの、問題意識の高い代表的な作家(表現者)たちの作品、さらには、社会 的な問題作やインパクトのあった雑誌などを考察することで、現代のまんが文化の実態に迫っていく講義になる。 到達目標 1.「まんががまんがである」という、その存在意義(アイデンティティ)を正しく理解することが出来る。 2.まんがの様々な表現、内容、歴史を正しく理解して、読解・分析が自由自在に出来る。 3.まんがの持っている文学性・思想性・哲学性・文化性・芸術性など、カルチャーとしての重要性に対して、自 分なり に関心を持って理解することが出来る。 4.「たかがまんが、されどまんが」ということに対して、自分の価値尺度を第三者に説明出来る。 5.20世紀の偉人としての手塚治虫の存在意義を理解出来る。 授業計画表 回 項目 第 1 回 オリエンテーション 内容 大学でまんがを学ぶことについての共通理解を構築するとともに、「まんががまんがで あること」について解説する。 第 2 回 手塚治虫 1 手塚治虫の生い立ち、作家論についての基本的な事実関係を考察する。 第 3 回 手塚治虫 2 表現者としての手塚治虫の思想や哲学について代表作をめぐって考察する。 第 4 回 手塚チルドレン 1 藤子不二雄の作家性と作品の特徴について考察する。 第 5 回 手塚チルドレン 2 石ノ森章太郎の作家性と作品の特徴について考察する。 第 6 回 手塚チルドレン 3 大友克洋の作家性と作品の特徴について考察する。 第 7 回 手塚チルドレン 番外 宮崎駿の作家性と作品の特徴について考察する。 第 8 回 「少年ジャンプ」論 まんが雑誌文化と作品の問題について考察する。 成績評価の方法 毎回の講義において課すレポート(70%)、アンケート(10%)、平常点(日頃の出席状況や受講態度など20%)によ って総合的に評価する。評価基準は、まんが家やまんが作品に対する理解力と自己の問題意識のオリジナリティー、 論理化の手順や展開といった観点を重視して、その論の独自性と合わせて見ていく。 教科書・参考書 教科書:プリントや資料、視聴覚教材を使用する予定なので、特に指定するものはない。 参考書:講義において適宜紹介していく。 関連科目・前提科目 特になし。 履修上の注意 なぜ大学の講義において、わざわざまんがを取り上げるのかという根本的な問題が、履修にあたっての大前提にな る。まんがは面白いから、好きだから、楽しいから、などといった、単純な感情・意識レベルに留まるのではなく、知的好 奇心と積極的な参加意識を強く持って、まんがについて様々な角度からの考察を加えることで、そこから何かを学ぶつ もりで講義に臨んで欲しい。毎回の講義で取り上げられるまんが家の作品を、講義の前後で読むという予習・復習はも ちろんのこと、最近の話題作に色々と目を通しておくという予習も含めて、まんがを読んで考えることを日常化する姿勢 を確立することが必要不可欠である。 オフィスアワー 時間: 場所:個人研究室
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