THE JOURNAL OF NUTRITION, HEALTH & AGING in press DOI: 10.1007/s12603-014-0573-6 ビルベリーの VDT 作業時の眼疲労に対する抑制効果 Bilberry extract supplementation for preventing eye fatigue in video display terminal workers Y. OZAWA, M. KAWASHIMA, S. INOUE, E. INAGAKI, A. SUZUKI, E. OOE, S. KOBAYASHI, K. TSUBOTA 日常的に映像表示端末を用いた仕事が増える中、眼疲労などの眼の諸症状ならびに肩や首など全身症状などの 問題が増加している。眼疲労により VDT 作業従事者の業務効率の低下や QOL に影響を及ぼしかねない問題で ある。これらの諸症状を予防することが重要であり、例えばポリフェノールの一種であるアントシアニンなどに は眼の機能改善に有望であることが知られており、今回、ビルベリーエキスを含むサプリメントの経口摂取が VDT 作業時の眼疲労に有益であるかを検討した。 【試験方法】 健常者 88 名を対象にビルベリーエキス 160mg 配合カプセルを朝食後 3 粒摂取させ、120 分間 VDT 作業負 荷前後に、近点調節力、中心フリッカー値ならびに眼疲労等に関する VAS アンケートを測定し、VDT 負荷前 後の数値を比較した。 上記試験は二重盲検プラセボ対照試験にて実施した。 ビルベリー摂取前、摂取 4 週間後、摂取 8 週間後の上記中心フリッカー値と近点調節力の測定ならびに VAS アンケート数値を比較検討した。 【結果】 中心フリッカー値ではプラセボ対照試験では有意な差が認められなかったが、同群間比較ではビルベリー摂取群 は摂取前と比較して、摂取 8 週間後において中心フリッカー値に有意な差が認められた。一方近点調節力では プラセボ対象、同群間ともに有意な差は認められなかった。 VAS アンケートではプラセボ対照試験では、摂取 8 週間後において「目の疲れ」 「目の痛み」 「肩こり」 「目が重たい」 「頭が重たい」「目のかゆみ」「目がゴロゴロする」などのアンケート項目で有意な差が認められた。そのうちの 数項目は摂取 4 週間後でも有意な差が認められた。 【結論】 ビルベリー抽出物が VDT 作業時の眼疲労を軽減するのに有益である可能性が示唆された。 本研究がビルベリーの幅広い機能性の理解の一助となると期待されています。
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