No.29 憲法 問題 次の各文章を読んで、妥当なものには○を、妥当でないものには×をつけてください。 (制限時間:1分) 1 判例によると、写真週刊誌のカメラマンが、刑事事件の被疑者の動静を報道する 目的で、勾留理由開示手続が行われた法廷において同人の容ぼう、姿態を その承諾なく撮影した行為は、手錠をされ、腰縄を付けられた状態の同人の 容ぼう、姿態を、裁判所の許可を受けることなく隠し撮りしたものであることなど の事情の下においては、不法行為法上違法であるとされている。 2 判例によると、刑事事件の被告人について、法廷において訴訟関係人から資料を 見せられている状態及び手振りを交えて話しているような状態の容ぼう、姿態を 描いたイラスト画を写真週刊誌に掲載して公表した行為は、不法行為法上違法で あるとされている。 3 判例によると、刑事事件の被告人について、法廷において手錠、腰縄により身体の 拘束を受けている状態の容ぼう、姿態を描いたイラスト画を写真週刊誌に掲載して 公表した行為は、不法行為法上違法であるとされている。 ~ 57 ~ No.29 憲法 解答 1【○】 選択肢の通り。(最判平17.11.10) 刑事事件の裁判で、手錠をつけられている被疑者を、裁判所の承諾がないのに法廷で写真に 撮ったときは、違法になる、という判例があります。 【参考】最判平17.11.10の裁判要旨 2 写真週刊誌のカメラマンが、刑事事件の被疑者の動静を報道する目的で、勾留理由 開示手続が行われた法廷において同人の容ぼう、姿態をその承諾なく撮影した行為は、 手錠をされ、腰縄を付けられた状態の同人の容ぼう、姿態を、裁判所の許可を受けること なく隠し撮りしたものであることなど判示の事情の下においては、不法行為法上違法で ある。 2【×】 (最判平17.11.10) 「不法行為法上違法である」が×。 「不法行為法上違法であるとはいえない」にすると○。 刑事事件の裁判で、法廷で資料の説明を受けたり、ジェスチャーを交えて話しているときの 被告人の様子をイラストにして、週刊誌に載せても、違法にはならない、という 判例があります。 【参考】最判平17.11.10の裁判要旨 4 刑事事件の被告人について、法廷において訴訟関係人から資料を見せられている状態 及び手振りを交えて話しているような状態の容ぼう、姿態を描いたイラスト画を 写真週刊誌に掲載して公表した行為は、不法行為法上違法であるとはいえない。 3【○】 選択肢の通り。(最判平17.11.10) 刑事事件の裁判で、法廷で手錠をつけられているときの被告人の様子をイラストにして、 週刊誌に載せるのは、違法になる、という判例があります。 【参考】最判平17.11.10の裁判要旨 5 刑事事件の被告人について、法廷において手錠、腰縄により身体の拘束を受けている 状態の容ぼう、姿態を描いたイラスト画を写真週刊誌に掲載して公表した行為は、 不法行為法上違法である。 ~ 58 ~
© Copyright 2024 ExpyDoc